Susanoo and the Eight-Headed Serpent(ヤマタノオロチ)の挿絵
Level 3 Pre-Intermediate日本の昔話と名作

Susanoo and the Eight-Headed Serpent

ヤマタノオロチ

  • 📖 579 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 3:30
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ天の国を追い出された乱暴者の神スサノオ。出雲の国で、泣いている老夫婦と娘に出会います。娘をねらっているのは、頭が八つもある大蛇でした。

『古事記』(712年)の神話

キーワード(10語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • upset気を悪くした・動揺した
  • upstream川上へ
  • serpent大蛇
  • valleys谷
  • defeatたおす・打ち負かす
  • combくし
  • sake日本酒
  • barrelたる
  • swayゆらゆらゆれる
  • snoreいびきをかく
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Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Charon)

Long ago, the gods lived in a land high above the clouds. One of them was Susanoo, the god of storms. He was strong and brave, but he was also wild and noisy. He broke things, shouted at the other gods, and made his sister, the sun goddess, very upset. At last, the gods sent him away from heaven.

むかし、神々は雲の上の高い国に住んでいました。その中の一人に、嵐の神スサノオがいました。スサノオは力が強く勇かんでしたが、乱暴でさわがしい神でもありました。物をこわし、ほかの神々をどなりつけ、姉である太陽の女神をひどく悲しませたのです。とうとう神々は、スサノオを天の国から追い出してしまいました。

Susanoo came down to the earth in a land called Izumo. As he was walking beside a river, he saw a pair of chopsticks floating on the water. "Someone must live up this river," he thought, and he walked upstream.

スサノオは、出雲という国の地上に降り立ちました。川のほとりを歩いていると、一組のおはしが水に浮かんで流れてくるのが見えました。「この川の上流に、だれかが住んでいるにちがいない」そう思って、スサノオは川をさかのぼっていきました。

Soon he found a small house. Inside, an old man and an old woman were crying. A young girl sat between them. She was the most beautiful girl Susanoo had ever seen.

まもなく、スサノオは小さな家を見つけました。中では、おじいさんとおばあさんが泣いていました。二人のあいだには、若い娘がすわっていました。スサノオが今まで見た中で、いちばん美しい娘でした。

"Why are you crying?" Susanoo asked. The old man wiped his eyes. "We once had eight daughters," he said. "But every year, a monster comes and takes one of them away. It is called Yamata no Orochi. It is a giant serpent with eight heads and eight tails. Its eyes are as red as fire, and its body is so long that it covers eight hills and eight valleys. Now only Kushinada-hime is left, and the monster is coming for her soon."

「なぜ泣いているのだ?」と、スサノオはたずねました。おじいさんは涙をぬぐって答えました。「わたしどもには、かつて八人の娘がおりました。ところが毎年、怪物がやって来て、娘を一人ずつさらっていくのです。ヤマタノオロチという怪物です。八つの頭と八つの尾を持つ、巨大な大蛇でございます。目は火のように赤く、体は八つの丘と八つの谷をおおうほど長いのです。今ではこのクシナダヒメだけが残りましたが、もうすぐ怪物がこの子をさらいにやって来るのです」

Susanoo looked at the girl. "If I defeat this monster, will you let me marry your daughter?" The old couple were surprised, but when they learned that he was a god, they agreed.

スサノオは娘を見ました。「わたしがその怪物を退治したら、娘をわたしの妻にくれるか?」おじいさんとおばあさんはおどろきましたが、スサノオが神であると知ると、承知しました。

Susanoo had a clever plan. First, he used his magic to turn Kushinada-hime into a small wooden comb, and he put the comb safely in his hair. "Now the monster cannot find her," he said.

スサノオには、うまい作戦がありました。まず、ふしぎな力を使ってクシナダヒメを小さな木のくしに変え、そのくしを自分の髪にしっかりと差しました。「これで怪物には、姫を見つけられない」と、スサノオは言いました。

Next, he asked the old couple to make very strong sake, Japanese rice wine. "Make it eight times stronger than usual," he said. Then he built a tall fence with eight gates. Behind each gate, he placed a big barrel full of sake. Then he hid and waited.

次に、スサノオはおじいさんとおばあさんに、とても強いお酒を造るようにたのみました。米から造る、日本のお酒です。「ふつうの八倍強い酒を造ってくれ」それから、八つの門のある高い垣根を作りました。それぞれの門の向こうには、酒をなみなみと入れた大きなたるを置きました。そして、身をかくして待ちました。

That night, the ground began to shake. The trees bent and broke. Yamata no Orochi was coming. It was even bigger and more terrible than the old man had said. Its eight heads moved around, looking for the girl.

その夜、地面がゆれはじめました。木々はしなり、折れていきます。ヤマタノオロチがやって来たのです。おじいさんの話よりも、さらに大きく、さらにおそろしい怪物でした。八つの頭があちこち動きまわって、娘をさがしていました。

But then each head smelled the sweet sake. One head went through a gate and began to drink. Then another, and another. Soon all eight heads were drinking from the eight barrels. Glug, glug, glug. The monster drank every last drop.

ところがそのとき、どの頭も甘い酒のにおいをかぎつけました。一つの頭が門をくぐって、酒を飲みはじめました。それから次の頭も、また次の頭も。まもなく八つの頭がすべて、八つのたるから酒を飲んでいました。ゴクゴク、ゴクゴク、ゴクゴク。大蛇は最後の一滴まで飲みほしてしまいました。

The sake was so strong that the serpent became very sleepy. Its heads began to sway from side to side. One by one, they fell to the ground, and the monster began to snore loudly.

酒はとても強かったので、大蛇はひどくねむくなりました。頭が左右にゆらゆらとゆれはじめます。そして一つ、また一つと地面にたおれ、怪物は大きないびきをかきはじめました。

This was Susanoo's chance. He jumped out with his long sword and fought the sleeping monster. He worked all night, and at last the great serpent was defeated. It would never take anyone's daughter again.

今こそ、スサノオの出番です。スサノオは長い剣を持って飛び出し、ねむっている怪物に立ち向かいました。ひと晩じゅう戦い、ついに巨大な大蛇を退治しました。もう二度と、大蛇がだれかの娘をさらっていくことはありません。

When his sword hit the middle tail, it made a loud sound and broke. Something hard was inside the tail. Susanoo looked closely and found a beautiful sword that shone like lightning. Later, this sword was called Kusanagi no Tsurugi. It became one of the three great treasures of Japan.

スサノオの剣がまん中の尾を切りつけたとき、大きな音がして、剣が欠けました。尾の中に何かかたいものがあったのです。よく見ると、いなずまのようにかがやく美しい剣が出てきました。のちに、この剣は草薙剣と呼ばれるようになり、日本の三種の神器の一つとなりました。

Susanoo took the comb out of his hair, and it turned back into Kushinada-hime. The old couple cried again, but this time they were tears of joy. Susanoo and Kushinada-hime were married, and they built a palace in Izumo. The wild god of storms had finally found a peaceful home.

スサノオが髪からくしをぬき取ると、くしはクシナダヒメの姿にもどりました。おじいさんとおばあさんはまた泣きましたが、今度はうれし涙でした。スサノオとクシナダヒメは結婚し、出雲に宮殿を建てました。乱暴な嵐の神は、ようやく安らかな住まいを見つけたのでした。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

むかし、神々は雲の上の高い国に住んでいました。その中の一人に、嵐の神スサノオがいました。スサノオは力が強く勇かんでしたが、乱暴でさわがしい神でもありました。物をこわし、ほかの神々をどなりつけ、姉である太陽の女神をひどく悲しませたのです。とうとう神々は、スサノオを天の国から追い出してしまいました。

スサノオは、出雲という国の地上に降り立ちました。川のほとりを歩いていると、一組のおはしが水に浮かんで流れてくるのが見えました。「この川の上流に、だれかが住んでいるにちがいない」そう思って、スサノオは川をさかのぼっていきました。

まもなく、スサノオは小さな家を見つけました。中では、おじいさんとおばあさんが泣いていました。二人のあいだには、若い娘がすわっていました。スサノオが今まで見た中で、いちばん美しい娘でした。

「なぜ泣いているのだ?」と、スサノオはたずねました。おじいさんは涙をぬぐって答えました。「わたしどもには、かつて八人の娘がおりました。ところが毎年、怪物がやって来て、娘を一人ずつさらっていくのです。ヤマタノオロチという怪物です。八つの頭と八つの尾を持つ、巨大な大蛇でございます。目は火のように赤く、体は八つの丘と八つの谷をおおうほど長いのです。今ではこのクシナダヒメだけが残りましたが、もうすぐ怪物がこの子をさらいにやって来るのです」

スサノオは娘を見ました。「わたしがその怪物を退治したら、娘をわたしの妻にくれるか?」おじいさんとおばあさんはおどろきましたが、スサノオが神であると知ると、承知しました。

スサノオには、うまい作戦がありました。まず、ふしぎな力を使ってクシナダヒメを小さな木のくしに変え、そのくしを自分の髪にしっかりと差しました。「これで怪物には、姫を見つけられない」と、スサノオは言いました。

次に、スサノオはおじいさんとおばあさんに、とても強いお酒を造るようにたのみました。米から造る、日本のお酒です。「ふつうの八倍強い酒を造ってくれ」それから、八つの門のある高い垣根を作りました。それぞれの門の向こうには、酒をなみなみと入れた大きなたるを置きました。そして、身をかくして待ちました。

その夜、地面がゆれはじめました。木々はしなり、折れていきます。ヤマタノオロチがやって来たのです。おじいさんの話よりも、さらに大きく、さらにおそろしい怪物でした。八つの頭があちこち動きまわって、娘をさがしていました。

ところがそのとき、どの頭も甘い酒のにおいをかぎつけました。一つの頭が門をくぐって、酒を飲みはじめました。それから次の頭も、また次の頭も。まもなく八つの頭がすべて、八つのたるから酒を飲んでいました。ゴクゴク、ゴクゴク、ゴクゴク。大蛇は最後の一滴まで飲みほしてしまいました。

酒はとても強かったので、大蛇はひどくねむくなりました。頭が左右にゆらゆらとゆれはじめます。そして一つ、また一つと地面にたおれ、怪物は大きないびきをかきはじめました。

今こそ、スサノオの出番です。スサノオは長い剣を持って飛び出し、ねむっている怪物に立ち向かいました。ひと晩じゅう戦い、ついに巨大な大蛇を退治しました。もう二度と、大蛇がだれかの娘をさらっていくことはありません。

スサノオの剣がまん中の尾を切りつけたとき、大きな音がして、剣が欠けました。尾の中に何かかたいものがあったのです。よく見ると、いなずまのようにかがやく美しい剣が出てきました。のちに、この剣は草薙剣と呼ばれるようになり、日本の三種の神器の一つとなりました。

スサノオが髪からくしをぬき取ると、くしはクシナダヒメの姿にもどりました。おじいさんとおばあさんはまた泣きましたが、今度はうれし涙でした。スサノオとクシナダヒメは結婚し、出雲に宮殿を建てました。乱暴な嵐の神は、ようやく安らかな住まいを見つけたのでした。

日本語訳:多読ベスト

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Why was Susanoo sent away from heaven?

Q2. Where did Susanoo hide Kushinada-hime?

Q3. What did Susanoo find inside the serpent's tail?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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