The Four Freedoms (excerpt)(フランクリン・ルーズベルト「四つの自由」演説(抜粋))の挿絵

The Four Freedoms (excerpt)

フランクリン・ルーズベルト「四つの自由」演説(抜粋)

  • 📖 547 words
  • ⏱ 約5分
  • YL 5.0+
  • 英検1級・ネイティブ目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ1941年1月、ヨーロッパではナチス・ドイツが多くの国を占領し、イギリスが孤立して戦っていました。アメリカはまだ参戦していませんでしたが、ルーズベルト大統領は議会への年頭教書で、民主主義の国々を支える決意を示します。その結びで語られたのが、世界のどこでも守られるべき「四つの自由」――言論と表現の自由、信教の自由、欠乏からの自由、恐怖からの自由――でした。この考えは戦後の国際連合憲章や世界人権宣言にも生かされています。

フランクリン・D・ルーズベルト、議会への年頭教書(1941年1月6日)より冒頭と結びの部分を抜粋。底本: 米国国立公文書館 Milestone Documents。米国政府著作物のためパブリックドメイン。

キーワード(12語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • unprecedented前例のない
  • abiding永続する
  • civil liberties市民的自由
  • worship礼拝する
  • want欠乏
  • armaments軍備
  • aggression侵略
  • millennium千年王国、はるか先の理想
  • antithesis正反対のもの
  • tyranny暴政
  • perpetual絶え間ない
  • supremacy至上、最優先

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

Mr. President, Mr. Speaker, Members of the Seventy-seventh Congress:

上院議長、下院議長、そして第77議会の議員のみなさん。

I address you, the Members of the Seventy-seventh Congress, at a moment unprecedented in the history of the Union. I use the word "unprecedented," because at no previous time has American security been as seriously threatened from without as it is today.

私はいま、合衆国の歴史に前例のないときに、第77議会の議員のみなさんに語りかけています。「前例のない」という言葉を使うのは、アメリカの安全が、今日ほど外から深刻に脅かされたことは、これまで一度もなかったからです。

Certainly this is no time for any of us to stop thinking about the social and economic problems which are the root cause of the social revolution which is today a supreme factor in the world.

もちろん、だからといって、社会と経済の問題について考えるのをやめてよいときではありません。今日の世界を何よりも大きく動かしているのは社会の革命であり、その根本の原因こそが、社会と経済の問題なのです。

For there is nothing mysterious about the foundations of a healthy and strong democracy. The basic things expected by our people of their political and economic systems are simple. They are:

健全で力強い民主主義の土台に、何も神秘的なところはありません。国民が政治と経済の仕組みに期待している基本的なことは、単純です。それは次のようなものです。

Equality of opportunity for youth and for others.

若者にも、ほかの人々にも、平等な機会があること。

Jobs for those who can work.

働ける人には、仕事があること。

Security for those who need it.

生活の保障が必要な人には、保障があること。

The ending of special privilege for the few.

ひとにぎりの人々の特権をなくすこと。

The preservation of civil liberties for all.

すべての人の市民的自由を守ること。

The enjoyment of the fruits of scientific progress in a wider and constantly rising standard of living.

たえず高まっていく生活水準が、より多くの人に行き渡り、その中で科学の進歩の実りを味わえること。

These are the simple, basic things that must never be lost sight of in the turmoil and unbelievable complexity of our modern world. The inner and abiding strength of our economic and political systems is dependent upon the degree to which they fulfill these expectations.

これらは、現代の世界の混乱と、信じられないほどの複雑さの中で、決して見失ってはならない、単純で基本的なことです。私たちの経済と政治の仕組みが、内側にゆるぎない力をもてるかどうかは、こうした期待をどこまで満たせるかにかかっています。

In the future days, which we seek to make secure, we look forward to a world founded upon four essential human freedoms.

私たちが安全なものにしようとしている未来の日々には、人間にとって欠かせない四つの自由の上に築かれた世界が来ることを、私たちは待ち望んでいます。

The first is freedom of speech and expression—everywhere in the world.

第一は、言論と表現の自由です。世界のあらゆる場所で。

The second is freedom of every person to worship God in his own way—everywhere in the world.

第二は、すべての人が、それぞれのやり方で神を礼拝する自由です。世界のあらゆる場所で。

The third is freedom from want—which, translated into world terms, means economic understandings which will secure to every nation a healthy peacetime life for its inhabitants—everywhere in the world.

第三は、欠乏からの自由です。これを世界の言葉に置きかえれば、どの国も、その国に住む人々に健やかな平和の暮らしを約束できるようにするための、経済の取り決めということです。世界のあらゆる場所で。

The fourth is freedom from fear—which, translated into world terms, means a world-wide reduction of armaments to such a point and in such a thorough fashion that no nation will be in a position to commit an act of physical aggression against any neighbor—anywhere in the world.

第四は、恐怖からの自由です。これを世界の言葉に置きかえれば、世界じゅうで軍備を減らすということです。どの国も、隣の国に武力で攻めこむことなどできなくなるところまで、それも徹底したやり方で減らすのです。世界のどこであっても。

That is no vision of a distant millennium. It is a definite basis for a kind of world attainable in our own time and generation. That kind of world is the very antithesis of the so-called new order of tyranny which the dictators seek to create with the crash of a bomb.

これは、はるか遠い未来の理想郷の夢ではありません。私たち自身の時代に、私たちの世代のうちに実現できる世界の、確かな土台です。こうした世界は、独裁者たちが爆弾の炸裂とともにつくり出そうとしている、いわゆる専制の「新秩序」とは、まさに正反対のものです。

To that new order we oppose the greater conception—the moral order. A good society is able to face schemes of world domination and foreign revolutions alike without fear.

その「新秩序」に対して、私たちはもっと大きな考えをかかげます。道徳の秩序です。よい社会は、世界を支配しようとするたくらみにも、外国の革命にも、恐れることなく立ち向かえるのです。

Since the beginning of our American history, we have been engaged in change—in a perpetual peaceful revolution—a revolution which goes on steadily, quietly adjusting itself to changing conditions—without the concentration camp or the quick-lime in the ditch. The world order which we seek is the cooperation of free countries, working together in a friendly, civilized society.

アメリカの歴史が始まってから、私たちはずっと変わり続けてきました。終わることのない、平和な革命を続けてきたのです。それは、移り変わる状況に合わせて自分を静かに調整しながら、着実に進んでいく革命です。強制収容所も、死者を埋めた溝にまく生石灰もない革命です。私たちが求める世界の秩序とは、自由な国々が、友好的で文明的な社会の中で、ともに力を合わせることです。

This nation has placed its destiny in the hands and heads and hearts of its millions of free men and women; and its faith in freedom under the guidance of God. Freedom means the supremacy of human rights everywhere. Our support goes to those who struggle to gain those rights or keep them. Our strength is our unity of purpose.

この国は、その運命を、何百万人もの自由な男女の手と頭と心にゆだねてきました。そして、神の導きのもとでの自由への信念にゆだねてきました。自由とは、あらゆる場所で人権が何よりも重んじられることです。私たちは、その権利を勝ちとろうと、あるいは守ろうと戦う人々を支えます。私たちの強さは、目的を一つにしていることにあるのです。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

上院議長、下院議長、そして第77議会の議員のみなさん。

私はいま、合衆国の歴史に前例のないときに、第77議会の議員のみなさんに語りかけています。「前例のない」という言葉を使うのは、アメリカの安全が、今日ほど外から深刻に脅かされたことは、これまで一度もなかったからです。

もちろん、だからといって、社会と経済の問題について考えるのをやめてよいときではありません。今日の世界を何よりも大きく動かしているのは社会の革命であり、その根本の原因こそが、社会と経済の問題なのです。

健全で力強い民主主義の土台に、何も神秘的なところはありません。国民が政治と経済の仕組みに期待している基本的なことは、単純です。それは次のようなものです。

若者にも、ほかの人々にも、平等な機会があること。

働ける人には、仕事があること。

生活の保障が必要な人には、保障があること。

ひとにぎりの人々の特権をなくすこと。

すべての人の市民的自由を守ること。

たえず高まっていく生活水準が、より多くの人に行き渡り、その中で科学の進歩の実りを味わえること。

これらは、現代の世界の混乱と、信じられないほどの複雑さの中で、決して見失ってはならない、単純で基本的なことです。私たちの経済と政治の仕組みが、内側にゆるぎない力をもてるかどうかは、こうした期待をどこまで満たせるかにかかっています。

私たちが安全なものにしようとしている未来の日々には、人間にとって欠かせない四つの自由の上に築かれた世界が来ることを、私たちは待ち望んでいます。

第一は、言論と表現の自由です。世界のあらゆる場所で。

第二は、すべての人が、それぞれのやり方で神を礼拝する自由です。世界のあらゆる場所で。

第三は、欠乏からの自由です。これを世界の言葉に置きかえれば、どの国も、その国に住む人々に健やかな平和の暮らしを約束できるようにするための、経済の取り決めということです。世界のあらゆる場所で。

第四は、恐怖からの自由です。これを世界の言葉に置きかえれば、世界じゅうで軍備を減らすということです。どの国も、隣の国に武力で攻めこむことなどできなくなるところまで、それも徹底したやり方で減らすのです。世界のどこであっても。

これは、はるか遠い未来の理想郷の夢ではありません。私たち自身の時代に、私たちの世代のうちに実現できる世界の、確かな土台です。こうした世界は、独裁者たちが爆弾の炸裂とともにつくり出そうとしている、いわゆる専制の「新秩序」とは、まさに正反対のものです。

その「新秩序」に対して、私たちはもっと大きな考えをかかげます。道徳の秩序です。よい社会は、世界を支配しようとするたくらみにも、外国の革命にも、恐れることなく立ち向かえるのです。

アメリカの歴史が始まってから、私たちはずっと変わり続けてきました。終わることのない、平和な革命を続けてきたのです。それは、移り変わる状況に合わせて自分を静かに調整しながら、着実に進んでいく革命です。強制収容所も、死者を埋めた溝にまく生石灰もない革命です。私たちが求める世界の秩序とは、自由な国々が、友好的で文明的な社会の中で、ともに力を合わせることです。

この国は、その運命を、何百万人もの自由な男女の手と頭と心にゆだねてきました。そして、神の導きのもとでの自由への信念にゆだねてきました。自由とは、あらゆる場所で人権が何よりも重んじられることです。私たちは、その権利を勝ちとろうと、あるいは守ろうと戦う人々を支えます。私たちの強さは、目的を一つにしていることにあるのです。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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Freedom means the supremacy of human rights everywhere.

自由とは、あらゆる場所で人権が何よりも尊重されることを意味する。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What is the first of the four freedoms?

Q2. According to Roosevelt, what does freedom from fear mean in world terms?

Q3. What does Roosevelt say is 'our strength'?

🎥 本物を見る・聞く 実際のスピーチ

🎥 映像・FDRLibraryFour Freedoms Speechルーズベルト大統領図書館の公式映像。1941年の一般教書演説(四つの自由)の当時のニュース映像と本人の音声(約2分半の抜粋)

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この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

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