素材・ツール

図書館で多読:多読コーナーの探し方・カーリルでの検索・借り方のコツ

多読には大量の本が必要です。全部を買うとお金がかかりますが、図書館を使えばほぼ無料で続けられます。この記事では、図書館で多読用の英語の本を見つける方法と、上手に借りるコツを紹介します。

なぜ図書館が多読の味方なのか

多読では、やさしい本をたくさん読みます。graded readers(学習者向けにレベル分けされた本)は1冊が薄いので、すぐに読み終わります。1か月に何冊も読むなら、買うより借りるほうが圧倒的に経済的です。

また、図書館なら合わないと思った本をすぐにやめられるのも利点です。多読では「つまらなければ途中でやめる」ことが大切ですが、お金を払って買った本だと、もったいなくてやめにくいものです(多読三原則)。

多読コーナーの探し方

最近は、英語の多読用の本をまとめて置いた「多読コーナー」を設ける図書館が増えています。探し方は次のとおりです。

  1. 図書館のホームページで「多読」と検索する。多読コーナーや多読講座の案内、レベル別の本のリストを公開している図書館もあります。
  2. カウンターで聞く。「英語の多読用の本はありますか」と聞くのがいちばん早いです。
  3. 請求記号 837.7 の棚を見る。日本の多くの図書館が使う分類(日本十進分類法)では、英語の読本はこのあたりに並ぶことが多く、graded readers もここに置かれていることがよくあります。たとえば山形大学の図書館は、多読用の graded readers を請求記号 837.7 の棚に置いていると案内しています。ただし、図書館によって分類の付け方は違うので、検索で確認しましょう。

大学図書館の中には、大阪公立大学の図書館のように、多読図書をレベル別に並べ、色のシールでレベルを区別しているところもあります。地域の住民が利用できる大学図書館もあるので、近くの大学の利用案内を確認してみてください。

カーリルで近くの図書館を一度に探す

カーリルは、全国の図書館の蔵書と貸出状況をまとめて検索できる無料のウェブサービスです。公式サイトでは「全国7,500以上の図書館」から、リアルタイムの貸出状況を検索できると紹介されています。

使い方の例です。

  1. カーリルで、住んでいる地域(または職場の近く)の図書館を選ぶ。
  2. 「Oxford Bookworms」「Penguin Readers」「Oxford Reading Tree」などのシリーズ名で検索する。
  3. どの図書館にあって、いま貸出中かどうかを一覧で確認する。
  4. 気になる本を「読みたいリスト」に入れておく。

シリーズ名で検索するのがコツです。書名だけでは見つけにくい graded readers も、シリーズ名ならまとめて出てきます。どのシリーズを探せばよいかは多読におすすめのシリーズとレベル対応表を参考にしてください。

上手な借り方のコツ

  • 同じレベルを5〜10冊まとめて借りる。1冊ずつだと、読み終わるたびに図書館に行く必要があります。貸出冊数の上限は図書館ごとに決まっているので、上限いっぱいまで借りるのもよい方法です。
  • ひとつ下のレベルも混ぜる。疲れた日にさっと読めるやさしい本があると、読まない日を減らせます。
  • 予約を使う。人気のシリーズは貸出中のことも多いので、オンライン予約で取り置きしてもらいましょう。
  • 相互貸借を相談する。住んでいる図書館にない本を、ほかの図書館から取り寄せられる場合があります(条件は図書館によって違います)。
  • リクエストを出す。購入リクエストを受け付けている図書館もあります。多読用の本の需要が伝わると、コーナーが充実するかもしれません。

電子図書館も見逃さない

自治体によっては、スマホやパソコンで電子書籍を借りられる電子図書館を用意しています。

  • OverDrive(Libby):OverDrive は海外で広く使われている電子図書館サービスで、日本ではメディアドゥが米 OverDrive 社と提携し、2015年から図書館向けにサービスを提供しています。導入している図書館なら、Libby というアプリで電子書籍や音声つきの本を借りられます。Libby のアプリ自体は無料で、必要なのは導入館の利用者カードです。
  • LibrariE & TRC-DL:図書館流通センター(TRC)が公共図書館向けに提供している電子図書館サービスです。

英語の本がどれくらいあるかは図書館によって大きく違うので、お住まいの自治体の電子図書館のページで「英語」「洋書」と検索してみてください。アプリの使い方は多読に使えるアプリ・電子書籍でも紹介しています。

図書館の本が自分に合うか確かめる方法

図書館の本は、自分の今のレベルに合っているとはかぎりません。借りる前に、次の方法で確かめましょう。

  • 最初の1〜2ページを読む。わからない語が1ページに2〜3個以上あるなら、ひとつ下のレベルを探します。
  • 自分のレベルを知っておく。多読ベストのレベル診断で自分のレベルを確かめてから行くと、棚の前で迷いにくくなります。
  • 語数を見る。graded readers には、本の裏表紙や最初のページに語数やレベルが書かれていることが多いです。

図書館+多読ベストの組み合わせ

図書館の本だけだと、「貸出中で読めない」「返却期限に追われる」こともあります。そんなときは、無料で読める多読ベストのライブラリーをつなぎに使ってください。読んだ本の語数は、紙の本もWebの読み物もまとめて読書記録・100万語メーターに記録しておくと、合計の読書量がひと目でわかります(読書記録のつけ方)。

ほかの無料素材は無料で多読や無料多読サイト大特集でも紹介しています。

学校図書館を使う先生・生徒へ

学校で多読を始めるなら、学校図書館との連携が欠かせません。公共図書館の団体貸出を使って本を補う方法や、授業での SSR(黙って読む時間)の進め方は、学校の授業で多読を始める方法で詳しく解説しています。

まとめ

図書館は、多読をほぼ無料で、たくさん、気軽に続けるための最強の味方です。まずはカーリルでシリーズ名を検索し、近くの図書館にどんな本があるかを確かめるところから始めましょう。

よくある質問

近くの図書館に多読コーナーがありません。

コーナーがなくても、英語の本は請求記号837.7あたりの棚にまとまっていることが多いです。カーリルで「Oxford Bookworms」などのシリーズ名を検索すれば、近隣の図書館の所蔵もまとめて調べられます。購入リクエストや相互貸借も相談してみましょう。

カーリルは無料で使えますか?

はい。カーリルは全国の図書館の蔵書を検索できる無料のウェブサービスで、公式サイトでは全国7,500以上の図書館の貸出状況を検索できると紹介されています。実際の予約や貸出は、それぞれの図書館のサービスで行います。

電子図書館で英語の本は借りられますか?

自治体によります。OverDrive(Libby)や LibrariE & TRC-DL などの電子図書館を導入している自治体では、英語の本を借りられる場合があります。所蔵は図書館ごとに大きく違うので、各電子図書館で「英語」「洋書」と検索してください。

一度に何冊借りるのがおすすめですか?

同じレベルを5〜10冊、さらにひとつ下のやさしいレベルを数冊混ぜるのがおすすめです。貸出冊数や期間の上限は図書館によって違うので、利用案内で確認してください。

参考文献

  1. カーリル(全国の図書館の蔵書・貸出状況検索). 2026年10月確認. calil.jp/
  2. Libby Help. Getting started with Libby. 2026年10月確認. help.libbyapp.com/en-us/6103.htm
  3. 山形大学附属図書館. 英語多読用 Graded Readers の案内(請求記号837.7). 2026年10月確認. klibs1.kj.yamagata-u.ac.jp/drupal/sites/default/files/Yz_english_GR_yamabiko61.pdf
  4. カレントアウェアネス・ポータル(国立国会図書館)(2015). メディアドゥと米OverDrive社の提携による国内電子図書館サービス開始の記事. 2026年10月確認. current.ndl.go.jp/car/28304

読んだら、さっそく1冊。無料・登録なし・音声つき。

1分レベル診断Level 0 から読む

あわせて読みたい