WHY NOW
いま話題になっている理由
米西部オレゴン州ベンドの小学校で10月15日(現地時間)に銃撃があり、子ども3人と教員1人が死亡した。警察によると、容疑者の10代の少年は、その場に居合わせた地域の住民に撃たれて死亡した。英字ニュースの見出しには、この人を指す bystander(居合わせた人)が並んだ。「傍観者」と覚えがちなこの語の、ニュースでの意味の幅をおさえよう。
by+stander
by は「そばに」、stander は「立っている人」。もとは「そばに立っている人」で、そこから「その場に居合わせたが、当事者ではない人」を指す。日本語の「傍観者」は「見ているだけで何もしない人」という響きが強いが、英語の bystander は、何もしなかった人にも、助けに入った人にも使える。今回の見出しは後者の使い方だ。
見出しでの言い方
Al Jazeera は Bystander guns down ...(居合わせた人が〜を撃ち倒す)と書いた。gun down は「銃で撃ち倒す」という句動詞で、事件の見出しによく出る。Deutsche Welle は、警察の発表と同じ community member(地域の住民)と書き、Fox News は Armed bystander(銃を持っていた、居合わせた人)とした。同じ人を指す言い方が媒体ごとに違うことに注目したい。
innocent bystander
事件や事故の記事では innocent bystander(無関係なのに巻き込まれた人)の形がとても多い。たとえば「流れ弾に当たった通行人」はこの言い方になる。似た語の passer-by は「たまたま通りかかった人」、eyewitness は「現場を自分の目で見た人(目撃者)」。また、心理学の bystander effect(傍観者効果)は、人が多いほど誰も助けない現象のことで、語そのものの意味とは分けて覚えよう。