LISTENING 第5問
共通テスト英語リスニング 第5問の解き方とコツ
For example が聞こえたら書く時間。答えはその直前の文に出やすい。第5問は16点・7マーク。英語は1回読まれる。解く手順、例題、テクニック、ひっかけ、点数別の対策をまとめた。
書いた人:原田高志(高校の英語教師・原田英語)/ 更新:/ 2021〜2026年度の本試験・追試験(R・L 24回分)を数えて作成
第5問はどんな問題?(配点・時間・形式)
社会・科学系の講義を1回聞き、ワークシートの空所を埋め、内容に合う文を選ぶ。最後に講義の続きと図表を合わせて考える問題がある。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 形式 | 講義 → ワークシート完成・内容一致、続きの講義+図表 |
| 配点 | 16点(7マーク) |
| 読まれる回数 | 1回 |
| 難しさ | ★★★★★ |
過去の出題(新形式)
| 年度 | テーマ | 語数 |
|---|---|---|
| 2025本 | もらったプレゼントの使い回し(社会学) | 367語 |
| 2025追 | 街を自然に冷やす設計(都市計画) | 379語 |
| 2026本 | 内陸で海の魚を育てる新しい水(水産学) | 372語 |
| 2026追 | リスが種を散らして森を育てる(生物学) | 372語 |
設問のパターン
| 設問の型 | 回数 | 例 |
|---|---|---|
| ワークシートの空所(4択) | 4 | 問27 |
| ワークシートの空所(6択から4つ) | 4 | 問28〜31 |
| 2人の発言が講義と合うか | 4 | 問32:Aだけ/Bだけ/両方/どちらも合わない |
| 会話とグラフから言えること | 4 | 問33:講義+Joe と May の会話+グラフ |
毎回同じところ:7マーク・16点。講義→2人の発言チェック→会話+グラフの3段。問33は1マーク5点で、リスニングで一番大きい。
毎回変わるところ:講義の分野(社会・都市・水産・生物)。
2027年の予想:同じ3段の流れが続く可能性が高い。環境・食・生き物・社会のしくみの講義に備えよう。
第5問の解き方(手順)
- 放送前:状況説明とワークシートを読み、講義の流れを予測
- 講義前半:ワークシートの空所を上から順に埋める
- 講義中盤〜後半:対比・理由・結論の合図に印
- 講義後:内容一致問題を解いてマーク
- 続きの講義:図表を見ながら聞き、最後の問題に答える
第5問の解き方:ワークシートの見出し・矢印・空所を見ながら、今どこの話かを追う
第5問は長い講義を1回だけ聞く。ワークシートの見出し・矢印・空所を見ながら聞き、今どの部分の話かを見失わない。
- テーマの問い
状況説明とワークシートのタイトルを読み、講義が答える問いを1行で予想する(なぜ〜?どうすれば〜?)。 - 見出しを英語で待つ
見出しの言い換えを予想する(問題点→problem / downside / drawback)。今どこの話かわからなくなったら、この語が聞こえた所から再開する。 - 矢印は原因→結果
ワークシートの矢印の所では、because・lead to・as a result を待つ。
例:"Cities are getting hotter. As a result, people use more air conditioning." → 矢印の左に「暑くなる」、右に「エアコン増」 - 例の間に書く
For example が来たら、直前に聞いた答えを空所に書く。例の中身は流して、次の見出し語を待つ。
例:"Planting trees along streets can make the air cooler. For example, one city ..." → 答えは「空気が涼しくなる」。都市の例は書かない - 数字は1字添え
数字は「30%若」のように、何の数字か1字を添えて書く。内容一致で数字の主語を取り違えない。 - 塗って図表へ
講義が終わったら即マーク。続きの講義の前に、図表から言えることを1文でまとめて待つ。
放送中の動き方
| 時間 | やること |
|---|---|
| 状況説明の間 | テーマの問いを1行で予想し、見出しの言い換えを考える。 |
| 講義の前半 | 空所を上から埋める。For example の間に書く。 |
| 講義の後半 | 矢印では因果の語、However では列を移る。数字は1字添え。 |
| 講義の後 | 内容一致を即マーク。図表の軸・単位・目立つ値を見る。 |
| 続きの講義 | 講義の主張と図表の両方に合う文を選んで塗る。 |
第5問の例題(書き下ろし)で解き方を確認
社会や科学の講義を1回聞き、ワークシートを埋めて内容に合う文を選ぶ。最後に続きの話とグラフの問題。
実演:屋上の緑化(グリーンルーフ)
あなたは授業で「グリーンルーフ(植物で覆われた屋根)」についての講義を聞き、ワークシートにまとめている。
ワークシート
Green Roofs

What: roofs covered with plants (first popular in Germany, 1970s)
| Benefits | Problems |
|---|---|
| Rooms stay cooler → lower [ 1 ] | Heavy → old buildings may need to be made stronger |
| Hold rainwater → help prevent flooding | Cost more than normal roofs |
放送文(書き下ろし)
W: Today, let's talk about green roofs, which are roofs covered with plants. They first became popular in Germany in the 1970s, and now you can find them in many cities around the world. Why are they spreading? First, they help keep buildings cool. In summer, the plants block sunlight, so the rooms below can be several degrees cooler. This means people use less electricity for air conditioning. Second, green roofs hold rainwater. During heavy rain, they slow down the water flowing into the streets, which helps prevent flooding. However, green roofs are not perfect. They are heavy, so older buildings may need to be made stronger first. They also cost more to build than normal roofs. Still, many cities now give money to building owners who install them.
Which is the best choice for [ 1 ] on the worksheet?
- ① building costs
- ② rainfall in the city
- ③ noise from traffic
- ④ energy use
答えと解き方を見る
正解:④
- ① 放送の前:ワークシートを読む
「良い点2つ→問題点2つ」の順だとわかる。空所は良い点の1つ目。 - ② 聞きながら:合図の言葉を追う
First で良い点の1つ目、Second で2つ目、However で問題点へ。 - ③ 空所の場所を待ち伏せ
「部屋が涼しい」の直後に、空所の答えが来る。 - ④ 言い換えに気づく
「電気を使う量が減る」=「エネルギー使用量が下がる」。 - ⑤ ひっかけを消す
講義に出た語(cost・rain)を使った選択肢に注意。
今日はグリーンルーフ、つまり植物で覆われた屋根の話をします。1970年代にドイツで広まり、今は世界の多くの都市で見られます。なぜ広がっているのか。1つ目に、建物を涼しく保ちます。夏は植物が日光をさえぎるので、下の部屋は数度涼しくなります。つまりエアコンの電気が少なくて済みます。2つ目に、雨水をためます。大雨のとき、道路に流れ込む水をゆっくりにして、洪水を防ぐのに役立ちます。しかし、完ぺきではありません。重いので、古い建物は先に補強が必要なことがあります。普通の屋根より建てる費用も高い。それでも今、多くの都市が設置する建物の持ち主にお金を出しています。
第5問のコツ・テクニック
ワークシートは講義の目次
見出しの順番に講義が進む。空所の直前の語(例:Benefits / Problems)が聞こえたら、次の数文に答えがある。
空所に入る品詞を先に予測
空所の前が the なら名詞、数字の単位があれば数字。予測があると聞いた瞬間に拾える。
対比の合図で表の列が変わる
however / on the other hand / unlike / whereas。利点と欠点、過去と現在などの2列のワークシートはここで列を移る。
選択肢の数字の単位を確認
percent なのか、倍(twice / three times)なのか、人数なのか。単位が違えば同じ数字でも別物。
内容一致は言い換えを探す
講義の reduce は選択肢で decrease / lower、cause は lead to / result in。同じ意味の別の語を選ぶ。
最後の問題は図表を先に読む
続きの講義の前に、図表の軸・単位・一番大きい値と小さい値を確認。講義の主張と図表の組み合わせで判断する。
講義者の主張は最後に出る
Therefore / So what we need is / In conclusion の後が主張。最後の問題で使うことが多い。
完答問題は2つをセットで決める
2026年度は2つ完答の問題が2組。1つ迷ったら、もう1つとの組み合わせで矛盾がないかをチェック。
超絶テク(目から鱗)
冒頭の問いかけ
講義の最初の Have you ever wondered 〜? や Why do 〜? を1行メモ。講義はその問いに答える形で進む。最後の問題の前に読み返す。
👀 講義は最初の問いに答える形で進む。結論は、その問いの答えになる。
例の間に書く
For example・For instance・such as が来たら、直前の答えをワークシートに書く。例の中身は聞き流し、次の合図を待つ。
👀 例を話している間は答えが来ない。その間に書けばいい。
This meansの直前
This means・That's why・This is because が聞こえたら、直前の文が大事な点。This が指すものをワークシートの語と結ぶ。
👀 This は前の文をまとめて指す。答えは This の手前にある。
数字は1字添え
数字は「30%若」「2倍町」のように、何の数字かを1字添えて書く。数字だけ並べると、どれが何か後で分からなくなる。
👀 講義は数字が多い。内容一致は数字の主語のすり替えで✕を作る。
見出しの言い換え
見出しの言い換えを予想する(Problems→downside / challenge)。どこの話かわからなくなったらその語だけ待ち、聞こえた所から再開する。
👀 見出しの語そのままでは言われないことがある。言い換えを知っていれば、どこの話か見失っても再開できる。
矢印は因果の語
ワークシートの矢印(→)には、because・lead to・cause・as a result が来る。矢印の左右どちらが空所かを先に確かめて待つ。
👀 矢印は「なぜ→だから」の形。向きを先に知れば取り違えない。
例で確認
E-books don't need to be printed or shipped, which reduces their environmental impact. However, the devices used to read them require a lot of energy and materials to produce.
電子書籍は印刷も輸送も必要ないので、環境への影響が小さくなる。しかし、それを読むための端末は、作るのに多くのエネルギーと材料を必要とする。
ワークシートの「利点/欠点」の2列で整理。However で欠点の列に移る。選択肢では reduces → lowers / less harmful と言い換えられる。
第5問のひっかけ(✕選択肢の作られ方)
講義に出た語が並ぶ選択肢
講義の語をつないだだけで、関係(原因と結果・対比)が逆になっている選択肢が多い。関係を確認する。
言い過ぎの選択肢
always / only / all / never が入る選択肢は、講義が some / often と言っていれば×。程度の強さに注意。
図表だけで判断
最後の問題は図表だけ見ても答えが決まらない。講義で言われた主張と両方に合うものを選ぶ。
前半を聞き逃して崩れる
前半の空所を聞き逃しても、次の見出しに集中を移す。1つにこだわると残り全部を失う。
✕選択肢の正体3型
昔と今
本文:Fifty years ago, most people in the town worked on farms. Today, fewer than one in ten do.
✕選択肢:Most people in the town work on farms.
農業が多いのは50年前の話。今は10人に1人もいない。
考えを事実に
本文:Some researchers believe that listening to music while studying may help memory.
✕選択肢:It has been proven that music improves memory.
believe・may は考えの段階。proven は言い過ぎ。
具体例どまり
本文:Hands-on activities help students remember what they learn. For example, some schools let students grow vegetables.
✕選択肢:Students should grow vegetables at school.
野菜作りは例の1つ。主張は体験の活動が記憶を助けること。
第5問の出題パターン別の解き方
| パターン | 出た年 | 見る所 | 解き方 | ひっかけ |
|---|---|---|---|---|
| ワークシートの空欄(6つの選択肢・何度使ってもよい) | 2025本・2025追・2026本・2026追 | ワークシートの表の見出しと、6つの語の種類 | 6つの語を意味の近いもの同士で組にする。見出しの語が聞こえたら、その欄にすぐ番号を書く。 | 講義で出た語だが、別の欄の話に使われた語 |
| 流れ図のワークシート(〜→〜の順) | 2026追 | 矢印の向きと、分かれ道の欄 | 矢印の順に話が進むとは限らない。聞いた語を先に欄の横にメモし、最後に矢印と合わせる。 | 分かれ道の上と下を入れかえた選択肢 |
| A・Bの発言が講義と合うか | 2025本・2025追・2026本・2026追 | AとBの発言を先に読み、比べる語に線 | AとBを別々に○×で判断する。一部だけ合う発言は×。答えは4つのうち1つ。 | 前半は合うが、後半で言い過ぎた発言を○にした判断 |
| JoeとMayの会話+図表から言えること | 2025本・2025追・2026本・2026追 | 図表の軸と、一番大きい・小さい項目 | 図表を先に見て、大小を2つ書いておく。会話と講義の両方に合う選択肢だけ残す。 | 図表には合うが、講義の内容とは逆の選択肢 |
| 講義の内容と一致するもの | 2021第2日程〜2024追 | 4つの選択肢の主語と、言い切りの語(only / all) | 講義の最後のまとめを待つ。途中の例だけに合う選択肢は消す。 | 講義の一部だけに合う、言い過ぎの選択肢 |
| 講義の続き(グループの発表)+図 | 2021第2日程〜2024追 | 図のタイトルと軸 | 続きを聞く前に、図から言えることを2つ書いておく。講義全体と図の両方に合うものを選ぶ。 | 図だけに合い、講義とつながらない選択肢 |
得点帯別:第5問で点が伸びない原因と対策
| 今の得点 | つまずき | やること |
|---|---|---|
| 〜5割 | 講義の途中で1つ聞き逃すと、今どこの話か分からなくなり、残りを全部失う。 | 見出しの言い換えを先に予想しておく。どこの話かわからなくなったら、次の見出しの語だけを待って、そこから再開する。 |
| 6〜7割 | 空所の答えを聞きながら書こうとして、次の空所の話を聞き逃す。 | 書くのは For example や数字の説明の間だけ。答えは覚えておき、例が始まったら書く。 |
| 8割 | 内容一致で、例に出た語や数字の主語を取り違えて✕を選ぶ。 | 数字は1字添えでメモ、例は「例」と書いて区別する。選択肢が例の中身だけなら主張ではない、と判断する。 |
| 9割→満点 | 最後の図表問題で、講義の主張と図表のどちらか片方だけに合う文を選ぶ。 | 続きの前に図表を1文でまとめ、講義の主張も1文で持つ。2文の両方に合う選択肢だけ残す。 |
第5問の練習メニュー
例の間に書く練習(1日10分)
過去問の第5問の講義を止めずに聞き、For example が来たら直前の答えを書く。スクリプトで例の位置に線を引き、答えがその直前にあったか確かめる。
見出しの言い換え集め(1日5分)
過去問・模試の第5問で、ワークシートの見出しと講義の実際の言い方をペアで書き出す(Problems→drawbacks)。10組たまったら音読して覚える。
講義の1文まとめ(1日10分)
第5問の講義を1回だけ聞き、主張を日本語1文で書く。スクリプトの最後の段落と比べ、主張が合っていたか確かめる。慣れたら1.2倍速で。
試験10分前に読む3行
- どこの話かわからなくなったら、次の見出しの語を待つ
- For example の間に書く
- 最後は主張と図表の両方に合う文
よくある質問
講義で For example が聞こえたら、その後に答えが来る?
✕(まちがい)。For example の後は具体例。ワークシートに入る答えは、その直前のまとめの文にあることが多い。例が始まったら、聞いた答えを書く時間に使おう。
講義の最初の問いかけは、講義全体のテーマを教えてくれる?
○(正しい)。Have you ever wondered why 〜? のような問いかけは、講義が答える問い。1行メモしておくと、最後の問題で主張をまとめやすい。
Researchers suggest 〜. は、証明された事実だ?
✕(まちがい)。suggest・may・might は「〜かもしれない」という考え。選択肢が It has been proven と断定していたら✕。確かさの強さをそろえて選ぼう。