本文へ
はじめての人へ
ISS…

MOON WORDS · MOON ILLUSION

月の錯視とは?

読み方:つきのさくし 英語:Moon Illusion

30秒でわかる!ひとことで言うと

地平線の近くにある月が、空高くにあるときよりずっと大きく見えるのは、「月の錯視(さくし)」とよばれる目の錯覚です。写真で比べると、月の見かけの大きさはほとんど同じで、地平線の月はむしろ約1.5%遠くにあります。私たちの脳の見え方によって起こる現象ですが、なぜ起こるのかは、今もはっきりとはわかっていません。

大きな月を見るなら:これからの満月2026年11月24日(火) 23時53分ごろ一覧を見る ↓

教会の塔の上にのぼる満月(2020年3月)
2020年3月9日にのぼるスーパームーン(アメリカ・ワシントン) 画像:NASA/Joel Kowsky
空高くの月地平線の月同じ大きさ(角度で約0.5度)景色といっしょに見ると、地平線の月は大きく感じる
写真ではかると、地平線の月も空高くの月も同じ大きさです。

本当に大きくなっているわけではない

NASA の説明によると、地平線の月も、空高くの月も、写真にとってはかると同じ大きさです。月の見かけの大きさは角度で約0.5度、うでをのばしたときの人さし指のつめと同じくらいです。

しかも、地平線の月は、頭の真上近くにある月より、地球の半径の分(約6400km)だけ遠くにあります。そのため、実はわずかに(約1.5%)小さいのです。また、地平線近くでは空気が光を曲げる(大気差)ため、月は上下に少しつぶれて見えます。

自分で確かめる3つの方法

  • 指のつめ:うでをのばして、人さし指のつめを月にかさねる。地平線の月と、高く上がった月で同じくらいかくれる
  • 紙のつつ:紙を丸めたつつからのぞき、まわりの景色を見えなくすると、大きさの感じがかわる
  • 写真:同じカメラ・同じズームで、のぼってすぐと、数時間後の月を写してくらべる

なぜ大きく見えるの?

よく知られた説は、「近くにある建物や木、遠くまで続く景色とくらべるから」というものです(ポンゾ錯視という目の錯覚に似ています)。また、人は空を「頭の上は近く、地平線は遠い、つぶれたドーム」のように感じていて、遠くにあると思った物を大きく感じる、という説もあります。

ところが NASA によると、宇宙ステーションの宇宙飛行士も、まわりに景色がないのに地平線近くの月が大きく見えると話しています。どの説も完全には説明できず、科学者のあいだでも答えはまだ出ていません。2000年以上前から人々が考えてきた、身近で大きななぞです。

大きな月の写真のひみつ

ニュースなどで、ビルや塔の後ろに、建物より大きな月が写った写真を見ることがあります。あれは、何kmもはなれた場所から超望遠レンズで写したものです。遠くの建物が小さく写る分、月が大きく見えるのです。月そのものが大きくなったわけではありません。

名前の由来と歴史

月の錯視は、古代から知られていました。古代ギリシャの学者たちも、地平線の月や太陽が大きく見えることについて書き残しています。はじめは「空気がレンズのように大きく見せる」と考えられていましたが、今ではその考えはまちがいだとわかり、目と脳の見え方の問題だと考えられています。英語では moon illusion(ムーン・イリュージョン)といいます。

英語では?

  • moon illusion月の錯視
  • optical illusion目の錯覚
  • horizon地平線

The Moon looks huge on the horizon, but it is an illusion.地平線の月はとても大きく見えますが、それは錯覚です。

Hold up your finger to compare the size of the Moon.指をかざして月の大きさをくらべてみて。

宇宙の英単語をもっと覚えたいときは 宇宙英単語帳 へ。

大きな月を見るなら:これからの満月(日の入りごろに東の空)

満月の日満月の時刻呼び名
2026年11月24日(火)23:53ビーバームーンスーパームーン
2026年12月24日(木)10:28コールドムーンその年いちばん大きい
2027年1月22日(金)21:17ウルフムーンその年いちばん大きい
2027年2月21日(日)8:23スノームーンスーパームーン半影月食
2027年3月22日(月)19:43ワームムーン
2027年4月21日(水)7:27ピンクムーン
2027年5月20日(木)19:58フラワームーン
2027年6月19日(土)9:44ストロベリームーン
2027年7月19日(月)0:44バックムーンその年いちばん小さい
2027年8月17日(火)16:28スタージョンムーン半影月食
2027年9月16日(木)8:03コーンムーンハーベストムーン
2027年10月15日(金)22:47ハンターズムーン

満月の日(とその前日)の日の入りごろ、東の空からのぼる月を見てみましょう。 時刻は日本時間で、このサイトが天文計算の式(Meeus『Astronomical Algorithms』)で求めた値です。数分ずれることがあります。正式な日時は国立天文台 暦計算室で確認できます。日付をおすと、その月の月カレンダーが開きます。

観察のコツ

  • 満月の日の日の入りごろ、東の空がひらけた場所で、のぼってくる月を待とう。
  • のぼってすぐのときと、2〜3時間後に、指のつめで大きさをくらべてみよう。
  • 地平線の月はオレンジ色、高く上がると白っぽくなります。色の変化にも注目しよう。

よくある質問

地平線の月が大きく見えるのはなぜ?

「月の錯視」という目の錯覚です。実際の見かけの大きさはほとんど同じで、原因はまだはっきりわかっていません。

空気がレンズのように月を大きくしているのでは?

いいえ。空気は月をかえって上下に少しつぶして見せます。大きく見えるのは脳の見え方によるものです。

地平線の月のほうが地球に近いのですか?

反対です。地平線の月は頭の上の月より約6400km遠く、見かけの大きさは約1.5%小さくなります。

関連する用語

月の用語集の一覧へ 2026年の月カレンダー

参考にしたページ

名前の由来に諸説あるものは「〜といわれています」と書いています。写真は NASA のパブリックドメインの画像です。