The Rats and the Bird Pictures(ネズミにかじられた鳥の絵)の挿絵

The Rats and the Bird Pictures

ネズミにかじられた鳥の絵

  • 📖 415 words
  • ⏱ 約5分
  • YL 1.0–1.4
  • 英検3級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじアメリカの鳥をすべて描きたい――。そんな夢を持つオーデュボンが、旅から帰って大切な絵の箱を開けると……。

サミュエル・スマイルズ『自助論』(Self-Help, 1859年)第4章「勤勉と忍耐」をもとに

キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • drawings絵、スケッチ
  • treasure宝物
  • relative親せき
  • chewedかじった
  • nest巣
  • energy元気、活力
  • collection集めたもの、コレクション
  • valuable価値のある

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

John James Audubon loved birds more than anything. He lived in America about two hundred years ago. He walked through forests and along rivers, watched wild birds, and drew them. His dream was to draw all the birds of America.

ジョン・ジェームズ・オーデュボンは、何よりも鳥が大好きでした。今からおよそ二百年前のアメリカに住んでいた人です。森の中や川のほとりを歩いては、野生の鳥を観察し、その絵を描きました。オーデュボンの夢は、アメリカにいるすべての鳥を描くことでした。

For years he lived in a small town called Henderson, in Kentucky, by the Ohio River. Little by little, he made many drawings. He was very proud of them. They were his treasure.

オーデュボンは何年もの間、ケンタッキー州のヘンダーソンという小さな町に住んでいました。オハイオ川のほとりの町です。そこで少しずつ、たくさんの絵を描きためました。オーデュボンは、その絵が自慢でした。絵は、オーデュボンの宝物だったのです。

One day, Audubon had to go on a long business trip to the city of Philadelphia. Before he left, he looked at his drawings one more time. Then he put them carefully in a wooden box. He gave the box to a relative and said, "Please keep this safe. Don't let anything happen to it."

ある日、オーデュボンは仕事で、フィラデルフィアという都会まで長い旅に出ることになりました。出かける前に、もう一度自分の絵を眺めました。それから絵をていねいに木の箱にしまい、親せきに預けて言いました。「これを大事にしまっておいてください。何かあったら困りますから」

He was away for several months. When he came home, he was happy to see his family again. After a few days, he asked, "Where is my box?" Someone brought the box to him, and he opened it.

オーデュボンは何か月も家を留守にしました。家に帰ったオーデュボンは、家族との再会を喜びました。何日かたってから、オーデュボンは尋ねました。「ぼくの箱はどこですか」。誰かが箱を持ってきてくれたので、オーデュボンはふたを開けました。

He could not believe his eyes. Two rats were living in the box! They chewed up his drawings and made a nest from the paper. There were baby rats in the nest, too. About two hundred drawings, with nearly a thousand birds, were gone.

オーデュボンは、自分の目が信じられませんでした。箱の中に、二匹のネズミが住みついていたのです!ネズミは絵をかじって、その紙で巣を作っていました。巣の中には、ネズミの赤ちゃんまでいました。千羽近い鳥を描いた、およそ二百枚の絵が、だめになってしまったのです。

Audubon's head felt like it was on fire. The pain was too much for him. For several nights he could not sleep well. The days passed like a bad dream. He could not do anything.

オーデュボンは、頭がかっと燃えるような気がしました。つらくて、とても耐えられませんでした。何日も、夜よく眠れませんでした。毎日が悪い夢のように過ぎていきました。何をする気にもなれませんでした。

But Audubon was strong. After some time, his energy came back. One morning, he picked up his gun, his notebook and his pencils, and he went out into the woods again. He was happy again.

でも、オーデュボンは強い人でした。しばらくすると、元気が戻ってきました。ある朝、鉄砲とノートと鉛筆を持って、また森へ出かけていきました。もう、すっかり明るい気持ちになっていました。

He even found something good in his bad luck. "Now I can make better drawings than before," he thought. He knew much more now than when he drew the first ones. And in less than three years, his collection was full again.

オーデュボンは、この不運の中にさえ、いいことを見つけました。「これで、前よりいい絵が描けるぞ」と考えたのです。最初の絵を描いたころより、今のほうがずっとたくさんのことを知っていました。そして三年もたたないうちに、絵の箱はまたいっぱいになりました。

Later, Audubon made a great book, The Birds of America. It had more than four hundred large color pictures of birds. Today, it is one of the most famous and valuable books in the world. Samuel Smiles told this story in his book Self-Help. He wanted to show that a love for your work can help you through even the hardest times.

のちに、オーデュボンは『アメリカの鳥類』というすばらしい本を作りました。四百枚以上の大きなカラーの鳥の絵がのった本です。今では、世界でも特に有名で、値打ちのある本の一つになっています。サミュエル・スマイルズは、この話を『自助論』で紹介しました。自分の仕事を愛する気持ちがあれば、どんなにつらいときでも乗り越えられる。そのことを伝えたかったのです。

Try this today. Think about something you lost or something that went wrong. Is there anything good hidden in it? Maybe you can do it again, and do it even better.

今日、試してみましょう。なくしてしまったものや、うまくいかなかったことを思い浮かべてください。その中に、何かいいことが隠れていないでしょうか。もう一度やってみたら、前よりもっと上手にできるかもしれません。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

ジョン・ジェームズ・オーデュボンは、何よりも鳥が大好きでした。今からおよそ二百年前のアメリカに住んでいた人です。森の中や川のほとりを歩いては、野生の鳥を観察し、その絵を描きました。オーデュボンの夢は、アメリカにいるすべての鳥を描くことでした。

オーデュボンは何年もの間、ケンタッキー州のヘンダーソンという小さな町に住んでいました。オハイオ川のほとりの町です。そこで少しずつ、たくさんの絵を描きためました。オーデュボンは、その絵が自慢でした。絵は、オーデュボンの宝物だったのです。

ある日、オーデュボンは仕事で、フィラデルフィアという都会まで長い旅に出ることになりました。出かける前に、もう一度自分の絵を眺めました。それから絵をていねいに木の箱にしまい、親せきに預けて言いました。「これを大事にしまっておいてください。何かあったら困りますから」

オーデュボンは何か月も家を留守にしました。家に帰ったオーデュボンは、家族との再会を喜びました。何日かたってから、オーデュボンは尋ねました。「ぼくの箱はどこですか」。誰かが箱を持ってきてくれたので、オーデュボンはふたを開けました。

オーデュボンは、自分の目が信じられませんでした。箱の中に、二匹のネズミが住みついていたのです!ネズミは絵をかじって、その紙で巣を作っていました。巣の中には、ネズミの赤ちゃんまでいました。千羽近い鳥を描いた、およそ二百枚の絵が、だめになってしまったのです。

オーデュボンは、頭がかっと燃えるような気がしました。つらくて、とても耐えられませんでした。何日も、夜よく眠れませんでした。毎日が悪い夢のように過ぎていきました。何をする気にもなれませんでした。

でも、オーデュボンは強い人でした。しばらくすると、元気が戻ってきました。ある朝、鉄砲とノートと鉛筆を持って、また森へ出かけていきました。もう、すっかり明るい気持ちになっていました。

オーデュボンは、この不運の中にさえ、いいことを見つけました。「これで、前よりいい絵が描けるぞ」と考えたのです。最初の絵を描いたころより、今のほうがずっとたくさんのことを知っていました。そして三年もたたないうちに、絵の箱はまたいっぱいになりました。

のちに、オーデュボンは『アメリカの鳥類』というすばらしい本を作りました。四百枚以上の大きなカラーの鳥の絵がのった本です。今では、世界でも特に有名で、値打ちのある本の一つになっています。サミュエル・スマイルズは、この話を『自助論』で紹介しました。自分の仕事を愛する気持ちがあれば、どんなにつらいときでも乗り越えられる。そのことを伝えたかったのです。

今日、試してみましょう。なくしてしまったものや、うまくいかなかったことを思い浮かべてください。その中に、何かいいことが隠れていないでしょうか。もう一度やってみたら、前よりもっと上手にできるかもしれません。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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When you lose your work, you can start again and do it better.

失ったら、またやり直せばいい。前よりよいものが作れるかもしれない。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Where did Audubon put his drawings?

Q2. What happened to the drawings?

Q3. What did Audubon think when he went back to the woods?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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