From Bitter Drink to Sweet Bar: The Story of Chocolate(苦い飲み物から甘いお菓子へ チョコレートの歴史)の挿絵
Level 3 Pre-Intermediateノンフィクション

From Bitter Drink to Sweet Bar: The Story of Chocolate

苦い飲み物から甘いお菓子へ チョコレートの歴史

  • 📖 702 words
  • ⏱ 約6分
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじチョコレートは長いあいだ、食べ物ではなく苦い飲み物でした。カカオ豆がお金として使われていた時代から、今の甘いチョコレートが生まれるまでの旅をたどります。

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キーワード(9語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • cacaoカカオ
  • equator赤道
  • pods(カカオの)実
  • pulp果肉
  • foam泡
  • warriors戦士
  • cinnamonシナモン
  • mold型
  • stirredかきまぜた

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

Today, chocolate is a sweet treat sold in every convenience store. But for most of its history, chocolate was not sweet, and people did not eat it. They drank it. And its beans were so valuable that people used them as money.

今では、チョコレートはどのコンビニでも売っている甘いお菓子です。けれども、その長い歴史のほとんどのあいだ、チョコレートは甘くもなく、食べるものでもありませんでした。人々はそれを飲んでいたのです。しかも、その豆はとても貴重だったので、お金として使われていました。

Chocolate comes from the seeds of the cacao tree. This tree grows only in hot, wet places near the equator. Its large fruits, called pods, grow directly on the trunk and the big branches. Inside each pod are dozens of seeds, covered with a sweet white pulp. These seeds are cacao beans.

チョコレートは、カカオの木の種から作られます。この木は、赤道の近くの、暑くて雨の多い土地でしか育ちません。カカオポッドと呼ばれる大きな実は、幹や太い枝から直接ぶら下がるようになります。実の中には何十個もの種が入っていて、甘くて白い果肉に包まれています。この種が、カカオ豆です。

The cacao tree comes from Central and South America. Scientists have found signs of cacao in very old pots in Ecuador, from more than five thousand years ago. Later, in Central America and Mexico, the Maya people grew cacao and made it into a drink. They roasted the beans, crushed them into a paste, and mixed it with water and sometimes with chili peppers or corn. Then they poured the drink from high above into another cup to make foam on top. The foam was thought to be the best part.

カカオの木のふるさとは、中央アメリカと南アメリカです。エクアドルで見つかった5000年以上前の古いつぼからは、カカオが使われたあとが見つかっています。のちに、中央アメリカやメキシコでは、マヤの人々がカカオを育てて飲み物にしました。豆をいってすりつぶし、どろどろにして水と混ぜます。ときには、トウガラシやトウモロコシも加えました。そして、高いところから別のカップに注いで、上に泡を立てたのです。この泡こそが、いちばんおいしいところだと考えられていました。

The Aztecs ruled much of Mexico in the 1400s and early 1500s. They could not grow cacao in their high, dry capital city. They got it through trade and as taxes from other areas. For the Aztecs, cacao beans were so valuable that people used them as money. A few beans could buy fruit or other small things at the market. Chocolate drinks were enjoyed mostly by rulers, nobles and warriors.

1400年代から1500年代の初めにかけて、メキシコの大部分を支配していたのはアステカの人々です。アステカの都は高地にあって乾燥していたので、カカオは育ちませんでした。そのため、交易で手に入れたり、ほかの地方から税として納めさせたりしていました。アステカの人々にとって、カカオ豆はお金として使われるほど貴重なものでした。豆が数粒あれば、市場で果物などのちょっとした品物が買えたのです。チョコレートの飲み物を楽しんでいたのは、おもに王や貴族、戦士たちでした。

In the early 1500s, Spanish soldiers and explorers arrived in Mexico. At first, many of them did not like the bitter, spicy drink. But they soon learned to enjoy it, and they took cacao back to Spain. There, people began to drink it hot and sweet, with sugar and cinnamon. Slowly, the new drink spread from Spain to other countries.

1500年代の初め、スペインの兵士や探検家たちがメキシコにやって来ました。初めは、この苦くて辛い飲み物を好まない人がたくさんいました。それでもまもなく、そのおいしさを覚え、カカオをスペインへ持ち帰りました。スペインでは、砂糖とシナモンを入れて、温かく甘くして飲むようになりました。この新しい飲み物は、少しずつスペインからほかの国々へ広まっていきました。

By the 1600s, chocolate was known across much of Europe. It was still expensive, so it was a drink for the rich. In London, there were chocolate houses, where wealthy men met to drink chocolate, talk about politics and play games.

1600年代には、チョコレートはヨーロッパの多くの国で知られるようになっていました。ただ、まだ値段が高かったので、お金持ちだけの飲み物でした。ロンドンにはチョコレートハウスという店があり、裕福な男性たちがそこに集まって、チョコレートを飲みながら政治を語り合ったり、ゲームをしたりしていました。

Then came a series of inventions that changed chocolate forever. In 1828, a Dutchman named Coenraad van Houten invented a machine that pressed out much of the fat from cacao. This fat is called cocoa butter. What was left could be made into cocoa powder, which mixed easily with water or milk. This made chocolate drinks cheaper and easier to make.

やがて、チョコレートをすっかり変えてしまう発明が、次々に生まれます。1828年、オランダのクンラート・ヴァン・ホーテンが、カカオから脂肪の多くをしぼり出す機械を発明しました。この脂肪を、ココアバターといいます。しぼったあとに残ったものからはココアパウダーができます。これは水や牛乳に簡単に混ぜることができました。おかげで、チョコレートの飲み物は安く、手軽に作れるようになったのです。

In 1847, an English company called Fry and Sons had a clever idea. They mixed cocoa powder and sugar with melted cocoa butter and pressed it into a mold. The result was one of the first chocolate bars made for eating. Then, in 1875, a Swiss man named Daniel Peter found a way to add milk to chocolate. His neighbor Henri Nestle, who made products from milk, helped him. Milk chocolate was born. A few years later, another Swiss maker, Rodolphe Lindt, invented a machine that stirred chocolate for many hours. This made it smooth and creamy, so that it melted in the mouth.

1847年、イギリスのフライ・アンド・サンズという会社が、うまいことを思いつきました。ココアパウダーと砂糖を溶かしたココアバターに混ぜ、型に入れて固めたのです。こうして、食べるためのチョコレートとしては最も早い時期の板チョコが生まれました。さらに1875年、スイスのダニエル・ペーターが、チョコレートに牛乳を加える方法を見つけます。手を貸したのは、牛乳から製品を作っていたとなりの家のアンリ・ネスレでした。ミルクチョコレートの誕生です。その数年後、同じスイスのチョコレート職人ロドルフ・リンツが、チョコレートを何時間もかき混ぜつづける機械を発明しました。これで、チョコレートはなめらかでクリーミーになり、口の中でとろけるようになったのです。

Today, most of the world's cacao is grown not in the Americas but in West Africa, especially in the Ivory Coast and Ghana. Many cacao farmers work very hard but earn very little money. More and more companies and shoppers are now trying to buy chocolate that is fair to the farmers who grow it.

今では、世界のカカオの大部分は、アメリカ大陸ではなく西アフリカで、とくにコートジボワールとガーナで育てられています。カカオ農家の多くは、一生けんめい働いても、ほんのわずかなお金しか手にできません。そこで最近は、カカオを育てる農家に公正なお金が届くチョコレートを買おうとする会社や消費者が、どんどん増えています。

In Japan, chocolate has its own special customs. On Valentine's Day, many people give chocolate to someone they love, or to friends and family members. This custom spread in Japan in the second half of the twentieth century. Chocolate makers and department stores helped to make it popular. A month later, on March 14, White Day gives people a chance to give a gift in return. White Day started in Japan, and it is now part of Japanese life.

日本には、チョコレートにまつわる独特の習慣があります。バレンタインデーには、好きな人や、友だちや家族にチョコレートを贈る人がたくさんいます。この習慣が日本で広まったのは、20世紀の後半です。チョコレートの会社やデパートが、それをはやらせるのに一役買いました。1か月後の3月14日はホワイトデーで、お返しの贈り物をする日です。ホワイトデーは日本で生まれたもので、今では日本の暮らしにすっかり根づいています。

Chocolate has had a long and surprising journey. It started as a bitter, foamy drink of the Maya, and now it is a smooth bar in your bag. It took thousands of years, several different cultures and many inventions to make the chocolate we know today.

チョコレートは、長く、驚きに満ちた旅をしてきました。始まりは、マヤの人々が飲んでいた、苦くて泡だった飲み物。それが今では、あなたのかばんの中のなめらかな板チョコです。わたしたちの知っているチョコレートができるまでには、何千年もの時間と、いくつもの文化と、たくさんの発明が必要だったのです。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

今では、チョコレートはどのコンビニでも売っている甘いお菓子です。けれども、その長い歴史のほとんどのあいだ、チョコレートは甘くもなく、食べるものでもありませんでした。人々はそれを飲んでいたのです。しかも、その豆はとても貴重だったので、お金として使われていました。

チョコレートは、カカオの木の種から作られます。この木は、赤道の近くの、暑くて雨の多い土地でしか育ちません。カカオポッドと呼ばれる大きな実は、幹や太い枝から直接ぶら下がるようになります。実の中には何十個もの種が入っていて、甘くて白い果肉に包まれています。この種が、カカオ豆です。

カカオの木のふるさとは、中央アメリカと南アメリカです。エクアドルで見つかった5000年以上前の古いつぼからは、カカオが使われたあとが見つかっています。のちに、中央アメリカやメキシコでは、マヤの人々がカカオを育てて飲み物にしました。豆をいってすりつぶし、どろどろにして水と混ぜます。ときには、トウガラシやトウモロコシも加えました。そして、高いところから別のカップに注いで、上に泡を立てたのです。この泡こそが、いちばんおいしいところだと考えられていました。

1400年代から1500年代の初めにかけて、メキシコの大部分を支配していたのはアステカの人々です。アステカの都は高地にあって乾燥していたので、カカオは育ちませんでした。そのため、交易で手に入れたり、ほかの地方から税として納めさせたりしていました。アステカの人々にとって、カカオ豆はお金として使われるほど貴重なものでした。豆が数粒あれば、市場で果物などのちょっとした品物が買えたのです。チョコレートの飲み物を楽しんでいたのは、おもに王や貴族、戦士たちでした。

1500年代の初め、スペインの兵士や探検家たちがメキシコにやって来ました。初めは、この苦くて辛い飲み物を好まない人がたくさんいました。それでもまもなく、そのおいしさを覚え、カカオをスペインへ持ち帰りました。スペインでは、砂糖とシナモンを入れて、温かく甘くして飲むようになりました。この新しい飲み物は、少しずつスペインからほかの国々へ広まっていきました。

1600年代には、チョコレートはヨーロッパの多くの国で知られるようになっていました。ただ、まだ値段が高かったので、お金持ちだけの飲み物でした。ロンドンにはチョコレートハウスという店があり、裕福な男性たちがそこに集まって、チョコレートを飲みながら政治を語り合ったり、ゲームをしたりしていました。

やがて、チョコレートをすっかり変えてしまう発明が、次々に生まれます。1828年、オランダのクンラート・ヴァン・ホーテンが、カカオから脂肪の多くをしぼり出す機械を発明しました。この脂肪を、ココアバターといいます。しぼったあとに残ったものからはココアパウダーができます。これは水や牛乳に簡単に混ぜることができました。おかげで、チョコレートの飲み物は安く、手軽に作れるようになったのです。

1847年、イギリスのフライ・アンド・サンズという会社が、うまいことを思いつきました。ココアパウダーと砂糖を溶かしたココアバターに混ぜ、型に入れて固めたのです。こうして、食べるためのチョコレートとしては最も早い時期の板チョコが生まれました。さらに1875年、スイスのダニエル・ペーターが、チョコレートに牛乳を加える方法を見つけます。手を貸したのは、牛乳から製品を作っていたとなりの家のアンリ・ネスレでした。ミルクチョコレートの誕生です。その数年後、同じスイスのチョコレート職人ロドルフ・リンツが、チョコレートを何時間もかき混ぜつづける機械を発明しました。これで、チョコレートはなめらかでクリーミーになり、口の中でとろけるようになったのです。

今では、世界のカカオの大部分は、アメリカ大陸ではなく西アフリカで、とくにコートジボワールとガーナで育てられています。カカオ農家の多くは、一生けんめい働いても、ほんのわずかなお金しか手にできません。そこで最近は、カカオを育てる農家に公正なお金が届くチョコレートを買おうとする会社や消費者が、どんどん増えています。

日本には、チョコレートにまつわる独特の習慣があります。バレンタインデーには、好きな人や、友だちや家族にチョコレートを贈る人がたくさんいます。この習慣が日本で広まったのは、20世紀の後半です。チョコレートの会社やデパートが、それをはやらせるのに一役買いました。1か月後の3月14日はホワイトデーで、お返しの贈り物をする日です。ホワイトデーは日本で生まれたもので、今では日本の暮らしにすっかり根づいています。

チョコレートは、長く、驚きに満ちた旅をしてきました。始まりは、マヤの人々が飲んでいた、苦くて泡だった飲み物。それが今では、あなたのかばんの中のなめらかな板チョコです。わたしたちの知っているチョコレートができるまでには、何千年もの時間と、いくつもの文化と、たくさんの発明が必要だったのです。

日本語訳:多読ベスト

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. How did the Maya make foam on their chocolate drink?

Q2. What did the Aztecs use cacao beans for, besides drinks?

Q3. Who found a way to add milk to chocolate in 1875?

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この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

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