READING 第8問
共通テスト英語リーディング 第8問の解き方とコツ
アウトラインのカッコ(from Emma's opinion など)に、答えを探す場所が書いてある。先に見て探す所を決めよう。第8問は17点・7マーク。目安16分、16分を過ぎたら次へ。解く手順、例題、テクニック、ひっかけ、点数別の対策をまとめた。
書いた人:原田高志(高校の英語教師・原田英語)/ 更新:/ 2021〜2026年度の本試験・追試験(R・L 24回分)を数えて作成
第8問はどんな問題?(配点・時間・形式)
あるテーマについての複数人の意見と図表を読み、自分が書くエッセイの立場を決め、その根拠になる意見・資料を選んでアウトラインを完成させる。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 形式 | 複数の意見・資料+エッセイのアウトライン(複数選択・完答あり)。2026年はスポーツとテクノロジー |
| 配点 | 17点(7マーク) |
| 語数の目安 | 約710語 |
| 目安時間 | 16分(16分で次へ進む) |
| 難しさ | ★★★★ |
過去の出題(新形式)
| 年度 | テーマ | 語数 |
|---|---|---|
| 2025本 | 宇宙開発に反対の立場で書く | 1219語 |
| 2025追 | 動物園に賛成の立場で書く | 1178語 |
| 2026本 | スポーツの新技術に賛成の立場で書く | 1159語 |
| 2026追 | オンライン投票に賛成の立場で書く | 1160語 |
設問のパターン
| 設問の型 | 回数 | 例 |
|---|---|---|
| 1人の意見の要約 | 4 | Which of the following best summarizes …'s opinion? |
| 2人の共通点 | 4 | Both ___ and ___ mention (that) ___. |
| 立場を支える2人+共通の主張(3つ全部合って4点) | 4 | You must have all … correct to get points. |
| 資料A(文章)から理由を選ぶ | 4 | Based on Source A, which … is the most appropriate for REASON 2? |
| 資料B(グラフ・表)から根拠を選ぶ | 4 | Based on Source B, which … best supports …? |
毎回同じところ:5問・7マーク・17点。4回とも同じ5つの型で、順番も同じ。最後の資料Bの問題が4点。
毎回変わるところ:テーマ(宇宙・動物園・スポーツ・投票)と立場(賛成3回・反対1回)。資料Bが棒グラフか表か。
2027年の予想:同じ5つの型がそのまま出る可能性が高い。社会の賛否テーマ(技術・環境・教育など)に備え、グラフの数字を言葉で説明した選択肢を確かめる練習を。
第8問の解き方(手順)
- エッセイのアウトライン(課題)を先読み。立場・理由・資料のうち何を選ぶのか確認
- 意見文ごとに冒頭と最後で立場を判定し、名前の横に ○(賛成)×(反対)△(条件つき・中立)
- 各意見の根拠を5〜8字で余白にメモ(例:「時間の節約」「けがの予防」)
- 資料(グラフ・表)はタイトル・単位・比較の対象を確認し、何を示すかを1行で書く
- 立場が決まったら、その立場を支える理由・資料だけを選ぶ
- 複数選択・完答は1つずつ独立に正誤を判定し、最後に選んだ数を確認
何人もの意見を整理する手順
第8問は、何人もの意見と資料を「誰が・どっち・なぜ」の表にまとめる問題。1文の中の本音の見つけ方もセットで覚えよう。
- 指示とアウトライン
Step 1〜3の指示、Position、アウトラインの空所と(from〜)(based on〜)を先に見る。探す場所が決まる。 - 肩書きで理由を予想
意見は名前と肩書きから読む。「看護師→健康の話かも」と予想してから本文へ。 - 本音の文で○×△
結論の文で立場を決め、名前の横に○×△。not A but B や譲歩の後ろが本音。
例:(テーマ:小学生の自転車通学を認めるべき?)What worries me most is not the cost but the safety of small children. → not A but B の B が本音。心配は「安全」なので× - 理由を短くメモ
立場の横に、理由を5〜8字で書く。同じ理由の人どうしを線でつなぐと、共通点の設問がすぐ解ける。 - 増えるか減るかを先に書く
資料を見る前に、理由を支えるには何が増えるか減るかを「居眠り↓」のように書く。それからタイトルと単位を見る。 - 人と共通点をセットで
「2人を選ぶ」と「共通点」は同時に決める。選んだ2人の両方のメモに、その共通点があるか確かめる。 - 完答は数えて塗る
複数選択・完答は、1つずつ根拠に線を引いてから塗る。最後に、塗った数を指で数える。
秒単位の時間割
| 時間 | やること |
|---|---|
| 0:00〜2:00 | 指示・Position・アウトラインのカッコを先に見る(標準なら時計16:16に開始) |
| 2:00〜8:00 | 意見を1人ずつ。肩書き→本音の文→○×△と理由メモ |
| 8:00〜11:00 | 資料。理由を支えるには数字が↑か↓かを書いてから、タイトルと単位を確認 |
| 11:00〜15:00 | 設問を解く。2人と共通点はセットで決める |
| 15:00〜16:00 | 完答の数を指で数え、第8問を全マーク |
| 時計16:32 | 試験終了8分前。第8問が途中でも44マーク全部を塗る |
第8問の例題(書き下ろし)で解き方を確認
あるテーマへの何人かの意見と資料(記事・グラフ)を読み、決めた立場に合わせて、エッセイの骨組み(アウトライン)を完成させる問題。
実演:「学校は朝もっと遅く始めるべき?」
あなたは「学校の始業時刻」についてエッセイを書いている。ネットの意見を読み、「始業を遅くすべき」という立場でアウトラインを作る。
Step 1: Opinions
Emma (school nurse): Every morning, several students come to my office with headaches because they did not sleep enough. Teenagers' body clocks naturally shift later, so many of them cannot fall asleep before midnight. A later start would give them the sleep they need.
Daniel (parent): I understand that teenagers need sleep. However, if school started an hour later, it would also finish an hour later. My son would have less time for club activities, and in winter he would come home after dark. I prefer the current start time.
Mei (high school student): I often feel sleepy in first period and cannot focus on the lesson. On days when I sleep eight hours, I remember what I learned much better. A later start would really help me learn.
Step 3: Essay Outline
Position: Schools should start later in the morning.
REASON 1: Teenagers naturally fall asleep late. (from Emma's opinion)
REASON 2: A later start helps students stay awake and focused in lessons. (based on Source A)
Conclusion: A later start would be good for students' health and learning.
Source A
Hillside High School moved its start time from 8:00 to 9:00. The school asked 400 students the same questions before and after the change. The graphs below show the results.
Graph 1: Average sleep on school nights
| (hours) | hours |
|---|---|
| Before (8:00 start) | 6.8 |
| After (9:00 start) | 7.7 |
Graph 2: Students who often felt sleepy during lessons
| (%) | % |
|---|---|
| Before (8:00 start) | 60 |
| After (9:00 start) | 30 |
Graph 3: Students who were late for school
| (%) | % |
|---|---|
| Before (8:00 start) | 5 |
| After (9:00 start) | 6 |
Based on Source A, which of the following best supports REASON 2?
- ① The percentage of students who were late for school hardly changed.
- ② The percentage of students who often felt sleepy in class was cut in half.
- ③ After the change, students slept about two hours longer on school nights.
- ④ With the later start, students had more time for club activities.
答えと解き方を見る
正解:②
- ① 設問とアウトラインを先に読む
探すのは REASON 2 を「支える」データ。中身は「授業中に起きていられる」。 - ② 意見に○×をつける
Emma○・Mei○。Daniel は I understand〜で始まるが、However の後が本音で×。 - ③ グラフのラベルを読む
3つのグラフのうち、「授業中に起きていられる」に関係するのは眠気のグラフだけ。 - ④ 言い換えを緑で結ぶ
グラフ2は60%→30%=cut in half(半分に)。during lessons=in class。数字も言い換えで来る。 - ⑤ ひっかけを消す
「グラフと合っているか」だけでなく「REASON 2 を支えるか」で消す。
【意見】エマ(養護の先生):毎朝、寝不足で頭が痛いという生徒が保健室に来る。10代の体内時計は自然と遅くなるので、真夜中前に眠れない人が多い。始業が遅ければ必要な睡眠がとれる。/ダニエル(保護者):10代に睡眠が必要なのはわかる。しかし始業が1時間遅いと終わりも1時間遅くなる。息子の部活の時間が減り、冬は暗くなってから帰ることになる。今の始業時刻がいい。/メイ(高校生):1時間目はよく眠くて授業に集中できない。8時間寝た日は、習ったことをずっとよく覚えている。始業が遅いと勉強の助けになる。【アウトライン】立場:学校は朝もっと遅く始めるべき。理由1:10代は自然と寝つくのが遅い(エマ)。理由2:始業が遅いと、授業中に起きて集中していられる(資料A)。【資料A】ヒルサイド高校は始業を8時から9時に変え、400人に変更前後で同じ質問をした。平日夜の平均睡眠:6.8時間→7.7時間/授業中によく眠くなった生徒:60%→30%/遅刻した生徒:5%→6%。【設問】資料Aに基づくと、理由2を最もよく支えるのはどれか。正解:授業中によく眠くなる生徒の割合が半分になった。
第8問のコツ・テクニック
○×△を名前の横に
立場を記号にすれば「賛成は何人」「反対の根拠は何か」が一目で出る。本文に戻らずに解ける設問が増える。
譲歩の後が本音
While / Although / It is true that ~, but ... の譲歩部分は立場ではない。主節と but / however の後で判定。
△の見抜き方
only if / as long as / it depends on は条件つき賛成=△。○として数えると人数の設問を落とす。
資料は「支えるか」で選ぶ
グラフの読み取りが正しくても、選んだ立場を支えなければ根拠として×。「正しい」と「役に立つ」は別。
理由の重複を消す
アウトラインの理由1と理由2が同じ内容の言い換えになっていないか。重なる選択肢は片方が×。
完答は2つ目で落とす
1つ目が確実でも2つ目を雑に選ぶと0点。2つ目こそ本文の根拠に線を引いてから塗る。
16分の内訳
意見を読む7分・資料3分・設問6分が目安。意見1人あたり1分半を超えたら、冒頭と最後だけ読んで次へ。
時間がない時の最短ルート
立場の設問は各意見の最初と最後の2文だけで解けることが多い。資料の設問はタイトルと選択肢の数字の照合から。
超絶テク(目から鱗)
肩書きで理由を予想
名前の横の職業に□。nurse→健康、shop owner→お金、parent→家族の時間、と予想をメモしてから本文を読む。
👀 理由はその人の仕事や立場に関係することが多い。予想があると読むのが速い。
カッコの名前・資料名で探す
アウトラインの(from Emma's opinion)(based on Source A)に□。その空所は、まずそこだけを探す。
👀 カッコに、探す人の名前や資料名が書いてある。全部を読み直さなくていい。
増えるか減るかを先に書く
グラフを見る前に、理由を支えるには何が↑か↓かを余白に書く(例:居眠り↓)。その向きの選択肢だけ残す。
👀 数字が正しいかを確かめる前に、向きだけで半分消せる。
人と共通点はセット
「支える2人」と「2人の共通点」を別々に解かない。候補2人のメモを並べ、両方にある理由を共通点に選ぶ。
👀 片方にしかない理由は、どんなに正しくても共通点ではない。
×の人の組を消す
2人を選ぶ設問が組み合わせの形なら、立場が×の人を含む組をまず全部消す。残った組だけ本文で比べる。
👀 1人の立場がわかるだけで、選択肢が一気に減る。全員を確かめなくていい。
残り8分の拾い方
第8問に8分しかない時は、①アウトライン②各意見の最後の文で○×△③立場の設問④資料の設問の順。完答は最後。
👀 完答は1つずれると0点。時間がない時は、1問で点になる所から拾う。
例で確認
It is true that online training apps are convenient. However, I believe young athletes still need a coach who can watch them in person.
確かにオンラインのトレーニングアプリは便利だ。しかし、若い選手には今でも、直接見てくれるコーチが必要だと私は思う。
前半は譲歩。立場は「アプリだけでは不十分」で、テクノロジー中心の練習には×(または△)。根拠のメモは「対面の指導が必要」。
第8問のひっかけ(✕選択肢の作られ方)
譲歩で立場を誤判定
It is true that A is useful. だけ読んで賛成と決めると逆。but の後まで読んでから記号を付ける。
正しいが役に立たない資料
事実として正しい読み取りでも、エッセイの立場と無関係・逆向きなら×。
反対派の根拠を混ぜる
×の人の理由を○の立場の根拠に入れた選択肢。メモの記号とセットで照合する。
数と割合の取り違え
「増えた人数」と「増加率」、「割合が最大」と「人数が最大」を取り違えさせる。単位を□で囲む。
✕選択肢の正体3型
賛成でも理由ちがい
本文:Lena (teacher): I support a four-day school week. Students could spend Fridays doing volunteer work in their town.
✕選択肢:Lena's comment shows that a four-day school week helps schools save money.
Lenaは賛成だが、理由はボランティア。お金の話はしていない。
資料にない今後の予想
本文:Source B: Cycling accidents in Midtown fell from 120 in 2019 to 80 in 2023.
✕選択肢:The number of cycling accidents in Midtown will keep falling.
資料は2023年まで。これからも減るとはどこにも書いていない。
片方だけの意見
本文:Aki: I can study at my own pace and don't have to travel. / Ben: I can replay difficult parts as many times as I need.
✕選択肢:Both Aki and Ben value saving travel time.
通学の話はAkiだけ。2人の共通点は「自分のペースで学べる」。
第8問の出題パターン別の解き方
| パターン | 出た年 | 見る所 | 解き方 | ひっかけ |
|---|---|---|---|---|
| 意見の要約(Which best summarizes) | 2025本・2025追・2026本・2026追 | その人の意見の最後の1〜2文 | 意見の最後の文が主張。例や前置きは読み流す。主張を短く言い換えた選択肢を選ぶ。 | その人が例として出しただけの話を主張にした選択肢 |
| 2人の共通点(Both … mention) | 2025追・2026本・2026追 | 名前の出た2人の意見に共通する語 | 2人の意見の中の同じ話題に線を引く。片方ずつ読むのではなく、線を引いた所だけを並べて比べる。 | 1人だけが言っている内容を「2人とも」にした選択肢 |
| 立場メモ:支持する2人+共通の考え(完答) | 2025本・2025追・2026本・2026追 | メモに書かれた立場(賛成か反対か) | 立場の文を先に読み、5人を賛成・反対に分ける。反対側の立場が出る年もある。3つ全部合って初めて点になるので、最後に確かめる。 | 2人は合っているが、共通の考えが1人分しか合わない選択肢 |
| 資料A(文章)→理由2 | 2025本・2025追・2026本・2026追 | アウトラインの理由2の見出しと、資料Aの結論の文 | 理由2の見出しと同じ向きの選択肢だけ残す。資料Aに書かれていても、立場と逆の向きなら消す。 | 資料Aの事実だが、自分の立場の理由にならない選択肢 |
| 資料B(グラフ・ランキング・スライド)→理由3 | 2025本・2025追・2026本・2026追 | グラフの軸・順位・スライドの見出しと、理由3の文 | 選択肢の後半のデータの説明を、グラフや表で1つずつ確かめる。理由3を支える向きかも確かめる。 | データの読みは正しいが、理由3とは別の話をする選択肢 |
| 主張を強める追加の情報・調べること | 2021本・2023本 | 書き手の主張の文と、まだ足りない根拠 | 主張を1文でメモし、「これがあれば主張が強くなる」情報を選ぶ。主張と反対の情報は消す。 | 話題は同じだが、主張の反対側を支える情報 |
得点帯別:第8問で点が伸びない原因と対策
| 今の得点 | つまずき | やること |
|---|---|---|
| 〜5割 | 第8問にたどり着く前に時間切れ。17点分がほぼ白紙になる。 | 毎回白紙なら、配点の大きい後半を先に解く順番を模試で試そう。ハックの「残り8分の拾い方」も用意しておく。 |
| 6〜7割 | 誰が何と言ったか途中で混ざり、何度も本文を読み直す。 | 1人読むごとに○×△と理由メモを書いてから次の人へ。メモだけで設問が解ける形にしよう。 |
| 8割 | 完答・複数選択で1つだけずれて、まとめて点を落とす。 | 「2人」と「共通点」はセットで確かめる。選んだ2人のメモの両方に同じ理由があるか、指で押さえて見る。 |
| 9割→満点 | 資料の選択肢で、「正しいが支えない」「資料にない今後の予想」に迷う。 | 資料を見る前に、理由を支えるには数字が↑か↓かを書く。資料の年・対象の外に出た選択肢はすぐ×。 |
第8問の練習メニュー
○×△判定ドリル(1日10分)
過去問・模試の第8問の意見を1人ずつ読み、30秒で○×△と理由5〜8字を書く。解説と比べ、5人続けて合えば合格。
増減の向きを先に書くグラフ練習(1日5分)
第8問や第2問のグラフ問題で、資料を見る前に「支えるには何が↑↓か」を書いてから解く。向きだけで消せた選択肢の数を記録する。
16分版と8分版(週2回20分)
第8問1回分を16分で通して解く日と、8分で「残り8分の拾い方」だけで解く日を交互に。8分版で何点取れたかを記録する。
試験10分前に読む3行
- カッコの出典から探す場所を決める
- 2人と共通点はセットで確かめる
- 16:32には44マーク全部を塗る
よくある質問
第8問は、意見を全員分しっかり読まないと解けない?
✕(まちがい)。立場は各意見の結論の文で決まる。深く読むのは、アウトラインのカッコや設問に出る人だけでOK。全員を同じ深さで読まない。
意見を書いた人の肩書き(職業)は、理由を予想するヒントになる?
○(正しい)。看護師なら健康、店主ならお金、親なら家族の時間。肩書きから理由を予想して読むと、メモが速くなる。予想と本文がちがったら本文が優先。
エッセイの結論の空所は、新しい考えを加えた選択肢が正解になりやすい?
✕(まちがい)。結論は立場と理由をまとめ直す場所。本文やアウトラインにない新しい話が入った選択肢は×。理由1と理由2を合わせた言い換えを選ぼう。