WHY NOW
いま話題になっている理由
スペインのマドリードで9月に住まいを立ち退かされ、住宅問題への抗議が広がるきっかけになった87歳の女性が亡くなったと、マドリードの借家人の組合が10月7日(現地時間)に発表した。英字ニュースの見出しには、その発表元として tenant union(借家人組合)がそろって出た。住宅問題をめぐっては、11月11日のゼネストも呼びかけられている。
借りて住む人の組合
tenant は家や部屋を借りて住む人(借家人、賃借人)で、貸す側は landlord と言う。union は trade union(労働組合)の union と同じで「組合」。tenant union は、家賃の値上げや立ち退きに対して、借り手どうしがまとまって交渉したり抗議したりする団体のこと。今回の団体は、スペイン語の名前(Sindicato de Inquilinas)を英語で tenant union や tenants' union と訳して報じられている。
見出しの「: 〜」は出どころ
今日の見出しには Evicted pensioner who sparked Spain housing protests dies: tenant union という形があった。見出しの最後にコロンで団体名や人を置くのは「〜によると」という出どころの示し方。BBC の見出しは同じ内容を union says で終えている。その情報が、だれの発表によるものかをはっきりさせる書き方だ。
一緒に出てくる語
evicted は「立ち退かされた」で、名詞は eviction(立ち退き)。pensioner は「年金生活者」で、主にイギリス英語で使う。spark protests は「抗議に火をつける、抗議のきっかけになる」。家賃の大幅な値上げは rent hike、ゼネスト(全国的な一斉ストライキ)は general strike と書く。スペインでは、住宅対策の政令が議会で否決されたことを受けて、11月29日に総選挙が行われる。
テナントは店だけではない
日本語の「テナント」は、ビルに入る店や会社を指すことが多い。英語の tenant も商業ビルの入居者に使うが、ニュースでは家やアパートを借りて住む人を指すことがとても多い。アメリカでは同じ意味で renter もよく使い、tenant union を renters' union と呼ぶ団体もある。union を「連合」と訳す European Union の union と取り違えないようにしたい。