The Vain Jackdaw(羽を借りたカラス)の挿絵
Level 3 Pre-Intermediateイソップ物語

The Vain Jackdaw

羽を借りたカラス

  • 📖 566 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 3:08
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ神ユピテルが「いちばん美しい鳥を王にする」と決めました。地味な黒い鳥コクマルガラスは、王になるためにある作戦を思いつきます。

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • jackdawコクマルガラス(小型のカラス)
  • plainestいちばん地味な
  • collected集めた
  • snatchedさっとつかんだ
  • patience根気
  • throne王座
  • splendidすばらしい
  • embarrassed恥ずかしい
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Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Zephyr)

One spring, Jupiter, the king of the gods, decided that the birds needed a king. He sent a message to every forest, field and mountain. "In seven days," the message said, "all the birds must come before me. I will choose the most beautiful bird of all, and that bird will be your king."

ある春のこと、神々の王ユピテルは、鳥たちにも王さまが必要だと考えました。そこで、すべての森と野原と山に、お触れを出しました。「七日後に」と、お触れには書かれていました。「すべての鳥はわたしの前に集まること。その中でいちばん美しい鳥を選び、おまえたちの王とする」

The birds were very excited, and they began to prepare at once. The swans washed themselves in the lake until they were whiter than snow. The parrots cleaned their red and green feathers. The peacock walked up and down all day, opening and closing his great blue tail and practicing his smile.

鳥たちは大はしゃぎで、すぐに準備を始めました。白鳥たちは、雪より白くなるまで湖で体を洗いました。オウムたちは、赤と緑の羽根をきれいに整えました。クジャクは一日じゅう行ったり来たりしながら、大きな青い尾羽を開いたり閉じたりして、ほほえみ方の練習をしました。

Only the jackdaw was not happy. He was a small black bird with gray eyes and a loud voice. He looked at himself in a pool of water and sighed. "Black, black, black," he said. "Nobody will choose me, because I am the plainest bird in the world."

コクマルガラスだけは浮かない顔でした。灰色の目をして、声ばかり大きい、小さな黒い鳥です。水たまりに映る自分の姿を見て、コクマルガラスはため息をつきました。「黒、黒、黒」と、コクマルガラスは言いました。「だれもぼくなんか選ばないよ。世界でいちばん地味な鳥なんだから」

But the jackdaw wanted to be king more than anything. He sat on a branch and thought for a long time, and then he had an idea.

けれどもコクマルガラスは、何よりも王さまになりたかったのです。枝にとまって長いあいだ考えたすえに、ひとつ思いつきました。

For the next six days, the jackdaw flew everywhere. He went down to the lake, where the swans were washing, and picked up the white feathers that had fallen on the shore. He went to the jungle and collected red and green feathers which the parrots had dropped. He followed the peacock around the garden, and whenever a blue feather fell from his tail, the jackdaw snatched it up.

それから六日間、コクマルガラスはあちこち飛びまわりました。白鳥たちが体を洗っている湖へ下りていって、岸に落ちた白い羽根を拾いました。ジャングルへ行って、オウムたちが落とした赤や緑の羽根を集めました。庭ではクジャクのあとをつけてまわり、尾から青い羽根が落ちるたびに、さっとつかみ取りました。

On the last night, he took all the feathers back to his nest. With a little mud and a lot of patience, he stuck them on his body one by one. Some were long and some were short, and some were bright and some were soft. By morning, he did not look like a jackdaw at all. He looked like the most colorful bird that anyone had ever seen.

最後の夜、コクマルガラスは羽根を全部巣に持ち帰りました。そして少しの泥と、たくさんの根気を使って、羽根を一枚一枚、自分の体にはりつけていきました。長いのも短いのも、鮮やかなのもやわらかいのもありました。朝になるころには、もうコクマルガラスにはまったく見えません。だれも見たことがないほど色とりどりの鳥になっていました。

When the great day arrived, thousands of birds gathered in a wide green valley. Jupiter sat on a golden throne and looked at them all. The swans were lovely, and the peacock was splendid. But then the jackdaw stepped forward, shaking his many colors in the sunlight, and the whole valley went quiet.

いよいよその日がやってくると、何千羽もの鳥が広々とした緑の谷に集まりました。ユピテルは黄金の玉座に座り、鳥たちをひとわたりながめました。白鳥たちは愛らしく、クジャクはみごとでした。そのとき、コクマルガラスが前へ進み出ました。日の光の中で、たくさんの色がゆれています。谷じゅうが、しんと静まりかえりました。

"Ah," said Jupiter. "I have never seen a bird like this before. You are certainly the most beautiful of all. I think that you should be..."

「ほう」と、ユピテルは言いました。「このような鳥はこれまで見たことがない。おまえはまちがいなく、すべての鳥の中でいちばん美しい。おまえこそ、ふさわしいと思う……」

But before he could say "king," the swan cried out. "Wait! That is my feather!" She flew over and pulled a white feather from the jackdaw's wing.

ところが、ユピテルが「王に」と言う前に、白鳥が叫びました。「待ってください! それはわたしの羽根です!」白鳥は飛んでいって、コクマルガラスの翼から白い羽根を一枚引き抜きました。

"And that one is mine!" shouted a parrot, pulling out a red one.

「それはぼくのだ!」と、オウムが叫んで、赤い羽根を引き抜きました。

"Those are mine!" screamed the peacock, and he pulled out every blue feather he could find.

「それはみんなわたしのだ!」と、クジャクがわめき、見つけた青い羽根を残らず引き抜きました。

Soon every bird in the valley was flying at the jackdaw. Each of them took back his own feathers, and the air was full of color. When they had finished, there was only a small, cold, embarrassed black bird standing in front of the throne.

まもなく、谷じゅうの鳥がコクマルガラスめがけて飛んできました。みんながそれぞれ自分の羽根を取りもどし、空は色でいっぱいになりました。すっかり取りもどしてしまうと、玉座の前には、小さな黒い鳥が一羽、寒そうに、恥ずかしそうに立っているだけでした。

Jupiter looked down at him and shook his head. "So," he said, "under all those feathers, there was only a jackdaw after all."

ユピテルはコクマルガラスを見下ろし、首を横に振りました。「なるほど」と、ユピテルは言いました。「あの羽根の下にいたのは、結局ただのコクマルガラスだったというわけか」

The jackdaw flew home with his head down, and it was a long time before he showed his face again. He had learned a hard lesson. Borrowed feathers may make you shine for a moment, but they can be taken back at any time.

コクマルガラスはうなだれて家へ飛んで帰り、それから長いあいだ、だれの前にも姿を見せませんでした。つらい教訓を学んだのです。借りものの羽根で、いっときは輝いて見えるかもしれません。けれども、それはいつ取り返されてもおかしくないのです。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

ある春のこと、神々の王ユピテルは、鳥たちにも王さまが必要だと考えました。そこで、すべての森と野原と山に、お触れを出しました。「七日後に」と、お触れには書かれていました。「すべての鳥はわたしの前に集まること。その中でいちばん美しい鳥を選び、おまえたちの王とする」

鳥たちは大はしゃぎで、すぐに準備を始めました。白鳥たちは、雪より白くなるまで湖で体を洗いました。オウムたちは、赤と緑の羽根をきれいに整えました。クジャクは一日じゅう行ったり来たりしながら、大きな青い尾羽を開いたり閉じたりして、ほほえみ方の練習をしました。

コクマルガラスだけは浮かない顔でした。灰色の目をして、声ばかり大きい、小さな黒い鳥です。水たまりに映る自分の姿を見て、コクマルガラスはため息をつきました。「黒、黒、黒」と、コクマルガラスは言いました。「だれもぼくなんか選ばないよ。世界でいちばん地味な鳥なんだから」

けれどもコクマルガラスは、何よりも王さまになりたかったのです。枝にとまって長いあいだ考えたすえに、ひとつ思いつきました。

それから六日間、コクマルガラスはあちこち飛びまわりました。白鳥たちが体を洗っている湖へ下りていって、岸に落ちた白い羽根を拾いました。ジャングルへ行って、オウムたちが落とした赤や緑の羽根を集めました。庭ではクジャクのあとをつけてまわり、尾から青い羽根が落ちるたびに、さっとつかみ取りました。

最後の夜、コクマルガラスは羽根を全部巣に持ち帰りました。そして少しの泥と、たくさんの根気を使って、羽根を一枚一枚、自分の体にはりつけていきました。長いのも短いのも、鮮やかなのもやわらかいのもありました。朝になるころには、もうコクマルガラスにはまったく見えません。だれも見たことがないほど色とりどりの鳥になっていました。

いよいよその日がやってくると、何千羽もの鳥が広々とした緑の谷に集まりました。ユピテルは黄金の玉座に座り、鳥たちをひとわたりながめました。白鳥たちは愛らしく、クジャクはみごとでした。そのとき、コクマルガラスが前へ進み出ました。日の光の中で、たくさんの色がゆれています。谷じゅうが、しんと静まりかえりました。

「ほう」と、ユピテルは言いました。「このような鳥はこれまで見たことがない。おまえはまちがいなく、すべての鳥の中でいちばん美しい。おまえこそ、ふさわしいと思う……」

ところが、ユピテルが「王に」と言う前に、白鳥が叫びました。「待ってください! それはわたしの羽根です!」白鳥は飛んでいって、コクマルガラスの翼から白い羽根を一枚引き抜きました。

「それはぼくのだ!」と、オウムが叫んで、赤い羽根を引き抜きました。

「それはみんなわたしのだ!」と、クジャクがわめき、見つけた青い羽根を残らず引き抜きました。

まもなく、谷じゅうの鳥がコクマルガラスめがけて飛んできました。みんながそれぞれ自分の羽根を取りもどし、空は色でいっぱいになりました。すっかり取りもどしてしまうと、玉座の前には、小さな黒い鳥が一羽、寒そうに、恥ずかしそうに立っているだけでした。

ユピテルはコクマルガラスを見下ろし、首を横に振りました。「なるほど」と、ユピテルは言いました。「あの羽根の下にいたのは、結局ただのコクマルガラスだったというわけか」

コクマルガラスはうなだれて家へ飛んで帰り、それから長いあいだ、だれの前にも姿を見せませんでした。つらい教訓を学んだのです。借りものの羽根で、いっときは輝いて見えるかもしれません。けれども、それはいつ取り返されてもおかしくないのです。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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You cannot become great with things that belong to others.

人のものを借りて飾っても、本当の自分は変わらない。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Why was the jackdaw unhappy?

Q2. Where did the jackdaw get his colorful feathers?

Q3. What happened when Jupiter started to choose him?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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