WHY NOW
いま話題になっている理由
米国の連邦最高裁は現地時間9月29日、移民を出身国ではない別の国(第三国)へ送還する政府の方針について、最終的な判断が出るまで続けることを認めた。12月に口頭弁論を開くとしている。英字ニュースの見出しには third-country deportations という言い方が一斉に並んだ。「第三国」が誰から見た第三国なのかを押さえておくと、見出しが読みやすくなる。
誰から見た「第三国」か
third country は、話題の当事者2者のどちらでもない国のこと。移民のニュースでは、送還する国(今回は米国)と、その人の国籍の国(出身国)のどちらでもない国を指す。third-country deportation は「出身国ではない別の国への送還」。外交のニュースで仲介役の国を a third country と呼ぶのと、考え方は同じだ。
見出しではハイフンでつなぐ
名詞の前に置いて形容詞のように使うときは third-country deportations とハイフンでつなぐのがふつう。今回の見出しでも NPR や Axios はこの形で、The Washington Post は 'third country' deportations と引用符でくくっている。deportations と複数形になるのは、一人ひとりの送還を数えているため。
resume と for now に注目
今回の見出しでは resume(再開する)、allow(認める)、lift restrictions(制限を解く)といった動詞が使われた。The Washington Post の見出しにある for now(当面は)は、まだ最終的な判断ではないという合図。最高裁は12月に口頭弁論を開くとしており、見出しの動詞だけで「合法と決まった」と読まないようにしたい。