構文・英文和訳No.133確認問題集あり

意訳のコツ チートシート(直訳→自然な日本語の変換表)

意訳は「意味と論理を変えずに言い方を変える」技術。品詞・主語・語順の変換パターンと、減点される「やりすぎ意訳」の境目をまとめる。

意訳のコツ チートシート(直訳→自然な日本語の変換表) の1ページ目

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まずはこの3つ

  1. 変えてよいのは品詞・主語の立て方・語順・文の切り方
  2. 変えてはいけないのは情報量・因果・時制・否定・程度
  3. 迷ったら直訳を残す。意訳しすぎより減点が小さい
意訳で変えてよい所・いけない所

英語と日本語は「好む言い方」が違う。英語は名詞・物の主語・受け身・代名詞が好き。日本語は動詞・人の主語・自動詞・省略が好き。だから言い方は日本語に合わせて変えてよい。一方、情報の量・論理(因果・逆接)・時制・否定・程度を変えると、それはもう別の文=誤訳。採点では「英文の内容が過不足なく日本語にあるか」が見られることが多い。

直訳調のサイン→変換表

直訳調のサイン変換のしかた例
「〜の〜の〜」が続く名詞を動詞に戻す彼の到着の遅れ→彼が遅れて着いた
物が主語で「〜させた」人を主語に、物は原因に雨が私たちを家にいさせた→雨で家にいた
「〜によって〜された」自動詞・能動にする窓が風によって割られた→風で窓が割れた
「彼の」「それは」が多い所有格・代名詞を消す彼は彼の手を彼のポケットに→ポケットに手を
「〜することができる」「〜できる」と短く見ることができる→見える
カタカナ語の連発日本語の語に置き換えるインパクトを与えた→影響を与えた
1文が長すぎる先行詞・接続詞で切る〜した〜する〜の人→ある人に会った。その人は〜

1品詞を変える4

  1. 1名詞→動詞
    出来事を表す名詞は「〜が…すること」と動詞に戻す。詳しくは「名詞構文・無生物主語の自然な和訳30」。
    Her quick recovery surprised the doctors.直訳:彼女の速い回復が医者たちを驚かせた →意訳:彼女の回復が早かったので、医者たちは驚いた。
  2. 2形容詞→副詞・述語
    名詞が動詞になれば形容詞は副詞に。a brief explanation=簡単に説明する、a heavy smoker=たばこをたくさん吸う。
    She gave a brief explanation of the rules.直訳:彼女はルールの短い説明をした →意訳:彼女はルールを簡単に説明した。
  3. 3評価の副詞→述語
    動詞の前の wisely・kindly・foolishly は話し手の評価。「〜したのは賢明だった」「親切にも〜した」と。※He spoke kindly. は「優しい口調で」(様子)。
    He wisely kept silent.賢明にも彼は黙っていた(=彼が黙っていたのは賢明だった)。
  4. 4前置詞→動詞
    日本語は前置詞を動詞で言う。across=〜にかかる、with=〜を持った・〜のある、against=〜に反対して。
    the bridge across the river/a girl with long hair川にかかる橋/髪の長い少女

2主語・態を変える4

  1. 1受け身→自動詞
    日本語は「割れた・閉まった・決まった」と自動詞で言うのが自然。by の行為者が物なら「〜で」に。
    The window was broken by the strong wind.直訳:窓が強い風によって割られた →意訳:強い風で窓が割れた。
  2. 2have・there is の主語を消す
    We have a lot of rain in June. の we は「この地域の人」。訳さず「6月は雨が多い」。have は「ある・いる」。
    We have a lot of rain in June.6月は雨が多い。
  3. 3can see・can hear→見える・聞こえる
    総称の you・we+can see は「〜が見える」。「あなたは〜を見ることができる」と訳すとぎこちない。
    You can see Mt. Fuji from this window.この窓から富士山が見える。
  4. 4物の主語→人の主語
    物が主語で人が目的語なら、人を主語に立て、物を原因・条件に。enable・prevent・make・remind が定番。
    The heavy rain kept us indoors all day.大雨のせいで、私たちは一日中家にいた。

3代名詞・所有格・数を消す3

  1. 1所有格は訳さない
    体の部分・持ち物の his・her・my は、日本語では言わなくてもわかる。ただし「誰の」が大事な時は残す。
    He put his hands in his pockets.彼はポケットに手を入れた。
  2. 2代名詞は消すか名詞に戻す
    it・they を毎回「それは」「彼らは」と訳すとくどい。主語が続くなら省き、指すものが遠ければ名詞に戻す。
    When the dog saw its owner, it wagged its tail.犬は飼い主を見ると、しっぽを振った。
  3. 3複数形・冠詞は訳さない
    総称の複数(Dogs are 〜)を「犬たち」とは訳さない。a・the も普通は訳さない。the を訳すのは「その」と特定したい時だけ。
    Dogs are loyal animals.犬は忠実な動物だ。

4語順と文の切り方3

  1. 1長い修飾は2文に切る
    関係詞節が長い時(節の中に動詞が2つ以上ある時など)は、先行詞で切って「その人は〜」と訳し下ろす。修飾関係が変わらなければよい。
    I met a woman who had lived in five countries and spoke six languages.ある女性に会った。彼女は5か国に住んだことがあり、6か国語を話せた。
  2. 2was about to V when は前から
    S was about to V when 〜 は「〜しようとしていたら…」と前から。後ろから訳すと出来事の順が逆になり、話の流れが見えにくい。
    I was about to leave when the phone rang.出かけようとしていたら、電話が鳴った。
  3. 3感情の動詞の主語は「〜ことに」
    That 節が主語で、述語が surprise・please など感情の動詞なら「〜ことに[で]」と副詞的に訳すと自然。
    That he passed the exam surprised everyone.彼が試験に受かったことに、皆が驚いた。

5語を選ぶ・削る4

  1. 1冗長な語尾を削る
    「〜することができる」→「〜できる」、「〜ということである」→「〜のだ」。It is possible for 人 to V=人は V できる(出来事なら「〜する可能性がある」)。
    It is possible for us to reduce waste.直訳:私たちがごみを減らすことは可能だ →意訳:私たちはごみを減らせる。
  2. 2カタカナ語に逃げない
    impact=影響、issue=問題、approach=取り組み方。カタカナで書くと「訳語を選べていない」と見られやすい。
    The new law had a big impact on small businesses.新しい法律は中小企業に大きな影響を与えた。
  3. 3比喩・慣用句は意味で
    日本語に同じ意味の慣用句があれば使ってよい。なければ意味を平易に。無理に四字熟語やことわざにしない。
    The news spread like wildfire.その知らせはあっという間に広まった。
  4. 4現在完了の継続は「〜している」
    have lived for ten years は「10年住んでいる」。「住んできた」は経緯を強調したい時だけ。
    I have lived in this town for ten years.この町には10年住んでいる。

やりすぎ意訳:ここで減点5

ng=意訳しすぎ、ok=自然で過不足のない訳

  • ✕人生は甘くない(Life is not always easy.)
    ○人生はいつも楽とは限らない
    部分否定が消えると内容が変わる
  • ✕65歳以上の人(people over 65)
    ○65歳を超える人
    over は厳密には「超える」。数字の境目も正確に
  • ✕彼はきっと来る(He may come.)
    ○彼は来るかもしれない
    may の確信度を勝手に強めない
  • ✕彼は努力して合格した(He passed the exam.)
    ○彼は試験に合格した
    原文にない情報(努力)を足さない
  • ✕雨が降ったので試合は中止(The game was held despite the rain.)
    ○雨にもかかわらず試合は行われた
    論理関係(逆接)を変えるのは致命的

直訳→仕上げの3段階3

  1. 1
    構造どおりに直訳S・V・修飾を1対1で対応させる。ここで構文の取り違えを防ぐ
  2. 2
    言い方を日本語に品詞・主語・態・語順を変換表で直す。情報は足さない・削らない
  3. 3
    原文と照合時制・否定・助動詞・比較・数字が残っているか、1語ずつ確認

確認テスト:最も自然で正確な訳は?

  1. 1
    The door was closed by the wind.
  2. 2
    We have little snow in this area.
  3. 3
    She kindly showed me the way.
  4. 4
    He lost his wallet on his way home.
  5. 5
    You can hear birds singing in the morning.

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