WHY NOW
いま話題になっている理由
米南部テネシー州で9月30日(現地時間)、薬物注射による死刑の執行が行われたが、致死薬を2回投与されたあとも死刑囚は生きていた。弁護団は死刑囚が病院で手当てを受けていると明らかにし、州知事は州内の死刑の執行を止め、第三者による調査を命じた。英字ニュースの見出しには failed execution や botched(しくじった)という言い方が並んだ。botch の意味と、execution の読み方を押さえておきたい。
botch は「しくじる」
botch は「(手順を)しくじる、やり損なう」という動詞で、くだけた響きのある語。過去分詞の botched を名詞の前に置くと「失敗した、ずさんな」になり、botched surgery(失敗した手術)や botched rollout(つまずいた導入)のようにも使う。botched execution は「予定どおりに進まなかった死刑の執行」を指す決まった言い方だ。
execution は「実行」と「処刑」
execution には「(計画などの)実行」と「死刑の執行、処刑」の両方の意味がある。ビジネス記事の execution は「実行力」のことが多いが、death row inmate(死刑囚)や lethal injection(薬物注射)と同じ見出しに出たら、まず「死刑の執行」と読む。今回の見出しには execution attempt(執行の試み)という形も出た。
見出しでの言い方の違い
同じ出来事でも、見出しによって failed execution(失敗した執行)、botched lethal injection(失敗した薬物注射)、survives execution attempt(執行の試みを生き延びる)と言い方が分かれた。halt executions は「死刑の執行を止める」で、制度そのものをなくす abolish the death penalty(死刑を廃止する)とは別のことなので、取り違えないようにしたい。