The Philosopher, the Ants, and Mercury

哲学者とアリとメルクリウス

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  • タウンゼンド英訳(1867年)
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哲学者が岸から船の難破を目撃し、乗っていた全員がおぼれ死ぬのを見て、一人の罪人のために多くの罪なき人を死なせる神の摂理は不正だと非難しました。そのとき彼はアリの巣のそばに立っていて、一匹に刺されると、足でアリをすべて踏みつぶしてしまいます。現れたメルクリウスは杖で彼を打ち、「同じことをアリにしたおまえが、神の摂理を裁くのか」と言いました。

キーワード(7語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • shipwreck難破
  • inveighed against〜を激しく非難した
  • Providence神の摂理
  • perchanceもしかすると
  • trampled踏みつぶした
  • wand杖
  • hasthave の古い形
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Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・イギリス英語・Charon)

A PHILOSOPHER witnessed from the shore the shipwreck of a vessel, of which the crew and passengers were all drowned. He inveighed against the injustice of Providence, which would for the sake of one criminal perchance sailing in the ship allow so many innocent persons to perish. As he was indulging in these reflections, he found himself surrounded by a whole army of Ants, near whose nest he was standing. One of them climbed up and stung him, and he immediately trampled them all to death with his foot. Mercury presented himself, and striking the Philosopher with his wand, said, “And are you indeed to make yourself a judge of the dealings of Providence, who hast thyself in a similar manner treated these poor Ants?”

ある哲学者が、岸から船の難破を目撃した。乗組員も乗客も、みなおぼれ死んでしまった。哲学者は神の摂理は不公平だとはげしく非難した。たまたまその船に乗っていたかもしれないたったひとりの罪人のために、こんなに多くの罪のない人々を死なせるとは、というのである。哲学者がこうした思いにふけっていると、気がつけば、アリの大軍に取り囲まれていた。彼はアリの巣のそばに立っていたのだ。アリの一匹が彼の体をはい上がってかみつくと、哲学者はすぐさま、足でアリたちをすべてふみつぶして殺してしまった。そこへメルクリウスがあらわれ、杖で哲学者を打って言った。「おまえ自身が、このあわれなアリたちを同じようなやり方で扱っておきながら、神の摂理のなさりようの裁判官になろうというのか?」

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ある哲学者が、岸から船の難破を目撃した。乗組員も乗客も、みなおぼれ死んでしまった。哲学者は神の摂理は不公平だとはげしく非難した。たまたまその船に乗っていたかもしれないたったひとりの罪人のために、こんなに多くの罪のない人々を死なせるとは、というのである。哲学者がこうした思いにふけっていると、気がつけば、アリの大軍に取り囲まれていた。彼はアリの巣のそばに立っていたのだ。アリの一匹が彼の体をはい上がってかみつくと、哲学者はすぐさま、足でアリたちをすべてふみつぶして殺してしまった。そこへメルクリウスがあらわれ、杖で哲学者を打って言った。「おまえ自身が、このあわれなアリたちを同じようなやり方で扱っておきながら、神の摂理のなさりようの裁判官になろうというのか?」

日本語訳:多読ベスト

教訓

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他人を裁く前に、自分も同じことをしていないか省みよ。

底本:Project Gutenberg eBook #21 Three Hundred Æsop’s Fables(George Fyler Townsend 訳, 1867)。パブリックドメイン。