The Spider's Thread(蜘蛛の糸)の挿絵

The Spider's Thread

蜘蛛の糸

  • 378 words
  • 約5分
  • YL 0.5–0.9
  • 英検5〜4級目安
  • 全訳つき

あらすじ地獄の底で苦しむ大泥棒のカンダタ。ある日、はるか上の極楽から、銀色の蜘蛛の糸が一本、するするとおりてきました。

芥川龍之介『蜘蛛の糸』(1918年)をもとに再話

ORIGINAL TEXT

まずは原文をチェック

この話は日本語の原文(青空文庫)でも読めます。青空文庫の本文を、そのまま載せています。やさしい版で筋をつかんでから原文へ進むと、作者の言葉をじっくり味わえます。

『蜘蛛の糸』芥川龍之介の日本語の原文を読む →

青空文庫の本文(新字新仮名・約2,900字)。

同じお話の別のレベル:Level 4

キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • Buddhaお釈迦様
  • lotus蓮(はす)
  • Paradise極楽
  • Hell地獄
  • robber泥棒
  • thread糸
  • struggleもがく
  • topこま(おもちゃ)

音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

日本語訳の一部には生成AIを使っており、AIによる3重のチェックと人の目で確かめています。まだ人の目を通っていない訳もあるため、ニュアンスがずれている所があるかもしれません。日本語訳について

One day, the Buddha was walking by the lotus pond in Paradise. The flowers were as white as pearls and smelled wonderful. It was morning in Paradise.

ある日のことです。お釈迦様は、極楽の蓮池のほとりを歩いていらっしゃいました。池の蓮の花は、みんな玉のようにまっ白で、何とも言えないよい香りがしていました。極楽は、ちょうど朝でした。

Far below the pond was the bottom of Hell. The water was as clear as glass, so the Buddha could see Hell through it.

蓮池のはるか下は、ちょうど地獄の底にあたっていました。池の水は水晶のようにすき通っていたので、お釈迦様には地獄のようすがよく見えました。

There he saw a man named Kandata. Kandata was a great robber. He killed people and set fire to houses. But he did one good thing. He almost stepped on a little spider, but he stopped. "It is small, but it is alive," he thought. And he let it go.

そこに、カンダタという男がいました。カンダタは大泥棒で、人を殺したり、家に火をつけたりしてきた男でした。それでも、たった一つだけ、よいことをしたことがありました。小さな蜘蛛を踏みつぶしそうになったとき、ふと足を止めたのです。「小さくても、命のあるものだ」とカンダタは思いました。そして、その蜘蛛を助けてやりました。

The Buddha remembered this and wanted to save him. A spider of Paradise was making a silver thread on a lotus leaf. The Buddha took the thread and let it down, straight to the bottom of Hell.

お釈迦様はこのことを思い出して、カンダタを救ってやろうとお考えになりました。ちょうど蓮の葉の上では、極楽の蜘蛛が銀色の糸をかけていました。お釈迦様はその糸を手に取ると、地獄の底へまっすぐにおろされました。

Kandata was in the Pond of Blood with other bad people. It was dark and quiet there. He could only struggle, like a dying frog.

カンダタは、ほかの罪人たちと一緒に、血の池にいました。あたりはまっ暗で、しんと静まりかえっていました。カンダタはただ、死にかけた蛙のように、もがいているばかりでした。

One day, Kandata looked up. A thin silver thread was coming down to him. "If I climb this, I can get out of Hell!" he thought. "Maybe I can even get into Paradise!"

ある日、カンダタはふと上を見上げました。すると、細い銀色の糸が、自分のほうへおりてくるではありませんか。「これをのぼって行けば、地獄からぬけ出せるぞ」とカンダタは思いました。「うまくいけば、極楽へだって入れるかもしれない」

He held the thread and climbed up and up. But Paradise was very far away. Soon he got tired and stopped to rest.

カンダタは糸をにぎって、上へ上へとのぼっていきました。けれども、極楽はとても遠いところにありました。やがてカンダタはくたびれて、ひと休みすることにしました。

The Pond of Blood was far below him now. "I can do it!" he laughed. But then he saw something terrible. Many, many people were climbing the thread under him, like a long line of ants.

見下ろすと、血の池はもうはるか下にありました。「しめた。しめた」とカンダタは笑いました。ところが、そのとき、おそろしいものが目に入りました。数えきれないほどの罪人たちが、自分の下から糸をのぼってくるのです。まるで、蟻の長い行列のようでした。

"This thread is so thin! It will break!" he thought. So he shouted, "Hey! This spider's thread is mine! Go down! Go down!"

「こんなに細い糸だ。切れてしまう」とカンダタは思いました。そこで、大きな声でわめきました。「こら。この蜘蛛の糸はおれのものだぞ。下りろ。下りろ」

Just then, the thread broke with a snap, just above Kandata's hands. He fell down into the dark, turning round and round like a top. Only a short piece of the thread was left, shining in the sky with no moon and no stars.

そのとたんです。蜘蛛の糸が、カンダタの手のすぐ上で、ぷつりと音を立てて切れました。カンダタは、こまのようにくるくる回りながら、暗やみの底へ落ちていきました。あとにはただ、短くなった蜘蛛の糸が、月も星もない空の中ほどに、きらきらと光りながらたれているばかりでした。

The Buddha watched everything from the pond. Kandata thought only of himself. When he sank to the bottom like a stone, the Buddha looked sad and began to walk again.

お釈迦様は、池のほとりから一部始終を見ていらっしゃいました。カンダタは、自分のことしか考えなかったのです。カンダタが石のように沈んでしまうと、お釈迦様は悲しそうなお顔をなさって、また歩きはじめられました。

But the lotus flowers did not care at all. They moved gently around the Buddha's feet and still smelled wonderful. It was almost noon in Paradise.

けれども、極楽の蓮の花は、そんなことには少しもかまいません。お釈迦様の足もとでゆらゆらとゆれながら、あいかわらず、何とも言えないよい香りをただよわせていました。極楽も、もうお昼近くになっていました。

全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

ある日のことです。お釈迦様は、極楽の蓮池のほとりを歩いていらっしゃいました。池の蓮の花は、みんな玉のようにまっ白で、何とも言えないよい香りがしていました。極楽は、ちょうど朝でした。

蓮池のはるか下は、ちょうど地獄の底にあたっていました。池の水は水晶のようにすき通っていたので、お釈迦様には地獄のようすがよく見えました。

そこに、カンダタという男がいました。カンダタは大泥棒で、人を殺したり、家に火をつけたりしてきた男でした。それでも、たった一つだけ、よいことをしたことがありました。小さな蜘蛛を踏みつぶしそうになったとき、ふと足を止めたのです。「小さくても、命のあるものだ」とカンダタは思いました。そして、その蜘蛛を助けてやりました。

お釈迦様はこのことを思い出して、カンダタを救ってやろうとお考えになりました。ちょうど蓮の葉の上では、極楽の蜘蛛が銀色の糸をかけていました。お釈迦様はその糸を手に取ると、地獄の底へまっすぐにおろされました。

カンダタは、ほかの罪人たちと一緒に、血の池にいました。あたりはまっ暗で、しんと静まりかえっていました。カンダタはただ、死にかけた蛙のように、もがいているばかりでした。

ある日、カンダタはふと上を見上げました。すると、細い銀色の糸が、自分のほうへおりてくるではありませんか。「これをのぼって行けば、地獄からぬけ出せるぞ」とカンダタは思いました。「うまくいけば、極楽へだって入れるかもしれない」

カンダタは糸をにぎって、上へ上へとのぼっていきました。けれども、極楽はとても遠いところにありました。やがてカンダタはくたびれて、ひと休みすることにしました。

見下ろすと、血の池はもうはるか下にありました。「しめた。しめた」とカンダタは笑いました。ところが、そのとき、おそろしいものが目に入りました。数えきれないほどの罪人たちが、自分の下から糸をのぼってくるのです。まるで、蟻の長い行列のようでした。

「こんなに細い糸だ。切れてしまう」とカンダタは思いました。そこで、大きな声でわめきました。「こら。この蜘蛛の糸はおれのものだぞ。下りろ。下りろ」

そのとたんです。蜘蛛の糸が、カンダタの手のすぐ上で、ぷつりと音を立てて切れました。カンダタは、こまのようにくるくる回りながら、暗やみの底へ落ちていきました。あとにはただ、短くなった蜘蛛の糸が、月も星もない空の中ほどに、きらきらと光りながらたれているばかりでした。

お釈迦様は、池のほとりから一部始終を見ていらっしゃいました。カンダタは、自分のことしか考えなかったのです。カンダタが石のように沈んでしまうと、お釈迦様は悲しそうなお顔をなさって、また歩きはじめられました。

けれども、極楽の蓮の花は、そんなことには少しもかまいません。お釈迦様の足もとでゆらゆらとゆれながら、あいかわらず、何とも言えないよい香りをただよわせていました。極楽も、もうお昼近くになっていました。

日本語訳の一部には生成AIを使っており、AIによる3重のチェックと人の目で確かめています。まだ人の目を通っていない訳もあるため、ニュアンスがずれている所があるかもしれません。日本語訳について

日本語訳:多読ベスト

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読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What good thing did Kandata do?

Q2. Why did Kandata shout at the other people?

Q3. What did the lotus flowers do at the end?

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  • A1中学基礎 86.7%
  • A2高校入門 5.4%
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