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英語のマジか!?ホント

「許可は May I、Can I はダメ」は先生の決まり文句。辞書は“会話なら Can I で問題なし”

「許可は May I、Can I はダメ」は先生の決まり文句。辞書は“会話なら Can I で問題なし”

読む前に予想してみよう!

許可を求めるときに Can I〜? を使うのは、英語として間違いだ

研究カード(どんな研究?)
対象
英語の辞書・文法解説の記述
規模
英米の辞書3冊(American Heritage・Cambridge・Oxford)、AHD語法パネル(約200人)の2009年調査
研究の種類
辞書の語法注記・専門家パネルへの調査
確かさ
★★★☆☆
3秒でわかる

「〜していい?と聞くなら May I」と直されがちだが、アメリカの辞書AHDは「話し言葉の Can I はまったく問題ない」。may はもともと「力がある」の意味だった。

ひとことで言うと「Can I〜?」で「〜してもいい?」と聞いても大丈夫なんだって!

もくじ
  1. 「can は能力、may は許可」というルール
  2. 辞書は「話し言葉ならまったく問題ない」
  3. may はもともと「力がある」だった
  4. どんでん返し:May I は「いらない」わけではない
  5. まとめ
  6. よくある質問

Can I go to the bathroom?(トイレに行ってもいいですか)

英語圏の教室で生徒がこう聞くと、「May I, でしょ」と言い直させる先生がいる――そんな話を聞いたことがある人もいるでしょう。アメリカの辞書『アメリカン・ヘリテージ英語辞典』(AHD)も、何世代にもわたる文法家と教師が「can は能力、may は許可」と言い張ってきたと書いています。

ところが、その同じ辞書の結論は「話し言葉の許可の can は、まったく問題ない」。イギリスのオックスフォード学習辞典も、許可を求めるときにいちばんよく使うのは can だと説明しています。

01「can は能力、may は許可」というルール

まず、先生たちが教えてきたルールを整理しましょう。

  • can =能力(〜できる):Can you swim?(泳げる?)
  • may =許可(〜してもよい):May I come in?(入ってもよろしいですか)

このルールに従うと、Can I go to the bathroom? は「トイレに行く能力はありますか?」という質問になってしまう、というのが言い直させる側の理屈です。

日本の英語の授業で、「許可を求める丁寧な言い方は May I〜?」と習った人もいるでしょう。ここまで聞くと、Can I は「くだけすぎ」か「間違い」のように思えるかもしれません。

02辞書は「話し言葉ならまったく問題ない」

AHDの使い方の解説欄は、子どもがわざと逆らって can で許可を求めているわけではない、と書いています。子どもは大人の言い方をまねて覚えたのだ、というのです。例にあがっているのは、大人のこんな言葉です。

After you clean your room, you can go outside and play.(部屋を片付けたら、外で遊んでいいよ)

大人自身が「〜していいよ」の意味で can を使っているのですから、子どもが Can I〜? と聞くのは自然な流れです。AHDは、話し言葉の一部として、この can の使い方はまったく問題ないと書いています。

以前の調査では専門家の半分以上が認めなかった「Can I〜?」も、2009年の調査では認めない人が4割を切っていました。AHDは、can と may を使い分けるべきだという考えは、改まった場面の言葉づかいではまだ支持する人がいるものの、その数は減っているようだ、とまとめています。

「部屋を片付けたら、外で遊んでいいよ(you can go outside)」。子どもの Can I〜? は大人の言い方をまねたもの、とAHDは説明している
「部屋を片付けたら、外で遊んでいいよ(you can go outside)」。子どもの Can I〜? は大人の言い方をまねたもの、とAHDは説明している

03may はもともと「力がある」だった

「can は能力、may は許可」というルールには、語源の皮肉もあります。AHDの語源欄を引くと、こうなっています。

  • can:古英語(1000年ほど前の英語)の cunnan(〜のやり方を知っている)から。know(知っている)と同じ大もとの言葉にさかのぼる
  • may:古英語の mæg から。もとの動詞 magan の意味は「強い、〜する力がある」。中英語(12〜15世紀ごろの英語)の mai も「〜できる」の意味だった

つまり may は、もともと「能力」の側の言葉だったのです。名詞の might(力、腕力)も同じ大もとの言葉から来ていて、Push with all your might!(力いっぱい押して!)のように今も「力」の意味で使われます。許可専用のように教わる may は、もとは「力がある=できる」を表す語でした。

04どんでん返し:May I は「いらない」わけではない

では、May I はもう使わなくていいのかというと、そうではありません。辞書は may に、can とはちがう役目があると説明しています。

まず、丁寧さです。ケンブリッジは、許可を求める言い方を次のように並べています。

  • Can I ask you a question?(くだけた言い方)
  • Could I use your phone?(より改まった・丁寧な言い方)
  • May I use your phone?(さらに改まった・丁寧な言い方)

次に、だれが許可を出しているかです。AHDによると、may の改まった響きは、話し手が許可を与えているという点を目立たせることがあります。

  • You may leave the room when you are finished.(終わったら退室してよろしい)→ 話し手が許可を出している
  • You can leave the room when you are finished.(終わったら退室していいですよ)→ 話し手の判断というより、決まりや方針として許されている

このため may は、公式のお知らせでよく使われます。AHDの例は Students may pick up the application forms tomorrow.(学生は明日、申込用紙を受け取ることができます)。オックスフォードも、公式の掲示や規則によく使われるとして Visitors may use the swimming pool between 7 a.m. and 7 p.m.(来館者は午前7時から午後7時までプールを利用できます)をあげています。

05まとめ

「許可は May I、Can I は間違い」は、何世代もの先生が言い続けてきたルールでした。でも英米の辞書は、話し言葉の Can I〜? はまったく問題ない、むしろ許可でいちばんよく使う語だと説明しています。しかも may は、もとをたどれば「力がある」という意味でした。

一方で May I〜? は、今も「改まった丁寧な言い方」として生きています。友だちには Can I、目上の人やあらたまった場面では Could I や May I。相手と場面で選べば、どちらも正しい英語です。

よくある質問

Can I と May I の違いは何ですか?

どちらも許可を求める言い方で、違うのは丁寧さです。ケンブリッジは Can I をくだけた言い方、Could I をより丁寧、May I をさらに改まった丁寧な言い方として並べています。

許可を求めるときに Can I を使うのは間違いですか?

いいえ。アメリカの辞書 AHD は、話し言葉の許可の can はまったく問題ないと書いています。オックスフォードの学習辞典も、許可を求める・与えるときに最もよく使われる語は can だと説明しています。

なぜ「Can I は間違い」と言われてきたのですか?

「can は能力、may は許可」というルールがあるからです。このルールでは、Can I go to the bathroom? は「トイレに行く能力はありますか?」という意味になる、という理屈です。AHD も、何世代もの文法家と教師がこう言い張ってきたと書いています。

May I はどんなときに使えばいいですか?

先生やお客さま、面接など、改まった場面で丁寧に聞くときです。May I use your phone? のように使います。公式の掲示や規則でも、Visitors may use the swimming pool... のように may がよく使われます。

May you help me? と言えますか?

言いません。ケンブリッジによると、人に「〜してくれる?」と頼むのは can か could だけです。丁寧に頼むなら Could you help me? と言います。

「〜しちゃだめ?」は英語でどう言いますか?

Can't I〜? が自然です。AHD は、Can't I have the car tonight?(今夜、車を使っちゃだめ?)のような否定の疑問文では can が自然だとしています。may の否定形 mayn't は、現代英語ではほとんど使われません。

may の語源は何ですか?

古英語の mæg で、もとの動詞 magan の意味は「強い、〜する力がある」でした。つまり may は、もともと「能力」の側の言葉です。名詞の might(力)も同じ大もとの言葉から来ています。

Can I を認めない専門家はどのくらいいますか?

AHD の2009年の調査では、言葉の専門家約200人のうち、Can I take another week to submit the application? の can を認めないと答えたのは37%でした。以前の調査の50%超から減っています。

この研究を英語で読もう原田英語の English CornerFor generations, teachers have told children that "can" is about ability and "may" is about permission. 音声 4択クイズ9問A2・B1・B2タップして開く

原田英語の English Corner

この研究を英語で読もう

For generations, teachers have told children that "can" is about ability and "may" is about permission. A child who asks "Can I go out and play?" might hear, "You mean 'May I'?"

The American Heritage Dictionary does not side with those teachers. It says children copy adults, who say things like "After you clean your room, you can go outside and play." In spoken English, this use of "can" is perfectly acceptable.

In a 2009 survey of the dictionary's usage panel, 37 percent rejected "can" in a sentence asking for more time, down from more than 50 percent in an earlier survey. "May" still has a place. Cambridge lists "May I use your phone?" as even more formal and polite than "Could I use your phone?"

126 words ・ CEFR B1

和訳を見る

何世代にもわたって、先生たちは子どもに「can」は能力、「may」は許可だと教えてきた。「Can I go out and play?(外で遊んでいい?)」とたずねた子どもは、「May I のことね?

」と言われるかもしれない。アメリカン・ヘリテージ英語辞典は、そうした先生の側には立たない。子どもは「After you clean your room, you can go outside and play.(部屋を片付けたら、外で遊んでいいよ)」のように言う大人をまねているのだ、と言う。話し言葉では、この「can」の使い方はまったく問題ない。

2009年にこの辞典の語法パネルに行った調査では、時間の延長を求める文の「can」を認めなかったのは37%で、以前の調査の50%超から減った。それでも「may」には役目がある。ケンブリッジは「May I use your phone?」を「Could I use your phone?」よりもさらに改まった丁寧な言い方としてあげている。

4択リーディングクイズ

Q1. According to the American Heritage Dictionary, why do children use "can" to ask permission?

Q2. What happened to the share of the panel that rejected "can"?

Q3. What would the writer most likely say about "May I use your phone?"

重要単語

  • permissionB1
    名詞許可You need permission to use this room. ask for permission「許可を求める」、give permission「許可を出す」。動詞は permit。
  • abilityB1
    名詞能力She has the ability to speak three languages. able(できる)の名詞形。the ability to do「〜する能力」。
  • politeA2
    形容詞丁寧な、礼儀正しい"Could I use your phone?" is more polite than "Can I use your phone?" 反対語は rude / impolite。politely は副詞。
  • formalB1
    形容詞改まった、正式の"May I come in?" sounds a little formal between friends. 反対語は informal。may は丁寧でやや改まった言い方。
  • officialB1
    形容詞公式のThe official rules say students may not park here. 公式の掲示や規則では may / may not がよく使われる。
  • requestB1
    名詞頼みごと、依頼"Can you help me?" is a request. 依頼は can か could。May you help me? とは言わない。
  • mightB2
    名詞力、腕力Push with all your might! 助動詞 may の過去形 might とつづりは同じ。どちらも「力がある」を表す古英語にさかのぼる。
何世代もの先生が「許可は May I〜? で、Can I〜? はダメ」と教えてきたけど、アメリカの辞書AHDは「話し言葉の Can I はまったく問題ない」。イギリスのオックスフォード辞典も、許可を求めるときに最もよく使うのは can と説明。

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出典・参考文献(4件)タップで表示
  1. The American Heritage Dictionary of the English Language, 5th ed.「can」(Usage Note・語源)ahdictionary.com
  2. The American Heritage Dictionary of the English Language, 5th ed.「may」(語源)ahdictionary.com
  3. Cambridge Dictionary, Grammar「Can, could or may?」(English Grammar Today)dictionary.cambridge.org
  4. Oxford Advanced Learner's Dictionary「can」(Grammar Point: Talking about permission)oxfordlearnersdictionaries.com

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