William Tell and the Apple(ウィリアム・テルとりんご)の挿絵
Level 2 Elementary神話と伝説

William Tell and the Apple

ウィリアム・テルとりんご

  • 📖 538 words
  • ⏱ 約7分
  • YL 1.0–1.4
  • 英検3級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじスイスの広場に、悪い代官ゲスラーの帽子がかかげられました。「この帽子におじぎをしない者は罰する」という命令に、弓の名人ウィリアム・テルは従いません。怒った代官が命じたのは、とんでもないことでした。

スイスの伝説

キーワード(7語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • governor代官;総督
  • bowおじぎをする
  • crossbow石弓(ボウガン)
  • arrow矢
  • pole棒;さお
  • square広場
  • freedom自由

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

Long ago, Switzerland was ruled by a foreign emperor. He sent a cruel governor named Gessler to rule the people in the mountains. Gessler was proud and unkind, and he wanted everyone to be afraid of him.

むかし、スイスは外国の皇帝に支配されていました。皇帝は、ゲスラーという残酷な代官を送りこんで、山の人々を治めさせました。ゲスラーはいばっていて意地が悪く、みんなに自分をこわがらせたいと思っていました。

One day, Gessler put a tall pole in the middle of the square in the town of Altdorf. On top of the pole, he put his own hat. Then he said, "Everyone who walks past this hat must bow to it, just like they bow to me. Anyone who does not bow will go to prison."

ある日、ゲスラーはアルトドルフの町の広場のまん中に、高い柱を立てました。柱のてっぺんには、自分の帽子をのせました。そして言いました。「この帽子の前を通る者はみな、わたしにおじぎをするのと同じように、帽子におじぎをしなければならない。おじぎをしない者は牢屋に入れる」

The people hated this, but they were afraid. So every time they walked past the pole, they bowed their heads to the hat.

人々はこれがいやでたまりませんでしたが、こわかったのです。ですから柱の前を通るたびに、帽子に頭を下げました。

In the mountains near Altdorf lived a hunter named William Tell. He was strong and brave, and he was the best shot with a crossbow in all the land. One day, he came down to the town with his young son, Walter. They walked across the square and past the pole. But William Tell did not bow.

アルトドルフの近くの山に、ウィリアム・テルという狩人が住んでいました。強くて勇敢で、国じゅうでいちばんの石弓の名人でした。ある日、テルは幼い息子のヴァルターを連れて町へ下りてきました。二人は広場を横切り、柱の前を通りました。けれども、ウィリアム・テルはおじぎをしませんでした。

"Stop!" shouted a soldier. "You did not bow to the governor's hat!"

「止まれ!」と、兵士がさけびました。「おまえは代官さまの帽子におじぎをしなかったな!」

"I bow to God," said Tell, "but not to a hat."

「わたしは神には頭を下げる」と、テルは言いました。「だが、帽子には下げない」

The soldiers took Tell to Gessler. The governor looked at him with cold eyes. "So you are the famous William Tell," he said. "They say you never miss with your crossbow. Let us see if it is true."

兵士たちはテルをゲスラーのところへ連れていきました。代官は冷たい目でテルを見ました。「そうか、おまえがあの有名なウィリアム・テルか」と、ゲスラーは言いました。「石弓で決して的をはずさないそうだな。本当かどうか見てみよう」

Gessler smiled a cruel smile. He took an apple and gave it to a soldier. "Put this apple on the boy's head," he said. "Tell, you will shoot the apple from your son's head. If you hit it, you are free. If you do not shoot, you and your son will both die."

ゲスラーは残酷な笑いをうかべました。リンゴを一つ取って、兵士にわたしました。「このリンゴを子どもの頭にのせろ」と、ゲスラーは言いました。「テル、おまえは息子の頭の上のリンゴを射るのだ。当たれば自由にしてやる。射なければ、おまえも息子も死ぬことになる」

The people in the square cried out. "Please, sir!" said Tell. "Do not make me do this. I could kill my own child!"

広場の人々はさけび声をあげました。「お願いです!」と、テルは言いました。「そんなことをさせないでください。自分の子どもを殺してしまうかもしれないのです!」

"Shoot," said Gessler, "or die."

「射よ」と、ゲスラーは言いました。「さもなくば死ね」

The soldiers took Walter and stood him against a tree, a hundred steps away. They put the apple on his head. The boy was not afraid. "Don't worry, Father," he called. "I know you can do it. I will not move."

兵士たちはヴァルターを連れていき、百歩はなれたところの木の前に立たせました。そして頭にリンゴをのせました。少年はこわがっていませんでした。「心配しないで、お父さん」と、ヴァルターはよびかけました。「お父さんならできるよ。ぼく、動かないから」

William Tell took two arrows. He put one arrow in his belt. He put the other in his crossbow. His hands were shaking a little. He looked at his son. Then he looked at the apple. The whole square was silent. Nobody moved. Nobody breathed.

ウィリアム・テルは矢を二本取りました。一本はベルトにさしました。もう一本を石弓につがえました。手が少しふるえていました。テルは息子を見ました。それからリンゴを見ました。広場じゅうがしんとしていました。だれも動きません。だれも息をしません。

Tell shot. The arrow flew across the square and hit the apple. The apple broke into two pieces and fell to the ground. Walter was safe!

テルは射ました。矢は広場を横切って飛び、リンゴに当たりました。リンゴは二つに割れて地面に落ちました。ヴァルターは無事でした!

The people shouted with joy. Walter ran into his father's arms, and Tell held him close.

人々は喜びの声をあげました。ヴァルターは父の腕の中に飛びこみ、テルは息子をしっかりとだきしめました。

But Gessler was not happy. "That was a good shot," he said. "But tell me, why did you take a second arrow?"

けれども、ゲスラーはおもしろくありませんでした。「見事な腕前だ」と、ゲスラーは言いました。「だが、教えてもらおう。なぜ二本目の矢を取ったのだ?」

Tell looked him in the eye. "If my first arrow hit my son," he said, "my second arrow was going to be for you. And I was not going to miss."

テルはゲスラーの目をまっすぐに見ました。「もし一本目の矢が息子に当たっていたら」と、テルは言いました。「二本目の矢であなたを射るつもりでした。そして、決してはずすつもりはありませんでした」

Gessler was very angry. He ordered his soldiers to take Tell to prison. But later, Tell escaped. He went back to his mountains, and he helped the Swiss people fight for their freedom. Today, William Tell is still a hero in Switzerland.

ゲスラーはかんかんに怒りました。そして兵士たちに、テルを牢屋へ連れていくよう命じました。けれどもその後、テルは逃げ出しました。自分の山へもどり、スイスの人々が自由のために戦うのを助けました。今でもウィリアム・テルは、スイスの英雄なのです。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

むかし、スイスは外国の皇帝に支配されていました。皇帝は、ゲスラーという残酷な代官を送りこんで、山の人々を治めさせました。ゲスラーはいばっていて意地が悪く、みんなに自分をこわがらせたいと思っていました。

ある日、ゲスラーはアルトドルフの町の広場のまん中に、高い柱を立てました。柱のてっぺんには、自分の帽子をのせました。そして言いました。「この帽子の前を通る者はみな、わたしにおじぎをするのと同じように、帽子におじぎをしなければならない。おじぎをしない者は牢屋に入れる」

人々はこれがいやでたまりませんでしたが、こわかったのです。ですから柱の前を通るたびに、帽子に頭を下げました。

アルトドルフの近くの山に、ウィリアム・テルという狩人が住んでいました。強くて勇敢で、国じゅうでいちばんの石弓の名人でした。ある日、テルは幼い息子のヴァルターを連れて町へ下りてきました。二人は広場を横切り、柱の前を通りました。けれども、ウィリアム・テルはおじぎをしませんでした。

「止まれ!」と、兵士がさけびました。「おまえは代官さまの帽子におじぎをしなかったな!」

「わたしは神には頭を下げる」と、テルは言いました。「だが、帽子には下げない」

兵士たちはテルをゲスラーのところへ連れていきました。代官は冷たい目でテルを見ました。「そうか、おまえがあの有名なウィリアム・テルか」と、ゲスラーは言いました。「石弓で決して的をはずさないそうだな。本当かどうか見てみよう」

ゲスラーは残酷な笑いをうかべました。リンゴを一つ取って、兵士にわたしました。「このリンゴを子どもの頭にのせろ」と、ゲスラーは言いました。「テル、おまえは息子の頭の上のリンゴを射るのだ。当たれば自由にしてやる。射なければ、おまえも息子も死ぬことになる」

広場の人々はさけび声をあげました。「お願いです!」と、テルは言いました。「そんなことをさせないでください。自分の子どもを殺してしまうかもしれないのです!」

「射よ」と、ゲスラーは言いました。「さもなくば死ね」

兵士たちはヴァルターを連れていき、百歩はなれたところの木の前に立たせました。そして頭にリンゴをのせました。少年はこわがっていませんでした。「心配しないで、お父さん」と、ヴァルターはよびかけました。「お父さんならできるよ。ぼく、動かないから」

ウィリアム・テルは矢を二本取りました。一本はベルトにさしました。もう一本を石弓につがえました。手が少しふるえていました。テルは息子を見ました。それからリンゴを見ました。広場じゅうがしんとしていました。だれも動きません。だれも息をしません。

テルは射ました。矢は広場を横切って飛び、リンゴに当たりました。リンゴは二つに割れて地面に落ちました。ヴァルターは無事でした!

人々は喜びの声をあげました。ヴァルターは父の腕の中に飛びこみ、テルは息子をしっかりとだきしめました。

けれども、ゲスラーはおもしろくありませんでした。「見事な腕前だ」と、ゲスラーは言いました。「だが、教えてもらおう。なぜ二本目の矢を取ったのだ?」

テルはゲスラーの目をまっすぐに見ました。「もし一本目の矢が息子に当たっていたら」と、テルは言いました。「二本目の矢であなたを射るつもりでした。そして、決してはずすつもりはありませんでした」

ゲスラーはかんかんに怒りました。そして兵士たちに、テルを牢屋へ連れていくよう命じました。けれどもその後、テルは逃げ出しました。自分の山へもどり、スイスの人々が自由のために戦うのを助けました。今でもウィリアム・テルは、スイスの英雄なのです。

日本語訳:多読ベスト

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What did Gessler want everyone to do?

Q2. What did William Tell have to shoot?

Q3. Why did Tell have a second arrow?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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