LISTENING 第3問
共通テスト英語リスニング 第3問の解き方とコツ
答えが会話のどこに出るかは、質問の形で決まる。「次に何する?」は最後、「なぜ?」は前半にも出る。第3問は18点・6マーク。英語は1回読まれる。解く手順、例題、テクニック、ひっかけ、点数別の対策をまとめた。
書いた人:原田高志(高校の英語教師・原田英語)/ 更新:/ 2021〜2026年度の本試験・追試験(R・L 24回分)を数えて作成
第3問はどんな問題?(配点・時間・形式)
日本語の場面設定と英語の問いが印刷された短い対話を1回だけ聞き、問いの答えを4つから選ぶ。ここから1回読み。先読みの質がそのまま点になる。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 形式 | 短い対話 → 質問の答えを選ぶ |
| 配点 | 18点(6マーク) |
| 読まれる回数 | 1回 |
| 難しさ | ★★★ |
過去の出題(新形式)
| 年度 | テーマ | 語数 |
|---|---|---|
| 2025本 | 博物館の入口・教室の場所・タクシーかバス など | 299語 |
| 2025追 | 手作りの本棚・留学相談・忘れ物 など | 292語 |
| 2026本 | 本の選び方・ジムの入会・ホテルの予約ちがい など | 298語 |
| 2026追 | 犬の預け先・友人の案内先・古い型のパソコン など | 293語 |
設問のパターン
| 設問の型 | 回数 | 例 |
|---|---|---|
| 次にすること・結局どうするか | 7 | What will … do next? / What does … decide to do? |
| 時・場所・時刻 | 4 | When is …? / Where is …? / What time …? |
| 会話と合うこと・2人の共通点 | 4 | What is true according to the conversation? |
| 心配・気持ち・反応 | 4 | What is … worried about? |
| 提案・希望・考え | 4 | What does … suggest / want / think …? |
| 過去にしたこと | 1 | What did the man do? |
毎回同じところ:6問・各3点・1回読み。問いの英文を先に読める。
毎回変わるところ:問いの種類(次の行動・時刻・気持ち・一致)。
2027年の予想:「次に何をするか」「結局どうするか」が一番多い。途中で予定が変わる対話に備えよう。
第3問の解き方(手順)
- 放送前:6問分をできるだけ先読み(最低でも次の2問)
- 放送中:問いの主語の人の発言に集中
- 最後のやり取り:結論・決定を聞く
- マーク:即マーク
- 次の対話が始まるまで:次の問いを読み直す
第3問の解き方:質問の形で、集中して聞く場所を決める
第3問からは1回読み。6問を同じリズムで回すために、読む・聞く・塗るを毎回同じ順でくり返す。
- 質問の形を見る
疑問詞と時制に丸。will do(次に何する)は最後、problem・why は前半にも集中する、と決める。 - 選択肢は動詞だけ
時間がなければ、選択肢の最初の動詞だけ読む(Buy / Borrow / Return)。違いが動詞なら、それで十分。 - 数字の差を見る
選択肢が数字なら、差(30分刻み・5ドル刻み)を見て、どんな計算が出るか予想する。
例:選択肢 5:00 / 5:30 / 6:00 / 6:30、M: "It starts at six, so let's meet thirty minutes before." → 6時の30分前で5:30 - Soの後ろを待つ
So・Then の後ろは決定や結論。聞こえたら、直後の動詞を選択肢と照合する。
例:W: "The printer's broken again, so I'll use the one in the library." → So の後ろが答え。図書館のプリンターを使う - 3秒で塗る
冊子に○→即マーク。迷っても3秒で塗る。空欄のまま次へ行かない。 - 次の質問へ
塗ったら鉛筆の先を次の質問の疑問詞に置く。次の会話が始まる前に丸つけを終える。
放送中の動き方
| 時間 | やること |
|---|---|
| 大問の指示文 | 最初の2問の質問に丸、選択肢の動詞に下線。 |
| 会話の前 | その問題の疑問詞と時制で、集中して聞く場所を決める。 |
| 会話中 | So・Then・but の後ろに集中。数字は数字で書く。 |
| 会話の後 | 3秒で○→マーク。迷っても塗る。 |
| 次の会話まで | 鉛筆を次の質問に置き、選択肢の違いを見る。 |
第3問の例題(書き下ろし)で解き方を確認
短い会話を1回だけ聞いて、冊子に書かれた英語の質問に答える。ここから放送は1回。
実演:カフェで何を頼む?
カフェで、女性客が店員と話している。
放送文(書き下ろし)
W: Hi. I'd like a slice of the chocolate cake, please.
M: I'm sorry, we just sold the last piece. The cheesecake is very popular, though.
W: Hmm, I don't really like cheese. Do you have anything with fruit?
M: Yes, we have apple pie. It'll be ready in about ten minutes.
W: That's fine. I'll have a coffee while I wait.
What will the woman do?
- ① Eat a piece of chocolate cake
- ② Order the cheesecake instead
- ③ Wait for a fruit dessert
- ④ Leave the café without buying anything
答えと解き方を見る
正解:③
- ① 放送の前:質問に丸
主語は the woman。「これから何をするか」を聞く問題。選択肢はケーキ・チーズケーキ・果物・帰る。 - ② 最初の注文は消える
チョコケーキは売り切れ。最初に出た物はひっかけ候補。 - ③ 店員の提案も断る
I don't really like ~ は断りの言い方。チーズケーキも消える。 - ④ 最後の決まり=言い換え
「アップルパイ」→「果物のデザート」、「待つ間に」→「待つ」。 - ⑤ 残りを消して即マーク
決まったら5秒でマーク。次の質問へ目を移す。
女性:チョコレートケーキを1切れください。/店員:すみません、ちょうど最後の1切れが売れてしまって。チーズケーキは大人気ですよ。/女性:うーん、チーズはあまり好きじゃなくて。果物のものはありますか?/店員:はい、アップルパイがあります。10分ほどで焼き上がります。/女性:大丈夫です。待つ間にコーヒーをいただきます。
第3問のコツ・テクニック
問いの主語に丸
What will the woman do next? なら女性の発言、特に最後の発言が答え。男性の提案は女性が同意したかで判断。
答えは最後に出る
短い対話は「提案→反論→結論」の流れが多い。前半で答えを決めつけず、最後のやり取りまで聞く。
提案の型を覚える
Why don't you... / How about... / You could... / Maybe you should...。この後が提案内容。相手が That's a good idea. と言えば決定。
断りの型を覚える
I'd love to, but... / I'm afraid... / That sounds nice, but... は「断り」。前半の I'd love to にだまされない。
場面設定で語彙を予測
場面が「図書館」なら borrow / return / due / renew、「店」なら size / refund / receipt が出る。先に頭の中で準備。
数字は計算まで持っていく
When will they meet? で時刻が複数出たら、変更後の時刻をメモ。an hour later などの計算が必要なこともある。
迷ったら5秒で塗って次へ
1回読みで長く迷うと、次の対話の先読みが消えて連鎖失点になる。迷ったら直感で塗って切り替える。
超絶テク(目から鱗)
質問の形で答えの位置を予想
「次に何する?」は最後の発言、problem や Why の質問は前半にも集中する。先読みで質問の横に「後」「前」と書く。
👀 答えはいつも最後、ではない。質問の形で場所が変わる。
Soの後ろで決まる
So・Then・In that case が聞こえたら、直後の動詞に集中。I'll 〜 や Let's 〜 が続けば、それが決定。
👀 So は「だから」。前の話をまとめて行動を決める合図。
時間がない時は動詞
先読みが間に合わない時は、選択肢の最初の動詞だけ読む(Buy / Borrow / Return / Order)。動詞が違えば、それだけで聞く所が決まる。
👀 行動を聞く問題は、違いが動詞に出る。全部読まなくていい。
選択肢の数字の差で計算を予想
選択肢の数字の差を見る(30分刻み・5ドル刻み)。before・later・off が出ると構え、出た数字を全部メモしてから計算する。
👀 選択肢の数字の差を見れば、どんな計算が出るかが先にわかる。
わからなければ最後の2文を聞く
途中で分からなくなったら、追うのをやめて最後の2文に耳を戻す。OK・Sounds good・I'll の後に決定が出やすい。
👀 途中がわからなくても、決定は最後にもう一度出る。1問丸ごと捨てなくていい。
句動詞は後ろの語
pick up・run out・put off は、後ろの小さい語(up / out / off)で意味が決まる。その語を聞いて、選択肢の言い換えを探す。
👀 同じ動詞でも、後ろの1語で意味が変わる。
例で確認
M: Shall we meet at the café at three? W: I have a class until three thirty. How about four? M: That works for me.
男性:3時にカフェで会おうか? 女性:3時半まで授業があるの。4時はどう? 男性:それで大丈夫。
When will they meet? の答えは At four o'clock.。3時・3時半はそのままダミーの選択肢になる。最後の合意が答え。
第3問のひっかけ(✕選択肢の作られ方)
放送の単語がそのまま入った選択肢
対話に出た語をそのまま使った選択肢は、相手が否定した内容であることが多い。言い換えられた選択肢を優先して確認。
途中で変わった予定
最初の案(3時)→都合が悪い→新しい案(4時)。最初の数字は必ずダミーに入っている。
問いと違う人物の行動
男性がやることを問われているのに、女性の行動を選ぶミス。印刷された問いの主語を放送前に丸で囲む。
✕選択肢の正体3型
行き先と今
本文:W: I'm on my way to the library. I'm just walking past the park now. / Q: Where is the woman now?
✕選択肢:At the library.
on my way to=向かう途中。今いるのは公園のそば。
計算前の数字
本文:M: The movie starts at six, so let's meet thirty minutes before. / Q: What time will they meet?
✕選択肢:At 6:00.
6時は映画の開始時刻。会うのはその30分前の5時半。
理由のすり替え
本文:W: I loved the color, and the price was fine, but it was too small for me. / Q: Why didn't the woman buy the jacket?
✕選択肢:The jacket was too expensive.
値段は fine と言っている。買わない理由はサイズ。
第3問の出題パターン別の解き方
| パターン | 出た年 | 見る所 | 解き方 | ひっかけ |
|---|---|---|---|---|
| 次に・最初に何をする? | 2021第2日程・2023本・2024本・2025本・2025追・2026本 | 問いの next / first と、状況の日本語 | 最後の Then / OK の文が答えになりやすい。途中の案は「仮」として冊子に小さく書く。 | 話の途中で出て、あとで取り消された案 |
| 考え・気持ち・心配 | 2022本・2025本・2025追・2026本・2026追 | 問いの think / worried / feel / reaction | Well, や Actually の後に本音が来る。気持ちの語が出たら、その理由の文もセットで聞く。 | 相手の気持ちを話し手の気持ちにした選択肢 |
| 時刻・日にち・条件つきの答え | 2022追・2025本・2026本・2026追 | 問いの When / What time と、if の条件 | 時刻や日付が2つ以上出るので、全部メモして最後に残ったものを選ぶ。雨なら、などの条件に線。 | 最初に出たが、あとで変わった時刻 |
| 本当のことはどれ・共通点 | 2022追・2023追・2025本・2026本・2026追 | 問いの What is true / in common | 4つの選択肢の主語と動詞を先に読む。聞きながら1つずつ○×を付ける。 | 会話の語を使っているが、人を入れかえた選択肢 |
| 決めたこと(decide) | 2022追・2023追・2024追・2025追 | 問いの decide と、選択肢の違い | 最初の案より、最後にだれかが OK した案が答え。I guess / Fine の後に注意。 | 最初に言った案のままの選択肢 |
得点帯別:第3問で点が伸びない原因と対策
| 今の得点 | つまずき | やること |
|---|---|---|
| 〜5割 | 会話を全部分かろうとして、質問に関係ない所で頭を使い切る。 | 放送前に質問の疑問詞と主語に丸。その答えだけを探す、と決めて聞く。全部分からなくても点は取れる。 |
| 6〜7割 | 1問落とすと動揺して、次の質問を読めないまま次の会話が始まる。 | 塗ったら鉛筆の先を次の疑問詞に置く、を合図にする。こうすれば、前の問題を考えずに次へ移れる。 |
| 8割 | give you a ride や run out of などの言い換えで、正解に気づけない。 | 日常の句動詞と言い換えのペアを20個ノートに集める(run out of→have none left)。過去問で出た物から増やす。 |
| 9割→満点 | 計算や「今いる所」など、1段考える問題で最初に聞こえた数字や場所を選ぶ。 | 選択肢が数字や場所なら、放送前に「計算がある?」と構える。出た数字を全部メモし、質問を見てから選ぶ。 |
第3問の練習メニュー
質問の形わけ(1日10分)
過去問の第3問を解く前に、質問ごとに答えの位置を「前」「後」で予想して書く。解いた後、スクリプトで答えの文に線を引き、予想が合っていたか確かめる。
句動詞20個ノート(1日5分)
第3問のスクリプトから、句動詞と選択肢の言い換えをペアで書き出す(give a ride→drive)。1日5個を声に出し、翌日は日本語だけ見て言えるか確認。
6問を止めずに通して解く練習(1日10分)
第3問の音声を止めずに6問通しで解く。塗ったら鉛筆を次の疑問詞に置く動作を毎回やる。終わったら、先読みが間に合わなかった問題に印をつけて数える。
試験10分前に読む3行
- 質問の形で、集中して聞く場所を決める
- Soの後ろが決定。数字は計算後
- 途中がわからなくなったら最後の2文を聞く
よくある質問
第3問の答えは、どの質問でも会話の最後に出る?
✕(まちがい)。「次に何をする?」は最後に出やすいが、「何が問題?」「なぜ?」は前半に出ることがある。質問の形で、集中して聞く場所を変えよう。
I'll give you a ride. は「車で送ってあげる」という意味だ?
○(正しい)。give 人 a ride は「車で送る」。選択肢では drive や take you by car に言い換えられる。決まった言い方は、言い換えとセットで覚えよう。
会話の途中で話がわからなくなったら、その問題はあきらめるしかない?
✕(まちがい)。決定は最後の1往復に出ることが多い。途中が分からなくても、最後の2文に集中すれば答えられる。