The Tale of Mr. Jeremy Fisher(ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし)の挿絵

The Tale of Mr. Jeremy Fisher

ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし

  • 📖 798 words
  • ⏱ 約7分
  • YL 5.0+
  • 英検1級・ネイティブ目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ雨の日が大好きなカエルのジェレミー・フィッシャーどん。夕ごはんに小魚をつって友だちを招こうと、スイレンの葉のボートで池にこぎ出します。ところが、なかなか思うようにはつれなくて……。

ビアトリクス・ポター『ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし』(1906年)原文。底本: Project Gutenberg eBook #15077

キーワード(15語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • larder食料部屋
  • macintoshレインコート
  • goloshesオーバーシューズ(ゴムのくつカバー)
  • rodつりざお
  • lily-leavesスイレンの葉
  • reedアシ
  • floatうき
  • tiresomeたいくつな
  • water-beetleゲンゴロウ
  • sticklebackトゲウオ
  • disconsolatelyしょんぼりと
  • troutマス
  • pikeカワカマス
  • sticking plasterばんそうこう
  • grasshopperバッタ

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

Once upon a time there was a frog called Mr. Jeremy Fisher; he lived in a little damp house amongst the buttercups at the edge of a pond. The water was all slippy-sloppy in the larder and in the back passage. But Mr. Jeremy liked getting his feet wet; nobody ever scolded him, and he never caught a cold! He was quite pleased when he looked out and saw large drops of rain, splashing in the pond—

むかし、ジェレミー・フィッシャーどんというカエルがいました。ジェレミーどんは、池のほとりのキンポウゲの間にある、小さなじめじめした家に住んでいました。食料部屋も、裏の廊下も、水でびちゃびちゃ、ぐちゃぐちゃです。けれども、ジェレミーどんは足がぬれるのが好きでした。だれにもしかられませんでしたし、かぜをひくこともなかったのです!外をながめて、大つぶの雨が池にぱしゃぱしゃ落ちているのを見ると、ジェレミーどんはすっかりうれしくなりました。

"I will get some worms and go fishing and catch a dish of minnows for my dinner," said Mr. Jeremy Fisher. "If I catch more than five fish, I will invite my friends Mr. Alderman Ptolemy Tortoise and Sir Isaac Newton. The Alderman, however, eats salad." Mr. Jeremy put on a macintosh, and a pair of shiny goloshes; he took his rod and basket, and set off with enormous hops to the place where he kept his boat.

「ミミズを取ってきて、魚つりに行こう。夕ごはんに、小魚をひと皿分つるんだ」と、ジェレミー・フィッシャーどんは言いました。「五匹より多くつれたら、友だちのトレミー・トータス市会議員さんと、アイザック・ニュートン卿を招こう。もっとも、議員さんはサラダを食べるのだがね」ジェレミーどんはレインコートを着て、ぴかぴかのゴムのオーバーシューズをはきました。そして、つりざおとかごを持って、ボートをつないである場所へ、大きくぴょんぴょんはねながら出かけていきました。

The boat was round and green, and very like the other lily-leaves. It was tied to a water-plant in the middle of the pond. Mr. Jeremy took a reed pole, and pushed the boat out into open water. "I know a good place for minnows," said Mr. Jeremy Fisher. Mr. Jeremy stuck his pole into the mud and fastened the boat to it.

ボートはまるくて緑色で、ほかのスイレンの葉っぱにそっくりでした。ボートは、池の真ん中の水草につないでありました。ジェレミーどんはアシのさおを持って、ボートを広々とした水の上へ押し出しました。「小魚がよくつれる場所を知っているんだ」と、ジェレミー・フィッシャーどんは言いました。ジェレミーどんは、さおを泥にさして、ボートをそれにつなぎました。

Then he settled himself cross-legged and arranged his fishing tackle. He had the dearest little red float. His rod was a tough stalk of grass, his line was a fine long white horse-hair, and he tied a little wriggling worm at the end. The rain trickled down his back, and for nearly an hour he stared at the float. "This is getting tiresome, I think I should like some lunch," said Mr. Jeremy Fisher.

それから、あぐらをかいて座り、つり道具をととのえました。ジェレミーどんは、とてもかわいい小さな赤いうきを持っていました。つりざおは丈夫な草のくきで、つり糸は細くて長い、白い馬の毛です。そして糸の先に、くねくね動く小さなミミズをむすびつけました。雨が背中をつたって流れ落ちました。ジェレミーどんは、一時間近くも、じっとうきを見つめていました。「これは、たいくつになってきたぞ。お昼ごはんにしたいものだ」と、ジェレミー・フィッシャーどんは言いました。

He punted back again amongst the water-plants, and took some lunch out of his basket. "I will eat a butterfly sandwich, and wait till the shower is over," said Mr. Jeremy Fisher. A great big water-beetle came up underneath the lily leaf and tweaked the toe of one of his goloshes. Mr. Jeremy crossed his legs up shorter, out of reach, and went on eating his sandwich.

ジェレミーどんは、さおでボートを押して水草の間へ戻り、かごからお昼ごはんを取り出しました。「チョウのサンドイッチを食べて、にわか雨がやむのを待つとしよう」と、ジェレミー・フィッシャーどんは言いました。大きな大きなゲンゴロウが、スイレンの葉の下から出てきて、ジェレミーどんのオーバーシューズのつま先を、ぐいっと引っぱりました。ジェレミーどんは、とどかないように足を縮めて組みなおし、サンドイッチを食べつづけました。

Once or twice something moved about with a rustle and a splash amongst the rushes at the side of the pond. "I trust that is not a rat," said Mr. Jeremy Fisher; "I think I had better get away from here." Mr. Jeremy shoved the boat out again a little way, and dropped in the bait. There was a bite almost directly; the float gave a tremendous bobbit! "A minnow! a minnow! I have him by the nose!" cried Mr. Jeremy Fisher, jerking up his rod.

一度か二度、池のふちのイグサの間で、何かがガサガサ、パシャッと動きました。「ネズミでなければいいのだが」と、ジェレミー・フィッシャーどんは言いました。「ここから離れたほうがよさそうだ」ジェレミーどんは、ボートをまた少し押し出して、えさを投げこみました。すぐに、当たりがありました。うきが、ぐぐっと大きくしずんだのです!「小魚だ!小魚だ!鼻先にかかったぞ!」と、ジェレミー・フィッシャーどんは叫んで、さおをぐいっと引き上げました。

But what a horrible surprise! Instead of a smooth fat minnow, Mr. Jeremy landed little Jack Sharp the stickleback, covered with spines! The stickleback floundered about the boat, pricking and snapping until he was quite out of breath. Then he jumped back into the water. And a shoal of other little fishes put their heads out, and laughed at Mr. Jeremy Fisher.

ところが、なんと恐ろしいことでしょう!ジェレミーどんがつり上げたのは、すべすべの太った小魚ではなく、トゲだらけのトゲウオのジャック・シャープだったのです!トゲウオは、ボートの中でばたばたあばれ、チクチクさしたり、かみついたりしていましたが、とうとう息がきれてしまいました。それから、ぴょんと水の中へ戻っていきました。すると、ほかの小魚たちがむれになって水から顔を出し、ジェレミー・フィッシャーどんを笑いました。

And while Mr. Jeremy sat disconsolately on the edge of his boat—sucking his sore fingers and peering down into the water—a much worse thing happened; a really frightful thing it would have been, if Mr. Jeremy had not been wearing a macintosh! A great big enormous trout came up—ker-pflop-p-p-p! with a splash—and it seized Mr. Jeremy with a snap, "Ow! Ow! Ow!"—and then it turned and dived down to the bottom of the pond!

ジェレミーどんが、しょんぼりとボートのへりに座って、痛い指をしゃぶりながら水の中をのぞきこんでいると、もっとずっとひどいことが起こりました。もしジェレミーどんがレインコートを着ていなかったら、本当に恐ろしいことになっていたでしょう!大きな大きな、とてつもなく大きなマスが、ザブーン!と水しぶきを上げて浮かびあがってきたのです。マスはパクッとジェレミーどんにくいつきました。「いたた!いたた!いたたた!」それからマスは向きを変えて、池の底へもぐっていってしまいました!

But the trout was so displeased with the taste of the macintosh, that in less than half a minute it spat him out again; and the only thing it swallowed was Mr. Jeremy's goloshes. Mr. Jeremy bounced up to the surface of the water, like a cork and the bubbles out of a soda water bottle; and he swam with all his might to the edge of the pond. He scrambled out on the first bank he came to, and he hopped home across the meadow with his macintosh all in tatters.

けれども、マスはレインコートの味がひどく気に入らなかったので、三十秒もたたないうちに、ジェレミーどんをペッとはき出しました。マスがのみこんだのは、ジェレミーどんのオーバーシューズだけでした。ジェレミーどんは、コルクのせんや、ソーダ水のびんからわき上がるあわのように、水面にぽんと浮かびあがりました。そして、力いっぱい泳いで、池のふちへ向かいました。いちばん近い岸によじのぼると、ぼろぼろになったレインコートのまま、牧場を横切ってぴょんぴょん家に帰りました。

"What a mercy that was not a pike!" said Mr. Jeremy Fisher. "I have lost my rod and basket; but it does not much matter, for I am sure I should never have dared to go fishing again!" He put some sticking plaster on his fingers, and his friends both came to dinner. He could not offer them fish, but he had something else in his larder.

「カワカマスでなくて、本当に助かった!」と、ジェレミー・フィッシャーどんは言いました。「つりざおもかごもなくしてしまったが、たいしたことではない。どうせ、もう二度と魚つりに行く勇気など出ないにきまっているからね!」ジェレミーどんは指にばんそうこうをはりました。そして、友だちは二人とも夕ごはんにやってきました。魚を出すことはできませんでしたが、食料部屋には、ほかのものがありました。

Sir Isaac Newton wore his black and gold waistcoat, And Mr. Alderman Ptolemy Tortoise brought a salad with him in a string bag. And instead of a nice dish of minnows—they had a roasted grasshopper with lady-bird sauce; which frogs consider a beautiful treat; but I think it must have been nasty!

アイザック・ニュートン卿は、黒と金色のチョッキを着てきました。そして、トレミー・トータス市会議員さんは、あみぶくろに入れたサラダを持ってきました。おいしい小魚の料理のかわりに、みんなはテントウムシのソースをかけたバッタの丸焼きを食べました。カエルたちにとっては、すばらしいごちそうなのです。でも、わたしは、きっとまずかったに違いないと思いますよ!

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

むかし、ジェレミー・フィッシャーどんというカエルがいました。ジェレミーどんは、池のほとりのキンポウゲの間にある、小さなじめじめした家に住んでいました。食料部屋も、裏の廊下も、水でびちゃびちゃ、ぐちゃぐちゃです。けれども、ジェレミーどんは足がぬれるのが好きでした。だれにもしかられませんでしたし、かぜをひくこともなかったのです!外をながめて、大つぶの雨が池にぱしゃぱしゃ落ちているのを見ると、ジェレミーどんはすっかりうれしくなりました。

「ミミズを取ってきて、魚つりに行こう。夕ごはんに、小魚をひと皿分つるんだ」と、ジェレミー・フィッシャーどんは言いました。「五匹より多くつれたら、友だちのトレミー・トータス市会議員さんと、アイザック・ニュートン卿を招こう。もっとも、議員さんはサラダを食べるのだがね」ジェレミーどんはレインコートを着て、ぴかぴかのゴムのオーバーシューズをはきました。そして、つりざおとかごを持って、ボートをつないである場所へ、大きくぴょんぴょんはねながら出かけていきました。

ボートはまるくて緑色で、ほかのスイレンの葉っぱにそっくりでした。ボートは、池の真ん中の水草につないでありました。ジェレミーどんはアシのさおを持って、ボートを広々とした水の上へ押し出しました。「小魚がよくつれる場所を知っているんだ」と、ジェレミー・フィッシャーどんは言いました。ジェレミーどんは、さおを泥にさして、ボートをそれにつなぎました。

それから、あぐらをかいて座り、つり道具をととのえました。ジェレミーどんは、とてもかわいい小さな赤いうきを持っていました。つりざおは丈夫な草のくきで、つり糸は細くて長い、白い馬の毛です。そして糸の先に、くねくね動く小さなミミズをむすびつけました。雨が背中をつたって流れ落ちました。ジェレミーどんは、一時間近くも、じっとうきを見つめていました。「これは、たいくつになってきたぞ。お昼ごはんにしたいものだ」と、ジェレミー・フィッシャーどんは言いました。

ジェレミーどんは、さおでボートを押して水草の間へ戻り、かごからお昼ごはんを取り出しました。「チョウのサンドイッチを食べて、にわか雨がやむのを待つとしよう」と、ジェレミー・フィッシャーどんは言いました。大きな大きなゲンゴロウが、スイレンの葉の下から出てきて、ジェレミーどんのオーバーシューズのつま先を、ぐいっと引っぱりました。ジェレミーどんは、とどかないように足を縮めて組みなおし、サンドイッチを食べつづけました。

一度か二度、池のふちのイグサの間で、何かがガサガサ、パシャッと動きました。「ネズミでなければいいのだが」と、ジェレミー・フィッシャーどんは言いました。「ここから離れたほうがよさそうだ」ジェレミーどんは、ボートをまた少し押し出して、えさを投げこみました。すぐに、当たりがありました。うきが、ぐぐっと大きくしずんだのです!「小魚だ!小魚だ!鼻先にかかったぞ!」と、ジェレミー・フィッシャーどんは叫んで、さおをぐいっと引き上げました。

ところが、なんと恐ろしいことでしょう!ジェレミーどんがつり上げたのは、すべすべの太った小魚ではなく、トゲだらけのトゲウオのジャック・シャープだったのです!トゲウオは、ボートの中でばたばたあばれ、チクチクさしたり、かみついたりしていましたが、とうとう息がきれてしまいました。それから、ぴょんと水の中へ戻っていきました。すると、ほかの小魚たちがむれになって水から顔を出し、ジェレミー・フィッシャーどんを笑いました。

ジェレミーどんが、しょんぼりとボートのへりに座って、痛い指をしゃぶりながら水の中をのぞきこんでいると、もっとずっとひどいことが起こりました。もしジェレミーどんがレインコートを着ていなかったら、本当に恐ろしいことになっていたでしょう!大きな大きな、とてつもなく大きなマスが、ザブーン!と水しぶきを上げて浮かびあがってきたのです。マスはパクッとジェレミーどんにくいつきました。「いたた!いたた!いたたた!」それからマスは向きを変えて、池の底へもぐっていってしまいました!

けれども、マスはレインコートの味がひどく気に入らなかったので、三十秒もたたないうちに、ジェレミーどんをペッとはき出しました。マスがのみこんだのは、ジェレミーどんのオーバーシューズだけでした。ジェレミーどんは、コルクのせんや、ソーダ水のびんからわき上がるあわのように、水面にぽんと浮かびあがりました。そして、力いっぱい泳いで、池のふちへ向かいました。いちばん近い岸によじのぼると、ぼろぼろになったレインコートのまま、牧場を横切ってぴょんぴょん家に帰りました。

「カワカマスでなくて、本当に助かった!」と、ジェレミー・フィッシャーどんは言いました。「つりざおもかごもなくしてしまったが、たいしたことではない。どうせ、もう二度と魚つりに行く勇気など出ないにきまっているからね!」ジェレミーどんは指にばんそうこうをはりました。そして、友だちは二人とも夕ごはんにやってきました。魚を出すことはできませんでしたが、食料部屋には、ほかのものがありました。

アイザック・ニュートン卿は、黒と金色のチョッキを着てきました。そして、トレミー・トータス市会議員さんは、あみぶくろに入れたサラダを持ってきました。おいしい小魚の料理のかわりに、みんなはテントウムシのソースをかけたバッタの丸焼きを食べました。カエルたちにとっては、すばらしいごちそうなのです。でも、わたしは、きっとまずかったに違いないと思いますよ!

日本語訳:多読ベスト

押すと、この端末の読書記録(100万語メーター)に語数が加わります。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What did Mr. Jeremy use as a boat?

Q2. What did the trout swallow?

Q3. What did the friends eat for dinner?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

次に読む

Level 6 の読み物をもっと見る →