構文・英文和訳No.128確認問題集あり

名詞構文・無生物主語の自然な和訳30

英語は出来事を「名詞」と「物の主語」で言い、日本語は「人+動詞」で言う。その変換30パターンを直訳→自然な訳で。

名詞構文・無生物主語の自然な和訳30 の1ページ目

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まずはこの3つ

  1. 名詞は動詞に、形容詞は副詞に、所有格・of は主語か目的語に
  2. 物の主語は「〜で・〜のおかげで・〜のせいで」と原因に
  3. 目的語の「人」を主語に立てると日本語が自然になる
なぜ直訳がぎこちないのか

英語は「彼の突然の辞職」のように出来事を名詞1つに圧縮し、それを主語にして「〜が皆を驚かせた」と物に動詞をさせるのが得意。日本語は「彼が突然辞めたので、皆が驚いた」と人が主語の文を2つつなぐ方が自然。だから訳すときは圧縮をほどいて文に戻す。構造の理解(誰が何をしたか)は変えずに、言い方だけを日本語に合わせる。

1名詞構文をほどく基本9

  1. 1所有格+名詞=S+V
    his arrival=he arrives。所有格を主語、名詞を動詞に戻して「彼が〜すること」と訳す。※his arrest は「彼が逮捕されたこと」(受け手)。
    His late arrival annoyed the teacher.直訳:彼の遅い到着が先生をいらだたせた →意訳:彼が遅れて来たので、先生はいらいらした。
  2. 2the 名詞 of A(主格の of)
    自動詞から来た名詞(arrival・rise・growth・death)の of は主語。「A が〜すること」。
    The rise of social media has changed politics.ソーシャルメディアが台頭したことで、政治のあり方が変わった。
  3. 3the 名詞 of A(目的格の of)
    他動詞から来た名詞(discovery・invention・protection)の of は目的語のことが多い。by B があれば B が主語。
    The invention of the printing press by Gutenberg spread knowledge across Europe.グーテンベルクが印刷機を発明したことで、知識がヨーロッパ中に広まった。
    ✕「印刷機の発明がグーテンベルクによって」と by を後ろに残したまま訳す
  4. 4形容詞+名詞=副詞+動詞
    名詞が動詞に戻れば、前の形容詞は副詞になる。sudden death=突然亡くなる、careful study=注意深く調べる。
    Her careful explanation helped us understand the rules.彼女が丁寧に説明してくれたので、私たちはルールを理解できた。
  5. 5名詞+to V=S+V(to V)
    failure to V=〜しないこと、refusal to V=〜を断ること、decision to V=〜すると決めたこと。否定の意味を落とさない。
    His failure to apologize made things worse.彼が謝らなかったので、事態はさらに悪化した。
    ✕「謝ることへの失敗」
  6. 6形容詞から来た名詞は形容詞に
    importance・difficulty・availability などは「〜が重要だ」「〜が難しい」「〜が手に入る」と述語に戻す。
    The availability of cheap flights has made travel easier.格安航空券が手に入るようになって、旅行がしやすくなった。
  7. 7名詞+that 節(同格)
    the fact [news・idea・belief] that 〜 は「〜という事実[知らせ]」。realization that 〜 なら「〜と気づいたこと」と動詞に。
    The realization that he had been wrong changed his attitude.自分が間違っていたと気づいて、彼の態度は変わった。
  8. 8There is a tendency for A to V
    「A が〜する傾向がある」=「A は〜しがちだ」。There is growing concern that 〜 も「〜という懸念が強まっている」と述語に寄せる。
    There is a tendency for young people to get news from social media.若者はニュースを SNS から得る傾向がある。
  9. 9have [make/take]+a+名詞
    have a talk=話す、make a decision=決める、take a look=見る。形容詞は副詞にして「長い時間話し合った」。
    We had a long discussion about the school festival.私たちは文化祭について長い時間話し合った。

2名詞構文が主語の文:「〜したので」「〜すると」5

主語の名詞構文を節に戻し、文全体を因果でつなぐ

  1. 1名詞構文+lead to 〜
    「A が〜したことで、…になった」。lead to・result in・cause は結果を後ろに置いて訳し下ろす。
    The closure of the factory led to the loss of 500 jobs.工場が閉鎖されたことで、500人が職を失った。
  2. 2The (mere) thought of A
    the thought [sight/mention] of A は「A を考える[見る/口にする]と」。mere は「〜だけで」。
    The mere thought of the exam makes me nervous.試験のことを考えるだけで緊張する。
  3. 3A's presence/absence
    presence=A がいること、absence=A がいないこと。「A がいてくれたので」「A がいないと」と人を主語に。
    Her presence at the meeting gave us confidence.彼女が会議に出てくれたので、私たちは心強かった。
  4. 4The lack of A
    「A が不足していること」→「A が足りないと[ので]」。lack・shortage は「足りない」、absence は「ない」と述語にすると自然。
    A lack of sleep reduces your ability to concentrate.睡眠が足りないと、集中力が落ちる。
  5. 5An increase [rise] in A
    「A の増加」→「A が増えたこと」。decrease・decline・drop in A も「A が減る」。in の後ろが増減する物。
    The increase in tourists has caused traffic problems.観光客が増えたことで、交通渋滞が問題になっている。

3無生物主語:動詞別の訳し方16

主語=原因・条件・手段。目的語の「人」を主語に立てる

  1. 1make O C/make O V
    物が主語なら「S で O は C になる/V する」と O の動作として訳す。※人が主語の強制(made him apologize)は「〜させた」。
    The news made her burst into tears.その知らせを聞いて、彼女はわっと泣き出した。
  2. 2enable [allow] O to V
    「S のおかげで O は V できる」。「可能にする」でも構造は正しいが、人を主語にすると自然。allow は「許す」のことも。
    The scholarship allowed her to study abroad.奨学金のおかげで、彼女は留学できた。
  3. 3prevent [keep] O from -ing
    「S のせいで O は〜できない」(悪いことを防ぐなら「S のおかげで〜せずに済む」)。stop O from -ing も同じ。from は「〜から引き離す」のイメージ。
    The heavy snow kept us from leaving the house.大雪のせいで、私たちは家から出られなかった。
  4. 4keep O C
    「S で O はずっと C のままだ」。keep O awake=眠れない。leave O C(O を C のままにする)も同じ発想。
    The noise from next door kept me awake all night.隣の騒音のせいで、一晩中眠れなかった。
  5. 5cause [force] O to V
    cause=「S が原因で O が V する」、force=「S のせいで O はやむなく V した」。force は「仕方なく」を出す。
    The typhoon forced the school to cancel classes.台風のため、学校は授業を中止せざるをえなかった。
  6. 6remind A of B
    「S を見る[聞く]と A は B を思い出す」。主語が写真なら「見ると」、歌なら「聞くと」と動詞を選ぶ。
    The smell of the sea reminds me of my childhood.海のにおいをかぐと、子どもの頃を思い出す。
  7. 7take [bring] O to 〜
    時間・手段が主語なら「S すれば〜に着く」。What brings you here? は「どうしてここに?」。
    Ten minutes' walk will take you to the museum.10分歩けば博物館に着く。
  8. 8show [suggest] that 〜
    調査・研究・データが主語なら「S によると〜」「S から〜とわかる」。suggest は「示唆する」→「〜らしい」。
    Recent studies suggest that music can reduce stress.最近の研究によると、音楽にはストレスを減らす効果があるらしい。
  9. 9lead O to V
    「S がきっかけで O は V した[するようになった]」。What led you to 〜?=どうして〜しようと思ったの?
    A trip to India led him to study world religions.インド旅行がきっかけで、彼は世界の宗教を研究するようになった。
  10. 10cost/save
    cost A B=「S で A は B を失う」、save A B=「S で A は B を省ける[せずにすむ]」。どちらも目的語2つ。
    One careless mistake cost him the game.不注意なミス1つで、彼は試合に負けた。
    This app saves you a lot of time.このアプリを使えば、かなりの時間が節約できる。
  11. 11say/tell(物が言う)
    看板・手紙が say なら「〜には…と書いてある」。顔・表情が tell なら「〜を見ると…とわかる」。
    The sign says the store opens at ten.看板には、店は10時開店と書いてある。
  12. 12see/witness(時代・場所)
    時代・年・場所が主語の see は「〜には…があった[起きた]」。書き言葉で多い。
    The 1990s saw the rapid spread of the internet.1990年代にはインターネットが急速に普及した。
  13. 13help O V
    「S は O が V するのに役立つ」→「S を使えば[S のおかげで]O は V しやすい」。
    Writing things down helps you remember them.書き留めると覚えやすい。
  14. 14deprive [rob] A of B
    「S は A から B を奪う」→「S で A は B を失った」。人を主語にして受け身的に訳す。
    The accident deprived him of his sight.その事故で彼は視力を失った。
  15. 15What makes [made] O V?
    「何が O に V させるのか」→「なぜ O は V するのか」。What made you 〜?=どうして〜したの?
    What made you decide to become a nurse?どうして看護師になろうと決めたの?
  16. 16give O 〜(物が与える)
    「S は O に〜を与える」→「S で O は〜を得る」。give O a chance=「S で O は機会を得る」。
    The volunteer work gave me a chance to meet many people.ボランティア活動のおかげで、多くの人と出会う機会があった。

名詞→動詞 変換早見表

名詞of の役割戻し方
the arrival of A主語A が到着する
the growth of A主語A が成長する[増える]
the discovery of A目的語A を発見する
the protection of A目的語A を守る
A's failure to V(所有格=主語)A が V しない[できない]
the importance of A主語A が大切だ
the lack of A主語A が足りない

名詞+to V の訳し分け10

和訳で頻出。否定・願望の意味を落とさない

名詞+to V戻した訳メモ
failure to V〜しない[できない]こと「〜への失敗」と直訳しない
inability to V〜できないこと=cannot V
refusal to V〜するのを拒むこと=refuse to V
reluctance to V〜したがらないこと=be reluctant to V
willingness to V進んで〜すること=be willing to V
eagerness to Vしきりに〜したがること=be eager to V
attempt to V〜しようとしたこと成功したとは限らない
decision to V〜すると決めたこと=decide to V
ability to V〜できること「能力」より述語で
tendency to V〜しがちなこと=tend to V

やりすぎ注意:意訳の減点ライン4

  • ✕研究は音楽がストレスを減らすと言う
    ○研究によると、音楽はストレスを減らすらしい
    主語を「〜によると」にすると自然。suggest の弱さも残す
  • ✕彼は事故で目が悪くなった
    ○その事故で彼は視力を失った
    意訳で程度(失った)が変わると誤訳
  • ✕台風で授業がなくなった
    ○台風のため、学校は授業を中止せざるをえなかった
    force の「やむなく」を落とさない
  • ✕奨学金が彼女の留学を可能にした
    ○奨学金のおかげで彼女は留学できた
    誤りではないが硬い。人を主語にする方が自然
実演:2段階で仕上げる

The government's decision to raise the consumption tax led to a sharp drop in sales. → 直訳「消費税を上げるという政府の決定は売り上げの急激な落ち込みにつながった」→ 仕上げ「政府が消費税を上げると決めたことで、売り上げが急に落ち込んだ」。所有格を主語、decision を動詞、sharp を副詞、lead to を「〜で」に。

確認テスト:自然な訳は?

  1. 1
    The sudden death of his father changed his life.
  2. 2
    A few minutes' walk brought us to the beach.
  3. 3
    Her refusal to answer surprised us.
  4. 4
    The photo reminded her of her trip to Kyoto.
  5. 5
    The lack of rain caused a poor harvest.
  6. 6
    His inability to swim surprised his friends.
  7. 7
    The 2010s saw a boom in online videos.
  8. 8
    What led you to choose this university?

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