The Eagle, the Cat, and the Wild Pig(ワシとネコとイノシシ)の挿絵
Level 3 Pre-Intermediateイソップ物語

The Eagle, the Cat, and the Wild Pig

ワシとネコとイノシシ

  • 📖 581 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 2:55
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ一本の大きなカシの木に、ワシとネコとイノシシの家族がいっしょに住んでいました。ところが、ずるいネコがある計画を思いつきます……。

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • oakカシの木(オーク)
  • trunk木の幹
  • piglets子ブタ
  • wicked悪い、意地悪な
  • roots根
  • gruntブーブーという声
  • guard守る
  • meanwhileその間に
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Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Fenrir)

In a quiet forest there stood a huge old oak tree. It was so big that three families had made their homes in it. At the very top, an eagle had built her nest, where she was raising two young eagles. In the middle of the trunk there was a hole, and a cat lived there with her kittens. At the bottom, among the roots, a wild pig had made a warm bed for her little piglets.

静かな森に、大きな古いカシの木が立っていました。あまりに大きな木だったので、三つの家族がそこに住んでいました。いちばん上には、ワシが巣を作って、二羽のひなを育てていました。幹の真ん中にはうろがあって、ネコが子ネコたちと一緒に住んでいました。いちばん下の根っこのあいだには、イノシシが子どもたちのために暖かい寝床を作っていました。

For a long time, the three mothers lived side by side without any trouble. But the cat was not happy. "If the eagle and the pig were gone," she thought, "this whole tree would belong to me and my kittens. And their young ones would make very good meals." So she made a clever and wicked plan.

長いあいだ、三匹の母親たちは、何のもめごともなく並んで暮らしていました。けれども、ネコは満足していませんでした。「ワシとイノシシがいなくなれば」と、ネコは考えました。「この木はまるごと、わたしと子ネコたちのものになる。それに、あいつらの子どもたちは、とてもいいごちそうになるわ」そこでネコは、ずる賢くて意地の悪い作戦を考えました。

First, she climbed up to the eagle's nest. She put on a worried face and spoke in a low voice. "My dear neighbor," she said, "I have terrible news. Have you seen how the wild pig digs in the earth every day? She is not looking for food. She is digging away the roots of our tree. Soon the tree will fall, and when it does, she will catch your babies and mine and feed them to her piglets."

まず、ネコはワシの巣までのぼっていきました。そして心配そうな顔を作って、低い声で話しかけました。「お隣さん」と、ネコは言いました。「大変なことがわかったの。イノシシが毎日、土を掘っているのを見たことある? あれは食べ物を探しているんじゃないのよ。わたしたちの木の根っこを掘りくずしているの。もうすぐ木は倒れるわ。そうしたら、イノシシはあなたの赤ちゃんもわたしの赤ちゃんもつかまえて、自分の子どもたちに食べさせるつもりなのよ」

The eagle's feathers stood up in fear. "Is this true?" she cried.

ワシの羽が、恐怖でさか立ちました。「それは本当なの?」と、ワシは叫びました。

"I have seen it with my own eyes," said the cat. "Do not leave your nest even for a moment, or it will be too late."

「この目でちゃんと見たのよ」と、ネコは答えました。「ひとときも巣を離れちゃだめよ。そうでないと、手遅れになるわ」

Then the cat crept down to the bottom of the tree, where the wild pig was lying with her piglets. Again she made a worried face. "Dear neighbor," she whispered, "I must warn you. The eagle at the top of the tree is watching your little ones. As soon as you go out to look for food, she will fly down and carry one of them away."

それからネコは、イノシシが子どもたちと一緒に寝そべっている木の根もとまで、そっと下りていきました。ここでもネコは心配そうな顔を作りました。「お隣さん」と、ネコはささやきました。「どうしても知らせておかなくちゃ。木のてっぺんにいるワシが、あなたの子どもたちをねらっているのよ。あなたが食べ物を探しに出かけたとたん、ワシは舞い降りてきて、子どもを一匹さらっていくつもりなの」

The wild pig gave a frightened grunt. "Thank you for telling me," she said. "I will stay here and guard them day and night."

イノシシはおびえてブウッと鳴きました。「教えてくれてありがとう」と、イノシシは言いました。「ここにいて、昼も夜も子どもたちを守ることにするわ」

After this, the cat went back into her hole and pretended to be very afraid. During the day she never came out. But when night fell and the forest was dark, she slipped out quietly and found plenty of food for herself and her kittens. Then she came back before the sun rose and watched everything all day.

そのあと、ネコは自分のうろにもどり、とてもこわがっているふりをしました。昼間は一度も外に出ませんでした。けれども夜になって森が暗くなると、こっそりと抜け出して、自分と子ネコたちのための食べ物をたっぷり見つけました。そして日が昇る前にもどってきて、昼のあいだずっと、何もかもを見張っていました。

Meanwhile, the eagle sat in her nest and did not move. She was afraid that if she flew away to hunt, the tree would fall. At the bottom, the wild pig lay beside her piglets and did not move either. She was afraid that if she went out, the eagle would attack.

そのあいだ、ワシは巣の中に座ったまま動きませんでした。狩りに飛んでいったら木が倒れてしまうのではないかと、こわかったのです。木の根もとでは、イノシシも子どもたちのそばに寝そべったまま動きませんでした。外に出たらワシにおそわれるのではないかと、こわかったのです。

Days passed, and then weeks. The young eagles cried with hunger, and the little piglets grew thinner and weaker. Their mothers grew weak too, but they were still too frightened to leave their homes. Neither of them ever thought of asking the other one whether the cat's words were true.

何日もたち、それから何週間もたちました。ワシのひなたちはおなかをすかせて鳴き、イノシシの子どもたちはどんどんやせて弱っていきました。母親たちも弱っていきましたが、それでも怖くて、住みかを離れることができませんでした。どちらも、ネコの言ったことが本当かどうか、相手にたずねてみようとは一度も思いませんでした。

In the end, the eagle, the wild pig and all their young ones became so weak from hunger that they never woke up again. And the cat and her kittens had food for a long, long time.

とうとう、ワシもイノシシも、その子どもたちもみんな、飢えで弱りきって、二度と目を覚ましませんでした。そしてネコと子ネコたちは、長いあいだ、食べ物に困りませんでした。

The old oak tree stood quietly in the forest, as it always had. Its roots were strong, and it had never been in any danger at all. The only danger in that tree had been the soft, sweet voice of the cat.

古いカシの木は、いつもと同じように森の中に静かに立っていました。その根はしっかりしていて、危ないことなど一度もなかったのです。あの木にあったただひとつの危険は、ネコのやさしくてあまい声だったのでした。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

静かな森に、大きな古いカシの木が立っていました。あまりに大きな木だったので、三つの家族がそこに住んでいました。いちばん上には、ワシが巣を作って、二羽のひなを育てていました。幹の真ん中にはうろがあって、ネコが子ネコたちと一緒に住んでいました。いちばん下の根っこのあいだには、イノシシが子どもたちのために暖かい寝床を作っていました。

長いあいだ、三匹の母親たちは、何のもめごともなく並んで暮らしていました。けれども、ネコは満足していませんでした。「ワシとイノシシがいなくなれば」と、ネコは考えました。「この木はまるごと、わたしと子ネコたちのものになる。それに、あいつらの子どもたちは、とてもいいごちそうになるわ」そこでネコは、ずる賢くて意地の悪い作戦を考えました。

まず、ネコはワシの巣までのぼっていきました。そして心配そうな顔を作って、低い声で話しかけました。「お隣さん」と、ネコは言いました。「大変なことがわかったの。イノシシが毎日、土を掘っているのを見たことある? あれは食べ物を探しているんじゃないのよ。わたしたちの木の根っこを掘りくずしているの。もうすぐ木は倒れるわ。そうしたら、イノシシはあなたの赤ちゃんもわたしの赤ちゃんもつかまえて、自分の子どもたちに食べさせるつもりなのよ」

ワシの羽が、恐怖でさか立ちました。「それは本当なの?」と、ワシは叫びました。

「この目でちゃんと見たのよ」と、ネコは答えました。「ひとときも巣を離れちゃだめよ。そうでないと、手遅れになるわ」

それからネコは、イノシシが子どもたちと一緒に寝そべっている木の根もとまで、そっと下りていきました。ここでもネコは心配そうな顔を作りました。「お隣さん」と、ネコはささやきました。「どうしても知らせておかなくちゃ。木のてっぺんにいるワシが、あなたの子どもたちをねらっているのよ。あなたが食べ物を探しに出かけたとたん、ワシは舞い降りてきて、子どもを一匹さらっていくつもりなの」

イノシシはおびえてブウッと鳴きました。「教えてくれてありがとう」と、イノシシは言いました。「ここにいて、昼も夜も子どもたちを守ることにするわ」

そのあと、ネコは自分のうろにもどり、とてもこわがっているふりをしました。昼間は一度も外に出ませんでした。けれども夜になって森が暗くなると、こっそりと抜け出して、自分と子ネコたちのための食べ物をたっぷり見つけました。そして日が昇る前にもどってきて、昼のあいだずっと、何もかもを見張っていました。

そのあいだ、ワシは巣の中に座ったまま動きませんでした。狩りに飛んでいったら木が倒れてしまうのではないかと、こわかったのです。木の根もとでは、イノシシも子どもたちのそばに寝そべったまま動きませんでした。外に出たらワシにおそわれるのではないかと、こわかったのです。

何日もたち、それから何週間もたちました。ワシのひなたちはおなかをすかせて鳴き、イノシシの子どもたちはどんどんやせて弱っていきました。母親たちも弱っていきましたが、それでも怖くて、住みかを離れることができませんでした。どちらも、ネコの言ったことが本当かどうか、相手にたずねてみようとは一度も思いませんでした。

とうとう、ワシもイノシシも、その子どもたちもみんな、飢えで弱りきって、二度と目を覚ましませんでした。そしてネコと子ネコたちは、長いあいだ、食べ物に困りませんでした。

古いカシの木は、いつもと同じように森の中に静かに立っていました。その根はしっかりしていて、危ないことなど一度もなかったのです。あの木にあったただひとつの危険は、ネコのやさしくてあまい声だったのでした。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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Those who spread lies and fear between neighbors can cause great harm.

隣人どうしにうそと恐れをまきちらす者は、大きなわざわいを起こす。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Where did the cat live?

Q2. What did the cat tell the eagle?

Q3. When did the cat go out to find food?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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