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英語のマジか!?ホント

サラダもソースもソーセージも、語源はぜんぶ「塩」。カップの受け皿ソーサーまで

サラダもソースもソーセージも、語源はぜんぶ「塩」。カップの受け皿ソーサーまで

読む前に予想してみよう!

料理の「ソテー(sauté)」も、サラダやソースと同じく「塩」が語源だ

研究カード(どんな研究?)
対象
英語の辞書の語源欄
規模
辞書2種(AHD・Oxford Learner's)+印欧語根の付録
研究の種類
語源調査(辞書)
確かさ
★★★★☆
3秒でわかる

salad・sauce・sausage はラテン語の sāl(塩)から。サルサ、サラミ、受け皿の saucer も塩の一族。ただし sauté は「跳ぶ」。

ひとことで言うとサラダもソースもソーセージも、もとは「塩」という意味の言葉なんだって!

もくじ
  1. サラダは「塩をされたもの」
  2. ソース、サルサ、ソーセージ、サラミも同じ一族
  3. 「塩入れ」は「塩・塩入れ」だった
  4. ハロゲンランプの「ハロ」も塩
  5. どんでん返し:「サ」で始まっても、塩とは限らない
  6. まとめ

「サラダ」「ソース」「ソーセージ」。洋食屋のメニューにふつうに並んでいるカタカナ語です。

この3つ、英語の辞書で語源をたどると、行き着く先は同じ1語。ラテン語の sāl(サール)=「塩」です。

サラダは「塩をされたもの」。ソースは「塩をした」。ソーセージは「塩漬けにしてつくった」。それだけではありません。サルサもサラミも、コーヒーカップの受け皿の「ソーサー」も、同じ「塩」の一族でした。

01サラダは「塩をされたもの」

アメリカの代表的な辞書、アメリカン・ヘリテージ英語辞典(AHD)は、salad の項にわざわざ「語の歴史」というコラムをつけています。

それによると、ローマ時代の話し言葉のラテン語に *salāre(塩をする)という動詞がありました。その変化形 salāta は「塩をされた」という意味で、これが「サラダ」を指すようになります。(「」は、文書には残っていないけれど、学者が推定した形という印です)

理由について、AHD は「塩はサラダのドレッシングに欠かせない材料だったし、今もそうだ。だから salad という語そのものが、ラテン語の『塩』をもとにしている」と説明しています。

この語はポルトガル語の salada、南フランスの古いプロバンス語の salada などに受けつがれ、フランス語の salade を通って英語に入りました。英語で salad が最初に記録されているのは、1399年より前に書かれた料理書だそうです。

salad のもとは「塩をされた(もの)」。塩はドレッシングに欠かせない材料だった(AHD)
salad のもとは「塩をされた(もの)」。塩はドレッシングに欠かせない材料だった(AHD)

02ソース、サルサ、ソーセージ、サラミも同じ一族

サラダ以外の料理の言葉も、辞書を引くと次々に「塩」が出てきます。

サルサは、音楽や踊りの名前にもなっています。オックスフォードの学習辞典によると、スペイン語で文字どおり「ソース」の salsa が、アメリカ大陸のスペイン語で踊りの名前にも広がりました。AHD も salsa の意味として、トマトなどのソースのほかに、ラテンアメリカの音楽のジャンルと、それに合わせて2人で踊るダンスを載せています。

ソーサーは、もとは「ソース皿」。いまはカップの受け皿の意味ですが、中世の英語では調味料を入れる小皿のことでした。ということは、UFO を指す flying saucer(空飛ぶ円盤)も、語源までさかのぼると「空飛ぶソース皿」です。

03「塩入れ」は「塩・塩入れ」だった

食卓の塩入れは、英語で saltcellar(ソルトセラー)といいます。cellar は「地下の貯蔵室」のこと。「塩の地下室」? と思いますが、じつは違います。

AHD によると、もとの形は salt-saler。後ろの saler は、古フランス語から入った「塩入れ」という語で、さかのぼるとラテン語の salārius「塩の」にたどり着きます。この saler が、のちに cellar という形に変わりました。

一方、本物の cellar(地下室)は、ラテン語の cella「物置」から来た別の語です。つまり saltcellar は、英語の salt(塩)+もとはラテン語の「塩」から来た saler(塩入れ)。「塩」が2回入った「塩・塩入れ」だったのです。

04ハロゲンランプの「ハロ」も塩

塩の一族は、台所の外にもいます。

ハロゲンランプやハロゲンヒーターの halogen(ハロゲン)。オックスフォードの学習辞典によると、英語では19世紀半ばからある語で、ギリシャ語の hals(塩)と -gen(〜を生むもの)からできています。AHD は、スウェーデン語でつくられた語としています。文字どおりには「塩を生むもの」。ハロゲンの仲間の塩素は、ナトリウムと結びつくと食塩(塩化ナトリウム)になります。

AHD には、ヨーロッパの多くの言葉の大昔の共通の祖先をまとめた付録があります。それによると、ギリシャ語の hals、ラテン語の sāl、英語の salt は、どれも同じ大昔の言葉 *sal-(塩)から来ています。英語の salt は、もともと英語の祖先にあった語。salad や sauce は、ラテン語からフランス語などを通って入ってきた語。遠い親戚どうしが、同じ食卓に並んでいるわけです。

05どんでん返し:「サ」で始まっても、塩とは限らない

ここまで読むと、sal- や sau- で始まる語はみんな塩の仲間に見えてきます。でも、辞書を引くと違う語がまぎれています。

  • sauté(ソテー):フランス語の sauter「跳ぶ」が「〜した」の形になったものから(AHD)。ソースと響きは似ていても、塩ではなく「跳ぶ」の仲間
  • salmon(サーモン):ラテン語の salmō から。AHD はこれを、ガリア語(古代ガリアのケルト系の言葉)から入った語で、「跳ねる魚」の意味だったらしい、としている(「おそらく」付き)。はっきりしない語源だが、少なくとも塩の一族には数えられていない
  • salon(サロン):イタリア語 sala(広間)から。塩とは無関係

もう1つ、有名な話にも注意が必要です。salary(給料)もラテン語の「塩」とつながっていて、「ローマの兵士は給料を塩でもらっていた」とよく言われます。でも、AHD に書いてあるのは「もとは、塩などを買うために兵士に渡したお金だったと思われる」まで。それも「おそらく」付きです。オックスフォードの学習辞典は「塩を買うための手当」と言い切っていますが、「塩そのもので払った」と書いた辞書は、今回調べた中にはありません。

06まとめ

サラダ、ソース、ソーセージ、サルサ、サラミ、ソーサー。カタカナで見るとばらばらの言葉が、英語の辞書の上では「塩」の一族でした。

次にソーセージにソースをかけるときは、思い出してください。「塩漬けでつくったもの」に「塩をしたもの」をかけているのです。ただしソテーだけは、塩ではなく「跳ぶ」の仲間です。

この研究を英語で読もう原田英語の English CornerLook up "salad," "sauce," and "sausage" in a good dictionary, and you will find the same Latin word behind… 音声 4択クイズ9問A2・B1・B2タップして開く

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この研究を英語で読もう

Look up "salad," "sauce," and "sausage" in a good dictionary, and you will find the same Latin word behind all three. It is "sal," which means salt. The American Heritage Dictionary says salt was so important in salad dressing that the dish was named after it.

"Salsa" is simply the Spanish word for sauce, and it later became the name of a dance as well. Even "saucer" belongs to the family. In the Middle Ages, it meant a small dish for sauce, not a plate for a cup.

The word "halogen," as in halogen lamps, comes from the Greek word for salt. Not every word that starts with "sa" is related, though. "Sauté" comes from a French verb meaning "to jump."

121 words ・ CEFR B1

和訳を見る

「salad」「sauce」「sausage」をきちんとした辞書で引くと、3つすべての背後に同じラテン語が見つかる。それは塩を意味する「sal」だ。アメリカン・ヘリテージ英語辞典によると、塩はサラダのドレッシングでとても大切だったので、この料理は塩にちなんで名づけられた。

「salsa」はスペイン語でただ「ソース」という意味で、のちに踊りの名前にもなった。「saucer」でさえこの一族に入る。中世には、カップをのせる皿ではなく、ソースを入れる小皿を意味していた。

ハロゲンランプの「halogen」という語は、ギリシャ語で塩を意味する語から来ている。とはいえ、「sa」で始まる語がすべて仲間というわけではない。「sauté」は「跳ぶ」という意味のフランス語の動詞から来ている。

4択リーディングクイズ

Q1. Why, according to the dictionary, was salad named after salt?

Q2. What did "saucer" mean in the Middle Ages?

Q3. What does the writer suggest in the last two sentences?

重要単語

  • saltyA2
    形容詞塩からいThis soup is a little too salty for me. salt(塩)+-y。sweet(甘い)・sour(すっぱい)・bitter(苦い)とセットで覚える。
  • saucerB1
    名詞(カップの)受け皿She put her cup back on the saucer. 中世の英語では「ソース皿」。a cup and saucer で「受け皿つきのカップ」。flying saucer は「空飛ぶ円盤」。
  • seasonB2
    動詞(塩・こしょうなどで)味をつけるSeason the meat with salt and pepper. 名詞の season(季節)と同じつづり。seasoning は「調味料」。season A with B の形でよく使う。
  • dressingB1
    名詞(サラダの)ドレッシングI'd like my salad with the dressing on the side. on the side は「別の器で」。レストランでそのまま使える言い方。
  • pluralB2
    名詞複数形"Salami" is an Italian plural, but English uses it as a singular word. 反対は singular(単数形)。spaghetti や panini も、もとはイタリア語の複数形。
  • originB1
    名詞起源、由来The origin of the word "salad" is the Latin word for salt. word origin で「語源」。形容詞は original(もとの)。
  • look-alikeC1
    名詞よく似たもの、そっくりさん"Sauté" looks like "sauce," but it's only a look-alike. look alike(似て見える)からできた名詞。人にも物にも使う。
サラダ、ソース、ソーセージ。英語の辞書で語源をたどると、ぜんぶラテン語の sāl=「塩」に行き着く。サルサ、サラミ、カップの受け皿ソーサー(もとは「ソース皿」)も同じ一族。ただしソテーは「跳ぶ」で、塩とは無関係。

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出典・参考文献(5件)タップで表示
  1. American Heritage Dictionary, 5th ed.「salad」(Word History)ahdictionary.com
  2. American Heritage Dictionary, 5th ed.「sauce」「salsa」「sausage」「salami」「saucer」「sauté」ahdictionary.com
  3. American Heritage Dictionary, 5th ed.「saltcellar」「cellar」「salary」「halogen」「halo-」ahdictionary.com
  4. American Heritage Dictionary, Appendix I: Indo-European Roots「sal-」「sel-」ahdictionary.com
  5. Oxford Learner's Dictionaries「salad」「sauce」「sausage」「salsa」「halogen」(Word Origin)oxfordlearnersdictionaries.com

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