WHY NOW
いま話題になっている理由
インドネシアの森林火災の煙が周りの国に広がり、マレーシア南部ジョホール州のバトゥパハ地区では10月7日、大気汚染指数が200を超えたとして学校や幼稚園が休校になった。シンガポールでも空気の汚れがひどくなり、10月9日からの F1 シンガポールGPへの影響も話題になっている。英字ニュースの見出しには haze が並んだ。煙やちりで空がかすむ「煙霧」のことで、東南アジアではこの煙害そのものを指す。
fog でも smog でもない
haze は、煙やちりなどの乾いた細かい粒が空気中にただよい、空が白っぽくかすむ状態。fog(霧)は細かい水の粒で、smog は smoke(煙)と fog を合わせた語で、主に工場や車の排気による都市の大気汚染を指す。東南アジアの英字ニュースでは、森林や泥炭地の火災の煙が国境を越えて広がる現象を、そのまま the haze と呼ぶ。日本語の記事でも「ヘイズ」とカタカナで書かれることがある。
見出しではこう出る
今回の見出しには haze shuts Malaysia schools(煙霧でマレーシアの学校が休校に)、Wildfire haze(山火事の煙霧)が出た。shut は「閉める」で、見出しでは「休校にさせる、閉鎖させる」の意味で短く使われる。haze looms over ... は「煙霧が〜に暗い影を落とす、〜の心配の種になる」。loom はもともと「ぼんやりと大きく姿を現す」で、悪いことが迫っているときによく使う。
一緒に出てくる語
国境を越える煙害は transboundary haze(越境ヘイズ)と言う。汚れの度合いは、マレーシアでは API(Air Pollutant Index、大気汚染指数)、シンガポールでは PSI(Pollutant Standards Index)という数字で発表される。unhealthy(健康に悪い)、very unhealthy(とても健康に悪い)は、その段階を表す言い方。原因として slash-and-burn(焼き畑)や peatland fire(泥炭地の火災)もよく出てくる。
形容詞 hazy の意味
形容詞 hazy は「かすんだ」。hazy skies(かすんだ空)のように天気に使うほか、「記憶があいまいな」の意味でも使い、My memory is a bit hazy.(記憶が少しあいまいだ)のように言う。名詞の haze にも「頭がぼんやりした状態」の意味があり、in a haze で「ぼうっとして」。ニュースの haze と、日常会話の haze・hazy を区別して覚えておきたい。