Icarus, the Boy Who Flew(空を飛んだイカロス)の挿絵
Level 2 Elementary神話と伝説

Icarus, the Boy Who Flew

空を飛んだイカロス

  • 📖 580 words
  • ⏱ 約7分
  • YL 1.0–1.4
  • 英検3級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ島の高い塔に閉じこめられた、天才発明家ダイダロスと息子イカロス。父は鳥の羽とロウで翼を作り、空から逃げることにします。「高く飛びすぎてはいけないよ」と言われたイカロスですが……。

ギリシャ神話

キーワード(7語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • inventor発明家
  • feather羽
  • waxロウ
  • meltとける
  • wings翼
  • island島
  • warning注意;警告

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

Long ago, on the island of Crete, there lived a very clever man named Daedalus. He was the greatest inventor in the world. He made statues that looked alive and machines that could move. For King Minos of Crete, he built a great maze called the Labyrinth.

むかしむかし、クレタ島に、ダイダロスというとても賢い男が住んでいました。ダイダロスは世界一の発明家でした。生きているように見える像や、動くからくりを作りました。クレタのミノス王のために、ラビリンスという大きな迷宮を作ったのもダイダロスでした。

Daedalus had a young son named Icarus. Icarus was a happy, lively boy. He loved to run on the beach and watch the sea birds.

ダイダロスには、イカロスという幼い息子がいました。イカロスは明るく元気な男の子でした。浜辺を走りまわったり、海鳥をながめたりするのが大好きでした。

King Minos liked Daedalus very much, but he did not want to lose him. "You will stay on Crete forever," the king said. "You will work only for me." He put Daedalus and Icarus in a high stone tower by the sea. Soldiers watched every ship, so they could not leave by boat.

ミノス王はダイダロスのことをとても気に入っていましたが、だからこそ手放したくありませんでした。「おまえは永遠にクレタにとどまるのだ」と、王は言いました。「わしのためだけに働くのだ」王はダイダロスとイカロスを、海辺の高い石の塔に閉じこめました。兵士たちがすべての船を見はっていたので、二人は船で逃げ出すことができませんでした。

Every day, Icarus looked out of the window at the birds. "I wish I could fly like them, Father," he said.

毎日、イカロスは窓から鳥たちをながめていました。「お父さん、ぼくもあんなふうに飛べたらいいのになあ」と、イカロスは言いました。

Daedalus looked at the birds too. Then he smiled. "Minos can stop ships," he said. "But he cannot stop the sky."

ダイダロスも鳥たちを見ました。それから、にっこり笑いました。「ミノスは船を止めることはできる」と、ダイダロスは言いました。「だが、空を止めることはできない」

From that day, Daedalus and Icarus started to collect feathers. Some came in through the window. Some they found on the roof. They collected big feathers and small feathers, white ones and gray ones. Then Daedalus began to work. He put the feathers in long lines, like the wings of a bird. He tied the big feathers together with string. He fixed the small ones with warm wax from their candles.

その日から、ダイダロスとイカロスは羽を集めはじめました。窓から舞いこんでくる羽もありました。屋根の上で見つける羽もありました。二人は大きな羽も小さな羽も、白い羽も灰色の羽も集めました。それからダイダロスは仕事に取りかかりました。羽を鳥の翼のように長い列に並べました。大きな羽はひもでしばり合わせました。小さな羽は、ろうそくの温かいろうでくっつけました。

After many weeks, there were two pairs of wings. They were large and beautiful. Daedalus tied the first pair to his arms and moved them up and down. Slowly, his feet came off the floor! He was flying.

何週間もかかって、二組の翼ができ上がりました。それは大きくて美しい翼でした。ダイダロスは一組目の翼を自分の腕にしばりつけ、上下に動かしてみました。ゆっくりと、足が床からはなれました!ダイダロスは飛んでいたのです。

Then he tied the second pair to his son's arms. "Now listen to me carefully, Icarus," he said. "Do not fly too low. The water of the sea will make your feathers wet and heavy. And do not fly too high. The sun is very hot, and it will melt the wax. Stay close to me, and fly in the middle."

それからダイダロスは、二組目の翼を息子の腕にしばりつけました。「さあ、よく聞くんだよ、イカロス」と、ダイダロスは言いました。「低く飛びすぎてはいけない。海の水で羽がぬれて、重くなってしまうからね。それに、高く飛びすぎてもいけない。太陽はとても熱いから、ろうがとけてしまう。わたしのそばからはなれず、まん中の高さを飛ぶんだよ」

"Yes, Father," said Icarus. But he was so excited that he could hardly listen.

「はい、お父さん」と、イカロスは答えました。でも、あまりにわくわくしていて、ろくに話を聞いていませんでした。

Early in the morning, they climbed to the top of the tower. Daedalus jumped first, and Icarus followed. The wind caught their wings, and they flew out over the sea. Below them, the soldiers looked up and shouted, but they could do nothing.

朝早く、二人は塔のてっぺんに登りました。まずダイダロスが飛び出し、イカロスがそのあとに続きました。風が二人の翼を受けとめ、二人は海の上へと飛んでいきました。下では兵士たちが見上げてさけんでいましたが、どうすることもできませんでした。

At first, Icarus stayed close to his father. Then he began to feel the wind under his wings. He went up a little, and then a little more. It was wonderful! "I am like a bird," he laughed. "No, I am better than a bird. I am like a god!"

はじめのうち、イカロスは父親のそばをはなれませんでした。けれどもやがて、翼の下に風を感じるようになりました。イカロスは少し上へのぼり、それからもう少しのぼりました。なんてすばらしいのでしょう!「ぼくは鳥みたいだ」と、イカロスは笑いました。「いや、鳥よりすごいぞ。ぼくは神さまみたいだ!」

Higher and higher he flew. He forgot his father's warning. The sun grew hotter and hotter. Soon, the wax on his wings began to melt. One feather fell. Then another, and another.

イカロスは、高く、さらに高く飛んでいきました。父親の注意を忘れてしまったのです。太陽はどんどん熱くなっていきました。まもなく、翼のろうがとけはじめました。羽が一枚落ちました。それからまた一枚、また一枚。

Icarus moved his arms, but there were no feathers left. Nothing could hold him in the air. "Father!" he cried. "Father, help me!"

イカロスは腕を動かしましたが、羽はもう一枚も残っていませんでした。空中で体をささえてくれるものは、何もありません。「お父さん!」と、イカロスはさけびました。「お父さん、助けて!」

Daedalus turned around, but he could not see his son. He saw only a few white feathers on the blue water. Icarus had fallen into the sea.

ダイダロスはふり返りましたが、息子の姿は見えませんでした。見えたのは、青い海の上にうかぶ数枚の白い羽だけでした。イカロスは海に落ちてしまったのです。

Daedalus flew down and found his son's body near a small island. With tears in his eyes, he buried him there. People still call that island Icaria, and the sea around it is called the Icarian Sea.

ダイダロスは下へ飛んでいき、小さな島の近くで息子のなきがらを見つけました。目に涙をうかべながら、ダイダロスは息子をそこにほうむりました。人々は今でもその島をイカリア島とよび、そのまわりの海はイカリア海とよばれています。

Daedalus never flew again. He hung up his wings in a temple and never made another pair.

ダイダロスは、二度と空を飛ぶことはありませんでした。翼を神殿にかけ、もう二度と翼を作ることはありませんでした。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

むかしむかし、クレタ島に、ダイダロスというとても賢い男が住んでいました。ダイダロスは世界一の発明家でした。生きているように見える像や、動くからくりを作りました。クレタのミノス王のために、ラビリンスという大きな迷宮を作ったのもダイダロスでした。

ダイダロスには、イカロスという幼い息子がいました。イカロスは明るく元気な男の子でした。浜辺を走りまわったり、海鳥をながめたりするのが大好きでした。

ミノス王はダイダロスのことをとても気に入っていましたが、だからこそ手放したくありませんでした。「おまえは永遠にクレタにとどまるのだ」と、王は言いました。「わしのためだけに働くのだ」王はダイダロスとイカロスを、海辺の高い石の塔に閉じこめました。兵士たちがすべての船を見はっていたので、二人は船で逃げ出すことができませんでした。

毎日、イカロスは窓から鳥たちをながめていました。「お父さん、ぼくもあんなふうに飛べたらいいのになあ」と、イカロスは言いました。

ダイダロスも鳥たちを見ました。それから、にっこり笑いました。「ミノスは船を止めることはできる」と、ダイダロスは言いました。「だが、空を止めることはできない」

その日から、ダイダロスとイカロスは羽を集めはじめました。窓から舞いこんでくる羽もありました。屋根の上で見つける羽もありました。二人は大きな羽も小さな羽も、白い羽も灰色の羽も集めました。それからダイダロスは仕事に取りかかりました。羽を鳥の翼のように長い列に並べました。大きな羽はひもでしばり合わせました。小さな羽は、ろうそくの温かいろうでくっつけました。

何週間もかかって、二組の翼ができ上がりました。それは大きくて美しい翼でした。ダイダロスは一組目の翼を自分の腕にしばりつけ、上下に動かしてみました。ゆっくりと、足が床からはなれました!ダイダロスは飛んでいたのです。

それからダイダロスは、二組目の翼を息子の腕にしばりつけました。「さあ、よく聞くんだよ、イカロス」と、ダイダロスは言いました。「低く飛びすぎてはいけない。海の水で羽がぬれて、重くなってしまうからね。それに、高く飛びすぎてもいけない。太陽はとても熱いから、ろうがとけてしまう。わたしのそばからはなれず、まん中の高さを飛ぶんだよ」

「はい、お父さん」と、イカロスは答えました。でも、あまりにわくわくしていて、ろくに話を聞いていませんでした。

朝早く、二人は塔のてっぺんに登りました。まずダイダロスが飛び出し、イカロスがそのあとに続きました。風が二人の翼を受けとめ、二人は海の上へと飛んでいきました。下では兵士たちが見上げてさけんでいましたが、どうすることもできませんでした。

はじめのうち、イカロスは父親のそばをはなれませんでした。けれどもやがて、翼の下に風を感じるようになりました。イカロスは少し上へのぼり、それからもう少しのぼりました。なんてすばらしいのでしょう!「ぼくは鳥みたいだ」と、イカロスは笑いました。「いや、鳥よりすごいぞ。ぼくは神さまみたいだ!」

イカロスは、高く、さらに高く飛んでいきました。父親の注意を忘れてしまったのです。太陽はどんどん熱くなっていきました。まもなく、翼のろうがとけはじめました。羽が一枚落ちました。それからまた一枚、また一枚。

イカロスは腕を動かしましたが、羽はもう一枚も残っていませんでした。空中で体をささえてくれるものは、何もありません。「お父さん!」と、イカロスはさけびました。「お父さん、助けて!」

ダイダロスはふり返りましたが、息子の姿は見えませんでした。見えたのは、青い海の上にうかぶ数枚の白い羽だけでした。イカロスは海に落ちてしまったのです。

ダイダロスは下へ飛んでいき、小さな島の近くで息子のなきがらを見つけました。目に涙をうかべながら、ダイダロスは息子をそこにほうむりました。人々は今でもその島をイカリア島とよび、そのまわりの海はイカリア海とよばれています。

ダイダロスは、二度と空を飛ぶことはありませんでした。翼を神殿にかけ、もう二度と翼を作ることはありませんでした。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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Listen to good advice, even when you feel strong.

自分が強いと感じるときこそ、よい忠告に耳をかたむけよう。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Why did Daedalus and Icarus have to escape?

Q2. What did Daedalus use to make the wings?

Q3. Why did Icarus fall into the sea?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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