The Lion, the Wolf, and the Fox(ライオンとオオカミとキツネ)の挿絵
Level 3 Pre-Intermediateイソップ物語

The Lion, the Wolf, and the Fox

ライオンとオオカミとキツネ

  • 📖 545 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 2:49
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ年をとって病気になったライオンの王さま。動物たちがみなお見舞いに来るなか、キツネだけが来ません。オオカミはそれをチャンスと思い……。

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(10語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • maneたてがみ
  • Your Majesty陛下
  • be rid of〜を追いはらう
  • growledうなった
  • ungrateful恩知らずな
  • cure治す方法、治す
  • glancedちらっと見た
  • pale青白い
  • guards見張り、護衛
  • mood気分
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Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Fenrir)

The old lion, king of the animals, had become very sick. He lay in his cave day after day, too weak to go hunting. His once-golden mane had turned gray, and his roar had become a tired cough.

動物たちの王さまである年老いたライオンが、重い病気になりました。来る日も来る日もほら穴の中で横になり、弱りきって狩りにも行けません。かつては金色だったたてがみは灰色になり、ほえ声は疲れたせきに変わっていました。

When the news spread through the forest, all the animals came to visit their king. The bear brought honey, the deer brought fresh grass, and the birds sang songs outside the cave. Each animal bowed low and wished the king a quick return to health. Each one also hoped to be remembered when the lion was well again.

そのうわさが森じゅうに広まると、動物たちはみんな王さまのお見舞いにやってきました。クマははちみつを持ってきました。シカは新鮮な草を持ってきました。鳥たちはほら穴の外で歌をうたいました。どの動物も深々とおじぎをして、王さまが早く元気になるよう願いました。そしてどの動物も、ライオンが元気になったときに自分のことを覚えていてもらえるよう願っていました。

But one animal did not come. That was the fox.

けれども、一匹だけ来ない動物がいました。キツネです。

The wolf had noticed this, and he smiled to himself. The wolf and the fox had never liked each other. "Here is my chance," he thought. "If I can make the king angry with the fox, I will be rid of him forever."

オオカミはそれに気づき、ひそかにほくそ笑みました。オオカミとキツネは、昔からお互いに気に入らなかったのです。「これはチャンスだ」と、オオカミは思いました。「王さまがキツネに腹を立てるように仕向けられれば、あいつを永遠に追い払えるぞ」

So the wolf went into the cave and lay down beside the lion. "Your Majesty," he said in a sweet voice, "it makes me so sad to see you like this. Every animal in the forest has come to show you respect. Every animal except one. The fox has not come at all. He does not care about you. I think he is glad that you are sick. Perhaps he even hopes to become king himself."

そこでオオカミはほら穴に入り、ライオンのそばに横になりました。「陛下」と、オオカミは猫なで声で言いました。「このようなお姿の陛下を拝見するのは、まことに悲しゅうございます。森の動物はみな、陛下に敬意を表しにやってまいりました。ただ一匹をのぞいて、みなです。キツネはまったく来ておりません。あいつは陛下のことなど気にかけていないのです。陛下がご病気なのを喜んでいるのでしょう。もしかすると、自分が王になろうとさえ思っているのかもしれません」

The lion's eyes flashed with anger. "Is that so?" he growled.

ライオンの目が怒りで光りました。「そうなのか?」と、ライオンはうなりました。

At that very moment, the fox walked into the cave. He was covered with dust, and he looked very tired. He had heard the last words of the wolf, and he understood exactly what the wolf was trying to do.

ちょうどそのとき、キツネがほら穴に入ってきました。ほこりまみれで、とても疲れているように見えます。オオカミの最後の言葉を耳にしたキツネは、オオカミが何をたくらんでいるのか、すっかり見抜きました。

The lion lifted his head and gave the loudest roar he could. "So you have come at last, you ungrateful creature! Where have you been while your king was dying?"

ライオンは頭を上げ、出せるかぎりの大声でほえました。「やっと来たか、この恩知らずめ! おまえの王が死にかけているあいだ、どこへ行っていたのだ?」

The fox bowed deeply and spoke calmly. "Your Majesty, all these animals have come to visit you. But which of them has done anything to help you? I have not been sitting at home. I have traveled far and wide, from one end of the land to the other. I have visited all the wisest doctors and asked them how to cure your illness. That is why I am late."

キツネは深々とおじぎをして、落ち着いて話しました。「陛下、ここにいる動物たちはみな陛下のお見舞いにまいりました。ですが、そのうちのだれが、陛下のお役に立つことを何かしたでしょうか? わたくしは家でのんびりしていたのではございません。国のはしからはしまで、あちこち旅をしてまいりました。もっとも賢い医者たちをひとり残らずたずね、陛下のご病気の治し方を聞いてまわったのです。それで遅くなってしまったのでございます」

The lion's anger changed to interest. "And did you find a cure?" he asked. "Tell me at once!"

ライオンの怒りは興味へと変わりました。「それで、治し方は見つかったのか?」と、ライオンはたずねました。「すぐに申してみよ!」

"I did, Your Majesty," said the fox. He glanced quickly at the wolf, and then he went on. "The doctors all agreed. You must take the skin of a living wolf and wrap it around your body while it is still warm. That is the only thing that will cure you."

「見つかりました、陛下」と、キツネは答えました。そしてちらりとオオカミのほうを見て、それから続けました。「医者たちはみな同じことを申しました。生きているオオカミの皮をはぎ、それがまだ温かいうちに、お体に巻きつけなければなりません。それだけが、陛下のご病気を治す方法なのです」

The wolf's face went pale. He jumped up and tried to run for the entrance, but the lion's guards were faster. They caught him at once and dragged him out of the cave. The wolf was never seen in the forest again, and the lion soon had a warm new gray coat around his shoulders.

オオカミの顔は真っ青になりました。跳び上がって出口へ逃げ出そうとしましたが、ライオンの家来たちのほうが速かったのです。家来たちはすぐさまオオカミをつかまえ、ほら穴の外へ引きずっていきました。オオカミの姿はそれきり森で見られなくなり、ライオンはまもなく、温かい新しい灰色の毛皮を肩にまとうことになりました。

As the guards took the wolf away, the fox turned and spoke to him with a small smile.

家来たちがオオカミを連れていくとき、キツネはふり返って、小さくほほえみながらオオカミに言いました。

"My friend," he said, "next time, try to put your master in a good mood, not a bad one. It is much safer for everyone, including you."

「なあ、きみ」と、キツネは言いました。「今度からは、ご主人さまを悪い気分ではなく、よい気分にしてさしあげることだね。そのほうが、みんなにとってずっと安全だよ。きみ自身にとってもね」

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

動物たちの王さまである年老いたライオンが、重い病気になりました。来る日も来る日もほら穴の中で横になり、弱りきって狩りにも行けません。かつては金色だったたてがみは灰色になり、ほえ声は疲れたせきに変わっていました。

そのうわさが森じゅうに広まると、動物たちはみんな王さまのお見舞いにやってきました。クマははちみつを持ってきました。シカは新鮮な草を持ってきました。鳥たちはほら穴の外で歌をうたいました。どの動物も深々とおじぎをして、王さまが早く元気になるよう願いました。そしてどの動物も、ライオンが元気になったときに自分のことを覚えていてもらえるよう願っていました。

けれども、一匹だけ来ない動物がいました。キツネです。

オオカミはそれに気づき、ひそかにほくそ笑みました。オオカミとキツネは、昔からお互いに気に入らなかったのです。「これはチャンスだ」と、オオカミは思いました。「王さまがキツネに腹を立てるように仕向けられれば、あいつを永遠に追い払えるぞ」

そこでオオカミはほら穴に入り、ライオンのそばに横になりました。「陛下」と、オオカミは猫なで声で言いました。「このようなお姿の陛下を拝見するのは、まことに悲しゅうございます。森の動物はみな、陛下に敬意を表しにやってまいりました。ただ一匹をのぞいて、みなです。キツネはまったく来ておりません。あいつは陛下のことなど気にかけていないのです。陛下がご病気なのを喜んでいるのでしょう。もしかすると、自分が王になろうとさえ思っているのかもしれません」

ライオンの目が怒りで光りました。「そうなのか?」と、ライオンはうなりました。

ちょうどそのとき、キツネがほら穴に入ってきました。ほこりまみれで、とても疲れているように見えます。オオカミの最後の言葉を耳にしたキツネは、オオカミが何をたくらんでいるのか、すっかり見抜きました。

ライオンは頭を上げ、出せるかぎりの大声でほえました。「やっと来たか、この恩知らずめ! おまえの王が死にかけているあいだ、どこへ行っていたのだ?」

キツネは深々とおじぎをして、落ち着いて話しました。「陛下、ここにいる動物たちはみな陛下のお見舞いにまいりました。ですが、そのうちのだれが、陛下のお役に立つことを何かしたでしょうか? わたくしは家でのんびりしていたのではございません。国のはしからはしまで、あちこち旅をしてまいりました。もっとも賢い医者たちをひとり残らずたずね、陛下のご病気の治し方を聞いてまわったのです。それで遅くなってしまったのでございます」

ライオンの怒りは興味へと変わりました。「それで、治し方は見つかったのか?」と、ライオンはたずねました。「すぐに申してみよ!」

「見つかりました、陛下」と、キツネは答えました。そしてちらりとオオカミのほうを見て、それから続けました。「医者たちはみな同じことを申しました。生きているオオカミの皮をはぎ、それがまだ温かいうちに、お体に巻きつけなければなりません。それだけが、陛下のご病気を治す方法なのです」

オオカミの顔は真っ青になりました。跳び上がって出口へ逃げ出そうとしましたが、ライオンの家来たちのほうが速かったのです。家来たちはすぐさまオオカミをつかまえ、ほら穴の外へ引きずっていきました。オオカミの姿はそれきり森で見られなくなり、ライオンはまもなく、温かい新しい灰色の毛皮を肩にまとうことになりました。

家来たちがオオカミを連れていくとき、キツネはふり返って、小さくほほえみながらオオカミに言いました。

「なあ、きみ」と、キツネは言いました。「今度からは、ご主人さまを悪い気分ではなく、よい気分にしてさしあげることだね。そのほうが、みんなにとってずっと安全だよ。きみ自身にとってもね」

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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Those who try to harm others often end up harming themselves.

他人をおとしいれようとする者は、自分がわなにかかることが多い。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Why was the wolf happy that the fox did not come?

Q2. Where had the fox been?

Q3. What cure did the fox tell the lion about?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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