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英語のマジか!?ホント

「!?」を1文字にした記号「‽」がある、名前は「インテロバング」

「!?」を1文字にした記号「‽」がある、名前は「インテロバング」

読む前に予想してみよう!

「?」と「!」を重ねて1文字にした記号「‽」は、何百年も前から使われてきた

研究カード(どんな研究?)
対象
英語の辞書4点とUnicodeのコード表
規模
1962年〜現在の記録
研究の種類
辞書・文字規格の記述
確かさ
★★★★☆
3秒でわかる

「?」と「!」を1文字に重ねた記号「‽」には interrobang という英語の名前がある。オックスフォード英語辞典の最古の記録は1962年。ただ一部の書体にしかなく、目にする機会は少ない。

ひとことで言うと「!?」を1文字にした記号「‽」の名前は「インテロバング」。1960年代生まれ!

もくじ
  1. 「!?」を1文字にした「‽」の名前は?
  2. 名前の由来は「疑問符」+印刷業界の俗語「バン」
  3. 名前まであるのに、めったに見かけない
  4. Unicode では「‽」と「⁉」は別の文字
  5. どんでん返し:「!?」と「‽」は別の文字
  6. まとめ
  7. よくある質問

「なにィ!?」「マジか!?」

マンガのせりふや、このサイトの名前でもおなじみの「!?」。驚きと疑問が同時にこみ上げたときの、あの記号です。

じつは英語には、「?」と「!」を1文字に重ねた「‽」という記号があります。しかもちゃんと名前がついていて、interrobang(インテロバング)。オックスフォード英語辞典に残る最古の記録は 1962年です。「?」や「!」とくらべると、ずいぶん若い記号なのです。

01「!?」を1文字にした「‽」の名前は?

まず、英語の辞書がこの記号をどう説明しているかを見てみましょう。

つまり ‽ は、「?」と「!」を横に並べるのではなく、1つのマスの中で重ねた記号です。英語の例文に入れると、こんな感じになります。

  • You ate the whole cake‽(ケーキ全部食べちゃったの!?)
  • Who left the door open‽(誰だよ、ドア開けっぱなしにしたの!?)

2つ目のように、答えを求めているというより「ちょっと!?」と言いたい問いかけ(修辞疑問、rhetorical question)にも合います。Dictionary.com も、使う場面の例として修辞疑問のあとを挙げています。

02名前の由来は「疑問符」+印刷業界の俗語「バン」

interrobang という名前は、2つの言葉をくっつけて短くしたものです。AHD の語源の説明によると、

  • interro-:interrogation point(インテロゲイション・ポイント)の前半。AHD では question mark(疑問符)と同じ意味の語として載っています。interrogation は「尋問、取り調べ」
  • -bang:印刷業界の俗語で「感嘆符(!)」のこと

bang はふつう「バン!」という大きな音や、それを表す言葉です。「!」が「バン!」と呼ばれていたわけで、いかにも印刷所の現場らしい呼び名です。Dictionary.com も、bang を「printers' slang(印刷工の俗語)で感嘆符のこと」と説明しています。

「尋問」+「バン!」で、インテロバング。 名前だけ聞くと、何かの必殺技のようです。

interrobang の bang は、印刷業界の俗語で「感嘆符(!)」のこと(American Heritage Dictionary)
interrobang の bang は、印刷業界の俗語で「感嘆符(!)」のこと(American Heritage Dictionary)

03名前まであるのに、めったに見かけない

これだけ立派な名前があるのに、‽ を実際に見たことがある人は少ないでしょう。辞書の記述からも、それは読み取れます。

OED は、interrobang という単語そのものの使われ方の目安として、「現代の英語の書き言葉で100万語あたり0.01回未満」と表示しています。記号の名前ですらこれだけ珍しいのです。

Dictionary.com の定義にも、‽ は一部の書体にしかないと書かれています。活字の時代には、印刷所にその活字がなければ刷れません。Cambridge Dictionary も、定義の中に「!? や ?! と書かれることもある」と書き添えています。

04Unicode では「‽」と「⁉」は別の文字

パソコンやスマホの文字は、Unicode(ユニコード)という世界共通の文字の番号表で管理されています。そのコード表を開くと、この仲間の記号がきちんと区別されて並んでいます。

コード表では、⁈ と ⁉ は「縦書きのための2つ並びの句読点(Double punctuation for vertical text)」という見出しの下に置かれています。縦書きの文章で「!?」を1マスに収めて使うことが想定されている、ということです。日本語の縦書きのマンガや小説を思い浮かべると、納得がいきます。

そして、スマホの絵文字の ⁉️ は U+2049 のほうです。Unicode の絵文字データでは、⁉(U+2049)と ‼(U+203C)は絵文字として登録されていますが、‽(U+203D)は入っていません。私たちが毎日送っている「⁉️」は、インテロバングではないのです。

05どんでん返し:「!?」と「‽」は別の文字

ここまで読むと、「日本語の『!?』の英語名は interrobang」と言いたくなります。でも、それは少し言い過ぎです。

  • ‽ は「?」と「!」を重ねた1文字。⁉ は並べた1文字。ふつうに打つ「!?」は、「!」と「?」の2文字
  • Unicode でも、‽ と ⁉ は別の番号の別の文字

つまり、インテロバングと日本語の「!?」は、同じ気持ちを表す「いとこ」のような関係であって、同じ記号ではありません。Cambridge が書くように、英語でも ‽ の代わりに !? や ?! と書くことはありますが、その2文字を interrobang と呼ぶかどうかは辞書によって書き方が違います。

もう一つ、生まれた年にも幅があります。OED は最古の記録を1962年としていますが、Dictionary.com はこの言葉ができた時期を「1965〜70年」としています。どちらにしても1960年代の記号です。「?」を指す英語の interrogation point は、OED に1636年の記録があります。それとくらべると、ずっと新しい記号だという点は変わりません。

06まとめ

「!?」と打つたびに感じていた「驚き+疑問」の気持ち。英語圏の人たちは1960年代に、それを1文字にまとめた ‽ を作り、interrobang という名前までつけました。

ただ、‽ は一部の書体にしか入っておらず、名前の interrobang も OED によれば英語の書き言葉で100万語に0.01回も出てこない珍しい語です。名前は立派なのに出番が少ない、ちょっと不遇な記号です。次に「マジか!?」と打つときは、この1文字の ‽ のことも思い出してみてください。

よくある質問

「!?」を1文字にした記号の名前は何ですか?

interrobang(インテロバング)です。「?」と「!」を1つのマスの中で重ねた記号「‽」で、疑問であると同時に感嘆でもある文の終わりに使います(Cambridge Dictionary)。

インテロバングという名前の由来は何ですか?

interrogation point(疑問符)の前半 interro- と、印刷業界の俗語で「感嘆符(!)」を表す bang をくっつけた名前です(American Heritage Dictionary)。interrogation は「尋問、取り調べ」という意味です。

インテロバングはいつできた記号ですか?

1960年代です。オックスフォード英語辞典に残る最古の記録は1962年の『Type Talks』で、「?」を指す interrogation point の1636年の記録よりずっと新しい言葉です。Dictionary.com は、この言葉ができた時期を1965〜70年としています。

日本語の「!?」の英語名は interrobang ですか?

そうとは言い切れません。ふつうに打つ「!?」は「!」と「?」の2文字で、‽ は重ねた1文字です。英語でも ‽ の代わりに !? や ?! と書くことはありますが、その2文字を interrobang と呼ぶかどうかは辞書によって書き方が違います。

「‽」と絵文字の「⁉️」は同じ記号ですか?

いいえ、別の文字です。Unicode では、‽ は U+203D INTERROBANG(重ねた1文字)、⁉ は U+2049 EXCLAMATION QUESTION MARK(横に並べた1文字)。絵文字として登録されているのは ⁉ のほうで、‽ は入っていません。

インテロバング(‽)はよく使われていますか?

いいえ、めったに見かけません。Dictionary.com によると ‽ は一部の書体(フォント)にしかない記号です。オックスフォード英語辞典は、interrobang という単語も、現代の英語の書き言葉で100万語あたり0.01回未満としています。

インテロバングはどんな場面で使いますか?

驚きと疑問が同時にこみ上げたときの文の終わりに使います。You ate the whole cake‽(ケーキ全部食べちゃったの!?)のような文です。Dictionary.com は、答えを求めない問いかけ(修辞疑問)のあとを例に挙げています。

「‽」を上下さかさまにした記号はありますか?

あります。Unicode の U+2E18 ⸘ INVERTED INTERROBANG です。別名は gnaborretni で、interrobang を逆からつづったものです。

この研究を英語で読もう原田英語の English CornerYour friend texts you that she ate the whole cake. 音声 4択クイズ9問A2・B1・B2タップして開く

原田英語の English Corner

この研究を英語で読もう

Your friend texts you that she ate the whole cake. You want to write back, "You did what?!" You could put a question mark and an exclamation point side by side. In the 1960s, someone suggested putting one on top of the other.

The result was ‽, called the interrobang. The Oxford English Dictionary's earliest record of the word is from a publication called Type Talks in 1962. Half of the name comes from "interrogation point," and the other half comes from "bang," which printers used to mean an exclamation point.

But the new mark never really caught on. Dictionary.com notes that only some typefaces have it. The Cambridge Dictionary even says it is sometimes written as "!?" or "?!".

120 words ・ CEFR B1

和訳を見る

友だちから、ケーキを丸ごと食べちゃったとメッセージが来る。あなたは「何をしたって?!」と返したい。疑問符と感嘆符を横に並べて書くこともできる。1960年代に、片方をもう片方の上に重ねようと提案した人がいた。

そうしてできたのが、インテロバングと呼ばれる「‽」だった。オックスフォード英語辞典にあるこの語の最古の記録は、1962年の『Type Talks』という出版物のものだ。名前の半分は「interrogation point(疑問符)」から、もう半分は、印刷工が感嘆符の意味で使った「bang」から来ている。しかし、この新しい記号はあまり広まらなかった。Dictionary.com によると、この記号は一部の書体にしかない。

Cambridge Dictionary には、「!?」や「?!」と書かれることもあるとさえ書かれている。

4択リーディングクイズ

Q1. What is the passage mainly about?

Q2. Where is the earliest record of the word in the Oxford English Dictionary?

Q3. What does Dictionary.com say about the interrobang, according to the passage?

重要単語

  • punctuation markB1
    名詞句読記号、句読点A question mark is a punctuation mark. punctuate(句読点を打つ)の名詞形 punctuation から。コンマ・ピリオド・?・!などをまとめた呼び名。
  • exclamation pointB1
    名詞感嘆符(!)Don't use too many exclamation points in an essay. 主にアメリカ英語。イギリス英語では exclamation mark がふつう。exclaim(叫ぶ)から。
  • interrogationC1
    名詞尋問、取り調べThe police interrogation lasted for hours. 動詞は interrogate(尋問する)。interrogative は文法で「疑問の」。interrobang の interro- はここから。
  • rhetorical questionC1
    名詞修辞疑問(答えを求めない問いかけ)"Who cares?" is often a rhetorical question. rhetorical は「修辞的な、言葉の効果をねらった」。長文読解で筆者の主張をつかむ手がかりになる。
  • typefaceB2
    名詞書体This typeface doesn't have the interrobang. 活字(type)の顔(face)。日常では font とほぼ同じ意味で使われる。
  • catch onB2
    句動詞(流行などが)広まる、受け入れられるThe new mark never really caught on. catch on to ~ は「~を理解する」の意味にもなる。過去形は caught on。
  • slangB2
    名詞俗語、仲間うちの言葉"Bang" was printers' slang for an exclamation point. 特定の仕事や仲間だけで通じる言葉も slang と呼ぶ。作文では避けるのが無難。
マンガでおなじみの「!?」。英語には「?」と「!」を1文字に重ねた記号「‽」があり、名前は interrobang(インテロバング)。interrogation point(疑問符)+bang(印刷業界の俗語で感嘆符)。オックスフォード英語辞典の最古の記録は1962年。

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出典・参考文献(6件)タップで表示
  1. Oxford English Dictionary「interrobang, n.」(first published 2020)oed.com
  2. The American Heritage Dictionary of the English Language, 5th ed.「interrobang」ahdictionary.com
  3. Cambridge Dictionary「interrobang」dictionary.cambridge.org
  4. Dictionary.com「interrobang」dictionary.com
  5. Oxford English Dictionary「interrogation point, n.」oed.com
  6. The Unicode Standard, Code Chart U+2000–206F General Punctuationunicode.org

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