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「LEGO」はデンマーク語の「よく遊べ」。名前がついた1936年、ブロックはまだなかった

「LEGO」はデンマーク語の「よく遊べ」。名前がついた1936年、ブロックはまだなかった

読む前に予想してみよう!

LEGO という名前は、ラテン語の lego(組み立てる・集める)から付けられた

研究カード(どんな研究?)
対象
LEGO の社名とブロックの歴史
規模
レゴ社の公式資料4件・辞書3種
研究の種類
文献調査(公式資料と辞書の照合)
確かさ
★★★☆☆
3秒でわかる

LEGO はデンマーク語 leg godt(よく遊べ)の略で、1936年に社名に。当時は木のおもちゃの会社。ラテン語 lego(集める)との一致は偶然だった。

ひとことで言うとLEGO は「よく遊べ」。名前がついたとき、ブロックはまだなかった!

もくじ
  1. LEGO の意味は? デンマーク語「leg godt(よく遊べ)」
  2. 名前がついたとき、ブロックはまだなかった
  3. ラテン語の lego は「集める」。でも偶然だった
  4. どんでん返し:「Legos」は辞書にのっているが、レゴ社は「使わないで」
  5. まとめ

世界中の子どもが遊ぶブロック「LEGO(レゴ)」。この名前、何語でどういう意味か知っていますか?

答えはデンマーク語の「leg godt」=「よく遊べ」の略です。

しかも、LEGO という名前がついた1936年、この会社はまだブロックを1個も作っていませんでした。作っていたのは木の車や飛行機。名前がついたのは、ブロックが生まれる13年も前だったのです。

01LEGO の意味は? デンマーク語「leg godt(よく遊べ)」

レゴ社の公式サイト(社名90周年の記事と、会社の歴史のページ)によると、始まりはこうです。

  • 1932年、デンマークの小さな町ビルンの大工、オーレ・キアク・クリスチャンセン(Ole Kirk Kristiansen)が、世界恐慌の不景気の中で、売れやすい新しい品物として木のおもちゃと日用品を作り始めた。当時の店の名前は「ビルン木工所(Billund Maskinsnedkeri)」
  • 作っていたのは木の車、飛行機、ヨーヨー。ほかに、はしごやアイロン台、クリスマスツリーの台も作っていた
  • 1935年の終わり、おもちゃ作りに集中すると決め、新しい名前が必要になった
  • 社内の言い伝えでは、社員から名前を募集し、賞品はオーレお手製の果実酒1本。ところが勝ったのは、オーレ自身の案だった
  • デンマーク語の LEG GODT(よく遊べ) を縮めて LEGO。1936年1月から正式な社名になった

名前の候補には、もう一つ「LEGIO」もあったそうです。おもちゃが長い列(legion=軍団)のように並ぶイメージから考えたものでしたが、オーレは LEGO を選びました。

02名前がついたとき、ブロックはまだなかった

プラスチックのブロックが登場するのは、社名が決まって13年後の1949年。そのときの商品名は、デンマークの会社なのに英語の Automatic Binding Bricks(自動でくっつくブロック) でした。

レゴ社の歴史のページによると、英語の名前にしたのは、1945年にヨーロッパを解放して第二次世界大戦を終わらせた連合国軍への敬意からでした。売っていたのはデンマーク国内だけです。

このブロックには、もとになった物がありました。1940年代の終わり、オーレと息子のゴッドフレッドは、イギリスの会社 Kiddicraft(キディクラフト) のプラスチックのブロックを見せられ、それを作り直したのです。考案したのはイギリス人のヒラリー・フィッシャー・ペイジ。1950年代の終わりにレゴ社が「問題はないか」とたずねると、キディクラフト側は反対せず、「がんばって」と応援したそうです。自分たちのブロックはあまり売れていなかったからです。レゴ社は1981年、ペイジの子孫からこのブロックと商標の権利を買い取りました。

いまのブロックの形が決まったのは1958年。ブロックの裏に筒を入れ、上のでっぱりとがっちりかみ合う仕組みです。レゴ社によると、2×4(でっぱりが2列×4個)のブロック6個で、9億1510万3765通りの組み合わせができます。

初めてのプラスチックのブロックは1949年。デンマーク国内向けなのに、英語で Automatic Binding Bricks と名付けられた(レゴ社の歴史のページ)
初めてのプラスチックのブロックは1949年。デンマーク国内向けなのに、英語で Automatic Binding Bricks と名付けられた(レゴ社の歴史のページ)

03ラテン語の lego は「集める」。でも偶然だった

LEGO にはもう一つ、よく知られた話があります。ラテン語にも lego という単語があるのです。

レゴ社の90周年の記事によると、オーレは後になって、ラテン語の lego が「I gather(私は集める)」「I collect(私は集める)」と訳せることを知りました。ブロックを組み上げるおもちゃにぴったりの意味です。でも、名前を付けたときはまだ組み立てるおもちゃではなかったので、会社は「まったくの偶然」と書いています。

ラテン語辞典の定番、ルイス&ショートの『A Latin Dictionary』で lĕgo を引くと、最初の意味は「寄せ集める、拾い集める」。オリーブの実やナッツ、花を摘む例が並び、そこから「選び出す」「(目でとらえて)読む」の意味に広がります。

lego の仲間の英単語

この「集める・選ぶ・読む」のラテン語 legere は、英語にたくさんの子孫を残しています。AHD(American Heritage Dictionary)で確かめると、

  • collect(集める):com-(いっしょに)+legere(集める)
  • select(選ぶ):sē-(離して)+legere(選ぶ)
  • neglect(おろそかにする):neg-(〜しない)+legere(拾う)=「拾わない」
  • intelligent(頭のいい):inter-(〜の間で)+legere(選ぶ)。ラテン語の intellegere は「見てとる、分かる」
  • elegant(上品な):ēligere(選び出す)から。「選びぬかれた」感じ
  • lecture(講義)・legend(伝説):legere(読む)から。legend は「読まれるべきもの」
  • legion(軍団):legiō ← legere(集める)

ボツになった候補 LEGIO のもとの legion(軍団)も、さかのぼると同じ legere(集める)の仲間です。

04どんでん返し:「Legos」は辞書にのっているが、レゴ社は「使わないで」

英語でレゴの話をするとき、気をつけたいことがあります。

ケンブリッジ英語辞典によると、イギリス英語の Lego は数えない名詞で、I like Lego. のように言います。一方、アメリカ英語では数える名詞として、Little kids love playing with Legos. のように1個1個を Legos と言います。

ところが、レゴ社の商標の使い方のページ「Fair Play」には、LEGO は名詞ではなく形容詞として使うこと、と書かれています。例として「models built of LEGO bricks と言い、models built of LEGOs とは決して言わない」とあります。

辞書は「人々が実際にどう言っているか」を記録し、会社は「商標を守るための正しい使い方」を示します。どちらがまちがいというより、立場が違うのです。ちなみに Dictionary.com には、LEGO の英語での記録は1955〜60年ごろからで、語源はデンマーク語 leg godt と書かれています。

社名の由来になった「名前の募集」も、レゴ社自身が「according to company lore(社内の言い伝えでは)」と断っています。公式の話にも「言い伝え」の部分があることは、覚えておいてよさそうです。

05まとめ

LEGO は「よく遊べ(leg godt)」。名前がついた1936年には、会社はまだ木のおもちゃ屋さんで、ブロックが生まれたのは13年後でした。ラテン語の lego(集める)との一致は、後で気づいた偶然です。

その偶然のおかげで、LEGO という名前は、英語の collect や select、intelligent のもとになったラテン語と、たまたま同じ形になりました。次にブロックを「集める」とき、ちょっと思い出してみてください。

この研究を英語で読もう原田英語の English CornerIn 1932, a carpenter named Ole Kirk Kristiansen started making wooden toys in the small Danish town of… 音声 4択クイズ9問A2・B1・B2タップして開く

原田英語の English Corner

この研究を英語で読もう

In 1932, a carpenter named Ole Kirk Kristiansen started making wooden toys in the small Danish town of Billund. A few years later he needed a new name for his business. According to company stories, he held a contest among his workers, and the prize was a bottle of his homemade wine.

In the end, he won it himself. He took the Danish words "leg godt," meaning "play well," and made "LEGO." The name became official in January 1936, thirteen years before the company sold its first plastic bricks. Ole later found out that "lego" in Latin can mean "I gather" or "I collect." The company calls this a coincidence, because its toys were not building toys yet.

118 words ・ CEFR B1

和訳を見る

1932年、オーレ・キアク・クリスチャンセンという大工が、デンマークの小さな町ビルンで木のおもちゃを作り始めた。数年後、彼は自分の事業の新しい名前が必要になった。会社の言い伝えによると、彼は社員の間で名前の募集をし、賞品は自家製のワイン1本だった。

結局、彼自身が勝った。彼は「よく遊べ」という意味のデンマーク語 leg godt を取り、LEGO を作った。この名前は、会社が初めてプラスチックのブロックを売る13年前の1936年1月に正式なものになった。オーレは後に、ラテン語の lego が「私は集める」という意味になりうると知った。会社はこれを偶然の一致と呼んでいる。当時、そのおもちゃはまだ組み立てるおもちゃではなかったからだ。

4択リーディングクイズ

Q1. What is the main idea of the passage?

Q2. Who won the naming contest?

Q3. Why does the company call the Latin meaning a coincidence?

重要単語

  • coincidenceB2
    名詞偶然の一致It was a coincidence that we wore the same shirt. What a coincidence!「すごい偶然!」は会話の定番。by coincidence「偶然に」。
  • brickA2
    名詞れんが;(おもちゃの)ブロックMy brother built a tower out of LEGO bricks. レゴ社は LEGO bricks という言い方をすすめている。
  • collectA2
    動詞集めるShe collects old coins. com-(いっしょに)+ラテン語 legere(集める)。ラテン語の lego と同じ仲間。
  • selectB1
    動詞選ぶPlease select one answer from the list. sē-(離して)+legere(選ぶ)。choose より改まった言い方。
  • patentB2
    名詞特許The company applied for a patent on the new design. apply for a patent「特許を出願する」。今のレゴブロックの仕組みは1958年に出願された。
  • tributeB2
    名詞敬意のしるし、賛辞The song is a tribute to his grandmother. a tribute to 〜「〜への賛辞・敬意」。1949年のブロックの英語名は連合国軍への tribute だった。
  • carpenterB1
    名詞大工The carpenter fixed the broken door. レゴの創業者オーレの本職。woodworker(木工職人)とも言う。
LEGO はデンマーク語の leg godt(よく遊べ)の略。社名になった1936年は、まだ木のおもちゃの会社で、ブロックは1949年から。ラテン語にも lego(集める)という単語があるが、それに気づいたのは後のことで、偶然の一致だった。

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出典・参考文献(5件)タップで表示
  1. LEGO Group (2026) A 90 year history of the LEGO® name(LEGO Stories)lego.com
  2. LEGO History「The beginning of the LEGO Group」「Automatic Binding Bricks」「The stud and tube principle」(LEGO.com)lego.com
  3. Lewis & Short, A Latin Dictionary「lĕgo」(Perseus Digital Library, タフツ大学)perseus.tufts.edu
  4. American Heritage Dictionary, 5th ed.「collect」「select」「neglect」「intelligent」「elegant」「lecture」「legend」「legion」ahdictionary.com
  5. Cambridge Dictionary「Lego」dictionary.cambridge.org

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