月と地球の距離は、毎日かわっている
月が地球のまわりを回る道すじ(軌道)は、まん丸ではなく、少しつぶれただ円です。そのため、月と地球の距離は約27.5日ごとに近づいたり遠ざかったりしています。いちばん近いところを近地点(きんちてん)、いちばん遠いところを遠地点(えんちてん)といいます。
NASA によると、近地点の平均は約36万3300km、遠地点の平均は約40万5500kmです。実際には毎回少しずつちがい、満月のときの距離は約35万6千km〜約40万6千kmのあいだでかわります。
どうして「近い満月」と「遠い満月」があるの?
満月はおよそ29.5日ごとにやってきます。いっぽう、近地点にくるのは約27.5日ごと。2つのリズムが少しずつずれるので、「満月の日に、ちょうど月が近い」という組み合わせは、約1年と1か月半(約412日)ごとにめぐってきます。だから、スーパームーンの季節は毎年少しずつ後ろへずれていきます。下の表を見ると、1年ごとに1〜2か月ずつ後ろへ動いているのがわかります。
どのくらい大きく見える?
いちばん近い満月といちばん遠い満月をくらべると、見かけの直径は約14%ちがいます。直径10cmのお皿と11.4cmのお皿くらいの差です。明るさは約30%ちがいます。
ただし、月を2つならべてくらべることはできないので、目で見ただけでは、ちがいに気づきにくいと NASA も説明しています。同じカメラ・同じレンズで、近い満月と遠い満月を写してならべると、はっきりちがいがわかります。
定義はひとつではない
「スーパームーン」という言葉をつくった人は、「近地点にいちばん近づいたときの90%以内に入る満月(または新月)」と決めました。この決め方だと、スーパームーンは1年に3〜4回あります。いっぽう国立天文台は、正式な用語ではなく定義もはっきりしないため、「その年いちばん大きく見える満月」のような言い方をしています。
このページの表では、その年いちばん地球に近い満月と、NASA の平均の近地点距離(約36万3300km)より近い満月の両方をのせています。ニュースや本によって「スーパームーン」とよぶ日がちがうのは、こうした定義のちがいのためです。
スーパームーンの日は何か起きる?
月が近くて満月(太陽・地球・月が一直線)だと、月と太陽が海の水を引っぱる力が重なり、潮の満ち引きがいつもより少し大きくなります(大潮)。海辺では、満潮の高さが数cm〜十数cm高くなることがあります。
「スーパームーンの日は地震が起きやすい」という話を聞いて、心配になった人もいるかもしれません。そう感じるのは自然なことです。潮の力と地震の関係は今も研究が続いていますが、スーパームーンの日に大きな地震が増えるという確かな証拠は見つかっていません。月の距離は何百年も先まで計算できるので、「いつ近づくか」は前もってわかっています。
名前の由来と歴史
「スーパームーン(supermoon)」という言葉は、1979年にアメリカの占星術師リチャード・ノールが雑誌の記事で使ったのが始まりです。天文学者は、むかしから同じことを「近地点満月(perigee full moon)」とよんでいました。
2011年3月や2016年11月に「特別に大きな満月」としてニュースで何度も取り上げられ、世界中に広まりました。今では NASA も、一般の人向けの説明で「supermoon」という言葉を使っています。ちなみに NASA によると、2016年11月14日の満月は1948年以来の近さで、これより近い満月は2034年11月まで来ません(日本時間では2034年11月26日。下の表にも出ています)。
英語では?
- supermoonスーパームーン
- perigee近地点(月が地球にいちばん近いところ)
- perigee full moon近地点満月(天文学での言い方)
Did you see the supermoon last night?昨日の夜、スーパームーン見た?
A supermoon looks a little bigger and brighter than usual.スーパームーンは、ふだんより少し大きく明るく見えます。
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次のスーパームーンはいつ?(2026〜2035年)
| 年 | その年いちばん大きい満月 | 地球からの距離 | 36.3万kmより近い満月 |
|---|---|---|---|
| 2026年 | 12月24日(木) 10:28 | 約356,845km | 1/3(36.2万km) 11/24(36.1万km) 12/24(35.7万km) |
| 2027年 | 1月22日(金) 21:17 | 約357,677km | 1/22(35.8万km) 2/21(36.3万km) |
| 2028年 | 2月11日(金) 0:03 | 約356,766km | 1/12(36万km) 2/11(35.7万km) 3/11(35.8万km) |
| 2029年 | 3月30日(金) 11:26 | 約356,911km | 3/1(36万km) 3/30(35.7万km) 4/28(35.9万km) |
| 2030年 | 5月17日(金) 20:19 | 約357,143km | 4/18(36万km) 5/17(35.7万km) 6/16(35.9万km) |
| 2031年 | 7月5日(土) 4:01 | 約357,234km | 6/5(36万km) 7/5(35.7万km) 8/3(35.9万km) |
| 2032年 | 8月21日(土) 10:46 | 約357,128km | 7/23(36万km) 8/21(35.7万km) 9/19(35.9万km) |
| 2033年 | 10月8日(土) 19:58 | 約356,882km | 9/9(36万km) 10/8(35.7万km) 11/7(35.9万km) |
| 2034年 | 11月26日(日) 7:32 | 約356,632km | 10/27(35.9万km) 11/26(35.7万km) 12/25(35.9万km) |
| 2035年 | 12月15日(土) 9:33 | 約358,471km | 12/15(35.8万km) |
スーパームーンには決まった定義がありません。この表では「その年いちばん地球に近い満月」と、NASA が示す平均の近地点距離(約36万3300km)より近い満月をのせています。 時刻は日本時間で、このサイトが天文計算の式(Meeus『Astronomical Algorithms』)で求めた値です。数分ずれることがあります。正式な日時は国立天文台 暦計算室で確認できます。日付をおすと、その月の月カレンダーが開きます。
観察のコツ
- 月の出の直後をねらおう。満月は日の入りのころ東の空からのぼります。地平線近くの月は「月の錯視」でさらに大きく感じられます。
- スマートフォンで写すときは、画面の月をタップして明るさを下げると、月の模様まで写ります。
- 同じ場所・同じズームで、遠い満月(マイクロムーン)の日にも写しておくと、大きさのちがいを自分の写真でくらべられます。
- くもりの日は、翌日の夜でもほとんど同じ大きさ・明るさの月が見られます。
よくある質問
次のスーパームーンはいつですか?
2026年12月24日(木) 10時28分ごろです(日本時間)。このサイトの計算で、その年いちばん地球に近い満月を「スーパームーン」としています。
スーパームーンはどのくらい大きく見えますか?
1年でいちばん遠い満月とくらべて、直径が約14%大きく、明るさは約30%明るく見えます。ただし目だけでは差に気づきにくいです。
スーパームーンは天文学の正式な言葉ですか?
いいえ。1979年に占星術師が作った言葉で、天文学の正式な用語ではありません。天文学では「近地点満月」といいます。ただし NASA なども一般向けに使っています。
スーパームーンの日に地震は増えますか?
潮の満ち引きは少し大きくなりますが、スーパームーンの日に大きな地震が増えるという確かな証拠は見つかっていません。
スーパームーンの反対は?
1年でいちばん遠い満月は「マイクロムーン(ミニムーン)」とよばれます。
関連する用語
参考にしたページ
- NASA「Supermoons」(英語)
- 国立天文台「『スーパームーン』ってなに?」
- NASA Space Place「Supermoon, Blood Moon, Blue Moon and Harvest Moon」(英語)
- 国立天文台「満月や新月の日を知るにはどうすればいい?」
名前の由来に諸説あるものは「〜といわれています」と書いています。写真は NASA のパブリックドメインの画像です。

