
パッヘルベルのジーグ
パッヘルベル・c. 1680–1706
あの「カノン」には、はずむ相棒がいた!知られざる後半戦。
カノンとジーグ ニ長調 より「ジーグ」のページへ
Piano · L. 113 · 1906–1908
クロード・ドビュッシー(1862–1918)
指の練習はもうあきた!ピアノのおけいこをユーモアたっぷりに描く。Tired of finger exercises? A funny look at piano practice!
PUBLIC DOMAIN RECORDING
CC BY 4.0 無料でダウンロードOKWATCH ON YOUTUBE
Debussy “Doctor Gradus ad Parnassum” Paul Barton, FEURICH HP piano
Paul Barton(YouTube) YouTube で開く ↗
Lang Lang – Debussy: Children's Corner, L. 113: 1. Doctor Gradus ad Parnassum
Deutsche Grammophon - DG(YouTube) YouTube で開く ↗
左の音源は権利が切れた録音なのでダウンロードできます。右の動画は YouTube の公式の埋め込みで見るもので、ダウンロードはできません(動画の権利は各チャンネルにあります)。
Debussy: Children's Corner, CD 119: I. Doctor Gradus Ad Parnassum
Seong-Jin Cho - Topic(YouTube) YouTube で開く ↗

ホー!Gradus ad Parnassum はラテン語で「パルナッソス山への階段」という意味だよ。
ドビュッシーが幼い娘シュシュにささげたピアノ曲集『子供の領分』の1曲目です。ピアノを習う子どもが、指の練習曲をまじめに弾き始めるものの、だんだんあきてきて、最後は一気に弾き終える様子を描いた、ユーモアたっぷりの曲としてよく聴かれています。ピアノを習ったことがある人なら、だれでも身に覚えがあるような場面です。This is the first piece of Children's Corner, a set Debussy dedicated to his little daughter, Chouchou. With lots of humor, the music is often heard as a child who starts a finger exercise seriously, slowly gets bored, and then rushes to the end. Anyone who has taken piano lessons will know the feeling!
題名は、作曲家クレメンティが書いた有名なピアノ練習曲集『グラドゥス・アド・パルナッスム』をもじったものです。パルナッソス山はギリシャ神話で芸術の神々が住む山で、題名はそのまま訳すと「パルナッソス山への階段」。「芸術の上達への道」という意味がこめられています。ドビュッシーは、その練習曲を「博士」にたとえて、ちょっとからかっているのです。The title plays on Gradus ad Parnassum, a famous book of piano studies by the composer Muzio Clementi. In Greek myths, Mount Parnassus is the home of the goddesses of the arts, so the Latin title literally means 'steps to Parnassus' and suggests steps toward mastery. Debussy turns those studies into a 'Doctor' and gently pokes fun at them.
『子供の領分』は1908年に出版され、同じ年の暮れにパリで初演されました。子どものための曲集ですが、大人が弾いてもむずかしく、味わい深い作品として、今も世界中のピアニストに弾かれています。曲集の最後は、はずむリズムのケークウォークの曲です(題名の人形は、今では差別的だと考えられています)。Children's Corner was published in 1908 and first performed in Paris at the end of that year. Although the set is about children, it is not easy to play, and pianists around the world still enjoy its charm and depth. The set ends with a bouncy cakewalk whose title names a doll now seen as racist.
This piece sounds like a child practicing the piano. At first, the child seems to play well. Then the music slows down, as if the child is bored and dreaming. At the end, it becomes very fast! Debussy wrote the set for his daughter.この曲は、ピアノを練習する子どものように聞こえます。はじめ、子どもは上手に弾いているようです。それから音楽はゆっくりになり、まるであきて空想しているようです。最後はとても速くなります!ドビュッシーはこの曲集を娘のために書きました。
タップすると答えが開きます
クレメンティの『グラドゥス・アド・パルナッスム』は、19世紀に多くのピアノの生徒が使った練習曲集です。ドビュッシーの曲は、そのまじめな練習曲のスタイルをまねしていて、退屈な練習の気分をユーモラスに表した曲としてよく親しまれています。
Clementi's Gradus ad Parnassum was a book of studies used by many piano students in the 1800s. Debussy copies the style of those serious exercises, and the music is often heard as a funny picture of how boring practice can feel.
曲の途中では、テンポがゆっくりになり、子どもが練習にあきて空想にふけっているような部分があります。そして最後は、早く遊びに行きたいかのように、勢いよく弾き終えます。ピアノを習ったことがある人なら、思わず笑ってしまう展開です。
In the middle, the music slows down, as if the child is bored and daydreaming. Then, at the end, it races to the finish, as if the child can't wait to go and play. Anyone who has taken piano lessons will smile!
「グラドゥス・アド・パルナッスム」という題は、18世紀にオーストリアの音楽家フックスが書いた作曲の教科書にも使われています。ハイドンも学んだと言われる有名な本で、「上達の階段」を表す決まり文句だったのです。
The title 'Gradus ad Parnassum' was also used for a famous composition textbook by the Austrian musician Johann Joseph Fux in the 1700s. Haydn is said to have studied it. The phrase was a common way to say 'steps to mastery.'
曲集が出版されたころ、娘のシュシュはまだ3歳ほどでした。もちろん自分でこの曲を弾ける年ではありません。ドビュッシーは、子どもの遊びや気持ちを、大人の目からやさしく描いた曲集としてこの作品を作ったのです。
When the set was published, Chouchou was only about three years old, much too young to play it herself. Debussy wrote these pieces as a loving adult's view of children's games and feelings.
ENGLISH × MASTERPIECE
MORE MASTERPIECES

パッヘルベル・c. 1680–1706
あの「カノン」には、はずむ相棒がいた!知られざる後半戦。
カノンとジーグ ニ長調 より「ジーグ」のページへ
シャルパンティエ・c. 1688–1698
パンパカパーン!ヨーロッパのテレビの幕開けを飾ってきた、ごうかな前奏曲。
テ・デウム ニ長調のページへ
パーセル・1695
ブリテンが「オーケストラ入門」のテーマに選んだ、かっこいいメロディー。
劇音楽「アブデラザール」より ロンドのページへ
クラーク・c. 1700
結婚式の大定番。でも作曲者は長いあいだ取りちがえられていた!
トランペット・ヴォランタリー(デンマーク王子の行進)のページへ
バッハ・c. 1703–1707 (?)
音楽の授業でおなじみ!4つの声が同じテーマで追いかけっこ。
小フーガ ト短調のページへ
バッハ・c. 1707–1710 (?)
キラキラの駆け上がりで幕開け!若きバッハのはなやかな鍵盤ショー。
トッカータ ニ長調のページへ
ヴィヴァルディ・published 1711
2本のヴァイオリンが火花を散らす!バッハも編曲した熱い協奏曲。
協奏曲集『調和の霊感』第8番 イ短調(2つのヴァイオリンのための協奏曲)のページへ
テレマン・c. 1710–1720 (?)
バルブのないラッパで高音をきらり!バロックのトランペットの晴れ舞台。
トランペット協奏曲 ニ長調のページへ