Washoku Goes Global(世界に広がる和食)の挿絵

Washoku Goes Global

世界に広がる和食

  • 682 words
  • 約6分
  • 4:04
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 全訳つき

あらすじニューヨークのすし、パリのラーメン、バンコクのおにぎり。2013年にユネスコ無形文化遺産になった和食は、世界でどう広がり、どう変わってきたのでしょう。

多読ベストのオリジナル読み物(英検・入試頻出テーマ)

キーワード(10語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • intangible形のない、無形の
  • heritage遺産
  • generation世代
  • seasonal季節の、旬の
  • ingredients食材、材料
  • umamiうま味
  • substance物質
  • savory風味のよい(塩気やうま味のある)
  • quantity量
  • quality質
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日本語訳の一部には生成AIを使っており、AIによる3重のチェックと人の目で確かめています。まだ人の目を通っていない訳もあるため、ニュアンスがずれている所があるかもしれません。日本語訳について

Sushi in New York, ramen in Paris, and onigiri in Bangkok. Today, Japanese food can be found in almost every big city in the world. Have you ever wondered how washoku, the traditional food culture of Japan, became so popular, and what has changed along the way?

ニューヨークのすし、パリのラーメン、バンコクのおにぎり。今では世界のほとんどの大都市で、日本の料理に出会えます。日本の伝統的な食文化である和食は、どうしてこんなに人気になったのでしょう。そして、広がっていくなかで何が変わったのでしょう。考えてみたことはありますか。

An important moment came in December 2013. UNESCO added washoku, the traditional food culture of the Japanese people, to its list of the Intangible Cultural Heritage of Humanity. Intangible heritage is not a building or an object. It is a way of life that people pass down from generation to generation, such as festivals, crafts, and food customs.

大きな節目は、2013年12月にやってきました。ユネスコが、日本人の伝統的な食文化である「和食」を、無形文化遺産の一覧に加えたのです。無形の遺産とは、建物や物ではありません。お祭りや工芸、食の習わしのように、人々が世代から世代へと受けついでいく暮らし方のことです。

It is interesting that UNESCO did not choose a single dish such as sushi or tempura. Instead, it recognized washoku as a whole culture. Its key points include respect for nature, the use of fresh seasonal ingredients, and healthy, well-balanced meals. It is also connected to annual events, especially New Year, when families make rice cakes and prepare special dishes, each with its own meaning. For example, black beans are eaten with the wish to work hard and stay healthy in the new year.

おもしろいのは、ユネスコが、すしや天ぷらのような一つの料理を選んだのではないことです。和食を、まるごと一つの文化として認めたのです。大切なポイントは、自然を大切にする心、旬の新鮮な食材を使うこと、そして健康的でバランスのとれた食事です。和食は年中行事とも結びついています。特にお正月には、家族で餅をつき、一つ一つに意味のこめられた特別な料理を用意します。たとえば黒豆は、新しい年もまめに働き、元気に過ごせるようにという願いをこめて食べられます。

Japanese food has spread quickly around the world. According to Japan's Ministry of Agriculture, there were about 24,000 Japanese restaurants outside Japan in 2006. By 2023, the number had grown to about 187,000, more than seven times as many. Sushi, ramen, and other Japanese foods are now enjoyed by people of many different cultures.

日本の料理は、またたく間に世界中に広がりました。農林水産省によると、日本の外にある日本食レストランは、2006年には約2万4000店でした。それが2023年には約18万7000店と、7倍以上に増えました。すしやラーメンなどの日本の料理は、今ではさまざまな文化の人々に親しまれています。

Why has washoku become so popular? One reason is health. Many Japanese dishes use fish, vegetables, rice, and soybean products such as tofu, and they are often low in fat. Another reason is the special taste called umami. In 1908, a Japanese scientist named Kikunae Ikeda found that a substance in kombu, a kind of seaweed, creates this rich, savory taste. Today, chefs around the world use the word umami.

なぜ和食はこれほど人気になったのでしょうか。理由の一つは健康です。日本の料理には、魚、野菜、ご飯、豆腐のような大豆の食品を使ったものが多く、脂肪が少ないことがよくあります。もう一つの理由は、「うま味」という独特の味です。1908年、日本の科学者、池田菊苗が、海藻の一種である昆布にふくまれる物質が、この深みのある味を生み出していることを発見しました。今では、世界中の料理人が「うま味」という言葉を使っています。

Popular culture has also played a role. Japanese anime and manga often show characters eating ramen, bento, or onigiri, and many young people abroad want to try these foods. In addition, more and more tourists are visiting Japan. After they enjoy real Japanese meals, many of them look for the same food again at home.

大衆文化も一役買っています。日本のアニメやマンガには、登場人物がラーメンや弁当、おにぎりを食べる場面がよく出てきます。それを見て、食べてみたいと思う外国の若者がたくさんいるのです。さらに、日本を訪れる旅行者もどんどん増えています。本場の日本の食事を楽しんだあと、自分の国に帰っても同じ料理を探す人が多いのです。

However, Japanese food abroad is often different from the food in Japan. In North America, sushi rolls with avocado or cream cheese are popular, and in some countries sushi is served with sweet sauces. Some Japanese people are surprised by these changes, and a few say this is not real Japanese food. Others think that it is natural for food to change when it travels, just as curry and ramen changed after they came to Japan from other countries.

しかし、海外の日本料理は、日本で食べられているものとは違うことがよくあります。北アメリカでは、アボカドやクリームチーズを使ったすしのロールが人気ですし、甘いソースをかけてすしを出す国もあります。こうした変化に驚く日本人もいて、なかには、これは本物の日本料理ではない、と言う人もいます。一方で、料理が旅をすれば変わるのは自然なことだ、と考える人もいます。カレーやラーメンも、外国から日本に入ってきてから変わったのと同じだ、というのです。

There are other concerns, too. Some restaurants abroad use the name Japanese but do not follow basic rules for food safety or quality. To deal with this, the Japanese government has supported programs that train cooks overseas and share correct knowledge about Japanese ingredients and cooking.

ほかにも心配なことがあります。外国には、日本料理を名乗りながら、食の安全や品質の基本的なルールを守っていないレストランもあります。そこで日本政府は、外国の料理人を育てたり、日本の食材や調理について正しい知識を伝えたりする取り組みを支援してきました。

The growth has not continued forever. In 2025, the number of Japanese restaurants abroad fell to about 181,000, the first decrease since the survey began. The number went down in Asia, mainly because of a weak economy in China, while it rose in regions such as Central and South America and the Middle East. Some experts say this shows that the market is changing its focus from quantity to quality.

とはいえ、いつまでも増え続けたわけではありません。2025年、外国の日本食レストランの数は約18万1000店に減りました。調査が始まってから初めての減少です。アジアでは、主に中国の景気が悪くなったために数が減りました。一方、中南米や中東などの地域では増えています。これは市場が「量」から「質」へと重点を移しつつあるしるしだ、と言う専門家もいます。

Interestingly, while washoku is popular abroad, some people worry that it is becoming less common in Japanese homes. Busy families often eat Western-style food or ready-made meals, and fewer people cook traditional New Year dishes at home. One aim of the UNESCO listing was to help pass this food culture on to the next generation in Japan itself.

興味深いことに、和食が外国で人気を集める一方で、日本の家庭では和食が少なくなっているのではないか、と心配する人もいます。忙しい家族は洋風の料理やできあいのものを食べることが多く、お正月の伝統的な料理を家で作る人も減っています。ユネスコに登録したねらいの一つは、この食文化を日本の次の世代へ受けついでいくことでもありました。

What do you think? Some people say that Japanese food abroad should stay close to traditional washoku, because that is the best way to show the true culture of Japan. Others say that it is good for Japanese food to change in each country, because that is how it becomes part of people's daily lives around the world.

あなたはどう思いますか。海外の日本料理は、伝統的な和食に近いままであるべきだ、と言う人もいます。それが日本の本当の文化を伝えるいちばんの方法だからです。一方、日本の料理がそれぞれの国で変わっていくのはよいことだ、と言う人もいます。そうしてこそ、世界中の人々の毎日の暮らしにとけこんでいくからです。

全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

ニューヨークのすし、パリのラーメン、バンコクのおにぎり。今では世界のほとんどの大都市で、日本の料理に出会えます。日本の伝統的な食文化である和食は、どうしてこんなに人気になったのでしょう。そして、広がっていくなかで何が変わったのでしょう。考えてみたことはありますか。

大きな節目は、2013年12月にやってきました。ユネスコが、日本人の伝統的な食文化である「和食」を、無形文化遺産の一覧に加えたのです。無形の遺産とは、建物や物ではありません。お祭りや工芸、食の習わしのように、人々が世代から世代へと受けついでいく暮らし方のことです。

おもしろいのは、ユネスコが、すしや天ぷらのような一つの料理を選んだのではないことです。和食を、まるごと一つの文化として認めたのです。大切なポイントは、自然を大切にする心、旬の新鮮な食材を使うこと、そして健康的でバランスのとれた食事です。和食は年中行事とも結びついています。特にお正月には、家族で餅をつき、一つ一つに意味のこめられた特別な料理を用意します。たとえば黒豆は、新しい年もまめに働き、元気に過ごせるようにという願いをこめて食べられます。

日本の料理は、またたく間に世界中に広がりました。農林水産省によると、日本の外にある日本食レストランは、2006年には約2万4000店でした。それが2023年には約18万7000店と、7倍以上に増えました。すしやラーメンなどの日本の料理は、今ではさまざまな文化の人々に親しまれています。

なぜ和食はこれほど人気になったのでしょうか。理由の一つは健康です。日本の料理には、魚、野菜、ご飯、豆腐のような大豆の食品を使ったものが多く、脂肪が少ないことがよくあります。もう一つの理由は、「うま味」という独特の味です。1908年、日本の科学者、池田菊苗が、海藻の一種である昆布にふくまれる物質が、この深みのある味を生み出していることを発見しました。今では、世界中の料理人が「うま味」という言葉を使っています。

大衆文化も一役買っています。日本のアニメやマンガには、登場人物がラーメンや弁当、おにぎりを食べる場面がよく出てきます。それを見て、食べてみたいと思う外国の若者がたくさんいるのです。さらに、日本を訪れる旅行者もどんどん増えています。本場の日本の食事を楽しんだあと、自分の国に帰っても同じ料理を探す人が多いのです。

しかし、海外の日本料理は、日本で食べられているものとは違うことがよくあります。北アメリカでは、アボカドやクリームチーズを使ったすしのロールが人気ですし、甘いソースをかけてすしを出す国もあります。こうした変化に驚く日本人もいて、なかには、これは本物の日本料理ではない、と言う人もいます。一方で、料理が旅をすれば変わるのは自然なことだ、と考える人もいます。カレーやラーメンも、外国から日本に入ってきてから変わったのと同じだ、というのです。

ほかにも心配なことがあります。外国には、日本料理を名乗りながら、食の安全や品質の基本的なルールを守っていないレストランもあります。そこで日本政府は、外国の料理人を育てたり、日本の食材や調理について正しい知識を伝えたりする取り組みを支援してきました。

とはいえ、いつまでも増え続けたわけではありません。2025年、外国の日本食レストランの数は約18万1000店に減りました。調査が始まってから初めての減少です。アジアでは、主に中国の景気が悪くなったために数が減りました。一方、中南米や中東などの地域では増えています。これは市場が「量」から「質」へと重点を移しつつあるしるしだ、と言う専門家もいます。

興味深いことに、和食が外国で人気を集める一方で、日本の家庭では和食が少なくなっているのではないか、と心配する人もいます。忙しい家族は洋風の料理やできあいのものを食べることが多く、お正月の伝統的な料理を家で作る人も減っています。ユネスコに登録したねらいの一つは、この食文化を日本の次の世代へ受けついでいくことでもありました。

あなたはどう思いますか。海外の日本料理は、伝統的な和食に近いままであるべきだ、と言う人もいます。それが日本の本当の文化を伝えるいちばんの方法だからです。一方、日本の料理がそれぞれの国で変わっていくのはよいことだ、と言う人もいます。そうしてこそ、世界中の人々の毎日の暮らしにとけこんでいくからです。

日本語訳の一部には生成AIを使っており、AIによる3重のチェックと人の目で確かめています。まだ人の目を通っていない訳もあるため、ニュアンスがずれている所があるかもしれません。日本語訳について

日本語訳:多読ベスト

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What did UNESCO add to its list in 2013?

Q2. Who found the substance that creates umami?

Q3. What happened to the number of Japanese restaurants abroad in 2025?

この話の単語 CEFR-JB1・B2の語 24語/タップで意味・単語帳へ
  • A1中学基礎 78%
  • A2高校入門 12.6%
  • B1受験コア 3.2%
  • B2難関大 1%
  • リストにない語 5.2%

本文の語の割合(人名などは数えていません)。「リストにない語」は固有名詞・古い言い方・やさしい複合語などです。

B2難関大の語 6語

B1受験コアの語 18語

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  2. 音声なしで読む 計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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