Names, Listening, and the Other Person's Interests(名前を覚え、耳を傾け、相手の関心事を話題にする)の挿絵

Names, Listening, and the Other Person's Interests

名前を覚え、耳を傾け、相手の関心事を話題にする

  • 📖 850 words
  • ⏱ 約8分
  • 🔊 4:41
  • YL 2.5–3.4
  • 英検2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ話し上手でなくても、人に好かれることはできる。カーネギーが『人を動かす』で説いた「名前を覚える」「聞き上手になる」「相手の関心事を話題にする」という考え方を、英会話の場面にも当てはめて紹介します。

デール・カーネギー『人を動かす』(1936年)の考え方を紹介する多読ベストのオリジナル英文(原文は著作権保護中のため引用していません)

キーワード(10語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • human nature人間の本性
  • precious貴重な
  • respect敬意
  • impatientlyいらいらして
  • confident自信のある
  • in terms of〜の観点から
  • royal road最も確かな道
  • request頼みごと
  • pretendふりをする
  • interrupting話をさえぎること
音声に合わせて文が光ります0:00 / 4:41

Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・イギリス英語・Aoede)

Many people believe that to be liked, you have to be interesting. You have to tell funny stories, know a lot about many things, and always have something to say. Dale Carnegie, the author of How to Win Friends and Influence People, published in 1936, believed almost the opposite. In his view, the fastest way to be liked is not to be interesting, but to be interested. This reading introduces, in our own words, some of his ideas about how to do that.

人に好かれるには、おもしろい人でなければならない、と思っている人はたくさんいます。おもしろい話ができて、いろいろなことを知っていて、いつも何か話すことがなければいけない、と。ところが、1936年に出た『人を動かす』の著者デール・カーネギーの考えは、ほとんどその逆でした。好かれるいちばんの近道は、おもしろい人になることではなく、相手に興味を持つことだ、というのです。ここでは、そのためのカーネギーの考えをいくつか、私たちの言葉で紹介します。

Carnegie's starting point was a simple fact about human nature. Most people are thinking about themselves most of the time. They are thinking about their own problems, their own plans, and their own feelings. This is not because people are bad. It is just how we are made. So when someone shows real interest in us, it feels rare and precious, and we remember that person.

カーネギーの出発点は、人間についての単純な事実でした。たいていの人は、ほとんどいつも自分のことを考えている、ということです。自分の悩み、自分の予定、自分の気持ちのことを考えているのです。それは、人が悪いからではありません。人間とは、もともとそういうものなのです。だからこそ、誰かが本気で自分に興味を持ってくれると、それはめったにない、ありがたいことに感じられ、その人のことをいつまでも覚えているのです。

One of the simplest ways to show interest is to remember a person's name. Carnegie pointed out that a person's own name is one of the most important words in the world to them. When you remember someone's name and use it, you send a quiet message: "You matter to me." When you forget it, or say it wrong, you send the opposite message, even if you do not mean to.

興味を示すいちばん簡単な方法の一つは、相手の名前を覚えることです。人にとって、自分の名前は、世界でいちばん大事な言葉の一つだ、とカーネギーは指摘しています。名前を覚えて呼べば、「あなたは私にとって大切な人です」という無言のメッセージを送ることになります。名前を忘れたり、まちがえたりすれば、そんなつもりはなくても、その逆のメッセージを送ってしまうのです。

Of course, remembering names is not easy for most people. Carnegie's advice was to make an effort. When you first hear a name, listen carefully. If you are not sure, ask the person to say it again, or ask how to write it. Use the name a few times during the conversation. Later, write it down if you need to. These small efforts show respect.

もちろん、名前を覚えるのは、たいていの人にとって簡単ではありません。カーネギーの助言は、努力しなさい、というものでした。初めて名前を聞いたら、よく聞きましょう。自信がなければ、もう一度言ってもらうか、どんな字を書くのかたずねましょう。話をしながら、その名前を何度か呼びましょう。必要なら、あとで書きとめておきましょう。こうした小さな努力が、相手への敬意を示すのです。

A second idea is to be a good listener. Carnegie believed that many people who are thought of as great talkers are really great listeners. They ask questions, they let the other person speak, and they pay full attention. They do not look at their phones or wait impatiently for their turn to talk. They nod, they react, and they ask another question.

二つ目は、聞き上手になることです。話し上手だと思われている人の多くは、実は聞き上手なのだ、とカーネギーは考えていました。そういう人は、質問をして、相手に話してもらい、全身で耳を傾けます。スマートフォンを見たり、自分が話す番をいらいらしながら待ったりはしません。うなずき、相づちを打ち、また質問をするのです。

This is good news for people who are shy or who are not confident in a language. Imagine you are a Japanese student at an online English conversation event. You are nervous because your English is not perfect, and you think you have nothing interesting to say. But you do not need to make long speeches. You only need to ask good questions and listen. "Where do you live?" "What do you like about your job?" "How did you start learning Japanese?" When the other person answers, you can say, "Really? Tell me more."

これは、人見知りの人や、外国語に自信のない人にはうれしい話です。あなたが日本の学生で、オンラインの英会話イベントに参加しているところを思い浮かべてください。英語が完璧ではないので緊張していて、自分には話すようなおもしろいことなんか何もない、と思っています。でも、長いスピーチをする必要はありません。いい質問をして、話を聞けばいいのです。「どこに住んでいるんですか」「お仕事のどんなところが好きですか」「日本語の勉強は、どうやって始めたんですか」。相手が答えたら、「本当ですか?もっと聞かせてください」と言えばいいのです。

Many learners are surprised by what happens next. The other person talks happily, and at the end, says something like, "It was so nice talking with you." You may have said only a few sentences, but they felt listened to, and that is a wonderful feeling.

そのあと起きることに、多くの学習者は驚きます。相手は楽しそうに話し、最後に「お話しできて、とても楽しかったです」などと言ってくれるのです。あなたが話したのは、ほんのいくつかの文だけだったかもしれません。それでも相手は、ちゃんと話を聞いてもらえたと感じたのです。それは、とてもうれしい気持ちなのです。

A third idea is to talk in terms of the other person's interests. If you want to connect with someone, find out what they care about and talk about that, not only about what you care about. If a classmate loves soccer, ask about his favorite team. If your grandmother loves gardening, ask what she is planting this spring. Carnegie believed that this was the royal road to a person's heart.

三つ目は、相手が関心を持っていることを話題にすることです。誰かと仲よくなりたいなら、その人が大切にしていることを見つけて、それについて話しましょう。自分の好きなことばかり話すのではなく、です。クラスメートがサッカー好きなら、好きなチームのことをきいてみる。おばあさんが庭いじりが好きなら、この春は何を植えるのかきいてみる。これこそが人の心をつかむ王道だ、とカーネギーは考えていました。

This idea is also useful when you want to ask someone for help. Instead of explaining only why you need something, think about the situation from the other person's side. What do they want? How can your request also help them? For example, a student who wants a teacher to check her English essay might say, "I know you want us to use the new grammar from class, so I tried to use it in my essay. Could you check whether I used it correctly?" The request is connected to something the teacher already cares about.

この考えは、人に何かを頼みたいときにも役に立ちます。自分がなぜそれを必要としているのかばかり説明するのではなく、相手の立場から考えてみるのです。相手は何を望んでいるのだろう。自分の頼みが、相手のためにもなるにはどうしたらいいだろう。たとえば、先生に英語の作文を見てほしい生徒なら、こんなふうに言えるかもしれません。「先生は、授業で習った新しい文法を使ってほしいとおっしゃっていましたよね。それで、作文で使ってみたんです。正しく使えているか、見ていただけませんか」。こう頼めば、先生がもともと大切にしていることと結びつくのです。

Some readers have criticized Carnegie's book. They say that these ideas could be used as tricks to control people. It is true that someone could pretend to be interested just to sell something. But Carnegie himself said again and again that his methods must come from the heart. Interest that is only acted out usually does not last, and people can often feel when it is fake. The real goal is not to look interested, but to actually become more interested in other people.

カーネギーの本を批判する読者もいます。こうした考えは、人をあやつる手口として使われかねない、というのです。たしかに、ものを売りつけるためだけに、興味があるふりをする人もいるでしょう。けれども、カーネギー自身、自分のやり方は心からのものでなければならない、と何度もくり返しています。演技だけの興味は長続きしませんし、うそだと見抜かれることも多いのです。本当の目標は、興味があるように見せることではありません。実際に、人にもっと興味を持てるようになることなのです。

When you practice these ideas, something interesting happens. You start to discover that almost everyone has a story worth hearing. The quiet classmate may have traveled to many countries. The man at the convenience store may have been a musician when he was young. Becoming interested in others is not only a way to be liked. It also makes your own world bigger.

こうした考えを実際にやってみると、おもしろいことが起こります。ほとんど誰にでも、聞く値打ちのある話があることが分かってくるのです。おとなしいクラスメートが、実はいろいろな国を旅してきた人かもしれません。コンビニの店員さんが、若いころはミュージシャンだったかもしれません。人に興味を持つことは、好かれるための方法というだけではありません。自分の世界を広げてくれることでもあるのです。

Try this today. In your next conversation, try to remember the other person's name and use it at least twice. Ask three questions about their life or interests, and listen to the answers without interrupting. After the conversation, write down one new thing you learned about that person.

今日、ためしてみましょう。次に誰かと話すとき、相手の名前を覚えて、少なくとも二回は呼んでみてください。相手の暮らしや好きなことについて三つ質問し、話をさえぎらずに答えを聞きましょう。話が終わったら、その人について新しく知ったことを、一つ書きとめておきましょう。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

人に好かれるには、おもしろい人でなければならない、と思っている人はたくさんいます。おもしろい話ができて、いろいろなことを知っていて、いつも何か話すことがなければいけない、と。ところが、1936年に出た『人を動かす』の著者デール・カーネギーの考えは、ほとんどその逆でした。好かれるいちばんの近道は、おもしろい人になることではなく、相手に興味を持つことだ、というのです。ここでは、そのためのカーネギーの考えをいくつか、私たちの言葉で紹介します。

カーネギーの出発点は、人間についての単純な事実でした。たいていの人は、ほとんどいつも自分のことを考えている、ということです。自分の悩み、自分の予定、自分の気持ちのことを考えているのです。それは、人が悪いからではありません。人間とは、もともとそういうものなのです。だからこそ、誰かが本気で自分に興味を持ってくれると、それはめったにない、ありがたいことに感じられ、その人のことをいつまでも覚えているのです。

興味を示すいちばん簡単な方法の一つは、相手の名前を覚えることです。人にとって、自分の名前は、世界でいちばん大事な言葉の一つだ、とカーネギーは指摘しています。名前を覚えて呼べば、「あなたは私にとって大切な人です」という無言のメッセージを送ることになります。名前を忘れたり、まちがえたりすれば、そんなつもりはなくても、その逆のメッセージを送ってしまうのです。

もちろん、名前を覚えるのは、たいていの人にとって簡単ではありません。カーネギーの助言は、努力しなさい、というものでした。初めて名前を聞いたら、よく聞きましょう。自信がなければ、もう一度言ってもらうか、どんな字を書くのかたずねましょう。話をしながら、その名前を何度か呼びましょう。必要なら、あとで書きとめておきましょう。こうした小さな努力が、相手への敬意を示すのです。

二つ目は、聞き上手になることです。話し上手だと思われている人の多くは、実は聞き上手なのだ、とカーネギーは考えていました。そういう人は、質問をして、相手に話してもらい、全身で耳を傾けます。スマートフォンを見たり、自分が話す番をいらいらしながら待ったりはしません。うなずき、相づちを打ち、また質問をするのです。

これは、人見知りの人や、外国語に自信のない人にはうれしい話です。あなたが日本の学生で、オンラインの英会話イベントに参加しているところを思い浮かべてください。英語が完璧ではないので緊張していて、自分には話すようなおもしろいことなんか何もない、と思っています。でも、長いスピーチをする必要はありません。いい質問をして、話を聞けばいいのです。「どこに住んでいるんですか」「お仕事のどんなところが好きですか」「日本語の勉強は、どうやって始めたんですか」。相手が答えたら、「本当ですか?もっと聞かせてください」と言えばいいのです。

そのあと起きることに、多くの学習者は驚きます。相手は楽しそうに話し、最後に「お話しできて、とても楽しかったです」などと言ってくれるのです。あなたが話したのは、ほんのいくつかの文だけだったかもしれません。それでも相手は、ちゃんと話を聞いてもらえたと感じたのです。それは、とてもうれしい気持ちなのです。

三つ目は、相手が関心を持っていることを話題にすることです。誰かと仲よくなりたいなら、その人が大切にしていることを見つけて、それについて話しましょう。自分の好きなことばかり話すのではなく、です。クラスメートがサッカー好きなら、好きなチームのことをきいてみる。おばあさんが庭いじりが好きなら、この春は何を植えるのかきいてみる。これこそが人の心をつかむ王道だ、とカーネギーは考えていました。

この考えは、人に何かを頼みたいときにも役に立ちます。自分がなぜそれを必要としているのかばかり説明するのではなく、相手の立場から考えてみるのです。相手は何を望んでいるのだろう。自分の頼みが、相手のためにもなるにはどうしたらいいだろう。たとえば、先生に英語の作文を見てほしい生徒なら、こんなふうに言えるかもしれません。「先生は、授業で習った新しい文法を使ってほしいとおっしゃっていましたよね。それで、作文で使ってみたんです。正しく使えているか、見ていただけませんか」。こう頼めば、先生がもともと大切にしていることと結びつくのです。

カーネギーの本を批判する読者もいます。こうした考えは、人をあやつる手口として使われかねない、というのです。たしかに、ものを売りつけるためだけに、興味があるふりをする人もいるでしょう。けれども、カーネギー自身、自分のやり方は心からのものでなければならない、と何度もくり返しています。演技だけの興味は長続きしませんし、うそだと見抜かれることも多いのです。本当の目標は、興味があるように見せることではありません。実際に、人にもっと興味を持てるようになることなのです。

こうした考えを実際にやってみると、おもしろいことが起こります。ほとんど誰にでも、聞く値打ちのある話があることが分かってくるのです。おとなしいクラスメートが、実はいろいろな国を旅してきた人かもしれません。コンビニの店員さんが、若いころはミュージシャンだったかもしれません。人に興味を持つことは、好かれるための方法というだけではありません。自分の世界を広げてくれることでもあるのです。

今日、ためしてみましょう。次に誰かと話すとき、相手の名前を覚えて、少なくとも二回は呼んでみてください。相手の暮らしや好きなことについて三つ質問し、話をさえぎらずに答えを聞きましょう。話が終わったら、その人について新しく知ったことを、一つ書きとめておきましょう。

日本語訳:多読ベスト

押すと、この端末の読書記録(100万語メーター)に語数が加わります。

このお話の教訓 Moral

タップして見る

To be liked, be truly interested in other people.

好かれたいなら、まず心から相手に関心を持とう。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. According to Carnegie, what is the fastest way to be liked?

Q2. What can a shy English learner do at a conversation event?

Q3. What did Carnegie say about people who use his ideas as tricks?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

次に読む

Level 4 の読み物をもっと見る →