Little Women(若草物語)の挿絵
Level 4 Intermediate名作文学

Little Women

若草物語

  • 📖 1,049 words
  • ⏱ 約10分
  • 🔊 5:57
  • YL 2.5–3.4
  • 英検2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ父が戦地へ行き、貧しいながらも助け合って暮らすマーチ家の四姉妹。けんかも涙もある一年を通して、少女たちは成長していきます。原作の第1部(クリスマスから次のクリスマスまで)を短くまとめた再話です。

ルイーザ・メイ・オルコット『若草物語』(1868年)をもとに再話

キーワード(9語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • clumsy不器用な
  • chaplain従軍牧師
  • governess家庭教師
  • gruffぶっきらぼうな
  • quarreledけんかした
  • temperかんしゃく、短気
  • telegram電報
  • scarlet fever猩紅熱(しょうこうねつ)
  • vain見えっぱりな
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Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Charon)

"Christmas won't feel like Christmas without any presents," said Jo, lying on the rug by the fire. The four March sisters were sitting together on a cold December evening. Meg, the oldest, was sixteen and very pretty. Jo was fifteen, tall and clumsy, and she loved books and hated acting like a lady. Beth was thirteen, shy and gentle, and she loved music. Amy, the youngest, had golden curls and wanted to be elegant.

「プレゼントが一つもないなんて、クリスマスって気がしないわ」ジョーは暖炉の前の敷物に寝ころんで言った。寒い十二月の夕方、マーチ家の四人姉妹は、一緒に集まって座っていた。いちばん上のメグは十六歳で、とてもきれいだった。ジョーは十五歳。背が高くて不器用で、本が大好き。おしとやかにふるまうのが大の苦手だった。ベスは十三歳。内気でやさしく、音楽が大好きだった。末っ子のエイミーは、金色の巻き毛の女の子で、上品なレディになりたがっていた。

Their father was far away, serving in the Civil War as an army chaplain. The family had lost its money, so Meg worked as a governess, and Jo looked after rich, cross old Aunt March. Each girl had a dollar to spend, and each wanted to buy something for herself. Then Beth said softly, "Let's buy something for Marmee instead." They all agreed at once.

お父さんは、南北戦争の従軍牧師として、遠いところへ行っていた。一家は財産をなくしていたので、メグは住みこみの家庭教師をして働き、ジョーはお金持ちで気むずかしいマーチおばさんの世話をしていた。姉妹はそれぞれ一ドルずつ持っていて、みんな自分のほしい物を買うつもりだった。そのとき、ベスがそっと言った。「それより、マーミーに何か買ってあげましょうよ」みんな、すぐに賛成した。

That evening their mother, whom they called Marmee, came home with a letter from Father. He wrote that he thought of his girls every day and prayed for them every night. He hoped they would fight their faults bravely while he was away, so that when he came home, he could be prouder than ever of his little women. Every girl had tears in her eyes, and every girl promised to try harder.

その晩、姉妹がマーミーと呼んでいるお母さんが、お父さんからの手紙を持って帰ってきた。毎日おまえたちのことを思い、毎晩おまえたちのために祈っている、とお父さんは書いていた。わたしが留守のあいだ、自分の欠点に負けずにがんばってほしい。そうすれば、帰ったとき、わたしの小さな婦人たちを、今まで以上にほこりに思えるだろう。手紙を聞いて、姉妹はみんな目に涙をうかべ、もっとがんばると約束した。

On Christmas morning, Marmee came in from the cold. "Not far from here, a poor woman named Mrs. Hummel is lying with a tiny new baby," she said. "Her six children are in one bed to keep warm, because they have no fire, and they have nothing to eat. My girls, will you give them your breakfast as a Christmas present?" For a moment nobody spoke. They were very hungry. Then Jo said, "I'm so glad you came before we began!" They carried the hot muffins, cream, and bread through the snow to the cold little house. "Angels!" cried the poor children. It was the happiest breakfast the girls ever had, though they ate only bread and milk themselves.

クリスマスの朝、マーミーが寒い外から帰ってきた。「この近くに、フンメルさんという貧しい女の人がいるの。生まれたばかりの赤ちゃんと、寝こんでいるのよ」とマーミーは言った。「火がないから、六人の子どもたちが一つのベッドにかたまって寒さをしのいでいるの。食べる物も何もないのよ。ねえ、あなたたち、クリスマス・プレゼントに、自分たちの朝ごはんをあの人たちにあげてくれない?」しばらく、誰も口をきかなかった。みんな、おなかがぺこぺこだったのだ。やがてジョーが言った。「食べはじめる前に帰ってきてくれて、本当によかった!」姉妹は、温かいマフィンやクリームやパンをかかえて雪の中を歩き、その寒い小さな家へ運んでいった。「天使さまだ!」と貧しい子どもたちは叫んだ。自分たちはパンと牛乳だけですませたけれど、姉妹にとって、それまででいちばん幸せな朝ごはんだった。

Next door, in a big stone house, lived rich old Mr. Laurence and his grandson Laurie. Laurie had no mother, and he often watched the lively March girls from his lonely window. One snowy afternoon, Jo went over to visit him while he was ill with a cold. They talked and laughed for hours, and soon he was like a brother to all four sisters. Even shy Beth made friends with the gruff old gentleman. He let her play his piano, and later he gave her a small piano that had belonged to his dead granddaughter.

となりの大きな石造りの家には、お金持ちのローレンスさんというおじいさんと、孫のローリーが住んでいた。ローリーにはお母さんがいなかった。ひとりぼっちの部屋の窓から、にぎやかなマーチ家の姉妹を、よくながめていた。ある雪の午後、ローリーがかぜで寝こんでいると聞いて、ジョーがお見舞いに行った。二人は何時間もおしゃべりをして笑い合った。それからまもなく、ローリーは四人の姉妹みんなの兄弟のようになった。内気なベスでさえ、ぶっきらぼうなおじいさんと仲よくなった。おじいさんはベスに自分のピアノをひかせてくれた。そしてのちには、亡くなった孫娘の小さなピアノをベスに贈ってくれた。

The sisters were not perfect, and sometimes they quarreled. One night Jo and Meg went to the theater with Laurie and refused to take Amy. Amy was so angry that she burned Jo's little book of stories in the fire. Jo had worked on them for years. "I'll never forgive you as long as I live!" Jo shouted.

姉妹は完璧ではなかったから、ときにはけんかもした。ある夜、ジョーとメグはローリーと劇場へ出かけることになり、エイミーを連れていくのを断った。エイミーはかんかんに怒って、ジョーの書いた物語の小さな本を、暖炉で燃やしてしまった。ジョーが何年もかけて書きためてきたものだった。「一生、絶対に許さないから!」とジョーはどなった。

The next day Jo went skating on the river with Laurie. Amy followed them, but Jo, still angry, did not wait for her or warn her about the thin ice in the middle. Suddenly there was a crack. The ice broke, and Amy fell into the freezing water. Jo stood frozen with fear, but Laurie shouted, and together they pulled Amy out. That night Jo cried in her mother's arms. "It's my dreadful temper," she said. "I could have lost her forever." Marmee told her something surprising. "Do you know, Jo, I feel angry almost every day of my life," she said. "But I have learned not to let it out. You can learn too." Then Jo went to Amy and kissed her, and they were friends again.

次の日、ジョーはローリーと川へスケートに出かけた。エイミーもあとからついてきた。けれどもジョーはまだ怒っていたので、エイミーを待ってやらなかった。まん中のあたりは氷がうすいと、教えてもやらなかった。突然、ピシッと音がした。氷が割れて、エイミーは凍るような水の中に落ちてしまった。ジョーは怖さのあまり、立ちすくんで動けなかった。でもローリーが大声をあげ、二人でエイミーを引き上げた。その夜、ジョーはお母さんの腕の中で泣いた。「わたしのひどいかんしゃくのせいよ」とジョーは言った。「あの子を死なせてしまうところだった」すると、マーミーは意外なことを話してくれた。「ねえジョー、お母さんもね、ほとんど毎日のように腹を立てているのよ」とマーミーは言った。「でも、それを表に出さないようにすることを覚えたの。あなたにも、きっとできるようになるわ」それからジョーはエイミーのところへ行ってキスをした。二人はまた仲直りした。

Then, one gray November day, a telegram came. Mr. March was very ill in a hospital in Washington. Marmee had to go to him at once, but the family had little money for the long trip. That evening Jo came home late and handed her mother twenty-five dollars. When she took off her hat, everyone cried out. Her thick, beautiful hair was gone. "I sold it," said Jo. "It was my one beauty, but it will grow again. I wanted to do something for Father."

やがて、どんよりと曇った十一月のある日、電報が届いた。お父さんがワシントンの病院で、重い病気にかかっているという知らせだった。マーミーはすぐに駆けつけなければならなかった。けれども一家には、長い旅をするお金がほとんどなかった。その晩、ジョーはおそく帰ってきて、お母さんに二十五ドルを手渡した。ジョーが帽子をとると、みんなは声をあげた。ふさふさとした美しい髪が、なくなっていたのだ。「売ったの」とジョーは言った。「わたしのたった一つの自慢だったけど、またのびるわ。お父さんのために、何かしたかったの」

That night Meg heard Jo crying softly in bed. "Are you crying about Father?" she asked. "No," said Jo. "It's my hair!" Meg kissed her, and both sisters laughed a little through their tears.

その夜、メグは、ジョーがベッドの中で声をころして泣いているのに気づいた。「お父さんのことで泣いているの?」とメグはたずねた。「ううん」とジョーは言った。「髪の毛のことよ!」メグはジョーにキスをした。二人は涙をうかべながら、少しだけ笑った。

While Marmee was away, the girls tried hard to be good. But slowly they forgot to visit the Hummels. Only Beth kept going. One day she came home pale and quiet. The Hummel baby had died in her lap of scarlet fever. Soon Beth became very ill too. Amy was sent to Aunt March's house so that she would not catch it. For days Beth did not know anyone. Hannah, their old servant, and the doctor looked very serious. At last Laurie secretly sent a telegram asking Marmee to come home.

マーミーの留守のあいだ、姉妹はいい子でいようと一生けんめいだった。けれども、だんだんフンメルさんの家をたずねるのを忘れるようになった。ベスだけが通いつづけた。ある日、ベスは青い顔をして、黙りこんで帰ってきた。フンメルさんの赤ちゃんが、猩紅熱で、ベスのひざの上で死んでしまったのだ。まもなく、ベスも重い病気になった。エイミーは、うつらないように、マーチおばさんの家へあずけられた。何日ものあいだ、ベスは誰の顔もわからなくなった。年とったお手伝いのハンナも、お医者さんも、とても深刻な顔をしていた。とうとうローリーがこっそり電報を打って、マーミーに帰ってきてくれるよう頼んだ。

That night was the longest night of the sisters' lives. Meg and Jo sat beside Beth's bed and watched. Just after midnight, a change came over Beth's face. The fever broke, and she fell into a quiet, natural sleep. "She will live," said the doctor. Jo ran to the window and looked out at the white snow, and her heart was full. A little later the doorbell rang, and Laurie's happy voice called up the stairs, "Girls, she's come!"

その夜は、姉妹にとって、生まれてからいちばん長い夜だった。メグとジョーは、ベスのベッドのそばに座って見守っていた。真夜中を少し過ぎたころ、ベスの顔つきが変わった。熱が下がり、ベスは静かな、安らかな眠りについたのだ。「もうだいじょうぶ、助かりますよ」とお医者さんは言った。ジョーは窓にかけより、外の白い雪をながめた。胸がいっぱいだった。しばらくして、玄関のベルが鳴った。階段の下から、ローリーのうれしそうな声がした。「みんな、お母さんが帰ってきたよ!」

Christmas came again, and it was a happy one. Beth was well enough to sit by the window in a soft red wrapper. In the afternoon, Laurie opened the parlor door and said, "Here's another Christmas present for the March family." Behind him, wrapped in a warm coat, stood a tall, thin man. It was Father. Everyone ran to him at once, and for a few minutes nobody could say a word.

またクリスマスがやってきた。今度は幸せなクリスマスだった。ベスはやわらかい赤いガウンを着て、窓辺に座れるほど元気になっていた。午後になると、ローリーが居間の扉を開けて言った。「マーチ家のみなさんに、もう一つクリスマス・プレゼントですよ」そのうしろに、暖かいコートにくるまった、背の高い、やせた男の人が立っていた。お父さんだった。みんながいっせいにかけよった。しばらくのあいだ、誰もひとことも口がきけなかった。

That evening the family sat together by the fire. Father looked at each of his daughters. He saw that Meg's hands were rough from work, and that she was less vain than before. He saw that Jo had become gentler, and that Amy thought of others before herself. "And Beth," he said, holding her close, "is not as shy as she used to be." His little women had grown up, just as he had hoped.

その晩、家族はみんなで暖炉を囲んだ。お父さんは、娘たちを一人ずつ見つめた。メグの手は仕事で荒れていて、前ほど見えっぱりではなくなっていた。ジョーはやさしくなり、エイミーは自分のことより人のことを先に考えるようになっていた。「それにベスも」お父さんはベスを抱きよせて言った。「前ほど恥ずかしがりやではなくなったね」お父さんの願っていたとおり、小さな婦人たちは、立派に成長していたのだった。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

「プレゼントが一つもないなんて、クリスマスって気がしないわ」ジョーは暖炉の前の敷物に寝ころんで言った。寒い十二月の夕方、マーチ家の四人姉妹は、一緒に集まって座っていた。いちばん上のメグは十六歳で、とてもきれいだった。ジョーは十五歳。背が高くて不器用で、本が大好き。おしとやかにふるまうのが大の苦手だった。ベスは十三歳。内気でやさしく、音楽が大好きだった。末っ子のエイミーは、金色の巻き毛の女の子で、上品なレディになりたがっていた。

お父さんは、南北戦争の従軍牧師として、遠いところへ行っていた。一家は財産をなくしていたので、メグは住みこみの家庭教師をして働き、ジョーはお金持ちで気むずかしいマーチおばさんの世話をしていた。姉妹はそれぞれ一ドルずつ持っていて、みんな自分のほしい物を買うつもりだった。そのとき、ベスがそっと言った。「それより、マーミーに何か買ってあげましょうよ」みんな、すぐに賛成した。

その晩、姉妹がマーミーと呼んでいるお母さんが、お父さんからの手紙を持って帰ってきた。毎日おまえたちのことを思い、毎晩おまえたちのために祈っている、とお父さんは書いていた。わたしが留守のあいだ、自分の欠点に負けずにがんばってほしい。そうすれば、帰ったとき、わたしの小さな婦人たちを、今まで以上にほこりに思えるだろう。手紙を聞いて、姉妹はみんな目に涙をうかべ、もっとがんばると約束した。

クリスマスの朝、マーミーが寒い外から帰ってきた。「この近くに、フンメルさんという貧しい女の人がいるの。生まれたばかりの赤ちゃんと、寝こんでいるのよ」とマーミーは言った。「火がないから、六人の子どもたちが一つのベッドにかたまって寒さをしのいでいるの。食べる物も何もないのよ。ねえ、あなたたち、クリスマス・プレゼントに、自分たちの朝ごはんをあの人たちにあげてくれない?」しばらく、誰も口をきかなかった。みんな、おなかがぺこぺこだったのだ。やがてジョーが言った。「食べはじめる前に帰ってきてくれて、本当によかった!」姉妹は、温かいマフィンやクリームやパンをかかえて雪の中を歩き、その寒い小さな家へ運んでいった。「天使さまだ!」と貧しい子どもたちは叫んだ。自分たちはパンと牛乳だけですませたけれど、姉妹にとって、それまででいちばん幸せな朝ごはんだった。

となりの大きな石造りの家には、お金持ちのローレンスさんというおじいさんと、孫のローリーが住んでいた。ローリーにはお母さんがいなかった。ひとりぼっちの部屋の窓から、にぎやかなマーチ家の姉妹を、よくながめていた。ある雪の午後、ローリーがかぜで寝こんでいると聞いて、ジョーがお見舞いに行った。二人は何時間もおしゃべりをして笑い合った。それからまもなく、ローリーは四人の姉妹みんなの兄弟のようになった。内気なベスでさえ、ぶっきらぼうなおじいさんと仲よくなった。おじいさんはベスに自分のピアノをひかせてくれた。そしてのちには、亡くなった孫娘の小さなピアノをベスに贈ってくれた。

姉妹は完璧ではなかったから、ときにはけんかもした。ある夜、ジョーとメグはローリーと劇場へ出かけることになり、エイミーを連れていくのを断った。エイミーはかんかんに怒って、ジョーの書いた物語の小さな本を、暖炉で燃やしてしまった。ジョーが何年もかけて書きためてきたものだった。「一生、絶対に許さないから!」とジョーはどなった。

次の日、ジョーはローリーと川へスケートに出かけた。エイミーもあとからついてきた。けれどもジョーはまだ怒っていたので、エイミーを待ってやらなかった。まん中のあたりは氷がうすいと、教えてもやらなかった。突然、ピシッと音がした。氷が割れて、エイミーは凍るような水の中に落ちてしまった。ジョーは怖さのあまり、立ちすくんで動けなかった。でもローリーが大声をあげ、二人でエイミーを引き上げた。その夜、ジョーはお母さんの腕の中で泣いた。「わたしのひどいかんしゃくのせいよ」とジョーは言った。「あの子を死なせてしまうところだった」すると、マーミーは意外なことを話してくれた。「ねえジョー、お母さんもね、ほとんど毎日のように腹を立てているのよ」とマーミーは言った。「でも、それを表に出さないようにすることを覚えたの。あなたにも、きっとできるようになるわ」それからジョーはエイミーのところへ行ってキスをした。二人はまた仲直りした。

やがて、どんよりと曇った十一月のある日、電報が届いた。お父さんがワシントンの病院で、重い病気にかかっているという知らせだった。マーミーはすぐに駆けつけなければならなかった。けれども一家には、長い旅をするお金がほとんどなかった。その晩、ジョーはおそく帰ってきて、お母さんに二十五ドルを手渡した。ジョーが帽子をとると、みんなは声をあげた。ふさふさとした美しい髪が、なくなっていたのだ。「売ったの」とジョーは言った。「わたしのたった一つの自慢だったけど、またのびるわ。お父さんのために、何かしたかったの」

その夜、メグは、ジョーがベッドの中で声をころして泣いているのに気づいた。「お父さんのことで泣いているの?」とメグはたずねた。「ううん」とジョーは言った。「髪の毛のことよ!」メグはジョーにキスをした。二人は涙をうかべながら、少しだけ笑った。

マーミーの留守のあいだ、姉妹はいい子でいようと一生けんめいだった。けれども、だんだんフンメルさんの家をたずねるのを忘れるようになった。ベスだけが通いつづけた。ある日、ベスは青い顔をして、黙りこんで帰ってきた。フンメルさんの赤ちゃんが、猩紅熱で、ベスのひざの上で死んでしまったのだ。まもなく、ベスも重い病気になった。エイミーは、うつらないように、マーチおばさんの家へあずけられた。何日ものあいだ、ベスは誰の顔もわからなくなった。年とったお手伝いのハンナも、お医者さんも、とても深刻な顔をしていた。とうとうローリーがこっそり電報を打って、マーミーに帰ってきてくれるよう頼んだ。

その夜は、姉妹にとって、生まれてからいちばん長い夜だった。メグとジョーは、ベスのベッドのそばに座って見守っていた。真夜中を少し過ぎたころ、ベスの顔つきが変わった。熱が下がり、ベスは静かな、安らかな眠りについたのだ。「もうだいじょうぶ、助かりますよ」とお医者さんは言った。ジョーは窓にかけより、外の白い雪をながめた。胸がいっぱいだった。しばらくして、玄関のベルが鳴った。階段の下から、ローリーのうれしそうな声がした。「みんな、お母さんが帰ってきたよ!」

またクリスマスがやってきた。今度は幸せなクリスマスだった。ベスはやわらかい赤いガウンを着て、窓辺に座れるほど元気になっていた。午後になると、ローリーが居間の扉を開けて言った。「マーチ家のみなさんに、もう一つクリスマス・プレゼントですよ」そのうしろに、暖かいコートにくるまった、背の高い、やせた男の人が立っていた。お父さんだった。みんながいっせいにかけよった。しばらくのあいだ、誰もひとことも口がきけなかった。

その晩、家族はみんなで暖炉を囲んだ。お父さんは、娘たちを一人ずつ見つめた。メグの手は仕事で荒れていて、前ほど見えっぱりではなくなっていた。ジョーはやさしくなり、エイミーは自分のことより人のことを先に考えるようになっていた。「それにベスも」お父さんはベスを抱きよせて言った。「前ほど恥ずかしがりやではなくなったね」お父さんの願っていたとおり、小さな婦人たちは、立派に成長していたのだった。

日本語訳:多読ベスト

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What did the sisters do on Christmas morning?

Q2. How did Jo get twenty-five dollars?

Q3. What was the "Christmas present" that Laurie brought at the end?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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