The Buckwheat(ソバ)の挿絵

The Buckwheat

ソバ

  • 📖 641 words
  • ⏱ 約6分
  • YL 5.0+
  • 英検1級・ネイティブ目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ雷雨のあと、ソバ畑が黒く焦げて見えるのはなぜでしょう。スズメが年とった柳から聞いた話によると、むかし、決して頭を下げない、いばりやのソバがいました。おそろしい嵐が近づいても、ソバは……。

アンデルセン「ソバ」(1842年)の19世紀の英訳(この版には訳者名の記載なし)。底本: Project Gutenberg eBook #27200

キーワード(11語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • buckwheatソバ
  • singed焦げた
  • venerable古くて堂々とした
  • crevice割れ目
  • bramblesイバラ
  • ryeライ麦
  • barley大麦
  • oats燕麦(オート麦)
  • humility謙遜・へりくだること
  • inferior劣った
  • haughty高慢な

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

Very often, after a violent thunder-storm, a field of buckwheat appears blackened and singed, as if a flame of fire had passed over it. The country people say that this appearance is caused by lightning; but I will tell you what the sparrow says, and the sparrow heard it from an old willow-tree which grew near a field of buckwheat, and is there still. It is a large venerable tree, though a little crippled by age. The trunk has been split, and out of the crevice grass and brambles grow. The tree bends forward slightly, and the branches hang quite down to the ground just like green hair. Corn grows in the surrounding fields, not only rye and barley, but oats—pretty oats that, when ripe, look like a number of little golden canary-birds sitting on a bough. The corn has a smiling look and the heaviest and richest ears bend their heads low as if in pious humility. Once there was also a field of buckwheat, and this field was exactly opposite to old willow-tree. The buckwheat did not bend like the other grain, but erected its head proudly and stiffly on the stem. "I am as valuable as any other corn," said he, "and I am much handsomer; my flowers are as beautiful as the bloom of the apple blossom, and it is a pleasure to look at us. Do you know of anything prettier than we are, you old willow-tree?"

激しい雷雨のあとで、ソバ畑が、まるで火の炎がなめていったように、黒く焦げて見えることがよくあります。いなかの人たちは、これは稲妻のしわざだと言います。けれども、わたしはスズメから聞いた話をしましょう。スズメはそれを、ソバ畑のそばに生えていた年とった柳の木から聞いたのです。その柳は今もそこに立っています。大きな、堂々とした古木ですが、年のせいで少し体が不自由になっています。幹は裂けていて、その割れ目から草やイバラが生えています。木は少し前かがみになっていて、枝は緑の髪の毛のように、地面まで垂れ下がっています。周りの畑には穀物が育っています。ライ麦や大麦だけでなく、エンバクもあります。かわいいエンバクは、実ると、小さな金色のカナリアがたくさん枝にとまっているように見えるのです。穀物たちはにこやかな顔をしていて、一番重く、一番よく実った穂ほど、つつましく信心深く、深く頭を下げています。むかし、そこにはソバ畑もありました。この畑は、年とった柳の木のちょうど真向かいにありました。ソバはほかの穀物のように頭を下げず、茎の上で、いばってぴんと頭を立てていました。「わたしは、ほかのどんな穀物にも負けないくらい値打ちがある」と、ソバは言いました。「それに、ずっと美しい。わたしの花はリンゴの花と同じくらいきれいだ。わたしたちをながめるのは楽しいだろう。わたしたちよりきれいなものを知っているかね、年寄りの柳さん」

And the willow-tree nodded his head, as if he would say, "Indeed I do." But the buckwheat spread itself out with pride, and said, "Stupid tree; he is so old that grass grows out of his body." There arose a very terrible storm. All the field-flowers folded their leaves together, or bowed their little heads, while the storm passed over them, but the buckwheat stood erect in its pride. "Bend your head as we do," said the flowers.

すると柳の木は、「もちろん知っているとも」とでも言うように、うなずきました。けれどもソバは、いばってますますふんぞり返り、言いました。「まぬけな木だ。年をとりすぎて、体から草が生えているじゃないか」そのうち、ひどく恐ろしい嵐がやってきました。野の花たちはみんな葉をたたんだり、小さな頭を下げたりして、嵐が頭の上を通り過ぎるのを待ちました。けれどもソバだけは、いばってまっすぐ立っていました。「わたしたちのように頭を下げなさい」と、花たちは言いました。

"I have no occasion to do so," replied the buckwheat. "Bend your head as we do," cried the ears of corn; "the angel of the storm is coming; his wings spread from the sky above to the earth beneath. He will strike you down before you can cry for mercy."

「そんな必要はないね」と、ソバは答えました。「わたしたちのように頭を下げなさい」と、穀物の穂たちも叫びました。「嵐の天使がやってくる。その翼は、上は空から、下は大地まで広がっている。情けを乞う間もなく、おまえを打ち倒してしまうぞ」

"But I will not bend my head," said the buckwheat. "Close your flowers and bend your leaves," said the old willow-tree. "Do not look at the lightning when the cloud bursts; even men cannot do that. In a flash of lightning heaven opens, and we can look in; but the sight will strike even human beings blind. What then must happen to us, who only grow out of the earth, and are so inferior to them, if we venture to do so?"

「それでも、わたしは頭を下げないぞ」と、ソバは言いました。「花を閉じて、葉を下げなさい」と、年とった柳の木は言いました。「雲が裂けても、稲妻を見てはいけない。人間でさえ、それはできないのだ。稲妻が光る瞬間、天が開いて、中をのぞくことができる。けれども、そのながめは人間でさえ目をつぶしてしまう。人間よりずっと劣る、地面から生えているだけのわしらが、そんなことをしようものなら、いったいどうなると思う」

"Inferior, indeed!" said the buckwheat. "Now I intend to have a peep into heaven." Proudly and boldly he looked up, while the lightning flashed across the sky as if the whole world were in flames. When the dreadful storm had passed, the flowers and the corn raised their drooping heads in the pure still air, refreshed by the rain, but the buckwheat lay like a weed in the field, burnt to blackness by the lightning. The branches of the old willow-tree rustled in the wind, and large water-drops fell from his green leaves as if the old willow were weeping. Then the sparrows asked why he was weeping, when all around him seemed so cheerful. "See," they said, "how the sun shines, and the clouds float in the blue sky. Do you not smell the sweet perfume from flower and bush? Wherefore do you weep, old willow-tree?" Then the willow told them of the haughty pride of the buckwheat, and of the punishment which followed in consequence. This is the story told me by the sparrows one evening when I begged them to relate some tale to me.

「劣るだって、ふん!」と、ソバは言いました。「それなら、天の中をちょっとのぞいてやろう」稲妻が、まるで世界じゅうが炎に包まれたかのように空を走るなか、ソバはいばって、大胆に上を見上げました。恐ろしい嵐が過ぎ去ると、花や穀物は、雨に洗われたすがすがしい静かな空気の中で、うなだれていた頭を上げました。けれどもソバは、稲妻に焼かれて真っ黒になり、雑草のように畑に倒れていました。年とった柳の枝が風にさらさらとゆれ、緑の葉から大きな水のしずくが落ちました。まるで年とった柳が泣いているようでした。スズメたちは、周りはみんなこんなに晴れ晴れとしているのに、どうして泣いているのかと尋ねました。「ごらんよ」と、スズメたちは言いました。「お日さまは照っているし、雲は青空にうかんでいる。花やしげみから、いいにおいがしてくるだろう。年寄りの柳さん、どうして泣いているの」そこで柳は、ソバがどんなに思い上がっていたか、そしてそのためにどんな罰を受けたかを話してやりました。これは、ある晩、わたしがスズメたちに何かお話をしてほしいと頼んだときに、スズメたちが話してくれたお話です。

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激しい雷雨のあとで、ソバ畑が、まるで火の炎がなめていったように、黒く焦げて見えることがよくあります。いなかの人たちは、これは稲妻のしわざだと言います。けれども、わたしはスズメから聞いた話をしましょう。スズメはそれを、ソバ畑のそばに生えていた年とった柳の木から聞いたのです。その柳は今もそこに立っています。大きな、堂々とした古木ですが、年のせいで少し体が不自由になっています。幹は裂けていて、その割れ目から草やイバラが生えています。木は少し前かがみになっていて、枝は緑の髪の毛のように、地面まで垂れ下がっています。周りの畑には穀物が育っています。ライ麦や大麦だけでなく、エンバクもあります。かわいいエンバクは、実ると、小さな金色のカナリアがたくさん枝にとまっているように見えるのです。穀物たちはにこやかな顔をしていて、一番重く、一番よく実った穂ほど、つつましく信心深く、深く頭を下げています。むかし、そこにはソバ畑もありました。この畑は、年とった柳の木のちょうど真向かいにありました。ソバはほかの穀物のように頭を下げず、茎の上で、いばってぴんと頭を立てていました。「わたしは、ほかのどんな穀物にも負けないくらい値打ちがある」と、ソバは言いました。「それに、ずっと美しい。わたしの花はリンゴの花と同じくらいきれいだ。わたしたちをながめるのは楽しいだろう。わたしたちよりきれいなものを知っているかね、年寄りの柳さん」

すると柳の木は、「もちろん知っているとも」とでも言うように、うなずきました。けれどもソバは、いばってますますふんぞり返り、言いました。「まぬけな木だ。年をとりすぎて、体から草が生えているじゃないか」そのうち、ひどく恐ろしい嵐がやってきました。野の花たちはみんな葉をたたんだり、小さな頭を下げたりして、嵐が頭の上を通り過ぎるのを待ちました。けれどもソバだけは、いばってまっすぐ立っていました。「わたしたちのように頭を下げなさい」と、花たちは言いました。

「そんな必要はないね」と、ソバは答えました。「わたしたちのように頭を下げなさい」と、穀物の穂たちも叫びました。「嵐の天使がやってくる。その翼は、上は空から、下は大地まで広がっている。情けを乞う間もなく、おまえを打ち倒してしまうぞ」

「それでも、わたしは頭を下げないぞ」と、ソバは言いました。「花を閉じて、葉を下げなさい」と、年とった柳の木は言いました。「雲が裂けても、稲妻を見てはいけない。人間でさえ、それはできないのだ。稲妻が光る瞬間、天が開いて、中をのぞくことができる。けれども、そのながめは人間でさえ目をつぶしてしまう。人間よりずっと劣る、地面から生えているだけのわしらが、そんなことをしようものなら、いったいどうなると思う」

「劣るだって、ふん!」と、ソバは言いました。「それなら、天の中をちょっとのぞいてやろう」稲妻が、まるで世界じゅうが炎に包まれたかのように空を走るなか、ソバはいばって、大胆に上を見上げました。恐ろしい嵐が過ぎ去ると、花や穀物は、雨に洗われたすがすがしい静かな空気の中で、うなだれていた頭を上げました。けれどもソバは、稲妻に焼かれて真っ黒になり、雑草のように畑に倒れていました。年とった柳の枝が風にさらさらとゆれ、緑の葉から大きな水のしずくが落ちました。まるで年とった柳が泣いているようでした。スズメたちは、周りはみんなこんなに晴れ晴れとしているのに、どうして泣いているのかと尋ねました。「ごらんよ」と、スズメたちは言いました。「お日さまは照っているし、雲は青空にうかんでいる。花やしげみから、いいにおいがしてくるだろう。年寄りの柳さん、どうして泣いているの」そこで柳は、ソバがどんなに思い上がっていたか、そしてそのためにどんな罰を受けたかを話してやりました。これは、ある晩、わたしがスズメたちに何かお話をしてほしいと頼んだときに、スズメたちが話してくれたお話です。

日本語訳:多読ベスト

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Who told the narrator this story?

Q2. What did the flowers and the ears of corn tell the buckwheat to do?

Q3. Why did the old willow-tree seem to be weeping?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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