まずはこの3つ
- 訳す前に「子どもに言い換える」和文和訳をする
- 主語と動詞を先に決め、長い修飾は後ろに回す
- 時制・単複・冠詞は日本語にない情報として補う
和文英訳は「翻訳」ではなく「再構築」
日本語は主語を省き、「は」で話題を示し、単複などを文脈に任せる。英語はそれらを形ではっきり示すことを求める。だから日本語の単語を英単語に置き換えるのではなく、意味を取り出して英語の骨組みで組み直す。採点者が見るのは「意味が正しく伝わるか」と「文法の誤りがないか」で、難しい単語は求められていない。
答案作りの5ステップ5
- 1全体の意味をつかむ1文ずつではなく、前後の文から「誰が・何を・いつ」を確かめる。
- 2和文和訳する難しい語・日本語らしい言い回しを、知っている英語で言える日本語に直す。
- 3主語と動詞を決める英文の骨組み(S V)を先に決め、時制・単複を決める。
- 4修飾を後ろに付ける場所・時・理由などは前置詞句・関係詞・分詞で後ろから足す。
- 5訳し漏れを確認「さえ」「ほとんど」「もう」など小さな語まで英文に入っているか照らし合わせる。
A 訳す前の準備(和文和訳)6
- 1子どもに言い換える漢語・熟語は「小学生に説明するなら?」と言い換えると、知っている英語で書ける。The number of children in Japan is decreasing.少子化が進んでいる(→子どもの数が減っている)
- 2書けない語は説明する1語で訳せない日本語は、意味を文で説明する。訳語を知らなくても減点を避けられる。It is a waste to throw away food that can still be eaten.まだ食べられる食べ物を捨てるのはもったいない
- 3省略された主語を補う日本語は主語を言わないことが多い。文脈から I / we / people などを補う。We can buy almost anything online these days.最近はネットで何でも買える
- 4「は」=主語ではない「は」は話題を示すだけのことがある。英語の述語(動詞)に合わせて主語を決め直す。I am reading this book now.この本は今読んでいるElephants have long trunks.象は鼻が長い
- 5日本語の語順を捨てる日本語は修飾節が名詞の前、英語は関係詞節や長い修飾語句が後ろ。まず S V を書き、場所・時は後ろに回す。I study every day at the new library in front of the station.駅前に新しくできた図書館で毎日勉強している
- 6長い1文は2文に切る「〜し、〜して、〜した」と続く文は無理につなげず、2文にした方が誤りが減る。I happened to meet an old friend at a bookstore. We had tea and talked about the old days.本屋で偶然旧友に会い、お茶を飲みながら昔話をした
B 主語と構文を組み替える8
- 1無生物主語にする「〜のおかげで…になった」は、原因を主語にして make / help / allow で書くと1文で締まる。This app has made it easier for me to learn new words.このアプリのおかげで単語を覚えやすくなった
- 2take で道案内「〜すれば…に着く」は、道や乗り物を主語にした take 人 to 場所 が使える。This road will take you to the station.この道を行けば駅に着く
- 3「ある・いる」の2つの型基本は There is / are。持ち主・場所を主語にできれば have も使え、英語らしく短くなることが多い。This town has two libraries.この町には図書館が2つある
- 4「AはBが〜」は have「日本は人口が多い」のように B が A の特徴なら、「人口が」を主語にせず全体(日本)を主語に have で。Japan has a large population.日本は人口が多い✕Japan's population is many.
- 5形式主語 it で後ろへ「〜することは…だ」は、長い主語を It is … to 〜 で後ろに回すと文が安定する。It is difficult to master a foreign language in a short time.外国語を短期間で習得するのは難しい
- 6「〜こと」の4つの処理動名詞・to 不定詞・that 節・what を使い分ける。「〜という事実」は the fact that。The important thing is to keep practicing every day.大切なのは毎日練習を続けることだ
- 7名詞を動詞にほどく「〜の上達・〜の増加」などの名詞は、動詞にほどくと自然で誤りが減る。His English improved quickly.彼の英語の上達は速かった
- 8動詞を「人」の名詞に「〜するのが上手だ」は a good +人を表す名詞で言える。英語らしい定番の型。He is a good swimmer.彼は泳ぐのが上手だ
C 日本語特有の言い回しを型で処理9
- 1〜すればするほどThe 比較級 S V, the 比較級 S V. 2つ目の the を落とさない。The more you read, the more words you will learn.読めば読むほど覚える単語が増える
- 2〜に違いない現在の推量は must+原形(形容詞・名詞なら must be)、過去の推量は must have p.p.。He must be tired after the long trip.長旅の後で彼は疲れているに違いない
- 3〜するようになる感情・認識の変化は come to、技能の習得は learn to+原形。become は後ろに to 不定詞をとらない。I have come to like natto.納豆が好きになった✕I became to like natto.
- 4〜しがちだtend to+原形。「(この場合)〜しそうだ」なら be likely to。Young people tend to spend a lot of time online.若者はネットで長い時間を過ごしがちだ
- 5〜とは限らないnot always / not necessarily で部分否定。never にすると全否定で意味が変わる。Expensive things are not always good.高い物が良い物とは限らない
- 6〜するのに…かかるIt takes 人 時間 to 〜. 人を入れる位置に注意。It took me three hours to finish the report.レポートを仕上げるのに3時間かかった
- 7〜して初めて…It was(現在の話なら is)not until 〜 that …. 「〜するまで…しなかった」と考える。It was not until I got sick that I realized how important health is.病気になって初めて健康の大切さがわかった
- 8〜ほど…なものはないNothing is 比較級 than 〜. 最上級の意味を比較級で表す。Nothing is more important than health.健康ほど大切なものはない
- 9〜する人が増えている人が増える=人数が増える。the number of 〜 is increasing か More and more people 〜。More and more people are working from home.在宅で働く人が増えている✕People who work from home are increasing.
D 日本語にない情報を補う5
- 1「た」が完了のことも「もうやった」「〜したことがある」は現在完了が基本(米口語は already+過去形も)。過去の時点(昨日など)があれば過去形。I have already finished my homework.宿題はもうやった
- 2「〜している」≠進行形勤めている・結婚しているなど恒常的な状態は現在形や be 動詞で。一時的なら進行形、期間を言うなら現在完了。My father works for a bank.父は銀行に勤めている
- 3単数か複数かを決める「犬が好き」のような一般論は、数えられる名詞を複数形にする。I like dogs.私は犬が好きだ
- 4a と the を決める初めて出す単数の可算名詞は a、相手も特定できる物は初出でも the。2回目からは the か代名詞。I saw a cat in the park. The cat was sleeping under a bench.公園で猫を見た。その猫はベンチの下で寝ていた
- 5否定は think 側に「〜ではないと思う」は I do not think 〜. の形が英語として自然。I do not think he will come.彼は来ないと思う
E 仕上げの安全策2
- 1確実に書ける表現を選ぶ覚えたての難語より、意味がずれない平易な表現の方が点になる。He broke his promise.彼は約束を反故にした
- 2小さな語を訳し漏らさない「さえ」「ほとんど」「もう」「まだ」は意味の核。抜けると内容の誤りになる。He left home without even eating breakfast.彼は朝食さえ食べずに家を出た
和文英訳でよくある減点3
- ✕I could pass the exam.(試験に合格できた)○I was able to pass the exam.1回の具体的な成功に could は普通使わない。was able to / managed to。
- ✕Please teach me your phone number.○Please tell me your phone number.teach は知識・技能を教える。情報を伝えるのは tell。
- ✕I am interesting in history.○I am interested in history.興味を感じる側は -ed。-ing は興味を起こさせる側(人・物)。
書いたら採点してもらう1
参考にした資料
和文英訳テクを一覧にまとめ、A4 3枚で印刷できる無料PDFにしました。Web版は赤シート・覚えたチェック・カード・4択テストつき。