Stop Before You Share: How to Spot Fake News(シェアする前に立ち止まろう――フェイクニュースの見分け方)の挿絵

Stop Before You Share: How to Spot Fake News

シェアする前に立ち止まろう――フェイクニュースの見分け方

  • 752 words
  • 約7分
  • 4:31
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 全訳つき

あらすじ地震の直後に広まった「動物園からライオンが逃げた」という投稿。なぜうその情報は本当の情報より速く広がるのでしょうか。データと実例から、シェアする前にできる確かめ方を学びます。

多読ベストのオリジナル読み物(英検・入試頻出テーマ)

キーワード(10語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • fake newsフェイクニュース、うその情報
  • on purposeわざと
  • spread広がる、広める
  • rescue救助
  • realistic本物そっくりの
  • deepfakesディープフェイク(AIで作った偽の映像や音声)
  • survey調査
  • sources情報源
  • fact-checking事実確認
  • freedom of speech言論の自由
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日本語訳の一部には生成AIを使っており、AIによる3重のチェックと人の目で確かめています。まだ人の目を通っていない訳もあるため、ニュアンスがずれている所があるかもしれません。日本語訳について

Imagine that you are looking at social media, and you see a shocking post: a photo of a lion walking down a street in your town. Would you share it to warn your friends? In 2016, right after a big earthquake hit Kumamoto, a post like this really appeared on Twitter. It said that a lion had escaped from the local zoo. The story was not true, but it spread quickly.

SNSを見ていたら、驚くような投稿が目に入ったとします。あなたの町の通りを、ライオンが歩いている写真です。友達に知らせるために、あなたはそれをシェアするでしょうか。2016年、熊本を大きな地震がおそった直後に、実際にこんな投稿がツイッターに現れました。地元の動物園からライオンが逃げ出した、というのです。この話はうそでしたが、あっという間に広まりました。

The zoo received more than 100 phone calls from worried people, and this made it harder for the workers to check on the animals after the earthquake. Later, the police arrested the man who had posted the story. He said that he had done it as a joke. This case shows that false information is not just a joke. It can cause real problems, especially during a disaster.

動物園には、心配した人たちから100件を超える電話がかかってきました。そのせいで、地震のあと、職員が動物たちの様子を確かめるのに手間どりました。のちに警察は、この話を投稿した男性を逮捕しました。男性は、冗談のつもりだったと話しました。この事件から分かるように、うその情報はただの冗談ではすみません。特に災害のときには、本当の問題を引き起こすことがあるのです。

False information like this is often called fake news. Some fake news is made on purpose to trick people, to make money from views, or to change people's opinions. Other false information spreads by mistake, when people share something without checking it. Both kinds can be harmful.

このようなうその情報は、よく「フェイクニュース」と呼ばれます。フェイクニュースの中には、人をだますため、閲覧数でお金をかせぐため、人々の意見を変えるために、わざと作られるものがあります。一方、確かめないまま人がシェアしてしまい、うっかり広まる誤った情報もあります。どちらも害になることがあります。

Why does fake news spread so easily? In 2018, researchers at MIT in the United States studied about 126,000 stories that were shared on Twitter between 2006 and 2017. They found that false news was 70 percent more likely to be shared again than true news. True stories took about six times as long as false stories to reach 1,500 people. The researchers believed that one reason was surprise. False stories are often newer and more shocking, so people want to pass them on.

フェイクニュースは、なぜこんなに広まりやすいのでしょうか。2018年、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者たちが、2006年から2017年の間にツイッターでシェアされた約12万6000件の話を調べました。その結果、うそのニュースは本当のニュースより、70パーセントもシェアし直されやすいことが分かりました。また、1500人に届くまでに、本当の話はうその話の約6倍の時間がかかっていました。研究者たちは、その理由の一つは「驚き」だと考えました。うその話は目新しく、衝撃的なことが多いので、人は人に伝えたくなるのです。

The same problem appeared after the Noto Peninsula Earthquake on January 1, 2024. Many people asked for help on social media. However, a Japanese research institute found that about 10 percent of the posts asking for rescue in the first 24 hours were probably false. Some people seem to have copied real posts to get more views. False requests for help can send rescue workers to the wrong places and waste precious time.

同じ問題は、2024年1月1日の能登半島地震のあとにも起きました。多くの人が、SNSで助けを求めました。ところが、日本のある研究機関の調べでは、地震から24時間のうちに投稿された救助を求める投稿の約10パーセントは、うそだったとみられています。閲覧数をかせぐために、本物の投稿をまねしたと思われる人もいました。うその救助要請は、救助隊をまちがった場所に向かわせ、一刻を争う貴重な時間をむだにしかねません。

New technology has made the problem harder. Today, anyone can use AI to create realistic photos, voices, and videos of things that never happened. These are sometimes called deepfakes. It is becoming more and more difficult to believe our own eyes.

新しい技術が、問題をさらに難しくしています。今では、だれでもAIを使って、実際には起きていないできごとの、本物そっくりの写真や声、動画を作れます。こうしたものは「ディープフェイク」と呼ばれることがあります。自分の目さえ信じにくくなってきているのです。

Many people share false information without knowing it. In a 2025 survey by the Japanese government, about a quarter of the people who had seen false information said that they had spread it in some way. Younger people were more likely to have done so than older people. The most common reason was that the information was surprising.

多くの人が、気づかないうちにうその情報を広めています。日本政府が2025年に行った調査では、うその情報を見たことがある人のうち、約4分の1が、何らかの方法でそれを広めてしまったと答えました。年の若い人ほど、広めてしまった割合が高くなっていました。広めた理由でいちばん多かったのは、「驚くような情報だったから」でした。

So, how can we protect ourselves and others? Here are some simple steps that you can take before you share something.

では、自分やまわりの人を守るには、どうすればよいのでしょうか。シェアする前にできる、簡単な手順を紹介します。

First, stop and notice your feelings. If a post makes you very angry, scared, or excited, take a deep breath. Fake news is often made to create strong feelings, because people share more when they feel strongly.

まず、立ち止まって、自分の気持ちに気づくことです。ある投稿を見て、ひどく腹が立ったり、怖くなったり、興奮したりしたら、深呼吸をしましょう。フェイクニュースは、強い感情をかき立てるように作られていることがよくあります。人は気持ちが高ぶると、シェアしやすくなるからです。

Second, check who posted the information. Is it from a news organization, a government office, or an expert that you can trust? Or is it from an account that you do not know? Look at the date, too. Sometimes an old photo from a past disaster is shared again, and people believe that it is new.

次に、その情報をだれが投稿したのかを確かめます。報道機関や役所、信頼できる専門家が出したものでしょうか。それとも、知らないアカウントが出したものでしょうか。日付も見てください。過去の災害の古い写真がもう一度シェアされ、新しいものだと信じこまれてしまうこともあるのです。

Third, look for other sources. If something really big has happened, many news organizations will report it. If you can find the story in only one place, be careful. You can also check fact-checking websites, which examine popular posts and explain whether they are true. Japan has such groups, too, such as the Japan Fact-check Center.

三つ目に、ほかの情報源を探しましょう。本当に大きなできごとが起きたのなら、たくさんの報道機関が伝えるはずです。その話が1か所でしか見つからないなら、注意が必要です。ファクトチェックのサイトを見るのもよいでしょう。話題になっている投稿を調べて、本当かどうかを説明してくれるサイトです。日本にも、日本ファクトチェックセンターのような団体があります。

Finally, remember that you do not have to share everything. If you are not sure, it is better not to share. Even when you want to help people, sharing false information can cause more harm than good.

最後に、何でもシェアしなくてよい、ということを覚えておきましょう。確かでないなら、シェアしないほうがよいのです。人の役に立ちたいと思ってしたことでも、うその情報を広めてしまえば、助けになるどころか害になりかねません。

Some people think that governments and social media companies should do more, for example by removing false posts quickly. Others worry that this could also remove honest opinions and limit freedom of speech. Because of this, many experts say that education is also important, so that each person can judge information carefully.

政府やSNSの会社がもっと手を打つべきだ、と考える人もいます。たとえば、うその投稿をすばやく消すといった対策です。一方で、そうすると正直な意見まで消され、言論の自由がせばめられるのではないか、と心配する人もいます。そのため多くの専門家は、一人ひとりが情報を注意深く判断できるよう、教育も大切だと言っています。

What do you think? Some people say that social media companies should be responsible for stopping fake news, because false posts spread too fast for ordinary users to check. Others say that each user should learn to check information, because deleting posts can be a danger to free speech.

あなたはどう思いますか。フェイクニュースを止める責任はSNSの会社にある、と言う人もいます。うその投稿は、ふつうの利用者が確かめきれないほど速く広まるからです。一方、利用者一人ひとりが情報を確かめる力を身につけるべきだ、と言う人もいます。投稿を消すことは、言論の自由をおびやかしかねないからです。

全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

SNSを見ていたら、驚くような投稿が目に入ったとします。あなたの町の通りを、ライオンが歩いている写真です。友達に知らせるために、あなたはそれをシェアするでしょうか。2016年、熊本を大きな地震がおそった直後に、実際にこんな投稿がツイッターに現れました。地元の動物園からライオンが逃げ出した、というのです。この話はうそでしたが、あっという間に広まりました。

動物園には、心配した人たちから100件を超える電話がかかってきました。そのせいで、地震のあと、職員が動物たちの様子を確かめるのに手間どりました。のちに警察は、この話を投稿した男性を逮捕しました。男性は、冗談のつもりだったと話しました。この事件から分かるように、うその情報はただの冗談ではすみません。特に災害のときには、本当の問題を引き起こすことがあるのです。

このようなうその情報は、よく「フェイクニュース」と呼ばれます。フェイクニュースの中には、人をだますため、閲覧数でお金をかせぐため、人々の意見を変えるために、わざと作られるものがあります。一方、確かめないまま人がシェアしてしまい、うっかり広まる誤った情報もあります。どちらも害になることがあります。

フェイクニュースは、なぜこんなに広まりやすいのでしょうか。2018年、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者たちが、2006年から2017年の間にツイッターでシェアされた約12万6000件の話を調べました。その結果、うそのニュースは本当のニュースより、70パーセントもシェアし直されやすいことが分かりました。また、1500人に届くまでに、本当の話はうその話の約6倍の時間がかかっていました。研究者たちは、その理由の一つは「驚き」だと考えました。うその話は目新しく、衝撃的なことが多いので、人は人に伝えたくなるのです。

同じ問題は、2024年1月1日の能登半島地震のあとにも起きました。多くの人が、SNSで助けを求めました。ところが、日本のある研究機関の調べでは、地震から24時間のうちに投稿された救助を求める投稿の約10パーセントは、うそだったとみられています。閲覧数をかせぐために、本物の投稿をまねしたと思われる人もいました。うその救助要請は、救助隊をまちがった場所に向かわせ、一刻を争う貴重な時間をむだにしかねません。

新しい技術が、問題をさらに難しくしています。今では、だれでもAIを使って、実際には起きていないできごとの、本物そっくりの写真や声、動画を作れます。こうしたものは「ディープフェイク」と呼ばれることがあります。自分の目さえ信じにくくなってきているのです。

多くの人が、気づかないうちにうその情報を広めています。日本政府が2025年に行った調査では、うその情報を見たことがある人のうち、約4分の1が、何らかの方法でそれを広めてしまったと答えました。年の若い人ほど、広めてしまった割合が高くなっていました。広めた理由でいちばん多かったのは、「驚くような情報だったから」でした。

では、自分やまわりの人を守るには、どうすればよいのでしょうか。シェアする前にできる、簡単な手順を紹介します。

まず、立ち止まって、自分の気持ちに気づくことです。ある投稿を見て、ひどく腹が立ったり、怖くなったり、興奮したりしたら、深呼吸をしましょう。フェイクニュースは、強い感情をかき立てるように作られていることがよくあります。人は気持ちが高ぶると、シェアしやすくなるからです。

次に、その情報をだれが投稿したのかを確かめます。報道機関や役所、信頼できる専門家が出したものでしょうか。それとも、知らないアカウントが出したものでしょうか。日付も見てください。過去の災害の古い写真がもう一度シェアされ、新しいものだと信じこまれてしまうこともあるのです。

三つ目に、ほかの情報源を探しましょう。本当に大きなできごとが起きたのなら、たくさんの報道機関が伝えるはずです。その話が1か所でしか見つからないなら、注意が必要です。ファクトチェックのサイトを見るのもよいでしょう。話題になっている投稿を調べて、本当かどうかを説明してくれるサイトです。日本にも、日本ファクトチェックセンターのような団体があります。

最後に、何でもシェアしなくてよい、ということを覚えておきましょう。確かでないなら、シェアしないほうがよいのです。人の役に立ちたいと思ってしたことでも、うその情報を広めてしまえば、助けになるどころか害になりかねません。

政府やSNSの会社がもっと手を打つべきだ、と考える人もいます。たとえば、うその投稿をすばやく消すといった対策です。一方で、そうすると正直な意見まで消され、言論の自由がせばめられるのではないか、と心配する人もいます。そのため多くの専門家は、一人ひとりが情報を注意深く判断できるよう、教育も大切だと言っています。

あなたはどう思いますか。フェイクニュースを止める責任はSNSの会社にある、と言う人もいます。うその投稿は、ふつうの利用者が確かめきれないほど速く広まるからです。一方、利用者一人ひとりが情報を確かめる力を身につけるべきだ、と言う人もいます。投稿を消すことは、言論の自由をおびやかしかねないからです。

日本語訳の一部には生成AIを使っており、AIによる3重のチェックと人の目で確かめています。まだ人の目を通っていない訳もあるため、ニュアンスがずれている所があるかもしれません。日本語訳について

日本語訳:多読ベスト

押すと、この端末の読書記録(100万語メーター)に語数が加わります。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What did the 2018 study at MIT find?

Q2. What is the first step the reading suggests before you share a post?

Q3. Why can false requests for help be dangerous during a disaster?

この話の単語 CEFR-JB1・B2の語 27語/タップで意味・単語帳へ
  • A1中学基礎 83.4%
  • A2高校入門 10.5%
  • B1受験コア 4.8%
  • B2難関大 1%
  • リストにない語 0.3%

本文の語の割合(人名などは数えていません)。「リストにない語」は固有名詞・古い言い方・やさしい複合語などです。

B2難関大の語 3語

B1受験コアの語 24語

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この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む 計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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