知らないと恥ずかしい!海外の行事マナー・英語の落とし穴
年賀状の「A Happy New Year」、クリスマスのフライドチキン、女性からのバレンタインチョコ…。日本では当たり前でも、海外では違うこと55個を、行事ごとにまとめました。
よく聞かれる疑問
アメリカでは、相手の宗教がわからないときや仕事の場面で Happy Holidays! や Season's Greetings! がよく使われます。クリスマスを祝う友だちには Merry Christmas! でまったく問題ありません。
もっと詳しく:Merry Christmas と Happy Holidays の違い →イギリスでは Merry Christmas と並んで Happy Christmas! もよく使われます。王室のクリスマスのあいさつでも Happy Christmas が使われてきました。
もっと詳しく:Merry Christmas と Happy Holidays の違い →日本では恋人と過ごすイメージがありますが、欧米では家族が集まって過ごす日。遠くに住む家族が実家に帰り、ごちそうを囲みます。日本のお正月に近い感覚です。
クリスマスにフライドチキンを食べるのは、1970年代に日本で広まった習慣。アメリカやイギリスでは、七面鳥やハム、ローストビーフなどが定番です。
日本では26日になるとお正月の飾りに替わりますが、欧米ではクリスマスの飾りを1月まで残すのがふつう。キリスト教の暦では、クリスマスの季節は1月6日ごろまで続きます。
アメリカやイギリスでは、25日の朝にツリーの下のプレゼントを開けるのが定番。ドイツなどでは、24日の夜(クリスマス・イブ)に家族でプレゼントを交換します。
Xmas の X は、ギリシャ文字でキリストの頭文字にあたる「Χ(カイ)」。失礼な言葉ではありませんが、くだけた書き方なので、カードや手紙では Christmas とつづるのが無難です。
アメリカではクッキーと牛乳、イギリスではミンスパイと飲み物、そしてトナカイにはニンジンを置いておく家庭が多いです。
イースターは「春分のあとの最初の満月の次の日曜日」。だから毎年3月下旬から4月下旬の間で日付が変わります。
イギリス(イングランドなど)やドイツでは、前の金曜日(Good Friday)と次の月曜日(Easter Monday)が祝日で、4連休になります。アメリカでは国の祝日ではありません。
子どもたちには、イースター・バニーが色をぬった卵やお菓子を隠していく、と伝えられています。卵は「新しい命」、ウサギは「たくさん子どもを産む」ことのシンボルです。
イースター前の金曜日(Good Friday)は、キリストが十字架にかけられた日。キリスト教徒にとっては静かに過ごす日なので、お祝いの言葉は控えるのが無難です。
日本ではクリスマスのほうが有名ですが、キリスト教ではキリストの復活を祝うイースターがいちばん大切な祝日とされています。
アメリカのハロウィンの中心は、仮装した子どもが近所の家を回ってお菓子をもらう trick-or-treating。大人は仮装パーティーを楽しみ、家ではお菓子を用意して子どもを待ちます。
玄関の明かりがついていたり、かぼちゃのランタンが置いてあったりする家は「どうぞ」の合図。明かりが消えている家は回らないのがマナーです。
ハロウィンのあいさつは Happy Halloween!。家を回るときは Trick or treat!、お菓子をもらったら Thank you! を忘れずに。
ハロウィンのもとになったのは、アイルランドやスコットランドの古いお祭り。当時はカブやビーツをくりぬいてランタンを作っていました。アメリカに伝わり、大きくて彫りやすいかぼちゃに変わりました。
ハロウィンの仮装は、魔女・おばけ・ガイコツなど、こわいものが伝統。今ではアニメや映画のキャラクターも人気ですが、もとは悪い霊から身を守るためとも言われます。
宗教的な理由などから、ハロウィンを祝わない家庭や学校もあります。「海外ではみんなが祝う」と思いこまないのがポイントです。
中国だけでなく、韓国・ベトナム・シンガポールなど多くの地域で祝うので、英語では Lunar New Year と言うことが増えています。
旧暦(月の満ち欠けにもとづく暦)の正月なので、太陽暦では毎年1月下旬から2月中旬の間で日付が変わります。
中国では、お年玉を赤い封筒(紅包)に入れて渡します。中国語で「死」と同じ音の4はさけ、縁起のいい8などの数字が好まれます。
旧正月の初日にそうじをすると、福を掃き出してしまう、という言い伝えがあります。だから大そうじは、年が明ける前にすませます。
中国や韓国では、新暦の1月1日の休みは短め。いちばん大きな休みは旧正月で、多くの人がふるさとに帰ります。
日本やアメリカは5月の第2日曜日。イギリスは「Mothering Sunday」と言い、3月から4月ごろ(イースターの3週間前の日曜日)。タイは8月12日、メキシコは5月10日です。
アメリカでは Mom、イギリスやオーストラリアでは Mum とつづります。カードを送る相手の国に合わせると、ぐっと自然になります。
母の日にカーネーションを贈る習慣は、母の日を広めたアメリカのアンナ・ジャービスが、亡き母の好きだった白いカーネーションを配ったことから始まったと言われます。
アメリカでは、母の日は家族でレストランに行く人がとても多く、1年でいちばん外食が多い日のひとつと言われます。
あいさつとして言うときや、カードに書くときは Happy New Year! だけ。a がつくのは We wish you a happy new year. のように文の中に入るときです。日本の年賀状でよく見る「A Happy New Year」は、英語圏の人には少し不思議に見えます。
もっと詳しく:「A Happy New Year」は間違い? 正しい新年のあいさつ →英語には「よろしくお願いします」にあたる決まり文句がありません。直訳すると「私にやさしくしてね」というお願いに聞こえるので、「また会えるのが楽しみ」「いい年にしよう」と前向きな気持ちを伝えます。
もっと詳しく:「今年もよろしくお願いします」は英語で何て言う? 相手別の言い方 →年末の別れぎわは Have a happy New Year! や Happy holidays!。日本語の「良いお年を」も、目上の人には「良いお年をお迎えください」と最後まで言うのが安心です。
もっと詳しく:目上の人に「良いお年を」は失礼? 正しい言い方と英語 →アメリカやドイツ、フランスなどでは、祝日は1月1日だけ。2日からふつうに会社が動きます。そのかわり、クリスマスから年末にかけて休みをとる人が多いのです。
もっと詳しく:海外の正月休みはいつまで? 1月2日から仕事の国も →欧米では、新年のあいさつはクリスマスカードにまとめて書くのがふつう。12月のうちに Merry Christmas and a Happy New Year! と書いて送ります。元日に届くように送るはがきの習慣はありません。
「あけまして」がつく日本語と違い、英語の Happy New Year は12月の終わりから使えます。年内最後に会う人には Happy New Year! や Have a happy New Year! と言って別れます。
海外の本番は New Year's Eve(大みそか)のカウントダウンとパーティー、そして花火。元日の1月1日は、のんびり休む日です。初詣のように朝から出かける行事は、あまりありません。
アメリカやイギリスなどでは、年が変わる瞬間に家族や恋人とキスやハグをする習慣があります。スペインでは0時の鐘に合わせてブドウを12粒食べ、1粒ごとに1か月の幸運を願います。
欧米には、新年に子どもにお金をあげる習慣はほとんどありません。中国や韓国、ベトナムなどには「お年玉」に近い習慣がありますが、渡すのは1月1日ではなく旧正月です。
「今年の目標は?」は英語圏の年始の定番の話題。「やせる」「運動する」「貯金する」が人気ですが、続かないこともよく冗談のネタにされます。
Paddy はアイルランド語の名前 Pádraig(パトリック)の愛称。Patty は女性の名前やハンバーグのパティを思わせるので、アイルランドの人にはよく指摘されます。
アメリカでは「緑を着ていない人はつねられる」という遊びの習慣があります。だからこの日は、服や帽子、アクセサリーのどこかに緑を入れる人が多いのです。
シンボルのシャムロックは三つ葉のクローバー。幸運の「四つ葉」とは別物です。聖パトリックが三つ葉を使って教えを説明した、という言い伝えがあります。
アメリカのシカゴでは、毎年この日に合わせて川を緑色に染めます。1962年から続く名物です。
大きなパレードの伝統は、18世紀のボストンやニューヨークで、アメリカに移り住んだアイルランド系の人たちが始めたとされます。今では東京でもパレードがあります。
アメリカの感謝祭は11月の第4木曜日、カナダは10月の第2月曜日。カナダのほうがひと月以上早く、収穫の時期に近い日にお祝いします。
感謝祭は家族が集まる日。前後には実家に帰る人で空港や高速道路が大混雑し、アメリカで1年でいちばん移動が多い時期のひとつと言われます。
感謝祭の次の金曜日は、大きなセールが始まるブラックフライデー。木曜日を休みにして、金曜日も休む人が多く、4連休になる会社や学校もあります。
毎年ホワイトハウスでは、大統領が七面鳥1羽に「恩赦」を与え、食べられずにすむ、というユーモアのある行事が行われます。
この時期のあいさつは Happy Thanksgiving!。食事の前に、ひとりずつ「今年感謝していること」を話す家庭も多いです。
英語で Thanksgiving と言えばアメリカやカナダの感謝祭。日本の勤労感謝の日は Labor Thanksgiving Day と訳され、もとは新嘗祭(にいなめさい)という収穫のお祭りです。
欧米では、男性から女性へ花やカード、ディナーを贈ることが多く、男女どちらから贈ってもかまいません。「女性が男性にチョコを渡す日」は日本で広まった形です。
職場の人に配る「義理チョコ」の習慣は欧米にはありません。贈るのは恋人や家族、仲のいい友だちが中心です。
アメリカでは、バレンタインカードを贈るのが定番。小学校ではクラス全員とカードを交換することも多く、子どもにとっても楽しい日です。
「わたしのバレンタインになって」=「わたしの大切な人になって」という告白の言葉。カードには名前を書かず、From your secret admirer(ひそかに思う人より)とするのも伝統です。
3月14日にお返しをするホワイトデーは日本で始まった習慣で、韓国や台湾などにも広まりました。欧米にはありません。
韓国では、バレンタインにもホワイトデーにも縁がなかった人が、4月14日に黒いソースの麺(ジャジャン麺)を食べる「ブラックデー」があります。