The Straw Millionaire(わらしべ長者)の挿絵

The Straw Millionaire

わらしべ長者

  • 📖 460 words
  • ⏱ 約6分
  • YL 1.0–1.4
  • 英検3級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ観音さまに「最初にさわった物を大切にしなさい」と言われた貧しい若者。手にしたのは、たった一本のわらでした。

日本の昔話

キーワード(9語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • Kannon観音さま(慈悲の菩薩)
  • tripped overつまずいた
  • strawわら
  • horseflyアブ
  • carriage(貴人の)車・馬車
  • thirstyのどがかわいた
  • silk絹
  • traded取りかえた
  • millionaire大金持ち・長者

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

Long ago, there was a very poor young man. He had no family, no money, and no work. One day, he went to a temple of Kannon, a Buddhist figure of mercy. "Please help me," he prayed. "I don't know what to do."

むかしむかし、とても貧しい若者がいました。家族もなく、お金もなく、仕事もありませんでした。ある日、若者は観音さまのお寺へ行きました。観音さまは、なさけ深い仏さまです。「どうかお助けください。どうしたらいいのか分からないのです」と、若者はお祈りしました。

That night, he had a dream. Kannon said to him, "When you leave the temple, keep the first thing you touch. Take good care of it and walk west."

その夜、若者は夢を見ました。夢の中で、観音さまはこう言いました。「寺を出たら、最初にさわったものを持っていなさい。それを大切にして、西へ向かって歩きなさい」

In the morning, he walked out of the temple gate. Then he tripped over a stone and fell down. When he got up, there was something in his hand. It was a warashibe, a single piece of straw.

朝になって、若者はお寺の門を出ました。すると、石につまずいて転んでしまいました。起き上がると、手に何かをにぎっています。それは、わらしべ、つまり一本のわらでした。

"Just a piece of straw?" he thought. But he remembered the dream, so he kept it. He started to walk west.

「ただのわら一本か?」と、若者は思いました。けれども、夢のことを思い出して、それを持っていくことにしました。そして、西へ向かって歩きだしました。

Soon a horsefly began to fly around his head. Buzz, buzz! He caught it and tied it to the end of the straw. Now the fly was flying around the straw like a little toy.

まもなく、一ぴきのアブが若者の頭のまわりを飛びはじめました。ブーン、ブーン!若者はアブをつかまえて、わらの先に結びつけました。すると、アブはまるで小さなおもちゃのように、わらのまわりを飛びまわりました。

Just then, a fine carriage came along the road. A little boy inside was crying. When the boy saw the flying bug, he stopped crying. "I want that!" he said. The young man gave him the straw. The boy's mother thanked him and gave him three oranges.

ちょうどそのとき、りっぱな牛車が道をやって来ました。中では小さな男の子が泣いています。男の子は、飛びまわる虫を見ると、泣きやみました。「あれがほしい!」と、男の子は言いました。若者はその子にわらをあげました。男の子のお母さんは若者にお礼を言って、ミカンを三つくれました。

He walked on. On the road, a woman was sitting under a tree. She was very thirsty, and she could not walk anymore. "Here, please eat these," he said, and he gave her the oranges. The juicy oranges helped her feel better. To thank him, she gave him a roll of beautiful silk cloth.

若者はさらに歩いていきました。道ばたの木の下に、一人の女の人がすわっていました。のどがからからにかわいて、もう歩けなくなっていたのです。「さあ、これをどうぞ」と言って、若者はミカンをあげました。みずみずしいミカンのおかげで、女の人は元気をとりもどしました。お礼に、女の人は美しい絹の布を一反くれました。

He walked on. Then he met a samurai with a horse. The horse was lying on the ground because it was sick. "I must hurry to the capital," said the samurai. "I can't wait for this horse. Will you give me that cloth for it?" So the young man traded the silk for the sick horse.

若者はさらに歩いていきました。すると、馬を連れたさむらいに出会いました。馬は病気で、地面にたおれていました。「わたしは急いで都へ行かねばならぬ」と、さむらいは言いました。「この馬が治るのを待ってはおれん。その布と、この馬をとりかえてくれぬか」そこで若者は、絹の布と病気の馬をとりかえました。

He stayed with the horse all night. He gave it water and gently washed its body. In the morning, the horse stood up. It was healthy and strong again!

若者はひと晩じゅう、馬のそばにいました。水を飲ませ、やさしく体を洗ってやりました。朝になると、馬は立ち上がりました。すっかり元気になって、また強くなったのです!

He rode the horse to a village. There, a rich man was getting ready for a long trip. "What a wonderful horse!" said the rich man. "Please let me use it. You can live in my house and take care of my rice fields while I am away."

若者は馬に乗って、ある村へ行きました。そこでは、お金持ちの男が長い旅のしたくをしていました。「なんとすばらしい馬だ!」と、お金持ちは言いました。「どうか、その馬を使わせてくれ。わしが留守のあいだ、この家に住んで、田んぼの世話をしてくれればいい」

The young man worked hard in the fields, and the rice grew very well. The rich man was so happy when he came back that he asked him to marry his daughter.

若者は田んぼで一生けんめい働き、稲はとてもよく育ちました。旅から帰ってきたお金持ちは、たいそう喜びました。そして、どうか娘と結婚してくれと、若者にたのみました。

So the poor young man became a choja, a very rich man. And people called him the Straw Millionaire, because it all started with one piece of straw.

こうして貧しい若者は、長者、つまり大金持ちになりました。そして人びとは、若者を「わらしべ長者」と呼びました。すべては、一本のわらから始まったからです。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

むかしむかし、とても貧しい若者がいました。家族もなく、お金もなく、仕事もありませんでした。ある日、若者は観音さまのお寺へ行きました。観音さまは、なさけ深い仏さまです。「どうかお助けください。どうしたらいいのか分からないのです」と、若者はお祈りしました。

その夜、若者は夢を見ました。夢の中で、観音さまはこう言いました。「寺を出たら、最初にさわったものを持っていなさい。それを大切にして、西へ向かって歩きなさい」

朝になって、若者はお寺の門を出ました。すると、石につまずいて転んでしまいました。起き上がると、手に何かをにぎっています。それは、わらしべ、つまり一本のわらでした。

「ただのわら一本か?」と、若者は思いました。けれども、夢のことを思い出して、それを持っていくことにしました。そして、西へ向かって歩きだしました。

まもなく、一ぴきのアブが若者の頭のまわりを飛びはじめました。ブーン、ブーン!若者はアブをつかまえて、わらの先に結びつけました。すると、アブはまるで小さなおもちゃのように、わらのまわりを飛びまわりました。

ちょうどそのとき、りっぱな牛車が道をやって来ました。中では小さな男の子が泣いています。男の子は、飛びまわる虫を見ると、泣きやみました。「あれがほしい!」と、男の子は言いました。若者はその子にわらをあげました。男の子のお母さんは若者にお礼を言って、ミカンを三つくれました。

若者はさらに歩いていきました。道ばたの木の下に、一人の女の人がすわっていました。のどがからからにかわいて、もう歩けなくなっていたのです。「さあ、これをどうぞ」と言って、若者はミカンをあげました。みずみずしいミカンのおかげで、女の人は元気をとりもどしました。お礼に、女の人は美しい絹の布を一反くれました。

若者はさらに歩いていきました。すると、馬を連れたさむらいに出会いました。馬は病気で、地面にたおれていました。「わたしは急いで都へ行かねばならぬ」と、さむらいは言いました。「この馬が治るのを待ってはおれん。その布と、この馬をとりかえてくれぬか」そこで若者は、絹の布と病気の馬をとりかえました。

若者はひと晩じゅう、馬のそばにいました。水を飲ませ、やさしく体を洗ってやりました。朝になると、馬は立ち上がりました。すっかり元気になって、また強くなったのです!

若者は馬に乗って、ある村へ行きました。そこでは、お金持ちの男が長い旅のしたくをしていました。「なんとすばらしい馬だ!」と、お金持ちは言いました。「どうか、その馬を使わせてくれ。わしが留守のあいだ、この家に住んで、田んぼの世話をしてくれればいい」

若者は田んぼで一生けんめい働き、稲はとてもよく育ちました。旅から帰ってきたお金持ちは、たいそう喜びました。そして、どうか娘と結婚してくれと、若者にたのみました。

こうして貧しい若者は、長者、つまり大金持ちになりました。そして人びとは、若者を「わらしべ長者」と呼びました。すべては、一本のわらから始まったからです。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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Small things, given with a kind heart, can grow into big things.

小さなものでも、思いやりをもって手放せば、大きな幸せにつながる。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What was in the young man's hand after he fell down?

Q2. Why did the samurai give his horse away?

Q3. Who did the young man marry?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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