CHECK TEST
意訳のコツ チートシート(直訳→自然な日本語の変換表)確認問題集
意訳のコツの確認問題30問。訳の選択・誤訳の診断・直訳調の手直し・本格和訳で、変えてよい所といけない所を見きわめる。
Ⅰ 英文の訳として最も自然で正確なものを選べ
- 1The vase was knocked over by the cat.
答えa 猫が花瓶をひっくり返した
解説受け身の文は、行為者 by the cat を主語にして能動で訳すと自然(猫が花瓶をひっくり返した)。knock over=倒す。「猫は花瓶によって倒された」は動作の向きが逆。「倒そうとした」は実際に倒れた事実を変えている。「花瓶が倒れて猫に当たった」は原文にない展開。
【覚える】受け身は by の後を主語にして訳し直すと自然な日本語になる。 - 2We had a lot of snow last winter.
答えa 去年の冬は雪が多かった
解説天候の have の主語 we は「この地域の人」を漠然と指すので訳さない。have は「ある・降る」で、a lot of snow=雪が多い。「雪を持っていた」は直訳で日本語にならない。「ほとんど降らなかった」は a lot of を little と取り違えた量の誤り。「雪でたくさん遊んだ」は原文にない情報。
【覚える】We have a lot of rain here.=ここは雨が多い(we は訳さない)。 - 3He foolishly lent his car to a stranger.
答えb 愚かにも、彼は見知らぬ人に車を貸してしまった
解説動詞の前に置かれた foolishly は話し手の評価を表し「愚かにも〜した」。「愚かな車」は副詞を形容詞に取り違え。「ふざけて」は様子(~な態度で)の意味にすりかえている。「見知らぬ人が彼に貸した」は lend の主語と相手が逆。
【覚える】文修飾の副詞:foolishly/wisely/luckily=愚かにも/賢明にも/幸運にも。 - 4From the top of the tower, you can see the whole city.
答えb タワーの上からは街全体が見える
解説総称の you は一般の人を指すので「あなた」と訳さない。you can see 〜 は「〜が見える」。「見なければならない」は can を must と取り違え。「一部しか見えない」は whole(全体)を変えた情報改変。「街中の人に見られる」は受け身にすりかえて意味が別物。
【覚える】総称の you・we・they は訳さないのが原則。 - 5Life is not always fair.
答えc 人生はいつも公平だとは限らない
解説not always は部分否定で「いつも〜とは限らない」。「決して公平ではない」「いつも不公平だ」「公平だったことはない」は、いずれも全体否定にすりかえた意訳しすぎの誤り。
【覚える】not always/not necessarily/not all=部分否定(〜とは限らない)。 - 6She may be at home now.
答えb 彼女は今、家にいるかもしれない
解説may は「〜かもしれない」で、可能性がある程度の確信度。「違いない」は must、「べきだ」は should、「はずがない」は can't の訳で、確信度や意味を勝手に変えている。助動詞の訳は意訳でも変えてはいけない部分。
【覚える】確信度:must(違いない)>should(はず)>may(かもしれない)>can't(はずがない)。 - 7That he won the race surprised no one.
答えb 彼がレースに勝ったことに、驚いた人は誰もいなかった
解説That 節が主語で述語が感情の動詞 surprised → 「〜ことに(驚く)」と人を主語に訳すと自然。no one は「誰も〜ない」。「皆が驚いた」は no one の否定を落として正反対。「誰も驚かせずに」は構造の誤解、「勝ったかどうか誰も知らなかった」は That を whether と取り違え。
【覚える】That S V surprised no one.=〜ことに誰も驚かなかった。 - 8I was about to go to bed when my friend called me.
答えb 寝ようとしていたら、友だちから電話がかかってきた
解説was about to V when 〜 は「〜しようとしていたら…」と前から訳すと出来事の順が保てる。「電話があったので寝ようとした」は因果に変えて順序も逆。「もう寝ていた」は about to(まさに〜しようとしていた)を無視。「寝る前に友だちに電話した」は電話の向きが逆。
【覚える】be about to V when …=〜しようとしていたところへ…。 - 9The new app had a huge impact on the way people shop.
答えa その新しいアプリは、人々の買い物のしかたに大きな影響を与えた
解説have an impact on 〜 で「〜に影響を与える」。impact は「影響」と日本語にするのがよい。the way people shop=人々の買い物のしかた。「インパクトのある方法を持った」はカタカナに逃げた直訳。「買い物をしなくなった」「大量に買い物をした」は原文にない情報。
【覚える】the way S V=S が V するしかた/have an impact on=〜に影響を与える。
Ⅱ 英文に対する訳の問題点として最も適切なものを選べ
- 10Not all the students passed the test. 訳:生徒は全員テストに落ちた。
答えa 部分否定を全体否定にしている
解説Not all は部分否定「全員が〜したわけではない」で、合格した生徒も不合格の生徒もいた。訳「全員落ちた」は否定の範囲を広げた全体否定。時制(passed→過去)は守られ、情報の追加もない。主語・目的語も逆になっていない。
正しい訳:生徒全員がテストに合格したわけではなかった。
【覚える】Not all +肯定の述語=一部は〜しなかった。 - 11He might come to the party. 訳:彼はきっとパーティーに来る。
答えc 助動詞の確信度を強めている
解説might は may と同じかやや控えめな「〜かもしれない」。訳の「きっと」は must や will 並みの強い確信で、助動詞の確信度を強めた誤り。部分否定・主語・因果関係は問題になっていない。
正しい訳:彼はパーティーに来るかもしれない。
【覚える】might=(ひょっとすると)〜かもしれない。 - 12Although it was raining, the game continued. 訳:雨が降っていたので、試合は続いた。
答えc 逆接を因果に変えている
解説although は逆接「〜にもかかわらず・〜けれど」。訳の「ので」は因果関係に変えていて、論理が逆になる致命的な誤訳。時制は守られ、否定の脱落や情報追加もない。
正しい訳:雨が降っていたが、試合は続けられた。
【覚える】although/though/even though=逆接。because/since/as=理由。 - 13She passed the entrance exam. 訳:彼女は猛勉強の末、入試に合格した。
答えc 原文にない情報を足している
解説「猛勉強の末」は英文のどこにもない情報。意訳で変えてよいのは言い方だけで、情報を足したり削ったりしてはいけない。逆接・助動詞・否定はこの文に関係しない。
正しい訳:彼女は入試に合格した。
【覚える】意訳の原則:表現は変えても、情報量は変えない。 - 14Children under 12 must be accompanied by an adult. 訳:12歳以下の子どもは大人の同伴が必要だ。
答えc 数字の境目を変えている
解説under 12 は「12歳未満」で12歳を含まない。訳の「12歳以下」は12歳を含むので、数字の境目を変えている。must be accompanied(同伴されなければならない)は「同伴が必要」で訳せている。主語や否定も変わっていない。
正しい訳:12歳未満の子どもは大人の同伴が必要だ。
【覚える】under/less than=未満、over/more than=〜を超える(その数を含まない)。 - 15The plan was hardly successful. 訳:その計画はかなり成功した。
答えb 否定(準否定)を肯定にしている
解説hardly は「ほとんど〜ない」という準否定の副詞。hard(熱心に・かなり)と取り違えて「かなり成功した」と肯定にしている。時制・主語・数字は関係ない。
正しい訳:その計画はほとんど成功しなかった。
【覚える】準否定:hardly/scarcely(程度)、rarely/seldom(頻度)=ほとんど〜ない。
Ⅲ 次の直訳調の訳を、意味を変えずに自然な日本語に直せ
- 16Her sudden departure shocked everyone. 直訳:彼女の突然の出発は皆にショックを与えた。
答え彼女が突然去ったので、皆はショックを受けた。
解説採点ポイント。①名詞 departure を動詞「去る・出発する」に、形容詞 sudden を副詞「突然」に戻す。②物が主語の shocked は、人を主語にして「〜ので皆はショックを受けた」と訳す。
別解:彼女が突然いなくなって、みんな驚いた。
【覚える】名詞構文:所有格+形容詞+名詞=主語+副詞+動詞に開く。 - 17The storm forced us to stay at the hotel for two more days. 直訳:嵐は私たちにさらに2日間ホテルにとどまることを強いた。
答え嵐のため、私たちはやむなくホテルにもう2日泊まることになった。
解説採点ポイント。①主語 The storm を原因「嵐のため」にし、us を主語にする。②force O to V の「やむなく・〜せざるをえない」のニュアンスを落とさない。③two more days=さらに2日。
別解:嵐のせいで、私たちはさらに2日間ホテルにとどまらざるをえなかった。
【覚える】S force O to V=S のため O はやむなく V する。 - 18She put her bag on her lap. 直訳:彼女は彼女のかばんを彼女のひざの上に置いた。
答え彼女はかばんをひざの上に置いた。
解説採点ポイント。英語は持ち物や体の部分に所有格(her)を付けるが、日本語ではわかりきった所有格は訳さないのが自然。「誰の」が問題になるときだけ残す(例:他人のかばんを置いた場合)。
別解:彼女はひざにかばんを載せた。
【覚える】my/his/her は訳さないのが基本(He shook his head.=首を振った)。 - 19It is possible for us to finish the work by Friday. 直訳:私たちが金曜日までにその仕事を終えることは可能である。
答え私たちは金曜日までにその仕事を終えられる。
解説採点ポイント。①It is possible for 人 to V は「人は V できる」と短く訳す。②「〜することは可能である」は冗長な直訳調。③by Friday の by は期限「〜までに」(until「〜までずっと」と区別)。
別解:金曜日までにその仕事を終えることができる。
【覚える】It is possible for A to V=A can V。 - 20Cats are independent animals. 直訳:猫たちは独立した動物たちである。
答え猫は独立心の強い動物だ。
解説採点ポイント。①総称の複数形 Cats は「猫というもの」で、「猫たち」と訳さない。②independent は「独立した」より、動物なら「独立心の強い・自立した」と文脈に合う訳語を選ぶ。
別解:猫は自立心の強い動物である。
【覚える】総称の複数形(Dogs are 〜)は「〜というもの」。「たち」は付けない。 - 21A careful reading of the contract revealed a hidden fee. 直訳:契約書の注意深い読みが隠れた料金を明らかにした。
答え契約書を注意深く読むと、明記されていない手数料があることがわかった。
解説採点ポイント。①名詞構文 a careful reading of A を「A を注意深く読むこと」と動詞に開く。②reveal は「〜がわかった」と人の側から訳す。③hidden fee は「隠れた手数料・明記されていない料金」など意味が伝わればよい。
別解:契約書をよく読んだら、隠れた料金があることが判明した。
【覚える】A careful reading of 〜 revealed …=〜をよく読むと…がわかった。
Ⅳ 次の英文を自然な日本語に訳せ
- 22His frequent absence from class worried his teacher.
答え彼がたびたび授業を休むので、先生は心配した。
解説採点ポイント。①his=主語「彼が」、absence from class=授業を休むこと、frequent=「たびたび」と副詞に開く。②物が主語の worry は「〜ので先生は心配した」と人を主語に。
別解:彼がしょっちゅう授業を欠席するので、先生は気をもんでいた。
【覚える】名詞構文+感情の動詞=「〜ので(人は)…した」。 - 23The bad weather kept the children indoors all weekend.
答え天気が悪かったので、子どもたちは週末ずっと屋内で過ごした。
解説採点ポイント。①無生物主語の keep O C を原因「天気が悪かったので」にし、O の the children を主語にする。②indoors=屋内で(家の中で)。③all weekend=週末ずっと。
別解:悪天候のため、子どもたちは週末の間ずっと家にこもっていた。
【覚える】S keep O indoors=S のため O は外に出られない。 - 24In this area, we have a lot of tourists in summer.
答えこの地域は、夏になると観光客が多い。
解説採点ポイント。①we はこの地域の人を漠然と指すので訳さない。②have は「いる・ある」と訳す。「私たちはたくさんの観光客を持つ」は直訳で不可。③in summer=夏には。
別解:この地域には、夏にたくさんの観光客が来る。
【覚える】We have 〜 here.=ここには〜がいる・ある。 - 25She wisely decided not to argue with her boss.
答え賢明にも、彼女は上司と言い争わないことにした。
解説採点ポイント。①文中の wisely は評価の副詞で「賢明にも〜した」(=〜したのは賢明だった)。「賢く決めた」は様態に取った誤訳になりやすい。②not to argue は「言い争わないことに」で、not は to の前。argue with=〜と言い争う。
別解:彼女が上司と口論しないことにしたのは賢明だった。
【覚える】decide not to V=〜しないことにする。 - 26I met an old man who had walked across the country and written three books about his journey.
答え私はある老人に会った。その人は歩いて国を横断し、その旅について本を3冊書いていた。
解説採点ポイント。①長い関係詞節は先行詞 an old man で切って訳し下ろしてよい。②had walked と (had) written の2つが who の述語として並列していることを訳に出す。③過去完了は「会った時点ですでに〜していた」。
別解:私は、歩いて国を横断し、その旅について3冊の本を書いた老人に会った。
【覚える】長い関係詞節は「〜。その人は…」と訳し下ろす。 - 27When the baby saw its mother, it stopped crying.
答え赤ちゃんは母親を見ると、泣きやんだ。
解説採点ポイント。①代名詞 its・it は消すか名詞に戻す(「それは」と訳さない)。②stop -ing=〜するのをやめる→「泣きやむ」。③When 〜 は「〜すると」と自然につなぐ。
別解:赤ん坊は母親の姿を見て泣きやんだ。
【覚える】stop -ing=〜をやめる/stop to V=〜するために立ち止まる。 - 28Their discussion went around in circles for hours.
答え彼らの議論は何時間も堂々巡りを続けた。
解説採点ポイント。①go around in circles は比喩なので、文字どおり「円を描いて回る」でなく「堂々巡りする・同じ所をぐるぐる回る」と意味で訳す。②for hours=何時間も。
別解:彼らの議論は何時間も同じところを行ったり来たりした。
【覚える】比喩表現は日本語の慣用句に置きかえると自然。 - 29We have been friends since we were in kindergarten.
答え私たちは幼稚園の頃からずっと友だちだ。
解説採点ポイント。①現在完了の継続 have been は「(ずっと)〜している」。「友だちだった」と過去にすると、今も友だちだという情報が消える。②since we were in kindergarten=幼稚園のころから。
別解:私たちは幼稚園以来の友だちだ。
【覚える】have been 〜 since …=…以来ずっと〜だ。 - 30The government's approach to the issue has been widely criticized.
答えその問題に対する政府の取り組み方は、多くの人から批判されている。
解説採点ポイント。①approach は「取り組み方・対応」(「アプローチ」にカタカナで逃げない)。issue=問題。②has been widely criticized=「広く[多くの人から]批判されている」と現在完了を訳す。
別解:その問題への政府の対応は、各方面から批判を浴びている。
【覚える】approach to A=A への取り組み方(to に注意)。
意訳のコツ チートシート(直訳→自然な日本語の変換表)(A4 2枚)