「見たの?聞いたの?」を言い分けないと文法のまちがい。アマゾンのタリアナ語は5通り

読む前に予想してみよう!
アマゾンのタリアナ語では、自分の目で見たことも人から聞いたことも、同じ形の文で言える
ふつうの文(主節)では、見た・見ないで感じた・推論した・推定した・聞いた、の5通りのどれかの印で、情報の出どころを必ず示す(未来の文だけは区別しない)。
- 対象
- 世界の言語の文法書と、タリアナ語・日本語の調査
- 規模
- WALS 418言語の比較、タリアナ語は1991年からの現地調査
- 研究の種類
- 言語類型論の比較・フィールド調査・意味論の分析
- 確かさ
- ★★★★☆
「どうやって知ったか」を文法で必ず示す言語がある。アマゾンのタリアナ語は、見た・音やにおいで知った・人から聞いたなど、5通りの印で言い分ける。世界の言語の比較(WALS)では、日本語の「ようだ」なども仲間に入る。
ひとことで言うと「見たのか、聞いたのか」を言わないと、文がまちがいになる言葉がある!
もくじ
朝、窓の外の道がぬれていました。あなたなら何と言いますか?
たぶん「雨が降ったようだ」でしょう。天気予報で聞いたなら「雨が降ったそうだ」。夜中に自分の目で見ていたなら、ただ「雨が降った」。
日本語では、この言い分けはしてもしなくてもかまいません。ぬれた道を見ただけで「雨が降った」と言っても、文法のまちがいではありません。ところが世界には、「どうやって知ったか」を言わないと、ふつうの文として通らない言語があります。
01「どうやって知ったか」を文法で示す
言語学では、この仕組みを証拠性(しょうこせい。英語で evidentiality)と呼びます。話し手が「見て知った」のか「人から聞いた」のかなど、情報の出どころを、単語の形や決まった語で示すことです。
いちばん分かりやすい例がトルコ語です。世界の言語の文法を比べたデータベース WALS(ワールス)で証拠性の章を書いた言語学者フェルディナンド・デ・ハーンは、トルコ語の次の2文を並べています。
- Ahmet geldi.(アフメト・ゲルディ)=アフメトが来た(話し手がその場で見た)
- Ahmet gelmiş.(アフメト・ゲルミシュ)=アフメトが来た(話し手は見ていない)
どちらも「来た」という過去の言い方です。違うのは語尾の -di(ディ)と -miş(ミシュ)だけ。-miş を使うと「自分は見ていないけれど、来たらしい」という意味になります。
英語にはこの仕組みがありません。WALS でも英語は「文法としての証拠性はない」に分類されています。英語で言いたければ、apparently(どうやら)や I hear(聞くところでは)のような言葉を足します。
ただし英語にも、文の形で情報の出どころが分かれる例はあります。オーストラリアで研究する言語学者アレクサンドラ・アイヘンヴァルトによると、I heard John cross the street.(ジョンが通りを渡る音を聞いた)は自分の耳で聞いたこと、I heard that John crossed the street.(ジョンが通りを渡ったと聞いた)は人から聞いた話を表します。that があるかないかで、情報の出どころが変わるのです。
02アマゾンのタリアナ語は「5通り」
この仕組みがとても細かい言語があります。ブラジルのアマゾン北西部、ヴァウペス川の流域で話されるタリアナ語(Tariana)です。アイヘンヴァルトは1991年からこの言語を調べてきました。
タリアナ語では、ふつうの文(主節。ほかの文の中に入っていない、文の中心の部分)を作るとき、話し手は情報の出どころを必ず示します。2019年の論文で、彼女は同じ「叔父さんが鶏肉を焼いている(焼いた)」を5通りに言い分けた例を出しています。nu-nami(ヌナミ)は「私の叔父(父の弟)」、karaka(カラカ)は「鶏肉」です。
5つの区別は、こうまとめられます。
- 見た(visual):自分の目で見た
- 見ないで感じた(nonvisual):聞いた音、におい、味、さわった感じ
- 推論(inferred):目に見える結果から考えた。水たまりを見て「雨が降った」と考えるような場合
- 推定(assumed):ふだんの知識や理屈から考えた
- 伝聞(reported):人から聞いた

決まりはほかにもあります。証拠の印は「現在」「近い過去」「遠い過去」の言い方と一体になっていて、未来の文では区別しません。推論と推定には現在形がありません。命令文で使えるのは伝聞の1つだけで、「(ほかの人の言いつけとして)〜しなさい」という意味になります。
タリアナ語で証拠の言い分けをまちがえると、「話し方を知らない人」と見られるだけでなく、呪術を使ったのではと疑われることさえある。アイヘンヴァルトはそう書いています。知るはずのないことを知っている人は、あやしまれるのです。
タリアナ語のこの仕組みは、となりで話されるトゥカノ系の言語から、大部分をまねて取り入れたものだと、アイヘンヴァルトは見ています。いちばん近い親戚のバニワ語などには、伝聞の印が1つあるだけです。WALS で証拠性の章を書いたデ・ハーンも、証拠性は言語の親子関係よりも地域でまとまって現れやすい性質のようだ、と書いています。WALS の地図では、アフリカにはほとんどありません。直接の証拠(自分で見たり聞いたりした)の印と、間接の証拠の印の両方を持つ言語は、米国の西部、アマゾンの西部、カフカス地方、ヒマラヤ周辺に多く集まっています。
03日本語の「ようだ」「そうだ」も仲間?
では日本語はどうでしょう。WALS は日本語を「間接の証拠(人から聞いた・推測した)だけを示す言語」に分類しています。つまり WALS の数え方では、日本語は証拠性を持つ側に入っているのです。
日本語の候補は「ようだ」「みたいだ」「らしい」「そうだ」です。「そうだ」は2種類あります。
- 雨が降るそうだ:人から聞いた(伝聞)
- 雨が降りそうだ:見た感じから(様子)
言語学者のエリック・マクレディとノリー・オガタは2007年の論文で、日本語の証拠を表す言葉を6つ取り上げて分析しました。そして、これらは認識的モダリティ(「〜だろう」「〜に違いない」のように、話し手がその事柄をどのくらい確かだと思うかを示す言い方)の特別な一種だと結論しました。
これに反対したのが、言語学者の原由理枝(はら・ゆりえ)さんとクリストファー・デイヴィスさんです(2014年の論文など)。決め手の一つは次の比べ方です。
- (ぬれた道を見て)雨が降ったようだ → 自然
- (降ってくる雨つぶを見て)道がぬれているようだ → 不自然
- (降ってくる雨つぶを見て)道がぬれているだろう → 自然
「ようだ」は、目の前の結果から原因をさかのぼるときに使います。雨(原因)からぬれた道(結果)を予想するときには使えません。原さんたちは、この「原因と結果の向き」の決まりが「ようだ」の意味そのものに入っていると考えます。一方「だろう」の意味には、この決まりは入っていないとみます。ぬれた道を見て「雨が降っただろう」と言うと少し不自然ですが、それは「ようだ」のほうがその場面に合うからだ、と説明しています。
もう一つの例もあります。「雨が降ったようだけど、実は降っていない(だれかが水をまいた)」は言えます。でも「雨が降っただろうけど、実は降っていない」は変です。原さんたちは、「ようだ」は話し手が「降った」と考えていることまでは示さない、と説明します。
2020年、原さんたちはこの違いを脳波で調べました。日本語話者30人分のデータでは、自然な文と不自然な文の脳波の差が、「ようだ」でははっきり出たのに、「だろう」でははっきり出ませんでした。論文は、証拠性とモダリティは別の仕組みだという見方を支える結果だとしています。
04証拠性を持つ言語は、世界の4分の1? それとも半分以上?
「証拠性を持つ言語はどのくらいあるか」。この問いへの答えは、専門家の間でもかなり違います。
- WALS(デ・ハーン):418言語のうち、証拠性がある言語は237(約57%)。181言語にはない
- アイヘンヴァルト(2004年の本・2007年の論文):証拠性を文法で必ず示す言語は「約4分の1」
大きな違いは、何を証拠性と数えるかです(調べた言語の選び方も違います)。WALS は、オランダ語の助動詞 moeten(英語の must にあたる)が、直接の証拠なしに「〜らしい」の意味で使われる例(Het moet een goede film zijn.=いい映画らしい)なども数に入れています。
アイヘンヴァルトは、もっと線を厳しく引きます。証拠性とは「必ず使わなければならず、形の数も決まっている文法の仕組み」のこと。もともと別の意味を表す形が、証拠の意味でも使われる場合は「証拠性ストラテジー(evidentiality strategy)」と呼んで区別します。たとえばジョージア語の完了形やフランス語の条件法がそうだ、と彼女は書いています。この数え方では、数がぐっと減ります。
もう一つの論争が、さきほどの「証拠性はモダリティの一種か」です。マクレディとオガタの日本語の研究や、カナダの先住民の言語スタティムツェッツ語(セイリッシュ語族)の研究(マシューソンら、2007年)は「一種だ」と主張しました。一方で、アイヘンヴァルトや原さんたちは「別の仕組み」だと考えています。どちらが正しいか、まだ決着していません。
05まとめ
日本語で「降ったようだ」「降ったそうだ」と言い分けるとき、私たちは毎回、自分がどうやってそれを知ったかを選んでいます。日本語ではこれは自由ですが、タリアナ語では毎回の義務です。
次にうわさ話をするとき、「それ、見たの? 聞いたの?」と自分に聞いてみてください。アマゾンの人たちが毎日している区別が、少しだけ体験できます。
06もっと知りたい人へ
- 証拠性(evidentiality)/情報源(information source):Aikhenvald, A. Y. (2004) Evidentiality. Oxford University Press.
- 証拠性の世界分布(WALS 77A・78A):de Haan, F. (2013) Semantic Distinctions of Evidentiality / Coding of Evidentiality. WALS Online.
- 証拠性ストラテジー(evidentiality strategy):Aikhenvald, A. Y. (2007) Information source and evidentiality: what can we conclude? Rivista di Linguistica 19(1).
- 認識的モダリティ(epistemic modality)との関係:McCready, E. & Ogata, N. (2007) Evidentiality, modality and probability. Linguistics and Philosophy 30(2).
- 日本語の「ようだ」と因果関係:Hara, Y. et al. (2020) A neurolinguistic investigation into semantic differences of evidentiality and modality. Proceedings of Sinn und Bedeutung 24.
よくある質問
証拠性(evidentiality)とは何ですか?
話し手が「見て知った」のか「人から聞いた」のかなど、情報の出どころを、単語の形や決まった語で示す仕組みです。言語によっては、これを言わないとふつうの文として通りません。
証拠性のある言語には、どんな例がありますか?
トルコ語では、「アフメトが来た」を話し手がその場で見たなら Ahmet geldi.、見ていないなら Ahmet gelmiş. と言い分けます(WALS、デ・ハーン)。違いは語尾の -di と -miş だけです。
タリアナ語の証拠性は何通りありますか?
5通りです。見た、見ないで感じた(音やにおい)、推論、推定、伝聞を、動詞の終わりで言い分けます(アイヘンヴァルト)。ブラジルのアマゾン北西部で話される言語です。
日本語にも証拠性はありますか?
WALS の分類では、あります。日本語は「間接の証拠(人から聞いた・推測した)だけを示す言語」に入り、候補は「ようだ」「みたいだ」「らしい」「そうだ」です。ただし日本語では、言い分けはしてもしなくてもかまいません。
英語には証拠性がありますか?
WALS では「文法としての証拠性はない」に分類されています。英語で言いたければ apparently(どうやら)や I hear(聞くところでは)のような言葉を足します。
「ようだ」と「だろう」はどう違いますか?
原由理枝さんたちによると、「ようだ」は目の前の結果から原因をさかのぼるときに使います。ぬれた道を見て「雨が降ったようだ」は自然ですが、雨つぶを見て「道がぬれているようだ」は不自然で、この場合は「だろう」が自然です。
証拠性を持つ言語はどのくらいありますか?
数え方で大きく違います。WALS では418言語のうち237言語(約57%)ですが、アイヘンヴァルトは、証拠性を文法で必ず示す言語は「約4分の1」としています。何を証拠性と数えるかの違いです。
この研究を英語で読もう原田英語の English CornerIn some languages, you have to show where your information came from every time you make a statement.
音声
4択クイズ9問A2・B1・B2タップして開く
原田英語の English Corner
この研究を英語で読もう
Your uncle is cooking chicken. How do you know? Maybe you can see him. Maybe you can only smell it. Maybe someone told you.
In English, you can just say, "My uncle cooked chicken." In Tariana, a language of the Amazon in Brazil, you can't.
The verb has a different ending for each way of knowing. There are five endings in all. Turkish uses one past ending for things you saw and another for things you didn't.
77 words ・ CEFR A2
和訳を見る
あなたの叔父さんが鶏肉を料理しています。どうして分かるのでしょう?姿が見えるのかもしれません。においがするだけかもしれません。だれかに聞いたのかもしれません。
英語なら「叔父さんが鶏肉を料理した」と言うだけでかまいません。ブラジルのアマゾンの言語、タリアナ語ではそうはいきません。
知り方ごとに、動詞の終わりの形が変わります。全部で5つあります。トルコ語では、自分が見たことと見ていないことで、過去の語尾を使い分けます。
4択リーディングクイズ
Q1. What is the passage mainly about?
The verb has a different ending for each way of knowing とあり、「どうやって知ったか」を示す言語の話なので B。
Q2. How many endings for ways of knowing does Tariana have?
There are five endings in all とあるので D。
Q3. In the passage, what does "Maybe someone told you" mean?
someone told you は「だれかがあなたに言った」、つまり人から聞いたという意味なので B。
In some languages, you have to show where your information came from every time you make a statement. Linguists call this evidentiality. Turkish is a well-known example. "Ahmet geldi" means Ahmet came and the speaker saw it.
"Ahmet gelmiş" means the same thing, except the speaker didn't see it happen. Tariana, spoken in the Brazilian Amazon, goes further, with five choices. The linguist Alexandra Aikhenvald gives an example about a man frying chicken. With one verb ending, the speaker is watching him cook.
With another, the speaker smells the chicken but does not see him. A third ending is used when the speaker notices grease on his hands. There are also endings for a guess based on what you already know and for something another person told you.
128 words ・ CEFR B1
和訳を見る
言語によっては、何かを述べるたびに、その情報がどこから来たのかを示さなければならない。言語学者はこれを証拠性と呼ぶ。トルコ語はよく知られた例だ。「Ahmet geldi」は、アフメトが来て、話し手がそれを見たという意味だ。
「Ahmet gelmiş」も同じ意味だが、話し手はそれが起きるのを見ていない。ブラジルのアマゾンで話されるタリアナ語はさらに細かく、5つの選択肢がある。言語学者のアレクサンドラ・アイヘンヴァルトは、男性が鶏肉を焼く例を挙げている。ある動詞の語尾を使うと、話し手は彼が料理するのを見ていることになる。
別の語尾では、話し手は鶏肉のにおいはするが、彼の姿は見ていない。3つめの語尾は、話し手が彼の手の油に気づいたときに使う。ほかに、すでに知っていることにもとづく推測と、別の人から聞いたことを表す語尾もある。
4択リーディングクイズ
Q1. What does the word "evidentiality" refer to in the passage?
you have to show where your information came from ... Linguists call this evidentiality とあるので A。
Q2. What is the difference between "Ahmet geldi" and "Ahmet gelmiş"?
geldi は the speaker saw it、gelmiş は the speaker didn't see it happen とあるので C。
Q3. Which ending would a Tariana speaker probably use after noticing grease on the man's hands?
A third ending is used when the speaker notices grease on his hands とあり、手の油を見て判断するときの語尾なので C。
If you see wet streets in the morning, you might say in Japanese, "Ame ga futta yō da," meaning it seems to have rained. You could also just say it rained, and nobody would call that a grammar mistake. In about a quarter of the world's languages, according to the linguist Alexandra Aikhenvald, you have no such freedom. The source of your information has to be marked.
In Tariana, a language of the northwestern Amazon, the same sentence about an uncle frying chicken takes a different ending depending on whether the speaker saw it, smelled it, worked it out from grease on his hands, assumed it, or was told. Using the wrong one can make people think you are incompetent, or even that you have been practicing sorcery.
Counting such languages turns out to be tricky. The World Atlas of Language Structures found evidentials in 237 of 418 languages, more than half, partly because it includes cases like the Dutch verb moeten, which can mean "apparently." Aikhenvald counts only closed, obligatory systems. Linguists also disagree on whether evidentials are a kind of modality, the grammar of how sure a speaker is.
191 words ・ CEFR B2
和訳を見る
朝、ぬれた道を見たら、日本語で「雨が降ったようだ」、つまり雨が降ったらしいと言うかもしれない。ただ「雨が降った」と言ってもよく、それを文法のまちがいだと言う人はいない。言語学者アレクサンドラ・アイヘンヴァルトによると、世界の言語の約4分の1では、そうした自由がない。情報源を示さなければならないのだ。
アマゾン北西部の言語タリアナ語では、叔父が鶏肉を焼くという同じ文が、話し手がそれを見たのか、においで知ったのか、手の油から判断したのか、推定したのか、人から聞いたのかによって、違う語尾をとる。まちがった語尾を使うと、話し方を知らない人だと思われたり、呪術を使っていたと思われたりすることさえある。こうした言語を数えるのは、実は難しい。
『言語構造の世界地図(WALS)』は418言語のうち237言語、つまり半分を超える言語に証拠性を見つけた。その理由の一つは、「どうやら」の意味になりうるオランダ語の動詞 moeten のような例も含めていることだ。アイヘンヴァルトは、閉じた義務的な体系だけを数える。言語学者の間では、証拠性が、話し手がどのくらい確信しているかを表す文法であるモダリティの一種なのかどうかについても意見が分かれている。
4択リーディングクイズ
Q1. What is the main point of the passage?
前半で情報源を必ず示す言語(タリアナ語)を紹介し、後半で Counting such languages turns out to be tricky と数え方の違いを説明しているので B。
Q2. Why does the World Atlas of Language Structures find more languages with evidentials than Aikhenvald does?
partly because it includes cases like the Dutch verb moeten とあるので C。D はアイヘンヴァルトの数え方。
Q3. What can be inferred about Japanese from the passage?
You could also just say it rained, and nobody would call that a grammar mistake とあり、日本語では情報源を示すかどうかは自由だと分かるので B。
重要単語
- evidenceB1名詞証拠、根拠What evidence do you have that he left early?
数えられない名詞なので an evidence とは言わない。a piece of evidence で「1つの証拠」。形容詞は evident(明らかな)。 - sourceB1名詞出どころ、情報源Always check the source of a news story.
a source of information で「情報源」。川の「源」の意味もある。 - inferC1動詞推論する、(証拠から)判断するFrom the wet road, I inferred that it had rained.
infer A from B で「B から A を推論する」。名詞は inference。imply(ほのめかす)と混同しやすい。 - apparentlyB2副詞(聞いたところ・見たところ)どうやらApparently, the shop closed last month.
文の頭に置くと「人から聞いた話だけど」の感じが出る。apparent は「明らかな」と「見かけ上の」の両方の意味がある。 - witnessB2動詞(その場で)目撃するDid anyone witness the accident?
名詞では「目撃者」「証人」。an eyewitness は「実際に見た人」。 - rumorB1名詞うわさI heard a rumor that our teacher is leaving.
イギリス英語のつづりは rumour。Rumor has it that ~ で「うわさでは~らしい」。 - obligatoryC1形容詞義務的な、必ずしなければならないWearing a helmet is obligatory on this bike path.
oblige(義務を負わせる)の形容詞。反対は optional(自由に選べる)。
公式・一次情報をチェック
- WALS 77A 証拠性の意味の区別:世界地図(WALS Online)wals.info
- WALS 77A 日本語の値「間接の証拠だけ」(WALS Online)wals.info
このネタ、誰かに教えたくなった?
アマゾンのタリアナ語では「叔父さんが鶏肉を焼いた」も、見たのか、においで知ったのか、手の油から推論したのか、人から聞いたのかで動詞の形が変わる。全部で5通り。言い分けをまちがえると呪術を疑われることもあるという。
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出典・参考文献(5件)タップで表示
- de Haan F. (2013) Semantic Distinctions of Evidentiality, WALS Online chapter 77wals.info
- Aikhenvald A.Y. (2019) Tenets of the 'unseen': The preferred information source for the supernatural in Tariana, The Mouth 4journals.ub.uni-koeln.de
- Aikhenvald A.Y. (2007) Information source and evidentiality: what can we conclude?, Rivista di Linguistica 19(1)linguistica.sns.it
- McCready E., Ogata N. (2007) Evidentiality, modality and probability, Linguistics and Philosophy 30(2)doi.org
- Hara Y., Orita N., Ying D., Koshizuka T., Sakai H. (2020) A neurolinguistic investigation into semantic differences of evidentiality and modality, Proceedings of Sinn und Bedeutung 24ojs.ub.uni-konstanz.de
※本記事は上記の研究・公開資料をもとに、原田英語が独自の言葉で解説したものです。引用は著作権法第32条の範囲で行い、出典を明記しています。画像はすべてオリジナルのイメージです。研究結果には限界や個人差があります。誤りのご指摘は原田英語のお問い合わせフォームから。
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