The Straw, the Coal, and the Bean(わらと炭とそら豆)の挿絵

The Straw, the Coal, and the Bean

わらと炭とそら豆

  • 📖 505 words
  • ⏱ 約5分
  • YL 5.0+
  • 英検1級・ネイティブ目安
  • 📝 全訳つき

あらすじおばあさんのかまどから、運よくにげ出したわらと炭とそら豆。三人は仲間になって、よその国へ旅に出ることにしますが、とちゅうで小川に行く手をはばまれます。

グリム兄弟『子どもと家庭のメルヒェン集(グリム童話)』マーガレット・ハント英訳(1884年)原文。底本: Project Gutenberg eBook #5314

キーワード(14語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • dwelt住んでいた(dwell の過去形)
  • hearthかまど・炉
  • strawわら
  • coal炭
  • brothスープ
  • brethren兄弟たち
  • mischance不運
  • foot-plank渡り板
  • impetuousせっかちな
  • hissedじゅっと音を立てた
  • prudently用心深く
  • burstはじけた
  • compassionate情け深い
  • seamぬい目

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

In a village dwelt a poor old woman, who had gathered together a dish of beans and wanted to cook them. So she made a fire on her hearth, and that it might burn the quicker, she lighted it with a handful of straw. When she was emptying the beans into the pan, one dropped without her observing it, and lay on the ground beside a straw, and soon afterwards a burning coal from the fire leapt down to the two. Then the straw began and said, "Dear friends, from whence do you come here?" The coal replied, "I fortunately sprang out of the fire, and if I had not escaped by main force, my death would have been certain,—I should have been burnt to ashes." The bean said, "I too have escaped with a whole skin, but if the old woman had got me into the pan, I should have been made into broth without any mercy, like my comrades." "And would a better fate have fallen to my lot?" said the straw. "The old woman has destroyed all my brethren in fire and smoke; she seized sixty of them at once, and took their lives. I luckily slipped through her fingers."

ある村に、貧しいおばあさんが住んでいました。おばあさんはそら豆をひと皿ぶん集めてきて、それを煮ようと思いました。そこでかまどに火をおこしましたが、早く燃えるように、ひとつかみのわらで火をつけました。そら豆をなべにあけていると、おばあさんの気づかないうちに一粒が落ちて、床の上の、一本のわらのそばに転がりました。まもなく、かまどの火から、燃えている炭がひとつ、二人のところへぴょんととびおりてきました。そこで、わらが口を開きました。「やあ、みなさん、どこから来たんですか」炭は答えました。「運よく火の中からとび出してきたのです。力いっぱい逃げ出さなかったら、まちがいなく死んでいたでしょう。燃えて灰になってしまうところでした」そら豆が言いました。「わたしも、皮ひとつ破れずに逃げてきました。おばあさんになべに入れられていたら、仲間たちと同じように、情け容赦なく煮られて、スープにされてしまうところでした」「わたしだって、もっとましな運命が待っていたとでもいうんですか」と、わらは言いました。「おばあさんは、わたしの兄弟たちを、火と煙の中でみんな死なせてしまいました。いっぺんに六十本もつかんで、命をうばったのです。わたしは運よく、おばあさんの指のあいだからすり抜けてきたのです」

"But what are we to do now?" said the coal. "I think," answered the bean, "that as we have so fortunately escaped death, we should keep together like good companions, and lest a new mischance should overtake us here, we should go away together, and repair to a foreign country."

「でも、これからどうしましょう?」と、炭が言いました。「わたしが思うには」と、そら豆が答えました。「せっかく運よく死なずにすんだのですから、よい仲間として一緒にいましょう。ここにいたら、またどんなひどい目にあうかもしれません。みんなでここを出て、よその国へ行きましょう」

The proposition pleased the two others, and they set out on their way in company. Soon, however, they came to a little brook, and as there was no bridge or foot-plank, they did not know how they were to get over it. The straw hit on a good idea, and said, "I will lay myself straight across, and then you can walk over on me as on a bridge." The straw therefore stretched itself from one bank to the other, and the coal, who was of an impetuous disposition, tripped quite boldly on to the newly-built bridge. But when she had reached the middle, and heard the water rushing beneath her, she was, after all, afraid, and stood still, and ventured no farther. The straw, however, began to burn, broke in two pieces, and fell into the stream. The coal slipped after her, hissed when she got into the water, and breathed her last. The bean, who had prudently stayed behind on the shore, could not but laugh at the event, was unable to stop, and laughed so heartily that she burst. It would have been all over with her, likewise, if, by good fortune, a tailor who was traveling in search of work, had not sat down to rest by the brook. As he had a compassionate heart he pulled out his needle and thread, and sewed her together. The bean thanked him most prettily, but as the tailor used black thread, all beans since then have a black seam.

この申し出がほかの二人も気に入ったので、三人は連れだって旅に出ました。ところがまもなく、小川に行きあたりました。橋も渡り板もないので、どうやって向こう岸へ渡ったらいいのか分かりません。わらがいい考えを思いついて言いました。「わたしがまっすぐ横になって、川にかかりましょう。そうすれば、橋を渡るように、わたしの上を歩いて渡れますよ」そこでわらは、こちらの岸から向こうの岸まで体をのばしました。せっかちな炭は、できたばかりの橋の上を、とても威勢よくとことこと渡りはじめました。ところが、まん中まで来て、下で水がざあざあ流れる音を聞くと、やっぱり怖くなって立ち止まり、それ以上は進めなくなってしまいました。そのうちに、わらが燃えだして、ぽきりと二つに折れ、川の中へ落ちてしまいました。炭もそのあとから水の中へすべり落ち、じゅっと音を立てて、息絶えてしまいました。用心して岸に残っていたそら豆は、このありさまを見て、笑わずにはいられませんでした。笑いだすと止まらなくなって、あまりにもひどく笑ったので、とうとうはじけてしまいました。そら豆もこれでおしまいになるところでしたが、運のいいことに、仕事を探して旅をしている仕立屋が、ちょうど小川のほとりで休んでいました。仕立屋は情け深い人でしたので、針と糸を取り出して、そら豆を縫い合わせてやりました。そら豆はたいそう丁寧にお礼を言いました。けれども、仕立屋が黒い糸を使ったので、それからというもの、そら豆にはみんな黒い縫い目があるのです。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

ある村に、貧しいおばあさんが住んでいました。おばあさんはそら豆をひと皿ぶん集めてきて、それを煮ようと思いました。そこでかまどに火をおこしましたが、早く燃えるように、ひとつかみのわらで火をつけました。そら豆をなべにあけていると、おばあさんの気づかないうちに一粒が落ちて、床の上の、一本のわらのそばに転がりました。まもなく、かまどの火から、燃えている炭がひとつ、二人のところへぴょんととびおりてきました。そこで、わらが口を開きました。「やあ、みなさん、どこから来たんですか」炭は答えました。「運よく火の中からとび出してきたのです。力いっぱい逃げ出さなかったら、まちがいなく死んでいたでしょう。燃えて灰になってしまうところでした」そら豆が言いました。「わたしも、皮ひとつ破れずに逃げてきました。おばあさんになべに入れられていたら、仲間たちと同じように、情け容赦なく煮られて、スープにされてしまうところでした」「わたしだって、もっとましな運命が待っていたとでもいうんですか」と、わらは言いました。「おばあさんは、わたしの兄弟たちを、火と煙の中でみんな死なせてしまいました。いっぺんに六十本もつかんで、命をうばったのです。わたしは運よく、おばあさんの指のあいだからすり抜けてきたのです」

「でも、これからどうしましょう?」と、炭が言いました。「わたしが思うには」と、そら豆が答えました。「せっかく運よく死なずにすんだのですから、よい仲間として一緒にいましょう。ここにいたら、またどんなひどい目にあうかもしれません。みんなでここを出て、よその国へ行きましょう」

この申し出がほかの二人も気に入ったので、三人は連れだって旅に出ました。ところがまもなく、小川に行きあたりました。橋も渡り板もないので、どうやって向こう岸へ渡ったらいいのか分かりません。わらがいい考えを思いついて言いました。「わたしがまっすぐ横になって、川にかかりましょう。そうすれば、橋を渡るように、わたしの上を歩いて渡れますよ」そこでわらは、こちらの岸から向こうの岸まで体をのばしました。せっかちな炭は、できたばかりの橋の上を、とても威勢よくとことこと渡りはじめました。ところが、まん中まで来て、下で水がざあざあ流れる音を聞くと、やっぱり怖くなって立ち止まり、それ以上は進めなくなってしまいました。そのうちに、わらが燃えだして、ぽきりと二つに折れ、川の中へ落ちてしまいました。炭もそのあとから水の中へすべり落ち、じゅっと音を立てて、息絶えてしまいました。用心して岸に残っていたそら豆は、このありさまを見て、笑わずにはいられませんでした。笑いだすと止まらなくなって、あまりにもひどく笑ったので、とうとうはじけてしまいました。そら豆もこれでおしまいになるところでしたが、運のいいことに、仕事を探して旅をしている仕立屋が、ちょうど小川のほとりで休んでいました。仕立屋は情け深い人でしたので、針と糸を取り出して、そら豆を縫い合わせてやりました。そら豆はたいそう丁寧にお礼を言いました。けれども、仕立屋が黒い糸を使ったので、それからというもの、そら豆にはみんな黒い縫い目があるのです。

日本語訳:多読ベスト

押すと、この端末の読書記録(100万語メーター)に語数が加わります。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Why did the straw, the coal, and the bean decide to travel together?

Q2. What did the coal do in the middle of the straw bridge?

Q3. Why do beans have a black seam?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

次に読む

Level 6 の読み物をもっと見る →