It's Quite True!(ほんとうにほんとう)の挿絵

It's Quite True!

ほんとうにほんとう

  • 📖 845 words
  • ⏱ 約8分
  • YL 5.0+
  • 英検1級・ネイティブ目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ一羽のめんどりが、羽づくろいをしていて、小さな羽を一本落としました。冗談で言ったひとことが、隣のめんどりからフクロウへ、ハトへ、おんどりへと伝わっていくうちに……。うわさ話がどう広がるかをえがいた、短くてゆかいなお話です。

アンデルセン「ほんとうにほんとう」(1852年)の19世紀の英訳(この版の題は There is No Doubt About It。訳者名の記載なし)。底本: Project Gutenberg eBook #27200

キーワード(11語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • hen-roost止まり木・鶏小屋
  • bristle up逆立つ
  • comb(おんどりの)とさか
  • respectableきちんとした・立派な
  • pluckedむしった
  • despise軽蔑する
  • estimable立派な
  • dove-cotハト小屋
  • poultry-yard鶏小屋・ニワトリの庭
  • derisionあざけり
  • recognise(自分のことだと)気づく

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

"That was a terrible affair!" said a hen, and in a quarter of the town, too, where it had not taken place. "That was a terrible affair in a hen-roost. I cannot sleep alone to-night. It is a good thing that many of us sit on the roost together." And then she told a story that made the feathers on the other hens bristle up, and the cock's comb fall. There was no doubt about it.

「ほんとうに恐ろしい事件でしたよ!」と、一羽のめんどりが言いました。それも、事件が起こったのとはまるで別の地区で言ったのです。「ある鶏小屋で、ほんとうに恐ろしい事件があったんですって。今夜は一人じゃ眠れないわ。みんなで一緒に止まり木にとまっていて、ほんとうによかった」そう言って、めんどりがある話をすると、ほかのめんどりたちは羽を逆立て、おんどりはとさかをしおれさせてしまいました。ほんとうに、ほんとうの話なのです。

But we will begin at the beginning, and that is to be found in a hen-roost in another part of the town. The sun was setting, and the fowls were flying on to their roost; one hen, with white feathers and short legs, used to lay her eggs according to the regulations, and was, as a hen, respectable in every way. As she was flying upon the roost, she plucked herself with her beak, and a little feather came out.

でも、最初から始めることにしましょう。始まりは、町の別の地区にある鶏小屋でした。日が沈みかけて、ニワトリたちは止まり木に飛び上がっていました。その中に、白い羽で足の短いめんどりが一羽いました。決まりどおりにきちんと卵を産み、めんどりとして、どこから見ても立派なめんどりでした。止まり木に飛び上がるとき、このめんどりはくちばしで自分の羽をむしりました。すると、小さな羽が一本抜け落ちました。

"There it goes," she said; "the more I pluck, the more beautiful do I get." She said this merrily, for she was the best of the hens, and, moreover, as had been said, very respectable. With that she went to sleep.

「あら、抜けちゃった」と、めんどりは言いました。「羽をむしればむしるほど、わたしはきれいになるのよ」めんどりは、ほがらかにそう言ったのです。なにしろこのめんどりは、めんどりたちの中で一番気だてがよく、そのうえ、さっきも言ったとおり、とても立派なめんどりだったのですから。そう言うと、めんどりは眠ってしまいました。

It was dark all around, and hen sat close to hen, but the one who sat nearest to her merry neighbour did not sleep. She had heard and yet not heard, as we are often obliged to do in this world, in order to live at peace; but she could not keep it from her neighbour on the other side any longer. "Did you hear what was said? I mention no names, but there is a hen here who intends to pluck herself in order to look well. If I were a cock, I should despise her."

あたりはすっかり暗くなりました。めんどりたちは、ぴったりと寄りそってとまっていました。けれども、陽気なめんどりのすぐ隣にいためんどりは、眠っていませんでした。聞いたけれど、聞かなかったふりをしていたのです。この世の中で平和に暮らすためには、そうしなければならないことがよくあります。けれども、反対側の隣のめんどりに、どうしても言わずにはいられなくなりました。「今の聞いた?名前は言わないけど、ここに、きれいに見せようとして自分の羽をむしるつもりのめんどりがいるのよ。わたしがおんどりだったら、そんなめんどりは軽蔑するわ」

Just over the fowls sat the owl, with father owl and the little owls. The family has sharp ears, and they all heard every word that their neighbour had said. They rolled their eyes, and mother owl, beating her wings, said: "Don't listen to her! But I suppose you heard what was said? I heard it with my own ears, and one has to hear a great deal before they fall off. There is one among the fowls who has so far forgotten what is becoming to a hen that she plucks out all her feathers and lets the cock see it." "Prenez garde aux enfants!" said father owl; "children should not hear such things."

ニワトリたちのすぐ上には、お母さんフクロウが、お父さんフクロウや子どもたちと一緒にとまっていました。この一家は耳がとてもよいので、隣のめんどりが言ったことを一言残らず聞いていました。フクロウたちは目をぎょろぎょろさせました。お母さんフクロウは羽をばたばたさせて言いました。「聞いちゃいけません!でも、今の話は聞こえたでしょう?わたしはこの耳で聞いたのよ。耳が落ちてしまうまでには、ずいぶんたくさんのことを聞かなくちゃならないものだけれど。ニワトリの中に、めんどりらしいたしなみをすっかり忘れて、羽を全部むしり取って、おんどりに見せているのがいるのよ」「プルネ・ガルド・オ・ザンファン(子どもの前だぞ)!」と、お父さんフクロウが言いました。「子どもたちに、そんな話を聞かせるものじゃない」

"But I must tell our neighbour owl about it; she is such an estimable owl to talk to." And with that she flew away. "Too-whoo! Too-whoo!" they both hooted into the neighbour's dove-cot to the doves inside. "Have you heard? Have you heard? Too-whoo! There is a hen who has plucked out all her feathers for the sake of the cock; she will freeze to death, if she is not frozen already. Too-whoo!"

「でも、お隣のフクロウさんには話しておかなくちゃ。あの方は、話し相手としてとても立派なフクロウですもの」そう言って、お母さんフクロウは飛んでいきました。「ホー、ホー!ホー、ホー!」二羽のフクロウは、隣の家のハト小屋に向かって、中のハトたちに鳴きました。「聞いた?聞いた?ホー、ホー!おんどりの気をひくために、羽を全部むしり取っためんどりがいるのよ。凍え死んでしまうわ。もう凍え死んでいるかもしれない。ホー、ホー!」

"Where? where?" cooed the doves. "In the neighbour's yard. I have as good as seen it myself. It is almost unbecoming to tell the story, but there is no doubt about it." "Believe every word of what we tell you," said the doves, and cooed down into their poultry-yard. "There is a hen—nay, some say that there are two—who have plucked out all their feathers, in order not to look like the others, and to attract the attention of the cock. It is a dangerous game, for one can easily catch cold and die from fever, and both of these are dead already."

「どこで?どこで?」と、ハトたちはクークー鳴きました。「お隣の庭よ。わたしは、この目で見たも同然なの。こんな話をするのは、はしたないくらいだけれど、ほんとうに、ほんとうの話なのよ」「わたしたちの言うことは、一言残らず信じてちょうだい」と、ハトたちは言って、下の鶏小屋に向かってクークー鳴きました。「めんどりが一羽……いいえ、二羽だという話もあるわ。そのめんどりたちが、ほかのめんどりと同じに見えないように、そしておんどりの気をひこうとして、羽を全部むしり取ったのよ。危ないことをするものね。すぐにかぜをひいて、熱を出して死んでしまうもの。実際、二羽とももう死んでしまったんですって」

"Wake up! wake up!" crowed the cock, and flew upon his board. Sleep was still in his eyes, but yet he crowed out: "Three hens have died of their unfortunate love for a cock. They had plucked out all their feathers. It is a horrible story: I will not keep it to myself, but let it go farther."

「起きろ!起きろ!」とおんどりは鳴いて、板の上に飛び上がりました。まだ寝ぼけまなこでしたが、それでも大声で鳴きました。「三羽のめんどりが、一羽のおんどりへのかなわぬ恋のために死んだぞ。羽を全部むしり取ったんだ。恐ろしい話だ。おれ一人の胸にしまってはおけない。どんどん広めてくれ」

"Let it go farther," shrieked the bats, and the hens clucked and the cocks crowed, "Let it go farther! Let it go farther!" In this way the story travelled from poultry-yard to poultry-yard, and at last came back to the place from which it had really started.

「どんどん広めろ」と、コウモリたちがキーキー声で叫びました。めんどりたちはコッコッと鳴き、おんどりたちはコケコッコーと鳴きました。「どんどん広めろ!どんどん広めろ!」こうして話は鶏小屋から鶏小屋へと伝わっていき、とうとう、もともと話が始まった場所へ戻ってきました。

"Five hens," it now ran, "have plucked out all their feathers to show which of them had grown leanest for love of the cock, and then they all pecked at each other till the blood ran down and they fell down dead, to the derision and shame of their family, and to the great loss of their owner."

「五羽のめんどりが」と、話は今ではこうなっていました。「おんどりへの恋のために、だれが一番やせたかを見せようとして、羽を全部むしり取った。それから、血が流れるまでおたがいにつつき合って、とうとうみんな死んでしまった。一族の物笑いと恥になり、飼い主には大損をさせた」

The hen who had lost the loose little feather naturally did not recognise her own story, and being a respectable hen, said: "I despise those fowls; but there are more of that kind. Such things ought not to be concealed, and I will do my best to get the story into the papers, so that it becomes known throughout the land; the hens have richly deserved it, and their family too." It got into the papers, it was printed; and there is no doubt about it, one little feather may easily grow into five hens.

小さな羽を一本落としためんどりは、もちろん、それが自分の話だとは気づきませんでした。そして立派なめんどりらしく、こう言いました。「そんなニワトリたちは軽蔑するわ。でも、そういうのはほかにもいるのよ。こういうことは隠しておくべきじゃないわ。この話が新聞にのって、国じゅうに知れわたるように、わたしもできるだけのことをするつもりよ。そのめんどりたちも、その一族も、それだけのことをしたんですもの」話は新聞にのり、印刷されました。そして、これはほんとうに、ほんとうの話ですが、小さな羽一本が、いともたやすく五羽のめんどりになってしまうのです。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

「ほんとうに恐ろしい事件でしたよ!」と、一羽のめんどりが言いました。それも、事件が起こったのとはまるで別の地区で言ったのです。「ある鶏小屋で、ほんとうに恐ろしい事件があったんですって。今夜は一人じゃ眠れないわ。みんなで一緒に止まり木にとまっていて、ほんとうによかった」そう言って、めんどりがある話をすると、ほかのめんどりたちは羽を逆立て、おんどりはとさかをしおれさせてしまいました。ほんとうに、ほんとうの話なのです。

でも、最初から始めることにしましょう。始まりは、町の別の地区にある鶏小屋でした。日が沈みかけて、ニワトリたちは止まり木に飛び上がっていました。その中に、白い羽で足の短いめんどりが一羽いました。決まりどおりにきちんと卵を産み、めんどりとして、どこから見ても立派なめんどりでした。止まり木に飛び上がるとき、このめんどりはくちばしで自分の羽をむしりました。すると、小さな羽が一本抜け落ちました。

「あら、抜けちゃった」と、めんどりは言いました。「羽をむしればむしるほど、わたしはきれいになるのよ」めんどりは、ほがらかにそう言ったのです。なにしろこのめんどりは、めんどりたちの中で一番気だてがよく、そのうえ、さっきも言ったとおり、とても立派なめんどりだったのですから。そう言うと、めんどりは眠ってしまいました。

あたりはすっかり暗くなりました。めんどりたちは、ぴったりと寄りそってとまっていました。けれども、陽気なめんどりのすぐ隣にいためんどりは、眠っていませんでした。聞いたけれど、聞かなかったふりをしていたのです。この世の中で平和に暮らすためには、そうしなければならないことがよくあります。けれども、反対側の隣のめんどりに、どうしても言わずにはいられなくなりました。「今の聞いた?名前は言わないけど、ここに、きれいに見せようとして自分の羽をむしるつもりのめんどりがいるのよ。わたしがおんどりだったら、そんなめんどりは軽蔑するわ」

ニワトリたちのすぐ上には、お母さんフクロウが、お父さんフクロウや子どもたちと一緒にとまっていました。この一家は耳がとてもよいので、隣のめんどりが言ったことを一言残らず聞いていました。フクロウたちは目をぎょろぎょろさせました。お母さんフクロウは羽をばたばたさせて言いました。「聞いちゃいけません!でも、今の話は聞こえたでしょう?わたしはこの耳で聞いたのよ。耳が落ちてしまうまでには、ずいぶんたくさんのことを聞かなくちゃならないものだけれど。ニワトリの中に、めんどりらしいたしなみをすっかり忘れて、羽を全部むしり取って、おんどりに見せているのがいるのよ」「プルネ・ガルド・オ・ザンファン(子どもの前だぞ)!」と、お父さんフクロウが言いました。「子どもたちに、そんな話を聞かせるものじゃない」

「でも、お隣のフクロウさんには話しておかなくちゃ。あの方は、話し相手としてとても立派なフクロウですもの」そう言って、お母さんフクロウは飛んでいきました。「ホー、ホー!ホー、ホー!」二羽のフクロウは、隣の家のハト小屋に向かって、中のハトたちに鳴きました。「聞いた?聞いた?ホー、ホー!おんどりの気をひくために、羽を全部むしり取っためんどりがいるのよ。凍え死んでしまうわ。もう凍え死んでいるかもしれない。ホー、ホー!」

「どこで?どこで?」と、ハトたちはクークー鳴きました。「お隣の庭よ。わたしは、この目で見たも同然なの。こんな話をするのは、はしたないくらいだけれど、ほんとうに、ほんとうの話なのよ」「わたしたちの言うことは、一言残らず信じてちょうだい」と、ハトたちは言って、下の鶏小屋に向かってクークー鳴きました。「めんどりが一羽……いいえ、二羽だという話もあるわ。そのめんどりたちが、ほかのめんどりと同じに見えないように、そしておんどりの気をひこうとして、羽を全部むしり取ったのよ。危ないことをするものね。すぐにかぜをひいて、熱を出して死んでしまうもの。実際、二羽とももう死んでしまったんですって」

「起きろ!起きろ!」とおんどりは鳴いて、板の上に飛び上がりました。まだ寝ぼけまなこでしたが、それでも大声で鳴きました。「三羽のめんどりが、一羽のおんどりへのかなわぬ恋のために死んだぞ。羽を全部むしり取ったんだ。恐ろしい話だ。おれ一人の胸にしまってはおけない。どんどん広めてくれ」

「どんどん広めろ」と、コウモリたちがキーキー声で叫びました。めんどりたちはコッコッと鳴き、おんどりたちはコケコッコーと鳴きました。「どんどん広めろ!どんどん広めろ!」こうして話は鶏小屋から鶏小屋へと伝わっていき、とうとう、もともと話が始まった場所へ戻ってきました。

「五羽のめんどりが」と、話は今ではこうなっていました。「おんどりへの恋のために、だれが一番やせたかを見せようとして、羽を全部むしり取った。それから、血が流れるまでおたがいにつつき合って、とうとうみんな死んでしまった。一族の物笑いと恥になり、飼い主には大損をさせた」

小さな羽を一本落としためんどりは、もちろん、それが自分の話だとは気づきませんでした。そして立派なめんどりらしく、こう言いました。「そんなニワトリたちは軽蔑するわ。でも、そういうのはほかにもいるのよ。こういうことは隠しておくべきじゃないわ。この話が新聞にのって、国じゅうに知れわたるように、わたしもできるだけのことをするつもりよ。そのめんどりたちも、その一族も、それだけのことをしたんですもの」話は新聞にのり、印刷されました。そして、これはほんとうに、ほんとうの話ですが、小さな羽一本が、いともたやすく五羽のめんどりになってしまうのです。

日本語訳:多読ベスト

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Why did the white hen say that the more she plucked, the more beautiful she got?

Q2. Who carried the story to the doves?

Q3. How many hens were in the story when it came back to where it started?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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