Buying Mittens(手袋を買いに)の挿絵
Level 2 Elementary日本の昔話と名作

Buying Mittens

手袋を買いに

  • 482 words
  • 約6分
  • 2:42
  • YL 1.0–1.4
  • 英検3級目安
  • 全訳つき

あらすじ雪の日に手が冷たくなった子ぎつね。お母さんぎつねは手袋を買ってやりたいのですが、町へ行くのがこわくてたまりません。そこで、子ぎつねの片方の手を人間の子どもの手に変えて……。

新美南吉『手袋を買いに』(1943年)をもとに再話

ORIGINAL TEXT

まずは原文をチェック

この話は日本語の原文(青空文庫)でも読めます。青空文庫の本文を、そのまま載せています。やさしい版で筋をつかんでから原文へ進むと、作者の言葉をじっくり味わえます。

『手袋を買いに』新美南吉の日本語の原文を読む →

青空文庫の本文(新字新仮名・約3,500字)。

キーワード(7語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • mittens手袋(ミトン)
  • shining光っている
  • human人間の
  • knock(戸を)たたく
  • coinsお金(硬貨)
  • real本物の
  • scaryこわい
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日本語訳の一部には生成AIを使っており、AIによる3重のチェックと人の目で確かめています。まだ人の目を通っていない訳もあるため、ニュアンスがずれている所があるかもしれません。日本語訳について

Winter came to the forest. A mother fox and her little boy lived in a hole there.

森に冬がやってきました。森の穴には、お母さんぎつねと、その子どもの、男の子の子ぎつねが住んでいました。

One morning, the little fox went out of the hole. "Ah!" he cried. "Mother, something is in my eyes! Please take it out!" His mother looked, but there was nothing in his eyes. It was the snow. The new white snow was shining in the morning sun. It was too bright for him.

ある朝、子ぎつねは穴から外へ出ました。「あっ!」と子ぎつねは叫びました。「お母ちゃん、目に何かささった!取ってちょうだい!」お母さんぎつねは見てみましたが、目には何も入っていませんでした。それは雪でした。降り積もったばかりの真っ白な雪が、朝のお日さまにきらきら光っていたのです。子ぎつねには、まぶしすぎたのでした。

The little fox played in the snow all morning. When he came back, his hands were wet and red. "Mother, my hands are cold," he said. His mother blew on them and held them in her warm hands. "I will buy you some mittens," she thought.

子ぎつねは、午前中ずっと雪の中で遊びました。帰ってくると、手がぬれて真っ赤になっていました。「お母ちゃん、おててが冷たい」と子ぎつねは言いました。お母さんぎつねは、その手にはーっと息を吹きかけて、自分のあたたかい手でつつんでやりました。「この子に、手袋を買ってやろう」と思いました。

That night, the mother and the little fox walked toward the town. Soon the little fox saw a light. "Mother, a star has fallen down there!" he said. "That is not a star," said his mother. "That is a light from the town." Then she stopped. Long ago, her friend tried to steal a duck in the town, and a farmer ran after him. She was afraid. She could not walk any more.

その夜、お母さんぎつねと子ぎつねは、町のほうへ歩いていきました。まもなく子ぎつねが、明かりを見つけました。「お母ちゃん、あんなところに、お星さまが落ちてる!」と子ぎつねは言いました。「あれはお星さまじゃないのよ」とお母さんぎつねは言いました。「あれは町の明かりなんだよ」そう言うと、お母さんぎつねは立ち止まってしまいました。昔、お母さんぎつねの友だちが町でアヒルを盗もうとして、お百姓さんに追いかけられたことがあったのです。お母さんぎつねはこわくて、それ以上は歩けませんでした。

"You must go alone," she said. She took one of the little fox's hands and held it for a while. When she let go, it had become a human child's hand!

「ぼうや、ひとりでお行き」とお母さんぎつねは言いました。そして子ぎつねの片方の手を取り、しばらくにぎっていました。手をはなすと、それは人間の子どもの手になっていました。

"Find the house with a sign of a big black hat," she said. "Knock and say, 'Good evening.' Then put this hand in and say, 'Mittens, please.' Do not show your other hand. People catch foxes." She gave him two silver coins.

「大きな黒い帽子の看板がかかっている家をさがしなさい」とお母さんぎつねは言いました。「戸をたたいて、『こんばんは』と言うのよ。それから、こっちの手を入れて、『手袋ください』と言いなさい。もう片方の手は、決して見せてはいけませんよ。人間は、きつねをつかまえるからね」お母さんぎつねは、子ぎつねに銀貨を二枚わたしました。

The little fox found the hat shop and knocked. "Good evening." The door opened a little, and a bright light came out. The light was so bright that the little fox put in the wrong hand. It was his fox hand!

子ぎつねは、帽子屋を見つけて、戸をたたきました。「こんばんは」戸が少しだけ開いて、まぶしい光がさしてきました。あんまりまぶしかったので、子ぎつねは、まちがったほうの手を入れてしまいました。きつねの手のほうだったのです。

"Mittens for this hand, please," he said.

「この手にちょうどいい手袋をください」と子ぎつねは言いました。

The man in the shop looked at the hand. "Oh, it's a fox," he thought. "Maybe he will pay with leaves." So he said, "Money first, please." The little fox gave him the coins. The man hit them together. Clink, clink. They made a good sound. They were real. So the man gave the little fox some small mittens.

帽子屋さんは、その手を見ました。「おや、きつねだ」と思いました。「きっと木の葉で買いに来たんだな」そこで、帽子屋さんは「先にお金をください」と言いました。子ぎつねがお金をわたすと、帽子屋さんは二つを打ち合わせてみました。チンチン、といい音がしました。本物です。そこで、帽子屋さんは子ぎつねに、小さな手袋をわたしてやりました。

On the way back, the little fox heard a soft song from a window. A human mother was singing to her child. "Mother, the little foxes in the forest are cold tonight, right?" the child asked. "No. They are listening to their mother's song, and they are going to sleep," she said. "Now you go to sleep, too."

帰り道、子ぎつねは、ある窓からやさしい歌声が聞こえてくるのに気づきました。人間のお母さんが、子どもに子守歌を歌っていたのです。「お母ちゃん、こんな寒い夜は、森の子ぎつねは寒いでしょうね」と子どもが尋ねました。「いいえ。森の子ぎつねも、お母さんぎつねの歌を聞いて、眠ろうとしているでしょうね」とお母さんは言いました。「さあ、ぼうやも早くねんねしなさい」

The little fox wanted to see his mother. He ran all the way back to her.

子ぎつねは、お母さんぎつねに会いたくなりました。子ぎつねは、お母さんのところまで、ずっと走って帰りました。

"Mother, people are not scary!" he said. "I showed my fox hand by mistake, but the man did not catch me. He gave me these warm mittens." "Really?" said his mother. "Are people really good? Are they really good?"

「お母ちゃん、人間ってちっともこわくないや」と子ぎつねは言いました。「まちがえて、きつねの手を見せちゃったの。でも、帽子屋さん、つかまえたりしなかったよ。こんなあったかい手袋をくれたよ」「まあ」とお母さんぎつねは言いました。「ほんとうに人間はいいものかしら。ほんとうに人間はいいものかしら」

全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

森に冬がやってきました。森の穴には、お母さんぎつねと、その子どもの、男の子の子ぎつねが住んでいました。

ある朝、子ぎつねは穴から外へ出ました。「あっ!」と子ぎつねは叫びました。「お母ちゃん、目に何かささった!取ってちょうだい!」お母さんぎつねは見てみましたが、目には何も入っていませんでした。それは雪でした。降り積もったばかりの真っ白な雪が、朝のお日さまにきらきら光っていたのです。子ぎつねには、まぶしすぎたのでした。

子ぎつねは、午前中ずっと雪の中で遊びました。帰ってくると、手がぬれて真っ赤になっていました。「お母ちゃん、おててが冷たい」と子ぎつねは言いました。お母さんぎつねは、その手にはーっと息を吹きかけて、自分のあたたかい手でつつんでやりました。「この子に、手袋を買ってやろう」と思いました。

その夜、お母さんぎつねと子ぎつねは、町のほうへ歩いていきました。まもなく子ぎつねが、明かりを見つけました。「お母ちゃん、あんなところに、お星さまが落ちてる!」と子ぎつねは言いました。「あれはお星さまじゃないのよ」とお母さんぎつねは言いました。「あれは町の明かりなんだよ」そう言うと、お母さんぎつねは立ち止まってしまいました。昔、お母さんぎつねの友だちが町でアヒルを盗もうとして、お百姓さんに追いかけられたことがあったのです。お母さんぎつねはこわくて、それ以上は歩けませんでした。

「ぼうや、ひとりでお行き」とお母さんぎつねは言いました。そして子ぎつねの片方の手を取り、しばらくにぎっていました。手をはなすと、それは人間の子どもの手になっていました。

「大きな黒い帽子の看板がかかっている家をさがしなさい」とお母さんぎつねは言いました。「戸をたたいて、『こんばんは』と言うのよ。それから、こっちの手を入れて、『手袋ください』と言いなさい。もう片方の手は、決して見せてはいけませんよ。人間は、きつねをつかまえるからね」お母さんぎつねは、子ぎつねに銀貨を二枚わたしました。

子ぎつねは、帽子屋を見つけて、戸をたたきました。「こんばんは」戸が少しだけ開いて、まぶしい光がさしてきました。あんまりまぶしかったので、子ぎつねは、まちがったほうの手を入れてしまいました。きつねの手のほうだったのです。

「この手にちょうどいい手袋をください」と子ぎつねは言いました。

帽子屋さんは、その手を見ました。「おや、きつねだ」と思いました。「きっと木の葉で買いに来たんだな」そこで、帽子屋さんは「先にお金をください」と言いました。子ぎつねがお金をわたすと、帽子屋さんは二つを打ち合わせてみました。チンチン、といい音がしました。本物です。そこで、帽子屋さんは子ぎつねに、小さな手袋をわたしてやりました。

帰り道、子ぎつねは、ある窓からやさしい歌声が聞こえてくるのに気づきました。人間のお母さんが、子どもに子守歌を歌っていたのです。「お母ちゃん、こんな寒い夜は、森の子ぎつねは寒いでしょうね」と子どもが尋ねました。「いいえ。森の子ぎつねも、お母さんぎつねの歌を聞いて、眠ろうとしているでしょうね」とお母さんは言いました。「さあ、ぼうやも早くねんねしなさい」

子ぎつねは、お母さんぎつねに会いたくなりました。子ぎつねは、お母さんのところまで、ずっと走って帰りました。

「お母ちゃん、人間ってちっともこわくないや」と子ぎつねは言いました。「まちがえて、きつねの手を見せちゃったの。でも、帽子屋さん、つかまえたりしなかったよ。こんなあったかい手袋をくれたよ」「まあ」とお母さんぎつねは言いました。「ほんとうに人間はいいものかしら。ほんとうに人間はいいものかしら」

日本語訳の一部には生成AIを使っており、AIによる3重のチェックと人の目で確かめています。まだ人の目を通っていない訳もあるため、ニュアンスがずれている所があるかもしれません。日本語訳について

日本語訳:多読ベスト

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Why did the little fox think something was in his eyes?

Q2. Why did the mother fox not go into the town?

Q3. Which hand did the little fox show at the hat shop?

この話の単語 CEFR-JA2・B1・B2の語 18語/タップで意味・単語帳へ
  • A1中学基礎 90.4%
  • A2高校入門 4.2%
  • B1受験コア 0.2%
  • B2難関大 3.6%
  • リストにない語 1.7%

本文の語の割合(人名などは数えていません)。「リストにない語」は固有名詞・古い言い方・やさしい複合語などです。

B2難関大の語 1語

B1受験コアの語 1語

A2高校入門の語 16語

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この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む 計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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