An Old Scholar's Health Book(八十歳をこえた学者が書いた健康の本)の挿絵

An Old Scholar's Health Book

八十歳をこえた学者が書いた健康の本

  • 📖 496 words
  • ⏱ 約6分
  • 🔊 2:53
  • YL 1.0–1.4
  • 英検3級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ江戸時代、八十歳をこえた学者が、長く元気に生きるための知恵をまとめました。三百年たった今も読まれる『養生訓』には、どんなことが書いてあるのでしょう。

貝原益軒『養生訓』(1713年)をもとに

キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • scholar学者
  • Confucius孔子
  • duty義務、つとめ
  • deliciousとてもおいしい
  • gentleおだやかな
  • desire欲、欲望
  • regular規則正しい
  • habit習慣
音声に合わせて文が光ります0:00 / 2:53

Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Puck)

About three hundred years ago, in Fukuoka, there lived a scholar named Kaibara Ekiken. He studied many things: plants, medicine, history and the teachings of Confucius. He wrote many books, and he often wrote them in easy Japanese so that ordinary people could read them.

今から三百年ほど前、福岡に貝原益軒という学者が住んでいました。植物、医学、歴史、そして孔子の教えなど、さまざまなことを学びました。たくさんの本を書き、普通の人々にも読めるように、易しい日本語で書くことがよくありました。

When he was over eighty years old, he wrote a book about health. It is called Yojokun. "Yojo" means taking care of your life and your health. In those days, few people lived so long. Ekiken was still healthy and still writing, so people wanted to know his secrets.

八十歳をこえてから、益軒は健康についての本を書きました。それが『養生訓』です。「養生」とは、自分の命と健康を大切に守ることを意味します。当時、そこまで長生きする人はあまりいませんでした。益軒はまだ元気で、本も書き続けていたので、人々はその秘けつを知りたがったのです。

The first idea in the book may surprise you. Ekiken said that your body is not only yours. It came from your parents, and from heaven and earth. So taking care of it is not selfish. It is a way of saying thank you, and it is your duty.

この本の最初に出てくる考えは、意外に思えるかもしれません。益軒は、あなたの体はあなただけのものではない、と言います。体は両親から、そして天と地からさずかったものです。だから体を大切にするのは、自分勝手なことではありません。感謝を表す一つの方法であり、果たすべきつとめなのです。

His most famous advice is about food. Do not eat until you are completely full, he said. Even when the food is very delicious, stop when you are about eighty or ninety percent full. Eating too much feels good for a moment, but it brings trouble later.

益軒のいちばん有名な助言は、食べ物についてのものです。おなかがすっかりいっぱいになるまで食べてはいけない、と益軒は言いました。どんなにおいしい料理でも、八分目か九分目くらいでやめておきなさい。食べすぎはその場では気持ちよくても、あとで災いをもたらすのです。

Ekiken also believed in moving the body. Running water does not go bad, he said, but still water does. In the same way, a body that sits or lies down too long becomes weak. After a meal, do not lie down right away. Take a gentle walk instead. Using your hands and feet a little every day keeps the body healthy.

益軒はまた、体を動かすことが大切だと考えていました。流れる水はくさらないが、よどんだ水はくさる、と益軒は言います。同じように、座ったり横になったりしてばかりいる体は弱くなってしまいます。食事のあとはすぐに横にならず、かわりにゆっくり歩きなさい。毎日少しずつ手足を使うことが、体を健康に保つのです。

He wrote about the mind, too. Anger, worry and too much desire hurt the body, he said. So keep your heart calm and gentle. Try not to get angry easily, and do not worry too much about small things.

益軒は心についても書いています。怒りや心配、そして度をこした欲は体を害する、と益軒は言いました。だから心をおだやかに、やわらかく保ちなさい。すぐに腹を立てないようにし、小さなことでくよくよしすぎないように、というのです。

He also gave advice about sleep. Sleeping too much, especially during the day, makes the body heavy and tired. He thought it was better to keep regular habits and not to sleep in the daytime.

睡眠についての助言もあります。寝すぎ、とくに昼間に寝すぎると、体が重くだるくなります。益軒は、規則正しい生活を守り、昼寝をしないほうがよいと考えていました。

Ekiken was careful about medicine. Medicine can help when you are sick, he said, but strong medicine can also hurt the body. Many illnesses get better by themselves with rest and care. It is best not to get sick in the first place, and good daily habits are the best way to do that.

益軒は薬についても慎重でした。病気のときには薬が役に立つこともあるが、強い薬は体を傷つけることもある、と益軒は言います。多くの病気は、休んで養生すれば自然に治るものです。一番よいのは、そもそも病気にならないことです。そのための最善の方法が、毎日のよい習慣なのです。

Finally, he said that a long life is a great gift. With more years, a person can learn more, understand more and enjoy more. Ekiken himself was still writing books after eighty. He died the next year, but his book has now been read for three hundred years.

最後に益軒は、長生きはすばらしい贈り物だと言いました。長く生きれば、それだけ多くを学び、多くを理解し、多くを楽しむことができます。益軒自身、八十歳をすぎても本を書き続けていました。益軒はその翌年に亡くなりましたが、その本は今まで三百年にわたって読みつがれています。

Many of his ideas sound very modern. Do not eat too much. Move your body. Stay calm. Sleep at regular times. Doctors today give almost the same advice!

益軒の考えの多くは、とても現代的に聞こえます。食べすぎない。体を動かす。心をおだやかに保つ。決まった時間に眠る。今のお医者さんも、ほとんど同じことを言っていますね!

Try this today. Choose one of Ekiken's rules. At dinner tonight, stop eating a little before you feel completely full. Or after dinner, take a short walk instead of lying on the sofa. Notice how your body feels the next morning.

今日、やってみましょう。益軒のルールを一つ選びます。今夜の夕食では、おなかがすっかりいっぱいになる少し手前で食べるのをやめてみましょう。あるいは夕食のあと、ソファに寝ころがるかわりに少し散歩をしてみましょう。次の朝、体の具合に注意を向けてみてください。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

今から三百年ほど前、福岡に貝原益軒という学者が住んでいました。植物、医学、歴史、そして孔子の教えなど、さまざまなことを学びました。たくさんの本を書き、普通の人々にも読めるように、易しい日本語で書くことがよくありました。

八十歳をこえてから、益軒は健康についての本を書きました。それが『養生訓』です。「養生」とは、自分の命と健康を大切に守ることを意味します。当時、そこまで長生きする人はあまりいませんでした。益軒はまだ元気で、本も書き続けていたので、人々はその秘けつを知りたがったのです。

この本の最初に出てくる考えは、意外に思えるかもしれません。益軒は、あなたの体はあなただけのものではない、と言います。体は両親から、そして天と地からさずかったものです。だから体を大切にするのは、自分勝手なことではありません。感謝を表す一つの方法であり、果たすべきつとめなのです。

益軒のいちばん有名な助言は、食べ物についてのものです。おなかがすっかりいっぱいになるまで食べてはいけない、と益軒は言いました。どんなにおいしい料理でも、八分目か九分目くらいでやめておきなさい。食べすぎはその場では気持ちよくても、あとで災いをもたらすのです。

益軒はまた、体を動かすことが大切だと考えていました。流れる水はくさらないが、よどんだ水はくさる、と益軒は言います。同じように、座ったり横になったりしてばかりいる体は弱くなってしまいます。食事のあとはすぐに横にならず、かわりにゆっくり歩きなさい。毎日少しずつ手足を使うことが、体を健康に保つのです。

益軒は心についても書いています。怒りや心配、そして度をこした欲は体を害する、と益軒は言いました。だから心をおだやかに、やわらかく保ちなさい。すぐに腹を立てないようにし、小さなことでくよくよしすぎないように、というのです。

睡眠についての助言もあります。寝すぎ、とくに昼間に寝すぎると、体が重くだるくなります。益軒は、規則正しい生活を守り、昼寝をしないほうがよいと考えていました。

益軒は薬についても慎重でした。病気のときには薬が役に立つこともあるが、強い薬は体を傷つけることもある、と益軒は言います。多くの病気は、休んで養生すれば自然に治るものです。一番よいのは、そもそも病気にならないことです。そのための最善の方法が、毎日のよい習慣なのです。

最後に益軒は、長生きはすばらしい贈り物だと言いました。長く生きれば、それだけ多くを学び、多くを理解し、多くを楽しむことができます。益軒自身、八十歳をすぎても本を書き続けていました。益軒はその翌年に亡くなりましたが、その本は今まで三百年にわたって読みつがれています。

益軒の考えの多くは、とても現代的に聞こえます。食べすぎない。体を動かす。心をおだやかに保つ。決まった時間に眠る。今のお医者さんも、ほとんど同じことを言っていますね!

今日、やってみましょう。益軒のルールを一つ選びます。今夜の夕食では、おなかがすっかりいっぱいになる少し手前で食べるのをやめてみましょう。あるいは夕食のあと、ソファに寝ころがるかわりに少し散歩をしてみましょう。次の朝、体の具合に注意を向けてみてください。

日本語訳:多読ベスト

押すと、この端末の読書記録(100万語メーター)に語数が加わります。

このお話の教訓 Moral

タップして見る

Small daily habits are the best medicine.

毎日の小さな習慣こそが、いちばんの薬だ。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. How old was Ekiken when he wrote Yojokun?

Q2. What did Ekiken say about eating?

Q3. What did he say we should do after a meal?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

次に読む

Level 2 の読み物をもっと見る →