Arachne the Weaver(機織りの名人アラクネ)の挿絵
Level 2 Elementary神話と伝説

Arachne the Weaver

機織りの名人アラクネ

  • 📖 490 words
  • ⏱ 約6分
  • 🔊 2:52
  • YL 1.0–1.4
  • 英検3級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ世界一の機織りの腕をもつ娘アラクネは、「女神アテナよりも私のほうが上手」と言いふらします。ある日、彼女の前に一人のおばあさんがあらわれて……。

ギリシャ神話(オウィディウス『変身物語』)

キーワード(9語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • weave機を織る
  • weaver機織りをする人
  • goddess女神
  • thread糸
  • contest勝負;コンテスト
  • spiderクモ
  • proud自慢げな;誇らしい
  • nymphsニンフ(川や森の精霊たち)
  • looms機織り機
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Long ago, in a small village in Greece, there lived a girl named Arachne. Her family was poor, but Arachne had a special talent. She could weave better than anyone in the world.

むかしむかし、ギリシャの小さな村に、アラクネという少女が住んでいました。家は貧しかったのですが、アラクネには特別な才能がありました。世界中のだれよりも上手に布を織ることができたのです。

Her cloth was soft and beautiful. She made pictures with colored thread: blue seas, green forests, and birds that looked ready to fly. People came from far away just to watch her work. Even the nymphs of the rivers and woods came out to see her.

アラクネの布はやわらかく、美しいものでした。アラクネは色とりどりの糸で絵を織り出しました。青い海、緑の森、そして今にも飛び立ちそうな鳥たち。人々は、アラクネが織るのを見るためだけに、遠くからやって来ました。川や森のニンフたちまでが、アラクネを見に出てきました。

"Your hands are magic," people said. "Surely the goddess Athena taught you."

「あなたの手は魔法の手だね」と、人々は言いました。「きっと女神アテナに教わったのでしょう」

Athena was the goddess of wisdom and of weaving. But Arachne did not like this idea at all. "Nobody taught me," she said. "I am better than Athena. If she wants, she can come and weave with me. Then we will see who is the best."

アテナは知恵と機織りの女神でした。けれどもアラクネは、その考えがまったく気に入りませんでした。「だれにも教わってなんかいないわ」と、アラクネは言いました。「わたしはアテナより上手よ。その気があるなら、ここへ来てわたしと織りくらべをすればいい。そうすれば、だれがいちばんか分かるでしょう」

One day, an old woman with gray hair came to Arachne's house. She walked slowly with a stick. "My dear," she said, "I am old, and old people know many things. Be proud of your work, but do not say you are better than a goddess. Tell Athena you are sorry. She will forgive you."

ある日、白髪のおばあさんがアラクネの家にやって来ました。おばあさんは杖をついて、ゆっくりと歩いていました。「お嬢さん」と、おばあさんは言いました。「わたしは年寄りだ。年寄りはいろいろなことを知っている。自分の仕事を誇りに思うのはいい。でも、女神より上手だなどと言ってはいけないよ。アテナにあやまりなさい。きっと許してくださるから」

Arachne laughed. "Go home, old woman," she said. "I am not sorry. If Athena is not afraid, why doesn't she come here herself?"

アラクネは笑いました。「帰ってちょうだい、おばあさん。わたしはあやまったりしないわ。アテナがこわくないのなら、どうして自分でここへ来ないの?」

"She is here," said the old woman. Suddenly, her gray clothes fell away. She grew tall and bright. There stood Athena, in a silver helmet, with her shining gray eyes. All the people bowed down. But Arachne did not bow. Her face turned red, but she still said, "Let the contest begin."

「ここにいるよ」と、おばあさんは言いました。すると突然、おばあさんの灰色の服がはらりと落ちました。その姿は背が高くなり、まばゆく輝きました。そこに立っていたのは、銀のかぶとをかぶり、きらきらと光る灰色の目をしたアテナでした。人々はみなひれ伏しました。けれどもアラクネは頭を下げませんでした。顔は真っ赤になりましたが、それでもアラクネは言いました。「勝負を始めましょう」

Two looms were set up, and the goddess and the girl began to weave. Their hands moved so fast that nobody could follow them.

二台の機織り機が置かれ、女神と少女は布を織りはじめました。二人の手はとても速く動き、だれも目で追うことができませんでした。

Athena wove a picture of the great gods on Mount Olympus. They looked strong and wise. In the four corners, she wove small pictures of foolish people who had tried to fight the gods and had been punished. It was a warning.

アテナは、オリュンポス山の偉大な神々の絵を織りました。神々は力強く、賢そうに見えました。そして四すみには、神々に逆らって罰を受けた愚かな人間たちの小さな絵を織りこみました。それは警告でした。

Arachne wove a picture of the gods too. But in her picture, the gods were not wise. They were playing tricks on people, telling lies, and doing bad things. Her work was perfect. Every face looked alive. Even Athena could not find a single mistake.

アラクネも神々の絵を織りました。けれどもアラクネの絵の神々は、賢くはありませんでした。人間にいたずらをしたり、うそをついたり、悪いことをしたりしていました。アラクネの作品は完璧でした。どの顔も生きているように見えました。アテナでさえ、まちがいを一つも見つけられませんでした。

But the picture made Athena very angry. "You have great skill," she said, "but you have no respect. You laugh at the gods. So you will weave forever, but you will never be proud again."

けれども、その絵はアテナをひどく怒らせました。「おまえの腕前はすばらしい」と、アテナは言いました。「だが、おまえには敬う心がない。神々をあざ笑っている。だから、おまえはいつまでも織りつづけるがいい。けれど、二度と誇らしい気持ちになることはないだろう」

Athena touched Arachne with her hand. Arachne's body began to change. Her hair fell out. Her head grew very small. Her body became tiny and round, and long, thin legs came out of her sides. She was a spider.

アテナが手でアラクネにふれると、アラクネの体が変わりはじめました。髪の毛が抜け落ちました。頭はとても小さくなりました。体は小さく丸くなり、わきから細長い足が何本も生えてきました。アラクネはクモになったのです。

From that day, Arachne lived in the corners of houses. She never stopped weaving. Even today, her children, the spiders, weave their beautiful webs all over the world. And in Greek, the word for spider is still "arachne."

その日から、アラクネは家のすみっこで暮らすようになりました。アラクネは織るのを決してやめませんでした。今でも、アラクネの子どもたちであるクモは、世界中で美しい巣を張りつづけています。そしてギリシャ語では、クモのことを今でも「アラクネ」というのです。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

むかしむかし、ギリシャの小さな村に、アラクネという少女が住んでいました。家は貧しかったのですが、アラクネには特別な才能がありました。世界中のだれよりも上手に布を織ることができたのです。

アラクネの布はやわらかく、美しいものでした。アラクネは色とりどりの糸で絵を織り出しました。青い海、緑の森、そして今にも飛び立ちそうな鳥たち。人々は、アラクネが織るのを見るためだけに、遠くからやって来ました。川や森のニンフたちまでが、アラクネを見に出てきました。

「あなたの手は魔法の手だね」と、人々は言いました。「きっと女神アテナに教わったのでしょう」

アテナは知恵と機織りの女神でした。けれどもアラクネは、その考えがまったく気に入りませんでした。「だれにも教わってなんかいないわ」と、アラクネは言いました。「わたしはアテナより上手よ。その気があるなら、ここへ来てわたしと織りくらべをすればいい。そうすれば、だれがいちばんか分かるでしょう」

ある日、白髪のおばあさんがアラクネの家にやって来ました。おばあさんは杖をついて、ゆっくりと歩いていました。「お嬢さん」と、おばあさんは言いました。「わたしは年寄りだ。年寄りはいろいろなことを知っている。自分の仕事を誇りに思うのはいい。でも、女神より上手だなどと言ってはいけないよ。アテナにあやまりなさい。きっと許してくださるから」

アラクネは笑いました。「帰ってちょうだい、おばあさん。わたしはあやまったりしないわ。アテナがこわくないのなら、どうして自分でここへ来ないの?」

「ここにいるよ」と、おばあさんは言いました。すると突然、おばあさんの灰色の服がはらりと落ちました。その姿は背が高くなり、まばゆく輝きました。そこに立っていたのは、銀のかぶとをかぶり、きらきらと光る灰色の目をしたアテナでした。人々はみなひれ伏しました。けれどもアラクネは頭を下げませんでした。顔は真っ赤になりましたが、それでもアラクネは言いました。「勝負を始めましょう」

二台の機織り機が置かれ、女神と少女は布を織りはじめました。二人の手はとても速く動き、だれも目で追うことができませんでした。

アテナは、オリュンポス山の偉大な神々の絵を織りました。神々は力強く、賢そうに見えました。そして四すみには、神々に逆らって罰を受けた愚かな人間たちの小さな絵を織りこみました。それは警告でした。

アラクネも神々の絵を織りました。けれどもアラクネの絵の神々は、賢くはありませんでした。人間にいたずらをしたり、うそをついたり、悪いことをしたりしていました。アラクネの作品は完璧でした。どの顔も生きているように見えました。アテナでさえ、まちがいを一つも見つけられませんでした。

けれども、その絵はアテナをひどく怒らせました。「おまえの腕前はすばらしい」と、アテナは言いました。「だが、おまえには敬う心がない。神々をあざ笑っている。だから、おまえはいつまでも織りつづけるがいい。けれど、二度と誇らしい気持ちになることはないだろう」

アテナが手でアラクネにふれると、アラクネの体が変わりはじめました。髪の毛が抜け落ちました。頭はとても小さくなりました。体は小さく丸くなり、わきから細長い足が何本も生えてきました。アラクネはクモになったのです。

その日から、アラクネは家のすみっこで暮らすようになりました。アラクネは織るのを決してやめませんでした。今でも、アラクネの子どもたちであるクモは、世界中で美しい巣を張りつづけています。そしてギリシャ語では、クモのことを今でも「アラクネ」というのです。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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Being proud of your skill is fine, but being too proud can bring trouble.

自分の腕に誇りをもつのはよい。でも、おごりすぎると災いをまねく。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What did Arachne say about the goddess Athena?

Q2. Who was the old woman?

Q3. What did Athena turn Arachne into?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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