LISTENING 第6問A
共通テスト英語リスニング 第6問Aの解き方とコツ
主張は途中の「言い直し」に出る。The point is を待とう。第6問Aは6点・2マーク。英語は1回読まれる。解く手順、例題、テクニック、ひっかけ、点数別の対策をまとめた。
書いた人:原田高志(高校の英語教師・原田英語)/ 更新:/ 2021〜2026年度の本試験・追試験(R・L 24回分)を数えて作成
第6問Aはどんな問題?(配点・時間・形式)
あるテーマについての2人の少し長い対話を1回聞き、それぞれの話者の主張や最終的な結論を選ぶ。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 形式 | 2人の対話 → 話者の主張・結論を選ぶ |
| 配点 | 6点(2マーク) |
| 読まれる回数 | 1回 |
| 難しさ | ★★★★ |
過去の出題(新形式)
| 年度 | テーマ | 語数 |
|---|---|---|
| 2025本 | 食べ物をよくかむ習慣 | 171語 |
| 2025追 | 夜食に何を食べるか | 169語 |
| 2026本 | フランス語講座の授業の形 | 174語 |
| 2026追 | 夫婦で選ぶカレンダー | 166語 |
設問のパターン
| 設問の型 | 回数 | 例 |
|---|---|---|
| 最後に決めたこと | 4 | What does … decide to do by the end of the conversation? |
| 話し手の意見 | 3 | Which opinion did … express …? |
| 話し手の好み | 1 | Which … did … prefer? |
毎回同じところ:2問・各3点。1問は「最後にどうすることにしたか」。
毎回変わるところ:意見を聞かれる人(男性か女性か)。
2027年の予想:最後の決定を聞く問題が続く可能性が高い。途中の案が次々に消える会話に備えよう。
第6問Aの解き方(手順)
- 放送前:テーマと問いの話者を確認
- 対話前半:それぞれの立場(賛成か反対か)をメモ
- 対話中盤:譲歩の後の本音を聞く
- 対話の最後:結論・決定を確認
- マーク:2問を即マークして第6問Bの先読みへ
第6問Aの解き方:2人の「主張」と「最後に決まったこと」を分けてメモ
第6問Aは2人の対話で2問。1人ずつの主張と、最後に何に決まったかを分けて聞く。
- 問いを2つに分ける
2問のうち、どちらが主張を聞く問題で、どちらが最後の結論を聞く問題かを確認。話者の名前に丸。 - 2行2列のメモ欄
余白に名前を2行書き、右に「主張」「最後」の2列を作る。 - 言い直しを待つ
The point is・What I mean is・It's not A, it's B の後を「主張」の列に書く。
例:M: "It's not about the price. It's about how much time we save." → 主張は「時間の節約」。値段の話ではない - 確認への返事
So you're saying 〜? への返事で本音が出る。Not exactly. I mean 〜 の後で書き直す。
例:W: "So you're saying we shouldn't use phones at all?" M: "Not exactly. I mean we should put them away during meals." → 全面禁止ではなく食事中だけ - we の文が最後の結論
Let's・We could・At least we should が出たら、「最後」の列に書く。主語が we になった所からが2人の結論。 - 2問塗って6Bへ
即2つマーク。すぐ第6問Bの話者の名前を書き出す。
放送中の動き方
| 時間 | やること |
|---|---|
| 状況説明の間 | 2問が主張か結論かを確認し、名前2行×2列のメモ欄を作る。 |
| 対話の前半 | それぞれの立場を1語で。世間の声の紹介は( )でくくる。 |
| 対話の中盤 | 言い直し・確認への返事の後を「主張」の列に書く。 |
| 対話の最後 | we・Let's・at least の後を「最後」の列に。保留は△。 |
| 塗ったら | 即2つマーク。第6問Bの名前を書き出す。 |
第6問Aの例題(書き下ろし)で解き方を確認
あるテーマで2人が少し長めに話し合う。1人の主張や、最後にどうするかを選ぶ。
実演:ノートは紙?タブレット?
Naomi と Ken が、授業のノートを紙に書くか、タブレットで取るかについて話している。
放送文(書き下ろし)
W: Ken, you take notes on your tablet, right? I'm thinking of switching from paper.
M: Yeah. It's really convenient. I can search my notes in seconds.
W: That sounds great. But don't you get distracted by messages and games?
M: Sometimes, I admit. Still, I can't imagine carrying five heavy notebooks every day.
W: I see your point, but I remember things better when I write by hand.
M: You can write by hand on a tablet, too, with a special pen.
W: Really? That could be the best of both. I'll try that, but only in one class at first.
M: Good idea. Just turn off your notifications!
What does Naomi decide to do?
- ① Keep taking notes on paper in all her classes
- ② Stop using her tablet during class
- ③ Try handwriting on a tablet in one class
- ④ Type all of her notes on a tablet
答えと解き方を見る
正解:③
- ① 放送の前:質問の人に丸
聞かれているのは Naomi の「決めたこと」。最後の発言が勝負。 - ② 「わかるけど」の後を聞く
Naomi の本音は「手で書く方が覚えられる」。まだ手書き派。 - ③ 気が変わる瞬間
Really? That could be the best of both. =「いいとこ取りかも」。ここで考えが変わる。 - ④ 言い換えをつなぐ
「タブレットに手で書く」を「1つの授業で」試す。 - ⑤ ひっかけを消す
前半の立場のままだと①を選んでしまう。
Naomi:Ken ってタブレットでノート取ってるよね?紙からかえようかなって。/Ken:うん、すごく便利。数秒でノートを検索できる。/Naomi:いいね。でもメッセージやゲームに気が散らない?/Ken:たまにね、認める。それでも、重いノート5冊を毎日持ち歩くなんて考えられない。/Naomi:言いたいことはわかるけど、私は手で書く方が覚えられるの。/Ken:専用のペンで、タブレットにも手で書けるよ。/Naomi:本当?それならいいとこ取りかも。試してみる。でも最初は1つの授業だけ。/Ken:いいね。通知は切っておいてね!
第6問Aのコツ・テクニック
譲歩の後が本音
I see your point, but... / That's true, but... / I get that. Still,...。前半は相手への同意、後半が本当の主張。
話者ごとに1行メモ
「W:対面派(理由:やる気)」「M:オンライン派(理由:時間)」。立場と理由を1行ずつ書く。
意見が変わる瞬間を聞く
Maybe you're right. / I hadn't thought of that. / OK, I'll try it. は立場が変わる合図。結論はそこから。
主張の選択肢は抽象化される
放送で具体例を話していても、選択肢は「〜の方が効果的だ」のように一般化される。具体例から主張をまとめて選ぶ。
I'm not against it は賛成寄り
二重否定や遠回しな言い方に注意。I wouldn't say no to that. も「悪くない」=賛成寄り。
問いの話者だけに集中
問いが「女性の主張」なら、男性の話は流れをつかむ程度でOK。女性の発言、特に最後の発言に集中。
超絶テク(目から鱗)
2問は答えの場所が違う
先読みで、2問のどちらが主張でどちらが最後の結論かを決める。主張は途中の言い直し、結論は最後の we の文で聞く。
👀 2問とも最後だけ聞くと、主張の問題を落とす。
The point isを待つ
The point is・What I mean is・My main concern is の後は、主張の言い直し。聞こえたら、その人の行に上書きする。
👀 人は大事なことを言い直す。言い直しの後が一番はっきりした主張。
確認の返事で本音
So you're saying 〜? への返事を聞く。Exactly なら確認どおり、Not exactly なら直後の I mean 〜 が本音。
👀 「つまり〜ってこと?」への返事で、主張が一番はっきりする。
not A, it's B
It's not A, it's B・not because A but because B は、B が主張。A はわざと外した方なので、A の選択肢に×。
👀 A もはっきり聞こえるから引っかかる。強く言われる B に丸。
主語がweになったら結論
話の主語が I・you から we・Let's に変わった所に印。そこからが2人の結論。結論の問題はその後の文で決める。
👀 2人の意見がまとまると、主語が we になる。
at leastの後は最低限の案
At least we should 〜・We could at least 〜 は、ゆずった上で2人が合意した案。全部には賛成しないが、これはやる、という結論。
👀 at least の後は、2人が合意できた最小の案。
例で確認
W: I get that online classes save time. Still, I think meeting in person helps students stay motivated.
女性:オンライン授業が時間の節約になるのは分かる。それでも、対面で会うことが学生のやる気を保つのに役立つと思う。
女性の主張は Still の後。選択肢では Face-to-face classes are better for keeping students motivated. のように言い換え。save time は相手への譲歩。
第6問Aのひっかけ(✕選択肢の作られ方)
相手の意見を選ぶミス
女性が男性の意見を紹介しただけ(You said...)の部分を、女性の主張と取り違える。
前半の立場のまま選ぶ
途中で意見が変わる話者がいる。前半のメモだけで判断せず、最後の発言で上書きする。
事実と意見の混同
It's cheaper. は事実、I think it's worth it. は意見。問いが主張なら意見の方を選ぶ。
✕選択肢の正体3型
世間の声
本文:M: People often say homework is a waste of time. But I think it helps us remember what we learn in class.
✕選択肢:Homework is a waste of time.
世間の声を紹介しただけ。男性本人は宿題が役に立つと考えている。
保留を決定に
本文:W: You should join the drama club with me. / M: It sounds fun, but let me think about it. I have a lot of homework this term.
✕選択肢:The man decided to join the drama club.
let me think about it=保留。まだ入ると決めていない。
条件を落とした
本文:W: I'd support the new rule only if students can still use their phones for research.
✕選択肢:The woman supports the new rule.
only if=条件つき。条件なしの賛成ではない。
第6問Aの出題パターン別の解き方
| パターン | 出た年 | 見る所 | 解き方 | ひっかけ |
|---|---|---|---|---|
| その人が言った意見(Which opinion did X express) | 2024追・2025本・2025追・2026本 | 問いの人名と、選択肢の主語 | 人名に丸を付け、その人の番だけ集中する。I think / Actually の後が意見になりやすい。 | 相手の方の意見を選ばせる選択肢 |
| 最後に決めたこと(by the end) | 2024本・2025本・2025追・2026追 | 問いの by the end と decide | 途中の案に「仮」と書き、最後の OK / Let's の文で決める。 | 途中で出たが取り消された案 |
| 好み・勧める理由(prefer / main reason) | 2022追・2026追 | 選択肢の種類の違い(形・使い方) | 好きと言った理由までセットで聞く。「前は好きだった」は今の好みではない。 | 前の好みと今の好みを入れかえた選択肢 |
| 主張・2人が同意すること | 2021第2日程・2022本・2023追・2024追 | 問いの main point / both agree | 主張は何度もくり返される考え。2人の同意は、最後にどちらも OK した内容だけ。 | 1人だけの考えを「2人とも」にした選択肢 |
得点帯別:第6問Aで点が伸びない原因と対策
| 今の得点 | つまずき | やること |
|---|---|---|
| 〜5割 | 2人の声と意見が混ざり、どちらが何を言ったか最後に分からなくなる。 | 名前2行のメモ欄を先に作る。話すたびにその人の行に1語だけ書く。書く場所が分かれていれば混ざらない。 |
| 6〜7割 | 世間の声や相手の意見の紹介を、その人の主張として選んでしまう。 | People say・Some think・You said の後は( )でくくる。( )の中は「主張」の列に書かない、と決める。 |
| 8割 | 主張は取れても、最後の妥協や保留を「決定」と取り違える。 | let me think・maybe・at least は最後の結論の合図。最後の列に「決」「保」「妥」のどれかを書いて区別する。 |
| 9割→満点 | まとめた言い方の選択肢に気づかず、放送の具体的な語が入った✕を選ぶ。 | 主張をメモしたら、日本語の「〜すべき」の1文にまとめる。選択肢もその形に直して比べる。 |
第6問Aの練習メニュー
言い直し探し(1日10分)
過去問の第6問Aのスクリプトで、主張の言い直し(The point is など)と最後の we の文に、線の種類を変えて印をつける。その後、音声だけで同じ所に反応できるか確かめる。
2列メモ練習(1日10分)
第6問Aの音声を、名前2行×「主張」「最後」の2列メモで聞く。スクリプトと照らし、列を間違えて書いた所に赤丸。赤丸が0になるまで同じ音声で繰り返す。
1文まとめ(1日5分)
聞き終えたら、各話者の主張を「〜すべき」「〜の方がよい」の日本語1文で言う。選択肢を読む前に言えれば合格。速さは1.0倍→1.2倍へ。
試験10分前に読む3行
- 主張は言い直しに、結論はweの文に
- People sayは本人の意見じゃない
- 塗ったらすぐ6Bの名前を書く
よくある質問
話者の主張は、必ずその人の最後の発言に出る?
✕(まちがい)。主張は途中で The point is・What I mean is と言い直されることがある。最後の発言は結論や妥協のことも。2つを分けてメモしよう。
At least we should 〜. の後は、「最低限これだけはする」という案だ?
○(正しい)。at least は「せめて〜」。全部は無理でも、これだけはやると言っている。結論や、2人が最後に合意した案を聞く問題の答えになりやすい。
People often say 〜. と言ったら、その内容は話者自身の意見だ?
✕(まちがい)。世間の声を紹介しただけ。直後の But I think・I don't agree で本人の意見が出る。紹介と本音を分けて聞こう。