Kaguya-hime, the Princess from the Moon(かぐや姫(竹取物語))の挿絵
Level 3 Pre-Intermediate日本の昔話と名作

Kaguya-hime, the Princess from the Moon

かぐや姫(竹取物語)

  • 📖 734 words
  • ⏱ 約7分
  • 🔊 4:05
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ光る竹の中から見つかった小さな女の子は、三か月で美しい娘になりました。五人の貴公子や帝が結婚を願いますが、かぐや姫には誰にも言えない秘密がありました。

『竹取物語』(10世紀ごろ)をもとに再話

キーワード(10語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • bamboo cutter竹取り(竹を切る人)
  • thumb親指
  • overjoyed大喜びした
  • noble身分の高い
  • task課題・仕事
  • swallowツバメ
  • craftsmen職人たち
  • in shameはずかしい思いをして
  • Emperor帝(みかど)・天皇
  • robe衣・ころも
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Long, long ago, there lived an old bamboo cutter. Every day he went into the bamboo forest to cut bamboo, and he made baskets and other useful things from it. He and his wife had no children, and their life was quiet and simple.

むかしむかし、竹取りのおじいさんが住んでいました。おじいさんは毎日竹林に入って竹を切り、それでかごやいろいろな便利な道具を作っていました。おじいさんとおばあさんには子どもがなく、二人の暮らしは静かでつつましいものでした。

One evening, he noticed that one piece of bamboo was shining with a soft golden light. Surprised, he cut it open carefully. Inside, there was a tiny girl who was no bigger than his thumb. She was smiling up at him.

ある夕方、おじいさんは、一本の竹がやわらかな金色の光を放っているのに気づきました。おどろいて、そっと竹を切ってみると、中に小さな女の子がいました。親指ほどの大きさしかありません。女の子は、おじいさんを見上げてにっこりほほえんでいました。

"You must be a gift from heaven," he said. He carried her home in his hands, and his wife was overjoyed. They decided to raise her as their own daughter.

「おまえは、きっと天からのさずかりものにちがいない」と、おじいさんは言いました。そして女の子を手のひらにのせて家に連れて帰りました。おばあさんは大喜びです。二人はその子を、自分たちの娘として育てることにしました。

After that day, something strange happened. Whenever the old man cut bamboo, he found gold inside it. Soon the poor family became rich. The little girl also grew very quickly. In just three months, she became a young woman. She was more beautiful than anyone in the land, and the house seemed to fill with light when she was there. They named her Kaguya-hime, the Shining Princess.

その日から、ふしぎなことが起こるようになりました。おじいさんが竹を切るたびに、中から黄金が出てくるのです。まもなく、貧しかった一家はお金持ちになりました。小さな女の子も、とても早く大きくなりました。わずか三か月で、年ごろの娘に成長したのです。この国のだれよりも美しく、娘がいるだけで、家じゅうが光にあふれるようでした。二人は娘を「かぐや姫」、つまり「かがやくお姫さま」と名づけました。

News of her beauty spread across the country. Many men came to see her, and five noble princes asked to marry her. Kaguya-hime did not want to marry anyone. So she gave each prince a task that was almost impossible.

かぐや姫の美しさのうわさは、国じゅうに広まりました。姫を一目見ようと、たくさんの男たちがやって来ました。中でも、身分の高い五人の貴公子が、結婚を申しこみました。けれども、かぐや姫はだれとも結婚したくありませんでした。そこで、貴公子たち一人一人に、とうていできそうもない難題を出したのです。

"Please bring me the stone bowl that the Buddha used," she said to the first prince. To the second, she said, "Bring me a branch from the magic island of Horai, with roots of silver, a trunk of gold, and fruits of white jewels." The others were asked to bring a robe made from the fur of a fire rat that could not burn, a shining jewel from a dragon's neck, and a shell that was hidden in a swallow's nest.

「お釈迦さまがお使いになった石の鉢を持ってきてください」と、姫は一人目の貴公子に言いました。二人目にはこう言いました。「蓬莱という不思議な島に、根が銀、幹が金で、白い宝石の実がなる木があります。その枝を取ってきてください」ほかの三人に言いつけたのは、火ねずみの皮でできた、決して燃えない衣。竜の首にある、光りかがやく玉。そして、ツバメの巣にかくされた貝でした。

The princes tried in many ways, but none of them was successful. One brought an old bowl from a temple and pretended that it was the Buddha's. Another paid craftsmen to make a beautiful fake branch, but the craftsmen came to the house to ask for their money, so everyone found out. One prince went out to sea to find a dragon, but he was caught in a terrible storm and came home sick. In the end, all five went away in shame.

貴公子たちはいろいろと手をつくしましたが、だれ一人うまくいきませんでした。ある者は、お寺から古い鉢を持ってきて、お釈迦さまの鉢だといつわりました。別の者は、職人たちをやとって、美しいにせものの枝を作らせました。ところが、その職人たちが代金を求めて屋敷にやって来たので、うそがみんなにばれてしまいました。ある貴公子は竜を見つけようと海へ出ましたが、ひどい嵐にあい、病気になって帰ってきました。けっきょく、五人とも恥をかいて去っていきました。

At last, even the Emperor heard about Kaguya-hime. He visited her and fell in love with her. But she said, "I cannot marry you. I am sorry." Still, they wrote letters and poems to each other for three years, and they became close friends.

とうとう、帝までもがかぐや姫のうわさを耳にしました。帝は姫をたずね、姫に恋をしました。けれども姫は言いました。「わたしは、あなたさまと結婚することはできません。申しわけございません」それでも二人は三年のあいだ手紙や歌をやりとりし、親しい友となりました。

One summer, Kaguya-hime began to look up at the moon every night with tears in her eyes. Her parents were worried. "What is wrong, my dear?"

ある夏のこと、かぐや姫は毎晩、目に涙をうかべて月を見上げるようになりました。おじいさんとおばあさんは心配しました。「どうしたのだい、姫や?」

Finally, she told them the truth. "I am not from this world. I came from the Capital of the Moon. On the night of the next full moon, my people will come to take me back. I do not want to leave you, but I have no choice."

とうとう姫は、二人に本当のことを打ち明けました。「わたしは、この世の者ではないのです。月の都から来たのです。次の満月の夜、月の者たちがわたしをむかえにやって来ます。お二人とはなれたくはありませんが、どうすることもできないのです」

The old man told the Emperor, who sent two thousand soldiers to protect the house. They stood on the roof and around the garden with their bows and arrows. Kaguya-hime was hidden in the deepest room, and her mother held her tightly.

おじいさんが帝にこのことを伝えると、帝は屋敷を守るために、二千人の兵士をつかわしました。兵士たちは弓矢を手に、屋根の上や庭のまわりに立ちならびました。かぐや姫はいちばん奥の部屋にかくされ、おばあさんが姫をしっかりとだきしめていました。

When the full moon rose, the night became brighter than day. A cloud came down from the sky, carrying people dressed in shining robes. The soldiers tried to shoot their arrows, but their arms became weak and they could not move. All the doors opened by themselves.

満月がのぼると、夜は昼よりも明るくなりました。空から雲がおりてきて、その上には、かがやく衣をまとった人びとが乗っていました。兵士たちは矢を射ようとしましたが、うでに力が入らなくなり、体を動かすことができません。戸という戸が、ひとりでに開きました。

Before she left, Kaguya-hime wrote a letter to the Emperor. She gave him a small jar of medicine that could make a person live forever. Then a moon person put a robe of feathers on her shoulders. As soon as she wore it, she forgot all her sadness and all her memories of the earth. She got into the flying carriage and rose up into the sky.

去る前に、かぐや姫は帝に手紙を書きました。そして、小さなつぼを帝にさし上げました。中には、飲めば永遠に生きられる薬が入っています。それから、月の者の一人が姫の肩に羽衣をかけました。それを着たとたん、姫は悲しみも、地上での思い出も、すべて忘れてしまいました。姫は空飛ぶ車に乗りこみ、空高くのぼっていきました。

The Emperor read her letter many times. "What is the use of living forever without her?" he said. He ordered his men to take the medicine to the highest mountain in Japan, the one that was closest to the moon, and burn it there.

帝は姫の手紙を何度も何度も読み返しました。「姫のいないこの世で永遠に生きたとて、何になろう」そして家来たちに命じて、薬を日本でいちばん高い山へ運ばせました。月にいちばん近いその山の上で、薬を燃やさせたのです。

People say that smoke still rose from the top of that mountain for many years. And they say that is why it is called Fuji, the mountain of never dying.

その山の頂からは、その後も長いあいだ、けむりが立ちのぼっていたそうです。そして、だからその山は「ふじ」、すなわち「不死の山」と呼ばれるようになったのだといわれています。

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むかしむかし、竹取りのおじいさんが住んでいました。おじいさんは毎日竹林に入って竹を切り、それでかごやいろいろな便利な道具を作っていました。おじいさんとおばあさんには子どもがなく、二人の暮らしは静かでつつましいものでした。

ある夕方、おじいさんは、一本の竹がやわらかな金色の光を放っているのに気づきました。おどろいて、そっと竹を切ってみると、中に小さな女の子がいました。親指ほどの大きさしかありません。女の子は、おじいさんを見上げてにっこりほほえんでいました。

「おまえは、きっと天からのさずかりものにちがいない」と、おじいさんは言いました。そして女の子を手のひらにのせて家に連れて帰りました。おばあさんは大喜びです。二人はその子を、自分たちの娘として育てることにしました。

その日から、ふしぎなことが起こるようになりました。おじいさんが竹を切るたびに、中から黄金が出てくるのです。まもなく、貧しかった一家はお金持ちになりました。小さな女の子も、とても早く大きくなりました。わずか三か月で、年ごろの娘に成長したのです。この国のだれよりも美しく、娘がいるだけで、家じゅうが光にあふれるようでした。二人は娘を「かぐや姫」、つまり「かがやくお姫さま」と名づけました。

かぐや姫の美しさのうわさは、国じゅうに広まりました。姫を一目見ようと、たくさんの男たちがやって来ました。中でも、身分の高い五人の貴公子が、結婚を申しこみました。けれども、かぐや姫はだれとも結婚したくありませんでした。そこで、貴公子たち一人一人に、とうていできそうもない難題を出したのです。

「お釈迦さまがお使いになった石の鉢を持ってきてください」と、姫は一人目の貴公子に言いました。二人目にはこう言いました。「蓬莱という不思議な島に、根が銀、幹が金で、白い宝石の実がなる木があります。その枝を取ってきてください」ほかの三人に言いつけたのは、火ねずみの皮でできた、決して燃えない衣。竜の首にある、光りかがやく玉。そして、ツバメの巣にかくされた貝でした。

貴公子たちはいろいろと手をつくしましたが、だれ一人うまくいきませんでした。ある者は、お寺から古い鉢を持ってきて、お釈迦さまの鉢だといつわりました。別の者は、職人たちをやとって、美しいにせものの枝を作らせました。ところが、その職人たちが代金を求めて屋敷にやって来たので、うそがみんなにばれてしまいました。ある貴公子は竜を見つけようと海へ出ましたが、ひどい嵐にあい、病気になって帰ってきました。けっきょく、五人とも恥をかいて去っていきました。

とうとう、帝までもがかぐや姫のうわさを耳にしました。帝は姫をたずね、姫に恋をしました。けれども姫は言いました。「わたしは、あなたさまと結婚することはできません。申しわけございません」それでも二人は三年のあいだ手紙や歌をやりとりし、親しい友となりました。

ある夏のこと、かぐや姫は毎晩、目に涙をうかべて月を見上げるようになりました。おじいさんとおばあさんは心配しました。「どうしたのだい、姫や?」

とうとう姫は、二人に本当のことを打ち明けました。「わたしは、この世の者ではないのです。月の都から来たのです。次の満月の夜、月の者たちがわたしをむかえにやって来ます。お二人とはなれたくはありませんが、どうすることもできないのです」

おじいさんが帝にこのことを伝えると、帝は屋敷を守るために、二千人の兵士をつかわしました。兵士たちは弓矢を手に、屋根の上や庭のまわりに立ちならびました。かぐや姫はいちばん奥の部屋にかくされ、おばあさんが姫をしっかりとだきしめていました。

満月がのぼると、夜は昼よりも明るくなりました。空から雲がおりてきて、その上には、かがやく衣をまとった人びとが乗っていました。兵士たちは矢を射ようとしましたが、うでに力が入らなくなり、体を動かすことができません。戸という戸が、ひとりでに開きました。

去る前に、かぐや姫は帝に手紙を書きました。そして、小さなつぼを帝にさし上げました。中には、飲めば永遠に生きられる薬が入っています。それから、月の者の一人が姫の肩に羽衣をかけました。それを着たとたん、姫は悲しみも、地上での思い出も、すべて忘れてしまいました。姫は空飛ぶ車に乗りこみ、空高くのぼっていきました。

帝は姫の手紙を何度も何度も読み返しました。「姫のいないこの世で永遠に生きたとて、何になろう」そして家来たちに命じて、薬を日本でいちばん高い山へ運ばせました。月にいちばん近いその山の上で、薬を燃やさせたのです。

その山の頂からは、その後も長いあいだ、けむりが立ちのぼっていたそうです。そして、だからその山は「ふじ」、すなわち「不死の山」と呼ばれるようになったのだといわれています。

日本語訳:多読ベスト

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What did the old man find in the bamboo after he found Kaguya-hime?

Q2. Why did the soldiers fail to stop the moon people?

Q3. What did the Emperor do with the medicine?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

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