WHY NOW
いま話題になっている理由
北朝鮮が10月29日、日本海に向けて弾道ミサイルを相次いで発射したと、韓国軍が発表した。英字ニュースの見出しには fires around 10 ballistic missiles や 'around a dozen' が並び、毎日新聞の英語版は short-range ballistic missiles(短距離弾道ミサイル)と書いた。ミサイルの名前は「飛ぶ距離」と「飛び方」の組み合わせでできているので、その読み方を押さえておきたい。
名前は「距離」+「飛び方」
short-range(短距離の)+ ballistic(弾道の)+ missile で「短距離弾道ミサイル」。距離の部分を入れ替えると、medium-range、intermediate-range(中距離)、intercontinental(大陸間)と長くなっていく。アメリカ軍などの分け方では、射程がおよそ1000キロ未満のものを短距離と呼ぶ。略して SRBM、大陸間なら ICBM と書く。
ballistic は「投げる」から
ballistic のもとは、ギリシャ語の「投げる」。弾道ミサイルは、最初にロケットで打ち上げられたあとは、投げたボールのように放物線を描いて落ちてくる。これに対して cruise missile(巡航ミサイル)は、翼とエンジンで飛行機のように低く飛び続ける。会話の go ballistic は「かんかんに怒る」で、ミサイルの話とは別もの。
10発か、a dozen か
今回の見出しは、数が around 10(10発ほど)と around a dozen(12発ほど)に分かれた。a dozen は「12」のまとまりで、around をつけると「12発前後」。同じ出来事でも、媒体によって見出しの数の書き方がずれることがあるので、数字は本文で確かめたい。'around a dozen' のように引用符がついているのは「発表の言葉どおり」という印。
fire と launch
見出しでミサイルを「撃つ」は fire が多い。短くて力強いからだ。記事の本文では launch(発射する)もよく使われ、名詞の launch は「発射」。新しい兵器を試すときは test-fire(試射する)と言う。fire off は「次々に撃ち出す」感じで、何発もまとめて撃ったときに出やすい。