
SOLAR ECLIPSE
日食のしくみ
アニメでわかる!
昼間なのに空が暗くなり、太陽のまわりに白いコロナが広がる皆既日食。光の輪になる金環日食。月が太陽をかくすしくみを、動く図で見てみよう。ダイヤモンドリング、次に日本で見られる日、安全な見方もわかります。

SIMULATOR
日食シミュレーター
「再生」をおすか、つまみを動かしてね。皆既日食・金環日食・部分日食を切りかえられます。皆既日食では、ダイヤモンドリングとコロナが見られるよ。
※大きさや距離は、分かりやすくするため実際の比率とはちがいます。時刻は「食の最大」からの、だいたいの時間です。皆既・金環のところは、見やすいようにゆっくり再生しています。
TYPES
日食の種類

皆既日食total solar eclipse
月が太陽を全部かくします。昼なのに夕方のように暗くなり、星が見え、太陽のまわりにコロナが広がります。写真は皆既が終わる瞬間のダイヤモンドリング(2017年、アメリカ)。
金環日食annular solar eclipse
月が太陽より少し小さく見えるので、全部はかくしきれず、光の輪(リング)が残ります。英語では “ring of fire(炎の輪)” ともいいます。まわりはあまり暗くならず、ずっと日食グラスが必要です。

部分日食partial solar eclipse
太陽の一部だけがかくれます。皆既日食や金環日食のときも、その帯の外の広い地域では部分日食になります。写真は欠けたままのぼってきた太陽(2021年、アメリカ)。
場所によって金環にも皆既にもなる、めずらしい「金環皆既日食(hybrid)」もあります。

TOTAL OR ANNULAR?
なぜ「皆既」と「金環」があるの?
月が地球のまわりを回る道は、まん丸ではなく少しだけだ円です。そのため地球から月までの距離は、約35.6万km(近いとき)から約40.6万km(遠いとき)まで変わります。
月が近いときに日食が起きると、月が太陽より少し大きく見えて全部をかくす → 皆既日食。
月が遠いときは、月が太陽より少し小さく見えて輪が残る → 金環日食。
地球から太陽までの距離も、1年のうちに約1億4700万〜1億5200万kmのあいだで少し変わります。
太陽は月の約400倍大きくて、約400倍遠い
大きさの比と距離の比がほとんど同じなので、空では太陽も月も同じくらいの大きさ(角度で約0.5度)に見えます。だから月が太陽をぴったりかくす皆既日食が起きるのです。これは宇宙の「すてきな偶然」です。月は1年に約3.8cmずつ地球からはなれているので、何億年も先には、月が小さく見えすぎて皆既日食は起きなくなると考えられています。
TOTALITY
皆既日食で見られるもの
- 欠けはじめ太陽の右はし(西がわ)から、月が重なっていく
- 細い三日月の太陽あたりが少しずつ暗く、すずしくなる。木もれ日が三日月形に
- ダイヤモンドリング最後の光が1か所だけ光る。そのあと、光のつぶ(ベイリー・ビーズ)
- 皆既(数分間)白いコロナと、赤いプロミネンスが見える。空は夕方のように暗く、明るい星や惑星も。地平線はぐるりと夕焼け色
- ダイヤモンドリング(2回目)反対がわから光がもどる。すぐに日食グラスを
- 終わり1〜2時間ほどかけて、もとの太陽にもどる

コロナは、太陽のいちばん外がわにある、うすいガスの大気です。温度は100万℃以上。ふだんは太陽の表面が明るすぎて見えませんが、皆既日食のときだけ目で見られます。
WHY NOT EVERY MONTH?
なぜ毎月は起きないの?
月は約1か月で地球のまわりを1周するので、満月も新月も毎月あります。それなのに月食や日食がたまにしか起きないのは、月の通り道(白道)が、地球の通り道の面(黄道)に対して約5度かたむいているからです。ふだんの満月・新月では、月は影の少し上か下を通りすぎてしまいます。
※横から見た図です。かたむきは見やすいように約5倍に大げさにかいています(本物は約5度)。地球や月の大きさ・距離も実際の比率とはちがいます。右下の小さな図は「上から見た」ところで、金色の点線が、月の通り道と地球の通り道の面が交わる線(交点)です。
かたむき「なし」にすると…
満月のたびに月食、新月のたびに日食が起きてしまいます。1年に12回ずつ!
かたむき「あり(本物)」だと…
月の通り道と地球の通り道の面が交わる点(交点)の近くに、ちょうど太陽・地球・月がならんだときだけ起きます。そのチャンスは約半年に1回(「食の季節」といいます)。だから日食と月食は、約2週間をおいて続けて起きることがよくあります。
NEXT SOLAR ECLIPSES
次に日本で見られる日食(2026〜2035年)
日本の陸地で最後に皆既日食が見られたのは2009年7月22日(トカラ列島・奄美大島など)、金環日食は2012年5月21日(九州南部から関東など広い範囲)でした。
世界で起きる日食の一覧
| 日付 | 種類 | 日本から | 時刻のめやす |
|---|---|---|---|
| 2026年2月17日(火)終わりました | 金環日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 21:12ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2026年8月13日(木)終わりました | 皆既日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 2:46ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2027年2月7日(日) | 金環日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 0:59ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2027年8月2日(月) | 皆既日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 19:07ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2028年1月27日(木) | 金環日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 0:08ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2028年7月22日(土) | 皆既日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 11:56ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2029年1月15日(月) | 部分日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 2:12ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2029年6月12日(火) | 部分日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 13:05ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2029年7月12日(木) | 部分日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 0:37ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2029年12月6日(木) | 部分日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 0:03ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2030年6月1日(土) | 金環日食 | ◎ 北海道で金環日食、全国で部分日食 | 食の最大 15:28ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2030年11月25日(月) | 皆既日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 15:50ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2031年5月21日(水) | 金環日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 16:15ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2031年11月15日(土) | 金環皆既日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 6:06ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2032年5月9日(日) | 金環日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 22:25ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2032年11月3日(水) | 部分日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 14:34ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2033年3月31日(木) | 皆既日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 3:01ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2033年9月23日(金) | 部分日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 22:53ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2034年3月20日(月) | 皆既日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 19:18ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2034年9月13日(水) | 金環日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 1:18ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2035年3月10日(土) | 金環日食 | × 日本では見られない見こみ(見られる地域は NASA の日食ページで) | 食の最大 8:04ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
| 2035年9月2日(日) | 皆既日食 | ◎ 本州の中部・北関東で皆既日食、全国で部分日食 | 食の最大 10:55ごろ(地球全体で見たとき・日本時間) |
時刻は、このサイトが天文計算の式(Jean Meeus『Astronomical Algorithms』)で求めた日本時間で、数分ずれることがあります。日付をタップすると、その月の月の満ち欠けカレンダーが開きます。
※日本で見られるかどうかは、このサイトの計算と国立天文台の発表をもとにしています。南の島など一部の地域でだけ少し欠ける日食もあるので、くわしくは国立天文台 暦計算室で確かめてください。見られる地域の地図は NASA の日食ページ(英語)にあります。
SAFETY FIRST
日食を安全に見るには
⭕ していいこと
- 日食グラス(国際規格 ISO 12312-2 に合ったもの)を使う。使う前に、きずや穴がないか確かめる
- ピンホール:厚紙に小さな穴をあけて、太陽を背中にして、地面や白い紙にうつった太陽の形を見る。木もれ日や、ざるの穴でも欠けた太陽がうつります
- 子どもは大人といっしょに見る
- 欠けている太陽も、まぶしさは同じ。帽子や日焼け止めも
❌ ぜったいにしないこと
- 太陽を直接見る(少し欠けていても、金環日食でも、だめ)
- 日食グラスをかけたまま、望遠鏡・双眼鏡・カメラをのぞく(光が集まって、グラスもやぶれます)
- サングラス、下じき、CD、黒いフィルム、すすをつけたガラスで見る
- ピンホールの穴をのぞいて太陽を見る

皆既日食のときだけの特別ルール
NASA によると、皆既日食で太陽が完全にかくれているあいだだけは、グラスをはずしてコロナを見てもよいとされています。でも、太陽がほんの少しでも出てきたら、すぐにグラスをかけます。その時間は数分しかありません。わからないときや、金環日食・部分日食のときは、ずっと日食グラスで見てください。
月食は、太陽ではなく月を見るので、目で見ても、双眼鏡や望遠鏡で見ても安全です。
IN ENGLISH
英語では?
使ってみよう
- Never look directly at the Sun.太陽を直接見てはいけません。
- The Moon turned red during the total lunar eclipse.皆既月食のあいだ、月は赤くなりました。
- A solar eclipse happens when the Moon passes between the Sun and Earth.日食は、月が太陽と地球のあいだを通るときに起こります。
- During totality, you can see the Sun's corona.皆既のあいだは、太陽のコロナが見えます。
FAQ
よくある質問
日食はどうして起きるのですか?
太陽・月・地球がこの順に一直線にならび、月が太陽の前を通って太陽をかくすために起きます。月の影が地球に落ちている場所でだけ見られます。だから日食は新月の日にだけ起きます。
皆既日食と金環日食のちがいは何ですか?
月が太陽を全部かくすのが皆既日食、月が太陽より少し小さく見えて、まわりに光の輪が残るのが金環日食です。月までの距離は約35.6万〜40.6万kmのあいだで変わるので、月が近いときは皆既日食、遠いときは金環日食になります。
日食はどうやって見ればいいですか?
かならず日食グラス(ISO 12312-2 に合ったもの)を使って見ます。厚紙に小さな穴をあけて、太陽を背中にして地面にうつす「ピンホール」でも安全に観察できます。太陽を直接見たり、望遠鏡・双眼鏡・カメラでのぞいたりしてはいけません。
サングラスや下じきで日食を見てもいいですか?
いけません。サングラス、下じき、CD、黒いフィルム、すすをつけたガラスなどは、目に悪い光を十分にさえぎれません。日食グラスでも、望遠鏡や双眼鏡と組み合わせて使ってはいけません。
ダイヤモンドリングとは何ですか?
皆既日食の直前と直後に、月のふちのすき間から太陽の光が1か所だけもれて、光る指輪のように見えるものです。コロナの白い輪に、ダイヤモンドがついたように見えることからこうよばれます。
次に日本で日食が見られるのはいつですか?
このサイトの計算では、2030年6月1日(北海道で金環日食、全国で部分日食)、2035年9月2日(本州の中部・北関東で皆既日食、全国で部分日食)です。
皆既日食はどのくらい続きますか?
月が太陽を完全にかくしている「皆既」の時間は、長くても約7分半で、多くは数分です。地球のどこかでは平均して1年半に1回ほど起きますが、見られるのは幅100〜200kmほどの細い帯(皆既帯)の中だけなので、同じ場所で見られるのは平均すると数百年に1回ほどです。
RELATED
あわせて見てね
参考にしたページ
- NASA Science:Eclipses(日食・月食、英語)
- NASA Science:Types of Eclipses(日食・月食の種類、英語)
- NASA Science:Eclipse Safety(日食を安全に見る方法、英語)
- NASA Science:Future Eclipses(これからの日食・月食、英語)
- 国立天文台:月食とは
- 国立天文台:日食とは
- 国立天文台 暦計算室(各地の日食・月食の時刻)
日食・月食の日時は、このサイトが天文計算の式(Jean Meeus『Astronomical Algorithms』)で計算しています。写真は NASA が公開しているパブリックドメインの写真です(クレジットは各写真に記載)。
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