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英語のマジか!?ホント

「&」の名前 ampersand は、唱え文句「and per se and」が縮んだものだった

「&」の名前 ampersand は、唱え文句「and per se and」が縮んだものだった

読む前に予想してみよう!

「&」の英語名 ampersand は、この記号を考えた人の名前から来ている

研究カード(どんな研究?)
対象
英語の辞書(米・英)・大学の展示記録
規模
19世紀の用例
研究の種類
辞書の語源記述
確かさ
★★★★☆
3秒でわかる

記号「&」の英語名 ampersand は「and per se and(&はそれだけで and)」が縮んだ語。この記号を覚えるための唱え文句だった。

ひとことで言うと「&」の名前は、「&はそれだけで and」という唱え文句がちぢんだもの!

もくじ
  1. ampersand =「& は、それだけで and」
  2. per se は今も使われる英語
  3. 記号を覚えるための唱え文句
  4. 記号「&」は、名前よりずっと古い
  5. フレーズがくっついて1語になった仲間
  6. どんでん返し:「27番目の文字」説は辞書では確かめられない
  7. まとめ

「&」。この記号、何と読みますか?

「アンド」と読む人が多いでしょう。でも英語には、この記号そのものを指す名前があります。ampersand(アンパサンド)です。

そしてこの名前、じつは「and per se and」という4語の文句が縮んでできた言葉でした。意味は「&という記号は、それだけで and と読む」。この記号を覚えるための唱え文句だったのです。

01ampersand =「& は、それだけで and」

アメリカの辞書『アメリカン・ヘリテージ英語辞典(AHD)』によると、ampersand は and per se and が形を変えたものです。AHD はこの文句を、

&(という記号は)、それだけで、and(を意味する)

と読みといています。3つに分けると、こうなります。

  • and:記号の「&」そのもの
  • per se:ラテン語で「それだけで、それ自体で」
  • and:「and と読む、and を表す」

つまり「& per se and」。最初の and は記号の名前代わりで、最後の and はその読み方です。この文句が唱えられるうちに、4語がくっついて ampersand という1語になりました。

02per se は今も使われる英語

ampersand の中に隠れている per se は、昔の言葉ではありません。今もふつうに使われる英語です。

Dictionary.com によると、per se はラテン語の per sē(それ自体で)から来ていて、英語での初出は1565〜75年ごろ。オックスフォード学習辞典は「ほかのこととは切り離して、それだけを指す」ときに使う語として、こんな例を挙げています。

  • The drug is not harmful per se, but is dangerous when taken with alcohol.(その薬はそれ自体は害がないが、アルコールと一緒に飲むと危険だ)

日常会話でも、こんなふうに使えます。

  • I don't hate math per se. I just hate tests.(数学そのものが嫌いなわけじゃない。テストが嫌いなだけ)

「それ自体は〜ではない」と、話の範囲をしぼりたいときに便利な言葉です。この per se が、毎日見かける & の名前の真ん中に入っていたというのが、ampersand のいちばんの「マジか!?」です。

03記号を覚えるための唱え文句

では、なぜこんな文句が生まれたのでしょう。

オックスフォード学習辞典は、and per se and は「かつて、この記号を覚える助けとして唱えられていた」と書いています。字の読み方を覚えるとき、「& は、それだけで and」と声に出して確かめていたわけです。

「アンド・パー・セイ・アンド」と何度も唱えるうちに、いつの間にか「アンパサンド」に縮んでいった。そう考えると、変化の流れがイメージしやすいでしょう。

and per se and は、この記号を覚えるための唱え文句だった(オックスフォード学習辞典)
and per se and は、この記号を覚えるための唱え文句だった(オックスフォード学習辞典)

04記号「&」は、名前よりずっと古い

ampersand という名前が辞書の記録に現れるのは19世紀ですが、記号の & そのものはもっと古い歴史を持っています。

イギリスのサンダーランド大学は2015年に、& をテーマにした展示「and per se &」を開きました。大学の記録によると、& はラテン語の et(そして) から形を変えてできた記号で、文字を使った略し方の中でも最も古いものの一つです。展示では、ほぼ2,000年にわたる & の歴史がたどられました。

英語の etc.(et cetera=その他)の et も、このラテン語の et(そして)です(Dictionary.com)。& と etc. は、同じ「そして」から生まれた親戚なのです。

05フレーズがくっついて1語になった仲間

ampersand のように、いくつかの語がくっついて1語になった英単語は、ほかにもあります。AHD の語源欄で確かめたものを紹介します。

  • atone(つぐなう):中英語の at one(一つになって、意見が一致して)から。「仲直りする」が「つぐなう」になった
  • alone(ひとりで):中英語の al(all, まったく)+ one(ひとつ)から
  • already(すでに):中英語の al(all)+ redi(ready)から

atone は at + one、alone は all + one。ふだん何気なく使う単語にも、昔のフレーズが隠れています。

06どんでん返し:「27番目の文字」説は辞書では確かめられない

ampersand の話になると、「& はかつてアルファベットの27番目の文字として、Z のあとに唱えられていた」という説明をよく見かけます。

ところが、今回調べた3つの辞書(AHD、オックスフォード学習辞典、Dictionary.com)には、「27番目の文字」とまでは書かれていませんでした。辞書で確かめられるのは、and per se and が「この記号を覚える助けとして唱えられていた」というところまでです。唱え文句があったことは辞書も認めているので、アルファベットの最後に唱えたという話もありえないわけではありません。ただ、「27番目の文字だった」と言い切れる根拠は、今回の辞書には見当たりませんでした。

もう一つ、辞書どうしで年代がずれていることにも注意が必要です。Dictionary.com は ampersand の初出を1820〜30年ごろとし、オックスフォード学習辞典は19世紀半ばとしています。どちらにしても、記号の & は ampersand という名前よりずっと古いことになります。

07まとめ

「&」の名前 ampersand は、and per se and(& は、それだけで and)という唱え文句が縮んだものでした。その真ん中には、今も使われるラテン語由来の per se が入っています。

次に & を見かけたら、心の中で「アンド・パー・セイ・アンド」と唱えてみてください。昔の英語の話し手と同じ覚え方です。

この研究を英語で読もう原田英語の English CornerCompany names like "Smith & Jones" use a sign that most of us read as "and." In English, the sign has a… 音声 4択クイズ9問A2・B1・B2タップして開く

原田英語の English Corner

この研究を英語で読もう

Company names like "Smith & Jones" use a sign that most of us read as "and." In English, the sign has a name of its own, "ampersand," and there is a story behind it. It comes from the phrase "and per se and."

"Per se" is Latin for "by itself," so the phrase means "the sign & on its own stands for 'and.'" According to the Oxford Learner's Dictionaries, people once chanted this phrase to help them learn the sign. Said again and again, the four words ran together into one. Dictionaries do not agree on the date. One says the word first appeared around the 1820s, and another says the middle of the 1800s.

115 words ・ CEFR B1

和訳を見る

「Smith & Jones」のような会社名には、私たちの多くが「and」と読む記号が使われている。英語ではこの記号に「ampersand」という独自の名前があり、その名前にはちょっとした由来がある。それは「and per se and」という文句から来ているのだ。

「per se」はラテン語で「それだけで」という意味なので、この文句は「& という記号は、それだけで『and』を表す」という意味になる。オックスフォード学習辞典によると、人々はかつてこの記号を覚える助けとしてこの文句を唱えていた。何度も何度も言われるうちに、4つの語がつながって1つになった。辞書のあいだで年代は一致していない。ある辞書はこの語が1820年代ごろに初めて現れたとし、別の辞書は1800年代半ばとしている。

4択リーディングクイズ

Q1. What is the passage mainly about?

Q2. Why did people chant "and per se and"?

Q3. What can we guess from the last two sentences?

重要単語

  • ampersandC2
    名詞記号「&」の名前、アンパサンドThe company name has an ampersand in the middle. and per se and(& はそれだけで and)が縮んだ語。発音は「アンパサンド」。
  • per seC1
    副詞それ自体で、それだけでThe plan isn't bad per se, but it costs too much. ラテン語で「それ自体で」。not ~ per se「それ自体は~ではない」の形でよく使う。発音は「パー・セイ」。
  • symbolB1
    名詞記号、象徴The ampersand is a symbol for "and." a symbol of peace「平和の象徴」のようにも使う。形容詞は symbolic。
  • chantB2
    動詞(声をそろえて)唱えるThe children chanted the words until they knew them by heart. スポーツの応援で声をそろえて叫ぶことも chant。名詞も同じ形。
  • contractionC1
    名詞短縮形、縮約"Don't" is a contraction of "do not." contract(縮む)の名詞形。can't, I'm なども contraction。
  • abbreviationB2
    名詞略語、略記"Etc." is an abbreviation of "et cetera." abbreviate(略す)の名詞形。etc. の et は「そして」を表すラテン語。

動画でもっと知る

「&」の英語名は ampersand(アンパサンド)。じつは「and per se and」(&は、それだけで and)という唱え文句が縮んだ言葉。英オックスフォードの学習辞典によると、この記号を覚えるために唱えられた。

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出典・参考文献(5件)タップで表示
  1. The American Heritage Dictionary of the English Language, 5th ed.「ampersand」ahdictionary.com
  2. Oxford Learner's Dictionaries「ampersand」(Word Origin)oxfordlearnersdictionaries.com
  3. Dictionary.com(Random House Unabridged Dictionary)「ampersand」(Origin)dictionary.com
  4. Oxford Learner's Dictionaries「per se」oxfordlearnersdictionaries.com
  5. Barkess, D. (2015) and per se &(展示記録), University of Sunderland Repositorysure.sunderland.ac.uk

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